人生: ドラゴンクエストVI(まとめ読み)

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ドラゴンクエストVI(まとめ読み)

スーパーファミコン用

※下に行くほど新しい記事です。


目次から...

2003.10.26(ドラゴンクエストVIより)

あの素晴らしい愛をもう1度

 『ドラクエ6』を僕は途中までしかやっていない。
 別につまらなくなったわけじゃないのだ。嫌になったわけでもないのだ。単にそれはストーリーを途中で忘れてしまったのが原因だった。いい大人が。
 もう少し事実に即して言えば、忘れたというのも少しニュアンスが異なる。いくら僕でもストーリーをまるごと忘れるほど、こうアレではない。ドラクエ6はなんというか凝ったシナリオになっていて、色々な場面で伏線が機能するようになっていたのだ。そしてその伏線を僕は忘れてたりしたのだ。まあそんなとこだ。伏線を忘れた状態で伏線が機能しても、それは、なんだかわからない状態だろう。僕はそういう状態になってしまったのだ。根本的に何が悪いのかといえば僕の頭が悪いのだけれど、ちょっとだけ遊んでは次に持ちこす、しかもメモとかせずに。というプレイスタイルにも問題はあったと思う。
 ゲームの途中でストーリーがわからなくなってしまうというのは、およそ他のどの物語媒体でストーリーを忘れることよりも危険な状態だと言える。だって、巻き戻す(読み戻す)こともできない上に、もう1回最初から見直すのもメチャ大変なのだ。これが映画や演劇ならもう1回観たってまあ比較的すぐに前回までに観た場面までたどりつくんだけど、RPGともなれば平気で10時間とか20時間とか言い出す。しかもその間ただぼーっと見てるわけでもなくてAボタンやら十字ボタンやらを何度となく押さなきゃならないのだ。しかも色々考えながら。ただ「ストーリーがわからなくなった」というだけの理由で、それら10時間を単純にやり直すのはあまりにも辛い。そう思わないか諸君。で、僕はそのままドラクエ6を途中でやめてしまったのだった。

 そして今!(感動的なBGM)僕はふたたびドラクエ6を遊ぼうと思う。
 このゲーム日記という体裁なら毎回ゲームをするたびに記録しつつ遊ぶわけで(まあそうじゃない場合もありましたが、ドラクエならおおかた毎回書くこともできて大丈夫だと思う)、これなら今度こそストーリーを忘れずに遊びつくせると、うん、まあ多分そうじゃないかって思うんだ僕は。だいたい僕は基本的にドラクエが好きなのだ。途中までしか遊んでないっていうのが悔しかったのだ。重い十字架だったのだ。私だけの十字架だったのだ。←適当に勢いだけで書いたものの、いちおう意味は通っている

 そんなわけで、とりあえず電源を入れて名前を入力する。
 ……えーとこの直後の展開、どこまで書いたものだろう。この日記は基本的にストーリーの大事な部分は具体的に書かない、特に盛り上がる場面に関しては絶対に書かない、という重い掟(ドン・コルレオーネの言葉なみの)につらぬかれている。そういう理由でおおざっぱに書くと、夜と笛と魔王とYシャツと私。そんな具合だった。ちなみにYシャツというのは寝巻きを象徴している(←うるさい)。
 で、目覚めてなにがなんだかわからないまま、えーと、老成した人物。それに会いにいくことになりそうだ。というかこれは書いてよかろうと思うけど、ドラクエ1の最初の扉(*1)を開けるくらいの手間で老成した人物には会えそうなんだけど、そこでストーリーが強制的に進行する予感がしたのでいったんセーブして電源を切りました。

 先が思いやられるペースだ。

*1 ドラクエ1の最初の扉

王様に開けろって言われるので開ける。そんなイベント。

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2003.10.29(ドラゴンクエストVIより)

憶えていたことと忘れていたこと

 「ほぼ毎日プレイする」という予定だったはずがのっけから2日空けている。さすがに忸怩たるものを感じるが、いや、まあ、そこまで言うと嘘。
 とにかく2日目のプレイである。例によって具体的なところをぼかしながら状況を説明すると、立派に老成した人物よりある使命をおび、下の方にある町に向かわんとしているところだ。「しているところ」っていうか、実際に向かいはしたんだけどたどり着けずにいる。そこに向かう道は想像よりはるかに複雑で、いやまあダンジョンというほどには複雑じゃないかもしれないけど、それにしても1本道というわけではなく、だいいち敵にぼっこんぼっこんにやられて手持ちの(主にツボから入手した)薬草も使い切ってほうほうのていで村まで帰って寝て保存したのだ。まさか最初のクエストそれもかなりお使い色の強いあれでこんなに手厳しい扱いを受けるとは思わなかった。
 そう、僕はドラクエ6遊ぶのは2回目(今日は2日目だが、そのこととは別に)であって当然このクエストも2度目なのだが、ぜんぜん忘れている。憶えちゃいない。我ながら見事な記憶力の欠如だ。
 だいたい今回のとある使命をおびて下の方に向かうっていうクエストじたい、全然記憶になかった。憶えていることといったら自分の生家の扉を開けた後に起きる効果的な効果(むろん重複表現)とか、教会でかかる音楽とか、「だれに使うのか悩むくらいなら『たね』系アイテムは全部主人公に使え」という自分ルールとか、「敵が2匹+1匹というグループ構成で現われたなら攻撃対象が分散しない後者のグループをまず先に攻撃せよ」というセオリーとか、レベルアップしたときの音楽とか、そんなことしか憶えてないのだ。もっとストーリー上とか攻略上重要になるポイントとか、そういうのは完全に忘れているらしい。だいいち主人公に肉親がいたことすらも忘れてるし。

 つまり僕が何を言いたいのかというと、記憶力がいい加減にできていると2度目に遊んでもすごく新鮮でなんか知らんけどお得だ、ってことだ。ヤッタゼ!(そうやって自分をごまかす)

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2003.11.02(ドラゴンクエストVIより)

ラベル

 レベル上げに精をだす。なにしろ最初の関門たる、その、あえてぼかして言えば低いところに降りる場面は思ったより敵が殺(や)る気まんまんなのだ。
 レベル上げっていうのは下手をすると機械的Aボタン連射作業いやさ連射地獄になりかねない。そんな例は過去いろいろと見てきている。別にやりたくはないがやらないと先に進めないのでただ十字ボタンをぐるぐる回しAボタンをカタカタ連射するようなそんなレベル上げにはもううんざり。そう思っている僕ではあるがドラクエのレベル上げは苦にならない。というかやってて面白い。少なくとも今のところは。
 ひとつには「待ち時間」が少ないのが理由になると思う。もちろん戦闘に入るたびにキュルルンっつうアニメーション効果があったり相手の攻撃のたびにピョンだのドガッだのアニメしたりするんだけど、それはギリギリ「待ち時間」と認識しないですむレベルの時間に抑えられているから、むしろ見ていてメリハリになって助かるのだ。
 もうひとつは戦闘の一回一回がゲームとしてちゃんと成立しているということだ。つまりのんきにAボタン連射だけしていてはいつしか死する(かといって絶対に死するわけでもない)ようにできているという、まあ簡単にいえば緊張感があるっつうんですか。敵と自分が常にいい勝負になってるっていうか。
 そしてなにより個人的に素晴らしいと思うのは「結果が目に見える」ということだ。意外にこれができていないRPGは多い。
 そもそもレベル上げというのはレベルを上げるためにやることだ。←恐ろしくつまらない事を書いてしまって後悔した。で、なぜレベルを上げたいかといえば、今のままでは敵にかなわないからである。もっと強くなりたいからである。オラ、もっと強くなりてえ!(界王神様などに) そんなわけでレベル上げにいそしむわけだが、ドラクエの場合ひとつレベルが上がっただけでけっこうに強くなるのである。目に見えて、今まで苦労してたザコ敵にけっこう余裕で勝てるようになったりするのである。1レベルの違いで。この事実を経験的に知ることでプレイヤーはレベル上げが楽しくなるのだ。まあ、たぶん。とりあえず僕はそうだ。
 実際の話、こういうの作る側としては大変だろうと思う。だって1レベルの差で勝てたり勝てなかったりするんなら、うっかり2レベル3レベルの差がついたら余裕で勝ちまくったり死にまくったりするということだ。極端にいえば。勝ちまくったり死にまくったりの大味なゲームが遊んでて楽しいわけはないと思うので、制作者側は「常に1レベルの差がついている」状況を用意し続けなければならないわけで、これがいわゆるゲームバランスというものなんだろうけど、大変だろうなあ。
 その大変さをこのさい放棄して「5レベル10レベルくらい誤差があってもなんとかなる」というバランスにしてるゲームもあってそれはそれで気楽に遊べてまあ結構なことかもしれませんよしれませんけど、僕はドラクエのこの常に1レベル単位で必死になるスタイルが好きだ、ってオイなんかずいぶんまじめな話してませんか今回。

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2003.11.02(ドラゴンクエストVIより)

急展開

 実はこの日記を書き始めたときには、ちょっと疑問な点があった。自分で「ドラクエ6はストーリーが複雑で」とかなんとか書いておきながら、「そんなか?」とか思ってたのだ。なにしろ僕といえば記憶力の適当さかげんでいえば東洋で1、2を争う逸材である。今日やっと思い出した。そうだ、ドラクエ6はストーリーが複雑っていうより、展開がメチャ早いのだ。それで前に遊んだときはストーリーの流れについていけなくなってヤメたんだった。
 順番に話そう。
 今日はレベル上げもまあ比較的いい線いってきたので、当面の目的地である某所に向かったわけですよ。この日記のセオリーとして具体的な名称は言わないが、なんとなくイタリアっぽい地名のところ。で、そこではグランバザール(PARCOでいうところの)が開催されていた。
 ここでちょいとした葛藤が起きる。えーとこのへん説明するのにはややストーリー展開上具体的な記述が必要になるのだけど、あえて強引にたとえ話で説明するなら、母親に買い物を頼まれた僕ことはじめてのおつかい少年は、道中で魅力的なガチャガチャを目にする。具体的にいえば、剣とか鎧とか今後役立ちそうなアイテムとか。さすがにその誘惑をふりきった少年(5歳)だが、肝心のおつかい先の店にたどりつくと、主人がちょっと留守にしているという。ゲーム進行上推測するに、このお使いをクリアーするにはおそらく別の、たとえばダンジョン的なものをこなして店主と出会わねばならないものと思われるのだ。なんかたとえ話と実際のゲームの記述を同時進行で書いてるからわけがわからない文章になったが、おおかたそんなところだ。
 そこで問題になるのが、先ほどのガチャガチャである。いや、そこはたとえる必要がないんだっけ。剣とか鎧である。この間ドネル・ケバブを買うときのジョセフ・ジョースター(*1)ばりの交渉術を駆使して路銀をせしめたものの、ここでアイテムを買いあさってはさすがに残金ゼロとなってしまう。もちろん例のおつかいもできまい。しかし一方、店主が留守で(たぶん)ダンジョン的な場所にいる、ということはさらに考えれば、モンスター状のものに捕まってピンチな店主を助けるという展開になるはず(たぶん)。そうなると(たぶん)「お代はもちろんけっこうです」的なことになるから、むしろここは残金ゼロおおいにけっこうとは言えまいか。だいいちこれはドラクエであって、「金を持ってない? じゃああきらめろ」という展開になるはずはなく、むしろプレイヤーのあらゆる状況に対して救済策が用意されているはずである。残金ゼロ、これでいこうじゃないか!
 と簡単に言えないのが僕というプレイヤーの厄介なところである。
 ええよけいな気を回しているのはわかってますよわかっていますけれども「おつかいの金に手を出すなど主人公失格である」という心の声が僕をさいなむのです。この金はいわば母親(まだたとえ続ける)が懸命にスーパーのパートで得たお金であり、そして買おうとしているものは我が家にとって大事な、ええとクリスマスケーキなのだ。たとえるなら。ゲーム的に使ってもオッケーなゴールドであっても、そう倫理上使ってはいけないゴールドなのではないか。僕の中の正義が断固としてそう言うのですよ。
 で、その後よくよく考えると例の留守にしてる店主はむしろ「留守にしてる」というのんきな状態でもなく「失踪してる」とすら言える状態であってピンチと言えそうなので、そんな緊急事態なら急ぐ必要がある=あらゆる手段をもって装備を整えてもよい、ということを思いつき、主人公はこのとき店主を救うためいささか超法規的手段を用いて装備を整えた、というストーリーを描くことで解決しました。具体的には、剣とか鎧とか買った。(僕の中の正義がついえた瞬間)

 その後、問題の店主がいるとおぼしき場所にいくとそこはダンジョンというよりは、こう、具体的な描写をさけると、目もくらむような場所。
 そこでまさにピンチに陥っていた店主をなんとかしようと近づくと事態は急転直下(←うまい言い回し)、なんつうか、えー!!!??? という展開になってしまったのだった。
 くり返すが、僕の記憶力たるやメメントの主人公なみのものであって、前に一度プレイしたことがあるからといってもこのへん全然おぼえちゃいないのである。いやあ、まさかこんな羽目になるとは思わなかった。どうしよう、こいつは本当にどうしたものだろう、とか思ったものの、こう、なんとかなった(具体的な描写をさけるにもほどがある)。
 なんという急展開の連続。いったい何がどうなってるんだ。プレイしている僕はともかく、僕が操作しているところの主人公的には「あれは夢だったんだろうか」的なことを思っているに違いない場面である。

 で、これから問題の店主に会いにいこうと思います。

*1 ドネル・ケバブを買うときのジョセフ・ジョースター

「サンキューバイバイねー」とか言われる。(ジョジョの奇妙な冒険 第三部より)

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2003.11.03(ドラゴンクエストVIより)

駆け足でふりかえる

 状況を整理してみよう。
 整理しないといけないのだ。整理しないとこの先大変なことになるのは前に遊んだときにたたっこまれているのだ。どう大変になるのかというと、ストーリー展開についていけなくなる。

 そう、今日遊んでたらもうストーリーがものすごい勢いで展開してしまって、あわわあわわなってしまったのでもう大変。まさかこんな急展開になるとは思わなかった、そんな時期から振り返ってみよう。読んでる人にはいい迷惑だが、これが日記というものだ(わりと正しいことを言っているが、読み物としてその態度ははたしてどうか)。

 前回の日記では、お使い問題にかたをつけようとしたところで保存したわけだが、ここから再開して、えーとまあ色々となんとかなった。ここは適当にぼかして書くわけですが。その結果としてリオのカーニバル的な事態が発生し(誇張表現あり)、えーとここでは結構グッときたりする場面もあったりして言いたいことはあるんだけど今は急展開が先決だ。自分のためにストーリー展開上大事そうな点をメモしておくと、主人公には使命があって青春を見守るのだ。ひどい文章だが、具体的な描写を隠しつつ大事そうな点をメモするとこのようになる。
 で、サンバデジャネイロ的な事態(誇張)も明けて、大志はあっても具体的にどうすればいいのか分からないジェネレーションX的な僕は、当面いちばん物を知ってそうな某人物に会うことを目標にしたのだった。そのために色々努力して(このへんの展開はぼかす)仲間(*1)も増やしたりしながら真実と反射に関係のあるアイテムを探すことになる。うわあなんだかものすごいダイジェストぶりだ。
 アイテムを探すっつっても手がかり皆無といっていい中、溺れる者はわらをもつかむ的にしょぼい情報を得て、そこから事態はわらしべ長者的な発展をみせ、例のなんやようわからん場所に僕らはいるのだ。もう文章としては破綻どころのさわぎではないが、このへんは駆け足でいく。
 そして、この実際自分としてもわけのわからない場所で、さらにわけのわからないことが色々おきているのだった。

 まず問題のひとつはこの場所(やや具体性をもたせるなら、船に関係のある町)がやたらと入り組んだつくりになっているということだ。単純に、道に迷う。ただでさえ勝手のわからない今この状況で、この入り組んだ地形は僕を混乱させるに十分だ。あ、そういう狙いなんだろうかもしかして。
 それはともかく、今こののどかな町をゆるがす大事件(ワイドショー的表現)が起きている。具体的にはええと、家政婦は見た的な愛憎虚実入りまじるドロドロ事件だ。まあそんなところだ。
 そういう全米震撼のかげで、主人公サイド的に色々と謎が多い状況でもある。大工とか、剣士とか、美女とか(三題小咄)。このへんゲーム上でも情報が非常に小出しなんで正直さっぱりわからないが、たぶん伏線なんだろう。
 そして問題の最たるものは、ええと某お城に向かう船の存在で、これが話をややこしくしているのだ。そのMSX版有名シューティングゲームの名前と同じ城(←さらにややこしい説明)は、僕の知っている城なのか、それとも別の何かなのか。たぶんこのへんが解決されるとゲーム開始以降の様々な謎の核心にせまれるんだろうけど、今のところまだ謎は謎のままだ。

 ふう。どうにか忘れないうちに状況を整理しきれたようだ(自分の中では)。
 こうして整理してみると、ここまで入り組んだ展開はやっぱりドラクエの歴史上唯一といえる。まあ、多分。ゲーム序盤にこんなややこしい展開を持ってくるとはそうとうハードルの高い話だと思うんだけど、発売時期を考えるとちょうどドラクエを遊ぶ年齢層が高くなってきた時期だろうから、このくらいでちょうどよかったんだろうか。たしか僕が前に遊んで挫折したころといえば、ええと発売直後ではなくてけっこう時間経ってから買ったから、だいたいふてくされてばかりの10代を過ぎて分別もついて歳をとって未来の世界へ駆けてく(*2)ような時期だったはずだが、余裕でハードルにつまずいていた。ぜんぜん未来の世界に駆けてかなかった。もしかして当時こういう人も多かったりはしなかったのだろうか。
 そうやって無理に仲間を見つけようとしつつ、とにかくこれから謎を解きはじめようと思います。順番としては家政婦は見た事件を解決するんだろうか。

*1 仲間

ちなみにこの仲間は僕のイメージとしてはマンガ『TWO突風!』にさいきん登場したテルミンというキャラ+髪の毛という感じになっている。わかる人にはわかる描写だが、わからない人にはいっそうわからない描写だ。この上さらにややこしくしてどうするのか。

*2 ふてくされてばかりの10代を過ぎ……

小沢健二とかけっこう好きでした。

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2003.11.04(ドラゴンクエストVIより)

買い物ブギー

 武器防具をいかに買うか、それはドラクエを遊ぶ上で永遠のテーマと言っていい。
 言うのは勝手だが、そこまで風呂敷を広げると少し話しづらくなってしまった。もう少し規模を縮めて言うなら、武器防具を買うタイミングのことだ。
 町ではおよそ常に武器屋があり防具屋がある。そういえば今回のドラクエ、ほとんどの場合文字通り「武器屋」と「防具屋」があるっていうかかつてのように「武器屋」に武器と防具とあと場合によっては道具も、なんていうコンビニ感覚がないことにも気づいたけど、これはドラクエ5以前からそうだっけ?
 話がそれた。とにかく武器屋と防具屋の話だ。こうやって書くと寓意を含んだ童話のタイトルみたいだ。そうでもないか。そして例によって話の本題に入る前にもはや十行近くを浪費している。武器屋と防具屋の話に戻ろう。要するに、武器防具の買い方にも色々あるって話をしたかったんですよ僕は。
 たいていの場合武器屋や防具屋(ややこしいんで以下「武器屋」に統一します)には、手持ちのポケットマネーでも買えるような比較的安いものからまず現時点では手が出ないほど高いものまで、各種取りそろえてある。まずこの時点で、いま買える武器を買っちゃうか否かで意見は分かれるところだろう。武器を買わないという選択肢は、つまりもうちょっと貯めておいて将来的に(レベル上げ等で)稼いだゴールドで強い武器を一気に買ってしまおうとか、あるいは今ここで買わなくても将来的に(宝箱等で)良質の武器が手に入るんじゃねえの?ということだろう。おおかたそうだろう。
 一方、今すぐ手持ちの金で買います即マジで、という意見も理解できる。買わずにいる派は一見堅実なようだが、現時点に限っていえば単に弱いまま、ということでもある。それよりは今の時点で買える武器を買って多少なりとも強くなっておく、これもひとつの考え方だろう。そしてその即買い派の中でも、ある程度サイフに余裕を持たせておくタイプやとにかくギリギリ高いのを買うタイプに分かれるだろうし、もちろん場合に応じて臨機応変に買ったり買わなかったりという人も多かろう。
 で、僕と言えば最強装備一点狙いでゴールドが貯まるまでは何も買わないタイプの人である。たしかに買わないことはなんらパラメータ強化につながらないが、ひとつ前の町ではいちばん高い武器を買ってるのだ。次の街、次のダンジョンであってもザコ敵相手であればそれなりに通用するのである。だいいち、今までそれなりの武器でがんばってたところからいきなり最高値の武器に変えると、攻撃力が急増して「ああ! 買ってよかった!」という気分で嬉しくなるのだ。ちょっと理論的に間違っているのは分かっている。

 こんなに長々と何の話かといえば、実はこれは単に今日起きたことのマクラだったりする。
 えーと詳しい事実をぼかして言えば前回提示された様々な問題を解決したりしなかったり、ともかく自分だけ何でも知っているような思わせぶりなそぶりで主人公たちをパシらす老婆にかなりイラつきながらも仲間は増え、シャバの空気はやっぱりいいぜという雰囲気を味わったのだった。あくまで雰囲気であって別に塀の中に入れられたり野球をしたりはしていないが、ドラクエ6やった人ならなんとかイメージは分かってくれるかと思う。
 その後、権力の中枢に入り込むためなら悪魔とでも手を結ぶぜ的な(かなり誇大表現)行動も経由しつつ、たびたび話題になる反射にまつわるアイテムを求めて滝に関わりのある町に来たところだ。
 関係ないけど、今回のドラクエ6日記は大事なところを隠す隠すと言いつつけっこう具体的に書いてしまっている点もけっこう多い気がする。ゲームまだ遊んでない人には大変申し訳ないとは思うんだけど、なにしろ遊んでいる本人がストーリーについていけなくなる恐れが十分にあるため、進行メモの意味であまり省略して書くことができないのだ。ひどい理由もあったものだ。
 それにしても今回のドラクエ、ストーリー展開がかなり急でどんどん話が先に先に進んでしまうという、まあ大変面白いことでもあり僕みたいなぼうっとしたタイプにはいささか酷なことでもあるわけですが、この凄いスピードで展開するストーリーの影でひとつの重大な問題が起きていた!
 さっき書いたとおり、僕はその町いちばんの武器(「この町いちばんの美女」みたいなもの)を買うことにしている。それなりの苦労をして稼いだ金で、いちばん高い武器を買うことにしている。
 ところが、この武器を使うひまもなく次の町に移動になったりするのだ。そしてその町にはより高い武器が売っていたりして、それでもけっこうゴールドは余っていた(これは主に前述のシャバの空気を吸えなかったことに起因している)のでまあ武器は使わないですむならそれが幸せだ的きいたふうなことをぬかしながら、僕はその町いちばんの武器をさらに購入した。
 そして、これまた武器を使うことなく舞台は次の町へと移ったのだった。
 ムキー! む、無駄金を使うにもほどがある!
 まさかここまで急速に舞台が移り変わるとは思ってなかったっていうか、戦闘1回もなしに舞台がこうも転々とするって、それRPGなのかという疑問すら抱くわけですが、言われてみればそんなRPGもけっこうあるか。
 とにかく今や僕はちょっとした貧乏人であってこの町いちばんの武器はとうてい買えないわけである。そんな状態でこれから(おそらく)ダンジョン的なものに向かうわけである。……まあ、いつもと同じといえばそうなんですが。

 あれ、これまさかわざとだったりしないよな。たしかに例のシャバの空気を吸えない関係でゴールドは(一般的なプレイヤーであれば)絶対にむだなほど貯まる。それを見越して、あちこちでむだに散財してちょうど適当に貧乏になった頃にこの町にたどり着くようにシナリオの構成を考えていたとすれば……それは、スゲエぜ堀井雄二ってことでシャッポを脱がざるをえないわけですが。

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2003.11.06(ドラゴンクエストVIより)

リレミト

 中1日あけて今日もドラクエである。
 前回は急展開にさんざん翻弄されて、まあだいたい落ち着いただろうというあたりで保存した。この状態を称して言えばほうほうのていというところだが、とにかく滝に関係のある町。やっと小休止といったところである。やれやれやっと一息つけるわいとか「この直後に政治生命を絶たれる悪徳政治家。マンガの」っぽいセリフを吐きながらソファーに腰を下ろすと、そこが今回のドラクエの油断ならなさで例によっていきなりの急展開。秘書が血相を変えて部屋に入ってきたのだ。何事だ平井!(僕はもう少し妄想と現実の区別をつけて日記を書くべきだと思います)そうだ秘書は関係ない。なんつうかまたもやびっくりするようなことになって、あれよあれよという間に事態は怪奇趣味的な色彩を帯びてきたのだ(←ちょっとうまい表現)。具体的なことはこの日記の性質上書かないが。

 こりゃーまたエライことに巻き込まれたのかなーとか思いながらダンジョン攻略にのりだす我々パーティ一同でしたが、そんなことより重要なトピックがある。
 リレミトを憶えたのだ。
 リレミトの呪文。それは思えば初代ドラクエの頃からある、伝統と格式あふれるそんな意味では銀座ジュエリーっぽい呪文である。何の説明にもなっていないのでもう少し普通に書けば、ダンジョンから脱出するための呪文である。これを唱えればたちどころにダンジョンの外にワープする的なやつ。一応ドラクエやってない人向けに説明してみた。
 便利な呪文だ。正直、今までこの呪文を早く憶えないものか早く憶えないものかとそればかり考えてダンジョン攻略していた気さえする。まあ言いすぎだけど。
 しかし実際便利なのだ。今まで常に往復の「復路」を考えてペース配分していたダンジョンを、片道一点突破でイケるようになるんだからこいつはでかい。リレミトの場合、ルーラに対するキメラの翼のような代用アイテムもないし。
 こういうダンジョン即脱出呪文を最初に考えたのってドラクエだっけ? 有名どころだと。このへん僕の知識が非常に狭いんで何とも言えない(*1)んだけど、いかにも堀井雄二的発想という気はする。
 堀井雄二という人は「ゲームをおもしろくする苦労」と「単につらいだけの苦労」の線引きをつねに考え続けたゲームデザイナーだった。アドベンチャーゲームの「言葉探し(*2)」を排除したのもそうだし、ゲーム性に無関係な苦労を削ることに一生懸命だったのだ。それはおそらく同時代の誰よりも徹底していたし、自覚的でもあった。今はそういう堀井雄二イズムがゲーム界に浸透してしまってかえって誰も言わなくなってますが、この思想は堀井雄二の仕事の中でもっと評価されてしかるべきだと思う。
 何の話だっけ。そう、リレミトは便利だという話だ。
 もちろんこの呪文があると一種緊張感がなくなるのは否定できない。「ヤバくなったら即逃げる」が自由に許されるというのは、まーちょっとズルに近いよなーという気はたしかにしますよ。しかしその一方で、ダンジョンなんつうややこしくそしてハードなものに対して、そのくらいの救済措置はあってもいい気はする。
 少なくともリレミトがある分(復路に気を回さなくていい分)、ドラクエのダンジョン構造は複雑に作り込まれるようになったし、それは成功していると思う。今やってるダンジョンがなんつうか、こう具体的なところははぶきますが行ったり来たりしないといけない構造で、もちろんそこが楽しいわけなんだけど、これでリレミトがなかったら相当ツラかったろう。MPの微妙な状態で一方通行的な場所なんかに来た日には、いささか絶望的な気分になったはずだ。だが、今の僕らにはリレミトがある。ありがとうリレミト!

 ところで『ウィザードリィ』に出てくるMALORの呪文はダンジョン即脱出呪文に分類していいんだろうか? さあ?

*1 何とも言えない

たとえば『ウルティマ』にすでにあったような気もする。あのゲームは魔法のあつかいが非常にぞんざいで、実際のところどうだったか全然おぼえてないのだけれど。

*2 言葉探し

今は昔の話ですが、かつてアドベンチャーゲームといえばキーボードから「ミル ドア」とか「タタク カベ」とか入力するというゲーム形態をとっていた。で、「ミル」では失敗するが「シラベル」ではうまくいく、というような詰まりどころがひんぱんに発生していたのだ。これを本質的にはゲームと無関係な「作業」であると断じ、その代わりにコマンド選択式という現在なお使われる方法を発明したのが堀井雄二なのだ。

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2003.11.07(ドラゴンクエストVIより)

銀色の歴史

 今の進行状況を簡単かつ具体的な記述をさけて書くと、滝の問題を解決したところだ。滝の問題といってもICPOの捜査官がショッカーに捕まったりとかそういう話ではないし、むしろこんな注釈を入れない方がこの日記のためにもよかったと言える。
 とにかく滝の問題はなんとかなり、あっちとこっちの関係も、きわめて断片的かつ経験則的ながらひとつの目安がわかったところだ。おそらくああいうことなのだろう。それにしても、最近どっちがこっちでどっちがあっちなのか混乱しつつあるんだけど、大丈夫だろうか。そして読んでる人はなにがなんだか分からない文章だろうけどそれも大丈夫だろうか。

 ところで例の銀色である。以前のドラクエ7日記でもたびたび登場したが、やはり例の銀色はドラクエ関係を遊ぶ上でさけて通れない問題だと思う。具体的な記述は避けるが、例の銀色をして逃げがちなアレのことである。やつの首を殺(と)らねばならないのだ。ならないってこともないけど、やはりならないのだ。悔しいし。銀色を殺(や)れ、ということだ。
 銀色は逃げる。こっちの攻撃がかすってばかりいる間にとっとと逃げ、あるいはあと一撃で倒せるというところで逃げ、あるいはこっちが攻撃するより先に逃げ、ひどい時には先制攻撃をしたあげくその場で逃げたりする。実を言えばいまのところまだ1度も倒せていない。
 ちくしょう。
 悔しいわけですよ本当の話。こちとらせいぜい「とびげり」程度しか使える特技を持っていないまだまだ弱小パーティーであって、銀色を倒そうなんて十年早いのは百も承知。しかしそんな弱小パーティーだからこそ銀色を倒してウハウハ(札束風呂敵なイメージ)になりたいという気持ちもわかっていただきたい。
 ウハウハ……? いや、ちょっと待てよ。この銀色、昔からこうだっけ?
 と、ちょっとひっかかるものがあったので調べてみましたよドラクエ公式ガイドブック(*1)
 この本で見ると、初代ドラクエにおける銀色(いいかげんこう呼ぶ意味もなくなってきている気もしますが、しかたないのでこう呼ぶ)の位置づけは明らかに現在と違っていることに気づく。たとえば同じ地域に登場する敵の中で最強のスターキメラの経験値が43。対して銀色の経験値は115しかない。3倍に満たない程度であり、逆に言えばスターキメラ3匹倒す方が銀色を倒すより効率がいいということになる。やっぱりそうか。ドラクエ1遊んだときの記憶では「うまくすれば経験値をたんまりくれる敵」というよりは、むしろ「こっちのHPを削るだけ削って逃げていくやっかいな敵」というイメージが強かった。このデータを見るかぎり、実際そうだったのだ。経験値が比較的高いのは、単にすぐ逃げる分高くしてるだけで、ボーナス的要素は感じられない。
 続くドラクエ2でも「しにがみ」の経験値42に対して、銀色は経験値135。なんとか3倍になったとはいえごほうび感にはまだまだ欠ける。まあたしかに同じ地域で最弱のキングコブラの経験値7に比べればそうとうなものだけど、これは極端な例だ(*2)
 これがドラクエ3まで来ると扱いが一変、スカイドラゴンの経験値が800なのに対して銀色は経験値4140! しかもスカイドラゴン自体かなり特別扱いの強敵で、こいつよりは弱いがそれでも最強クラスにあたるガルーダなんかは経験値220。一気に18倍強まで銀色レート(新しい表現)が跳ね上がっている。
 たぶんこれは前作『2』で、えーといまさら隠してなんになるのかわかりませんが、ぼかして書けば液状の銀色。あいつが初登場した影響がデカイのだろう。ちなみにこいつの経験値は「あくまのめだま」の11倍強の1050ポイント。この液状の銀色がもつ「あまりにもすぐ逃げるが、運良く倒せれば(*3)経験値が文字通りケタ違い」という性質がプレイヤー受けして、その評判が『3』で無印の銀色にフィードバックされたということなのだろう。
 ちなみにさらに進んで『4』では「さまようよろい」の経験値55に対して、銀色の経験値は約24倍の1350までハネ上がっている。あ、これ以上先のデータは公式ガイドブック買ってないんでわからないんですが。まあとにかく例の銀色の性質は一夜にして形作られたものではなかったということだ。何でも調べてみるものだ。

 というわけでいま遊んでる『6』。たぶん銀色を倒せばそうとうなことになるのだろう。データがそれを証明している(かっこいい言い回し)。なるのだろうけど、しまったもうダンジョンはクリアしてもう銀色のいるとこまで戻りづらい状況になってしまった。……まあ、そのうち再会するだろうから、いいか。

*1 公式ガイドブック

エニックス刊行の『ドラゴンクエスト公式ガイドブック』シリーズ。特にドラクエブームにわく1988年、攻略本というよりも完全版データ集として発売された『1』〜『3』の3冊は名著(現在絶版)。

*2 これは極端な例だ

特に初期のドラクエは敵キャラをあとあとまで使い回すので、最弱の敵と比較してもあまり参考にならない……と思う。いちばんいいのは地域ごとの平均をとることなんだろうけど、誰かやってください。僕は面倒だからいやだが。

*3 運良く倒せれば

特技どころかろくな銀色対策アイテムもなかった『2』の頃は、会心の一撃だとかパルプンテだとか、本当に運まかせでしか倒すことができない相手だった。それでも必死になって液状の銀色を追いかけてたのだから人間の欲望は果てがない。

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2003.11.10(ドラゴンクエストVIより)

これは駄目だ

 昨日、セーブするの忘れたまま電源切ってた。
 いやあ人間こんな簡単になにもかもが嫌になるものかってくらい余裕で落ち込みましたよ本気の話。
 それというのもの昨日はかなり苦労に苦労をかさねた一戦だったわけで、正直いささかぶざまと言って過言でないほど苦戦していたわけですよ昨日。それがちょっと油断した瞬間に、こう、あー。

 具体的にどの場所か、まあ適当にぼかして言えば反射に関係のある場所。なんか最近反射に関係のあるところしか行ってない気もしますが、特に反射に関しては大詰めとさえ言えそうな場所。ここで僕は大苦戦していたのだ。レベルが足りないという感じじゃなく、いやまあ大局的にいえばすべての苦戦はレベルでおぎなえるわけですが、そういう意味をさっぴくとレベル以外の面で苦戦していたのだ。
 MP(憲兵)の消費が早いのだ。あ、ごめんいま思いつきで書いたら文章が圧倒的に分かりづらくなった。普通に書き直すと、
 MP(マジックパワー)の消費が早いのだ。それというのもこの場所、ええと黒くてぼんやりした敵がいるわけですが、そいつには基本的に魔法攻撃しか効かない、とまで言うとやや語弊はありますが、おおかたそんなところなのです。そいつらがじゃんじゃん出てくるのです。しぜんMPの消費量も増え、けっこう早めにMPがジリ貧となり、さすがにMPが底をつきかけたらもうリレミトで帰った方が懸命だろう、となるわけです。あと、うっかりしてリレミト分のMPも残らなくなって泣きながら歩いて帰ったりも当然する。その間も例の黒くてぼんやりした敵と出会ったりして、必死で「にげる」を(Aボタンをぎゅっと押す感じで)選択するもまあ余裕で回り込まれてパーティー全員攻撃をくらいそれでも実際MPはジリ貧なのでホイミで回復もできずもう……ダメかも……と空を見上げて何かを悟ったような表情をしたころにようやく脱出成功とか、そういう苦労を何度も重ねて、ようやくこの場所を攻略したのです!(満場の歓声と拍手) で、セーブし忘れた。

 あとねー、なんかその後にあちこち街もまわっていろいろ話聞いたりとかも、したよ?←強烈になにもかもが嫌になっている
 そんなぐらいなんかもうダメになってるので、今日はとてもドラクエやるテンションじゃないわけですよ。こんな時は、もう、歌でも歌おう!(やけ) 少年〜時代〜の〜(*1)ってあーもうこの曲歌詞ここしか知らねえよ! なにもかもダメだ!

*1 少年〜時代〜の〜

ドラクエ2のエンディング曲『この道わが旅』につけられた歌詞。あえてここでよく知りもしない曲をドラクエだからと歌おうとするところに、彼にかろうじて残った良心あるいはそれに似たなにかを感じることができる。

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2003.11.24(ドラゴンクエストVIより)

悪い夢を見ていたようだ

 風邪引いた。で、眠りから目覚めるともうこんな時間。
 おおかたそんな具合でしたよ。キルビル(*1)の序盤で昏睡から目覚めたユマサーマンばりに例の布袋テーマをBGMにスーファミの電源を入れてヤッチマイナとか言いながらスタートボタンを押すわけですが、ここで気がつく。
 ど、どんな話だったかおぼえてねえ!

 危ないところだった。あと一歩でまたもやストーリーを把握できなくなるところだった。かようにブランクとは恐ろしいものですが「ブランク」って書くといまだにスト2で緑色だった人を速攻思い出さない?(思いついたことは全部書く)(*2)
 で、あわててこの日記をさかのぼって記憶をひきずりだし、なんとかなった次第。そうなのだ。例の反射に関係する物体をとうとう手に入れ、それを使ってちょいとしたイリュージョンをやってみた(ナーウとか叫びながら)結果、えーとなんていうかプリティフェイス(*3)みたいな事態になって、なしくずし的に毒の沼地で囲まれた城に行くところでした。ちょっと思うんだけど、今回のドラクエいまひとつ意義のわからないままなしくずし的に行かされる場面っていうのがときどきあって、それはちょっとどうかと思うな。まあそこがドラクエ7では改善されているんだけど。普通なことも書いてみた。
 そうだ。そうやって毒の沼地で囲まれた城(こうやって書くと竜王の城っぽい)に行って、そして適当にレベル上げそして分岐路をつぶし、いよいよなんかこう柱とか立ってるし広いのでたぶん重要な場所というのを発見したものの、MPもかなり低くなったのでいったんリレミトで帰ったのだった。そこで保存したのだった。
 つまりこれからいよいよその重要な場所に向かうのだ。いよいよ謎が解き明かされるのだろうか。あのプリティフェイス人はそのへんいかにも自信まんまんだったので期待していいのだろうか。またはぐらかされたりするのだろうか。あるいは「実は……」とか話し始めたところで毒矢が撃ちこまれ「ぐふっ」なんつって死んだりするのだろうか。けっこう謎のまま引っぱられまくっているシナリオなので、いささか懐疑的になっている私である。

*1 キルビル

まだ見てないのでこれから適当書く。

*2 スト2で緑色だった人

ブランカ(スペイン語で「白」の意)って名前なのに緑色ってのもどうかと思う。いま思えばハルクをイメージしたカラーリングだったのだろうか。

*3 プリティフェイス

ジャンプで連載してる?もう終わった? そんなマンガ。読んでもいないものをたとえに使うのもどうだろうか。

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2003.11.24(ドラゴンクエストVIより)

ポイント・オブ・ノー・リターン

 ついにここまで来た。
 例によって具体的な描写をはぶきながら記すと、魔王的な存在となんかこうあれしつつ最終的に夫婦仲をとりもった感じだ。ものすごい説明だがこれであっているはずだ。そしていよいよ魔王的な存在と何かこうあれするのだ。あきらかに重複しているがこれはこれであってるので問題ない。もうちょっと具体的には、民族色豊かな村でおなじみの移動手段によって移動をはじめたところだ。そしてそこには眼鏡が関係する。

 ついにここまで来たのだ。何を隠そう、この場面こそ僕が前に遊んだときにヤメちゃったその場面である。もうストーリーも把握できなくなったし面倒になって全部投げ出したその場面である。あと眼鏡はビジュアル的にどうかとも思っていた。
 しかし今回はなんとか乗り切った。たぶん。この日記で一歩一歩確認しながら遊んだおかげで、どうにかストーリーにおいてかれずに例の衝撃展開にも対応することができた。大丈夫、これから魔王的な存在と何かこうあれする理由もちゃんとわかっている。しかも眼鏡のビジュアルもちょっとどうかと思うような手法(*1)を用いて自分の中で解決をみた。もはや万全の準備である。隙なしの構えである。

 しかし思うんだけど、こんなに準備万端整えないと挫折しちゃうようなシナリオって、ちょっとやりすぎじゃないか?という気もしないではない。
 いやもちろん僕がすっとこどっこいな分は割り引くとしても、やはり客観的にみてここまで謎が謎をよぶ展開はたしかに面白いけど難解でもあると思う。まして今回のドラクエ、この謎が謎をよぶせいでしばしば「よく意味がわからないままにイベントをこなす」場面が出てきてしまって、えーとモチベーションっていうんですか?それが維持しにくいのだ。簡単にたとえると「鼻先にニンジン」が理想だとして、今回のドラクエは「鼻先にパナチルーノ」という感じなのだ。馬だってパナチルーノなんてよくわからないものよりは、あきらかに美味しいとわかってるニンジンの方ががんばって走るだろう。だいたいパナチルーノって、いったいそれはなんだ。
 もちろん大局的には今まさに世界の謎の鍵となる問題に向かっているわけで、十分に盛り上がっている場面ではあるんですが、なまじこういう問題を徹底的に解決した傑作ドラクエ7の後に遊ぶと、やっぱ、こう、「ドラクエ7を見習え!」という気にもなろうというもの(時空を超えた意見)。やはりシリーズ物は順番に遊ぶのが吉だ。そんな意外な結論を得た今回だった。

*1 ちょっとどうかと思うような手法

単に趣味の問題なのだけど、僕はしばしば鳥山明デザインのキャラクターに感情移入をはばむ何ものかを感じる。そういう時は、キャラを構成する記号は似ているがしかし明確に別のキャラを想像することで(鳥山明先生には悪いが)解決するのだ。今回眼鏡の彼の代用として用いたのは『魔法先生ネギま!』のネギである。ええ僕だってこの行為はいただけないと思ってますよ。

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2003.12.07(ドラゴンクエストVIより)

ハッピーエンド

 例によって久しぶりの更新だ。
 理由としては風邪とか恒例の部屋の模様替えが発動した(*1)とか色々あるが、中でも大きいのが「区切りのいいところにきてしまった」ということだ。
 区切りがいいのだ、今ちょうど。具体的に書くのもなんなのでぼかすと、えーと世界を救った。そんな感じ。こ、これはたしかに区切りがいい!
 思えば絶望的な戦いをくり広げたりもした。長いダンジョンを抜けてやれやれやっと一息つけるかと思いきやさらなるダンジョンに自動的に突入したり。まあこんな強制イベント式のダンジョンであればすぐに次のイベントに入るだろうとのんきこいてたら思った以上に広かったり。パーティーの回復役的存在が即死したり。もちろんザオラル系死亡から回復系呪文はその死んだ彼しか使えないので、棺桶引きずって歩くしかなかったり。やっとひととおり探索し終わっていかにもイベントのきっかけっぽいモノを調べたらいきなり強力きわまる術をおぼえて、これ先に調べときゃよかったって後悔したり。かといってここまでセーブしてない(セーブできる場所がなかった)のでリセットしてやり直すのも嫌だったり。ボスが半端なく強かったり。マジックポイントが底をついたり。つうかこの圧倒的不利からして、全滅することが確定してるイベント戦闘なんでしょ?と思ったら勝てたり。その直後にボスがパワーアップして復活したり。今度こそ全滅イベントでしょ?というかむしろ殺せ!ひと思いに!こんな毎ターン毎ターン神に祈りながらAボタン押すのつれえよ!と思ったころに倒せたり。そして気がつけばダンジョンに足を踏み入れた時からレベルが5ばかり上がっていたという。……もうちょっとレベル上げてから踏み込むべきだったか。

 で、世界は救われたのだった! いや、まだゲームは途中なんでこれから二転三転して世界はふたたびどん底になるとは思うんですが。今のところ世界は平和を取り戻しハッピーエンドの気配すらただよっているのである。超ハピスパハピノリノリなのである。ことによるとスタッフロールすら始まりかねないいきおいである。これを区切りのいい場面と言わずしてなんと言おう。ここでうかつにゲームを始めてしまうと、また急展開が起こってこの謎を解かねば明けても暮れぬっつうかまあ言葉の使い方は間違ってるがそんな必死こくはめになるのは目に見えている。いやまあそれが面白いわけなんだけど、今はただひとときの休息を楽しんでいたいのだ(英雄きどり)。ていうか、今まである種「へたに間を空けてゲームするとストーリーとか忘れちゃう」という危機感にあおられながら遊んでたわけで、こういうストーリー上ひとくぎりにたどりつくとその危機感が失せてなんかのんびりしちゃったのだ。そういう結論だ。
 とはいうものの、これ以上遊ばないとマジでゲームする事じたい忘れかねない気分になってきたので、そろそろ遊ぼうと思います。とりあえず、平和になった町や村をあちこちたずね歩く。

*1 部屋の模様替え

これを始めると強制的にゲームが進行しなくなる。なぜならテレビの前に遮蔽物が置かれたり、テレビのコンセントが抜かれたりするから。

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2003.12.13(ドラゴンクエストVIより)

無職(いままでが)

 ここ数日、悩みに悩んでいた。
 ついに現われたのである。その、例の職業にまつわる施設が。そうハローワークが。それは明らかに嘘とはいえ、そんな感じの施設が。
 ちなみにこの日記の定番としてこれからシナリオ面ではまだしもシステム面でかなり立ち入った話になるので、気になる人はここから先は読み飛ばしてほしい。そんな具合に話を進める。
 ハローワーク(言い張る)では当然ながら職業を選択するわけで、問題はこの職業なのだ。ここでどんな職業を選び、この先どのように成長させていくかはゲームを進める上できわめて重大な選択だと言えるだろう。やり直しが効くとはいえ、効率を考えればやはり失敗は許されない。
 だいいち、僕は職業を決める上でキャラクター性も考えて決めるのでますます難しいことになるのだ。
 たとえばミレーユ(*1)だ。彼女のキャラクター設定を考えれば、まず「そうりょ」そして「まほうつかい」として育て、最終的に「けんじゃ」にするのは当然と思える。ここまではむしろ悩む必要はないとすら言える。
 しかしここで考えてみよう。パーティにはすでにチャモロ(*2)がいる。「知的な魔法系」という意味ではミレーユとチャモロはもろにキャラがかぶっているじゃないか。チャモロも同じように「そうりょ」「まほうつかい」「けんじゃ」で育てるのは、あまりに芸がない。というか、遊んでて面白くない。こういうのはいろんな職業に就かせてバリエーションあふるる特技を覚えるのが嬉しいのであって、同じように成長していくのでは全然面白みがないというものだ。まあ、多分。
 そこで職業一覧に目を移すと、上級職「レンジャー」はなかなかテクニカルで、わりとチャモロ向きと言えやしないかという気がしてくる。してくるのだけど、このレンジャーになるための基本職は「しょうにん」「まものつかい」「とうぞく」とある。ど、どれも知的キャラ向きじゃねえ!
 と、ここであっさりと断念するようでは軍人とは言えない。(←言えなくていい) まあ待て、よく考えてみよう。「まものつかい」だが、これを生物学的アプローチと考えるならむしろチャモロにぴったりと言い張ることができないか。ちょっとした南方熊楠気分でいけやしないか。ドラゴンに変身するのも一種どこでもゲロを吐くのと似てはいないか。(南方熊楠という名前を出した時点で思考が横道にそれる)
 「しょうにん」も考えてみれば頭が悪くてはできない職業だ。むしろチャモロにぴったりと言い張ることができる。「とうぞく」も、……えーと、いやいや待て待て職業の説明によれば「迷宮で宝箱の数がわかる」とある。「わかる」! これは知的活動の所産であると誰もが認めよう。これはむしろチャモロにぴったりと言い張ることができる。うるさい黙れ(自分が)。
 そんなわけで自分を言いくるめて、どうにかこうにかチャモロの進路が決定されたのだった。1人決めるのにもこの騒ぎである。まして今や5人パーティーである上に、なんかよく知らないけどあと1人くらい増えるんだよね? 増えるよね? なんかでそんな話を聞いたような気がする。それはたぶんこれまでのシナリオで思わせぶりに登場したりしなかったりしている彼のことだという気もする。彼の分も考えに入れなければいけない。未確定の要素が入ったとたん作戦のすべてが瓦解するようでは軍人とは言えない。

 で、どうにかこうにか全員の身の振りかたが決まったので、これから適当に世界を巡りつつ手に職をつけていこうと思います。

*1 ミレーユ

 金髪ロングの謎めいた美女。と、書くとなんだか銀河鉄道999のメーテルみたいだ。

*2 チャモロ

 メガネ君。という説明だけでは『妄想戦士ヤマモト』を思い出すが、そうでもないか。

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2003.12.17(ドラゴンクエストVIより)

自由な地平

 久々に放り出された。
 今のところ行くべき具体的な場所もヒントもこれといってなく、新たな移動手段と白紙部分の多い地図だけが手元にあるようなそんな状況だ。あとは手前の甲斐性で勝手にやれという状況だ。長渕剛ばりに言えばお前が行くから道になる的な生きて生きて生きまくれ式の状況と言えるが、なんで長渕ばりに言わなきゃいけないんだ。
 で、とりあえず行けそうな場所に行ってみてあんまりうまいこといかなかったり、ちょっとしたショートイベントを無事こなしたり、新たな地平にたどり着いたと思ったけどよく考えたらここ前にきた場所じゃん、とかそんなこともやったりした。前から思ってたんだけど、ドラクエで表示されるマップはなんとかもうちょっと見やすくならないものだろうか。
 それにしても今までがなまじ周囲の事情や相手のつごうであっちこっち振り回されていただけに、今の放り出されっぷりが強烈だ。実際、どうせ自由にやれとは言っても数歩歩いたら誰かに呼び止められてまたイベントが始まるんだろうとすら思っていた。
 この手の「放り出し」はどこに行けばいいのかが心底わからない(あたりまえだけど)ので、ある種ぬるま湯的なプレーに慣れたユーザーにとっては結構キツいという側面がある。有名なところではドラクエ2なんかでも、それまで「次はどこそこの町」式の1本道プレーが続いていたところに、船が手に入ったとたん突如この広い海すべてがお前のものだ的な展開になってしまいとまどうプレイヤーも多かったときく。
 ていうかこれが問題なのは、たとえばメチャ敵が強い場所にうっかり行っちゃっても実際そこが敵の強い場所でまだ来るべきじゃない場面なのか、それとも単に自分が弱いだけで必死こくべき場面のか、まったくプレイヤーに区別がつかないところだ。あと必死こいてそこをくぐり抜けたらやっぱりまだ順番としては間違った場所でした、みたいな悲しい目にあったりとかもするし。それがプレイヤーを不安にさせ、社会そのものに対する不信感をも生み、少年犯罪を助長するのだ(大きく出てみたが失敗)。
 じゃあ今回のドラクエもそうかといえば意外にそうでもない。あちこち歩いてみて分かったんだけど、山脈や浅瀬といった「障害物」がうまく配置されてて、「まだ行ってはいけないところ」には実際いけないようになっている。たぶん。おかげでけっこう安心してほっつき歩きつつイベントがこなせるのだ。漫遊、っつうんですかね。ここに少年犯罪の入る余地はない(まだ言う)。
 こうなってくると放り出しも悪くないものだ。もちろんこの先に何があるのかわからないという漠たる不安はあるけれど、それは冒険を楽しくする1つのスパイスと言っていい。未踏の世界を自分の手であきらかにしていく作業は楽しいものだ。まあ、これがいつまで続くのかはよくわかりませんが、今は日本産RPGではめったに味わえない冒険者気分を味わっていようと思う。

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2004.01.12(ドラゴンクエストVIより)

空気の読めない男

「それでは×× よ あそびにんの気持ちになって 祈りなさい。
 おお この世の すべての命をつかさどる神よ! ××に新たな人生を 歩ませたまえ!

 これで××は あそびにん として生きてゆくことになった。」
 いろいろと考えさせられるメッセージだと思う。

 それはそれとして現在の進行状況をうすぼんやりと表現するなら、カンオケをひきずるのをやめたところだ。←きわめて正確な説明でありながら、何のメッセージ性も見出せない
 それにしてもあの引きずってるカンオケ、最初に見た時は皆殺しのジャンゴ(*1)かと思ったもんさ。こういう「あ、伏線だ」とはっきりわかる伏線というのも賛否両論あるかと思いますが、ゲームの場合へたに伏線が隠れすぎてプレーヤーに感知できないとストーリー進行そのものが停止したりするので、まあいいかなって思います。

 ところで話は変わる。
 そもそもこの日記シリーズを読んでいた人なら何となく分かるかもしれないが、僕は貧乏性である。「何となく」どころではないまる分かりかもしれないが、それほどまでの貧乏性である。たとえばキャラクターがいればいるだけ全員きっちりレベルも上げたいし戦闘に使いたい、そんな性分である。
 だから非常に助かるのがドラクエの馬車システムで、パーティー人数制限の関係で戦闘に直接参加はできなくとも、「馬車」の中にいればあたかも戦闘に参加していたかのごとく経験値が入るっつうアレ。あれのおかげで貧乏性な僕でもさほど悩む事なしに全員を均等に育てれる訳です。
 ところで、この日記では省略してたんだけど、ついこの間パーティーに編入したある男がいる。やや具体的に言うなら、夜が危険な町であれやこれやの後に仲間になった男だ。こいつがくせ者なのだ。僕にとって。
 この男、もちろん僕はこの先のストーリー展開とか知らないしこれから言う事は適当だが、この男は脇役である。おそらく鳥山明のキャラクターデザインも起こされてないんじゃないかって言う気さえする。それというのも、キャラクター造形がその、なんていうかいかにもドラクエの脇役チックなのだ。
 ドラクエの脇役。それはたいてい、悩み事を持っていてそして間抜けである。口調がどこか間抜けであり行動もどっか間抜けである。ずば抜けた「バカ」はいないが、笑って許せる「間抜け」はたくさんいる、それがドラクエのほのぼのした長所でもある。で、そんな脇役キャラなのだ、彼は。
 つまりこういう事だ。脇役すなわちNPC(*2)としてパーティーに入ったこの男、こいつがなかなかパーティーから離れる気配がないのだ。それどころか、我らが主人公たちをさしおいてレベルが上がったり職業をマスターしたりしてるのだ。だってほら、馬車システムだから。
 嬉しくないわけですよこんな脇役にさしおかれると。まあ正確にはさしおくわけでもなく、経験値はみんな平等に入ってるから同じペースなわけですが、正直こいつに見せ場は不要なわけです。ヒーローは主人公連中だけでけっこうであって、戦闘終了後にチャララ(略)チャッチャーなんつってスポットを浴びる器じゃないんですよこいつは。僕の中では鳥山明の描く脇役顔(下まつげが無いタイプ)だし。
 いいかげん例の酒場(通称「倉庫」)にあずけて以後ほっておこうかとも考えるんですが、もしもこいつがイベントキャラとして中ボス戦に必要とかそういう展開になったらそれこそことだ。ここでまたも貧乏性だ。そんなわけで、彼はまだやっかいもの扱いされつつ馬車の中にいるのです。

 こんなこと書いて、実は主人公クラスのキャラだったらどうしよう。

*1 皆殺しのジャンゴ

もちろん棺桶を引きずっている。そして棺桶のフタを開けるとマシンガンが入っているので、皆殺しにする。そんな映画。

*2 NPC

ノン・プレイヤー・キャラクター。という本来の語源からいえば主人公キャラをのぞいてチャモロもバーバラもみんなNPCではあるかもしれませんが、言ってる雰囲気はわかってもらえるよね?

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2004.01.17(ドラゴンクエストVIより)

ぼんやりとした不安

 今日遊んだのはやや具体的に言うと甘い言葉にご用心的なイベントだった。ちょっとした小イベントだった。どのくらいちょっとしていたかといえば、いわゆるザコ戦をほとんど経由せずにイベントが終了していたくらいだ。
 というわけで今日はあんまり日記に書くこともないなーとか思いながら、町でのイベント終了後トーク(*1)をかましていたわけだが、その中でふいに核心をつくセリフが登場してハッとさせられたのだった。あと、われながら「ハッとさせられた」なんていう表現が自分のボキャブラリーの中にあると知って驚いたね実際の話。
 その核心を突くセリフをここに書いてしまってはあまりに艶消しかつネタバレなんでどうしたものか困るんだけど、そう、ものすごくおおざっぱに言うと、この世界に対するぼんやりした不安にずばり切り込むようなセリフだったのだ。
 このへんゲーム遊んでない人にはとてもピンとこない話でしょうが、ええとこの世界はある意味非常に不安定なのだ。比喩的な意味できわめてもろい地盤の上に立っているといえるのだ。ある意味。でもまあ現にいまちゃんと立ててもいるわけで、今のままの平和がずっと続くんじゃないかとも思っていた。ゲーム中誰もそのことを口にしないんで、もしかしてその辺はなあなあでうまくゲーム終了まで流していけるのかなーとか考えていた。
 しかし今、イベント終了にわく町の人の何げないセリフで、逃げていた現実が目の前に突きつけられたのだ。やっぱり不安定だったのか、世界!
 正直この先どんな結末が待っているのかわからない、というか物語としてどんな落としどころに持っていくのか今の段階だと推測がとても難しいので、いったいどうなるんだろうな本当マジで。そんな気になる現段階だった。

 とりあえずこれから、水上を移動する物体を使っていろんな場所を見て回ろうというところです。

*1 町でのイベント終了後トーク

イベントが終わった後の町で、セリフがどう変わってるかを確認する一連の作業。

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2004.02.01(ドラゴンクエストVIより)

王子ビンビン物語

 「困り者の王族」というのがいる。
 たとえばドラクエでは『II』に登場したというか主役キャラの1人であるサマルトリアの王子が有名だ。お兄ちゃんはのんきものなのだ。「のんき」ってだけで済まされない何ものかを彼はもっていたかもしれないが、まあとにかくプレイヤーは誰しも多かれ少なかれ困らされたのではないか。
 その他デルコンダルとかサマンオサとか、各地の王族は彼ら自身に悪意はさほどないかもしれないけどプレイヤーに迷惑をかける。そこまでいかなくてもよけいなことをしたりする。
 これはつまり、絶対王制下の王族がもつ権力とある種の無責任さが彼らをしてそうさせるのであろう。なんつって。実際RPGとかのシナリオ上「なにをやってもしかたないし、不自然でもない」という意味でいちばんアクティブに動かしやすいのは王族なんだろうなあって思いますよ。それか、ものすごい力を持った流れ者。この2者に共通する要素はパワーと無責任さだ。
 何の話だったっけ。
 そうそう、困り者の王族だ。
 今回は王子様である。カレーの。←余計な言葉を付けないと気がすまない
 国民感情および政治的パイプ・近隣諸国の対応等に配慮しつつ可及的すみやかにこの王子の政権奪取をサポートするのが今回のミッションだった気がする(気がするだけ)。 おおざっぱに言えば、わがまま王子珍道中である。この手の話はそのわがままが許せる範囲かどうかで感情移入度が違ってくるといえる。つきあってらんねえようなわがままでは、こっちのヤル気も失せてくるというもの。
 そのあたり、今回のシナリオではなんとも微妙なイイ線をキープしているようで、いやまだ話の途中だからよくわかんねえですけど、かなり期待は持てるといっていい。正直、早いところこの話の結末を知りたい。そんなわけでこれからダンジョンに入るわけですよ実際。

 あ、そういや途中で職業がひとつマスターになったんで職業関連の施設に寄り道したら、いつの間にか王子がパーティーから失せていて本気であわてました。どうやらセリフの矛盾を起こさないための措置らしいんだけど、消えるなら消えるでひとことぐらい言ってから消えてくれよ。くそ、このわがまま王子め。

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2004.02.02(ドラゴンクエストVIより)

マンボNo.5

 かなり意地なって王子クエスト終わらせた。なにが意地かっていうと、タイミングが悪かったのだ。個人的に。
 順を追って話そう。それと、いま井上順を追う的な洒落を入れそうになったし自分の中でけっこう面白かったけど、言わないでおく。命拾いしたようだな。こいつは貸しにしといてやるぜ! 何の話だっけ。まさか順を追って話すと言ったそばからここまで脱線するとは僕も意外だ。
 話を戻すと、今回のイベントは普通だったらそれほど困難のないイベントだった。ところがいけない。うちのパーティーはちょうど今まさにこの時、職業をマスターする寸前だったのだ!
 このへんゲームやってない人には何のことだか分かんないと思いますが、すごくてきとうに説明すると、まず敵を倒すと熟練度が上がるのだ。熟練度が上がりまくると職業をマスターできるのだ(←このあたりからすでに説明がてきとうになっている)。マスターしたら間髪入れずに転職するものなのだ、その、効率面から言って。しかるに転職するには職業に関連する施設に行かなければならず、今いるここからそこに行くにはちょっと面倒な手続き(だいたい1分くらいかかる)を踏まなければならないのである。さらにその際、前回も書いた通りしかたない措置とはいえ王子がばっくれるのでこいつをミッドナイト・ランばりに捕まえる必要が出てくる。という具合で手間なのだ、単純に。
 だいいちパーティーの1人が職業をマスターしたということは、おおむね似通ったペースで熟練度を上げてる残りの3人もマスター寸前ということだ。誰か1人がマスターするたびダンジョンを抜けては職業に関連する施設に行ってあと王子を連れ出すことになり、これはもはやいちいちダンジョンを攻略している場合ではないとすら言える。言えるんだけど、まあダンジョンほっといてそのへんで適当に熟練度を上げても非効率的だし、しかたないから潜るんですけどね、ダンジョン。
 そんなこんなでいつもより何度も洞窟に入ってはリレミトで出てをくり返しつつ、なんとかクリアしましたよクエスト。マンボNo.5がBGMにかかりかねないくらい入っては出てをくり返しましたよ。あと前回はまだ見切れてなかった王子の性格が明らかになった。この日記ではそこまでの言及は控えるが、だいたいみんな思ったのと同じような感想を得たと思うよ。

 これから先はといえば、その、抽象的な言い方をすれば、固く閉じられたある種のものを開くアイテムを手に入れたので、じゃあ開きに行くかっていう、そんな感じです。

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2004.02.08(ドラゴンクエストVIより)

地球の歩き方

 諸君にあえて問うが、ドラクエを遊んでいて、町をどうやって歩けばいいか悩むことはないだろうか。やっぱりないか。そうか。
 僕はときどき悩みますよ、町の歩き方。だって町って広いじゃん(同意を求めるが、誤り)。
 いやもちろん初代『桃太郎伝説』の「きぼうのみやこ」(*1)とかでもないかぎり道に迷ったりはしないんですが、それにしたってRPGにおける町というのはそれなりには広い。そしてべつだん碁盤の目状になってるわけでもないし、うっかりするとどっかの家なんか訪問しないまま通り過ぎちゃうこともあるんじゃなかろうか。少なくとも僕なんかはうっかりタイプの人間でありドジっ子メイドである。←ない。 少なくとも僕にとっては今そこにある危機である。その、「うっかり通り過ぎ」が。
 まだ普通の、こう、平野状をした地形の上に家々が立ち並ぶ日本の町並み的町並み(びっくりするほどの重複表現)であれば、ある程度「左下から順に横1列を歩いて、それが終わったら上に1画面分移動してまた横1列歩いて」とかいう具合にしらみつぶしに歩くことが可能である。絨毯爆撃が可能である。その米軍の圧倒的な物量攻撃の前にしだいに劣勢へと追いやられていくのである。町が。
 しかし、今日行った町ときたら、そのなんだ、段差があるのだ。プレイヤーが越えられない種類の。ところどころにある階段を上らないといけない種類の。おかげで絨毯爆撃作戦も物理的に段差にはばまれてうまくいかないのだ。それでいて町の構造も一本道ではなく、けっこうあっちからもこっちからも行き来できるようになっていて、さっき来たような気もするし初めて来たような気もするというていたらく(僕が)。こ……こいつは、手強いぜ!(たぶんそう思っているのは僕だけだ)。ちなみにある程度具体的に言えば、空に関連する睡眠器具で知られる町ですよ。
 で、慎重に慎重を重ねて町を行き来して、どうにかこうにか町全体を把握したのだった。この町がすべて僕の物になるのか(ならない)。そして僕は満足し、次なる町に向け再び旅立っていったという……FIN。スタッフロール。観客のスタンディングオベーション。
 いやちょっと待て!(フェイクエンディング) しまった! あんまり間違わずに歩くことに集中してたせいで、マジで町の人が何言ってたのかよく憶えてない! この町は全員のセリフが重要なんだって! しまった、やり直しか!

*1 きぼうのみやこ

冗談のように広い。ていうか事実冗談で広く作られた。こういう冗談を本気でやっちゃうところに初代『桃太郎伝説』のすごみがあったわけだが、あ、一応あらためて説明しておくと『桃鉄』じゃなくて『桃太郎伝説』ですよ。RPGのほう。

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2004.03.07(ドラゴンクエストVIより)

殺しの呪文

 こちとらインフルエンザのアレでたいへんな頭痛になっていたのでずっとドラクエやれてないけど、元気です(とってつける)。
 このままではダメになりそうなので、なんとか今のうちに具体的な表現を避けつつ現在の進行状況を示すなら、空に関連する睡眠器具問題をなんとかしたところです。ちょっといい話でした。個人的に好きなたぐいの話でした。

 それはそれとして、その間印象的だったのが例の死の呪文だ。ごく普通に言っちゃうと、ザラキの呪文だ。あと、ザキの呪文。ちょっと前あたりからなんだかパーティーの魔法担当(他には肉弾戦担当がいる。広報担当とかはいない)がこの呪文を憶えて、なにかと使うのである。そしてそれがまたよく効くのである。お、お前、神なんじゃねえの?

 この感慨をご理解いただくにはもうちょっと説明が必要だろう。えーと僕は基本的に戦闘は「めいれいさせろ」以外を使っている。つってもドラクエやらないと意味わかんないだろうけど、要するにオート戦闘やってるって事ですよ。ドラクエでは『4』から採用されたこのオートモード、当時はAI(人工知能)なんて立派なことまで言ってましたが(*1)いまでもAIって言い方してるんだろうか? 少なくとも現在のドラクエのオートは狭義の人工知能ではないはずだ。だってズルしてるから。
 いつの間にかドラクエのオートは敵のスペックを裏読みするようになっていた。本来知っていないはずの情報にもとづいて行動を起こすようになっていた。というかプレイヤーですら知らないような、敵のHP残量とか魔法のかかりやすさとかを彼らは知っているのである。おかげでオートにしておいた方が手動でやるより効率がいいという逆転現象が起きていて、これはいかがなものか。

 もともとは『4』のAIがどうしようもなかったのが問題だったのだ。
 そう、あれは『4』の発売前のころ。堀井雄二はじめ制作スタッフ的には「オレ達ものすげえ良くやったよ!」という満足感につつまれていた。いや、まあそんな口調じゃなかったけど、制作初期はどうしようもなく使いづらかったAIが、ゲーム完成時にはプレイヤーの行動と遜色ないくらいまでは行ったゼ!みたいな自信に満ちあふれたことを話していたんだって。
 で、フタを開けてみたら僕とかけっこうショックでしたよ。クリフトがザラキ連発するんで。クリフトのあのヘニャチンやろうがザラキを憶えたとたん回復呪文をさておいてあらゆる敵にザラキを連発しやがるのだ。そしてまずたいてい効かない。
 しかたないことであるとは言える。ザラキが効くモンスターかどうかは、実際に何度も試さないとわからないのが本当だ。ただ、まあ、ボス相手の戦闘でも「絶対効かない」「2度目はない」にもかかわらずザラキを連発するのは、いくらなんでもあんまりではあった。
 加えて『4』ではマニュアル戦闘完全禁止という思い切った仕様になっていたこと、さらにまだザラキのバランス解釈が現代と違っていて(*2)、かなり効きづらい呪文になっていたことも問題を悪化させていた。そのへんの条件があいまって、クリフトイコールダメおとこ、そしてAIイコールすっとこどっこい、という結論が導かれたのが『4』時代だった。
 その後このへんは「めいれいさせろ」コマンドの新設、さらにもう思い切ってザラキが効くかどうかとかHPの最大値がいくらかとか最初から知ってることにしちゃおうという決定とかによって、まあ非常に使えるオート戦闘になったわけですが、さすがにこれは人工知能ではあるまい。

 しかしあえて言わせてもらおう! 便利だからいいじゃん!(←ダメ人間の言い分)

*1 AI(人工知能)

いちおう「以前の結果をもとに次の動作を生成するプログラム」(狭義の人工知能)ではあるので、嘘ではない。でも語感からすれば言い過ぎだとはやっぱり思う。

*2 ザラキのバランス解釈が現代と違っていて

その強力な効果には代償が確かに必要だが、現在「強力なかわりにMPも使う」で落ち着いているそれがかつては「強力なかわりにMPも使うししかも効きづらい」と制限がキツかった。

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2004.05.16(ドラゴンクエストVIより)

これまでを清算

 風邪をひいたりなんだりとかこの間言っていたが、それとは別にずっとドラクエとかやってない。それというのも、なんか風邪ひいてる間にゲームやらない癖がついちゃったからだ。意外にゲームやらないでもなんとかなるもんだ。
 とか感心してる場合ではない。いまや世間では、なんだ、PSP(プレイステーション・パーマ)だとかDS(ダメ・裁判官)だとかがはやってるという。パーマはまだしも、ダメ裁判官とはなんて時代だ。ここからうまいこと社会風刺にもっていくことも可能だが、取り返しがつかないほど本筋から外れそうのでやめておく。命拾いしやがったな(僕自身が)。
 そんな激動の21世紀を生きる上で、まああらためて久しぶりに遊ぶのだった。ドラクエを。

 鼻歌まじりで電源を入れたものの、冒険の書を選択する場面でいきなり僕は衝撃を受けた。こ、このカタカナまじりの城の名前はなんだ!?
 ごく簡単に言えば、忘れてるのだ。なんだかんだで遊ばないまま数ヶ月、すっかりゲーム進行は忘却の彼方である。一番湯のカナタである。けっこう面白かったんだけどやっぱり地味だったよなあ、あのマンガ。そんなくだらない事を言っている場合ではない(間違いなく)。
 とりあえずロードするだけしてみて、その辺のキャラクターに話を聞く。ああなんとなくは思い出してきた。お姫様が鏡でアレなので、その、ぶっちゃけ助けにいくのだ(僕はこの辺で実際の文章進行にあわせて前回までのあらすじを説明するという高度な文章技巧を発揮している。それをみんなには知っておいてほしい)。だが、助けろ助けろとこの人は言うが、いかにして!? むしろゲームを進める上で大事なのはそこだ。途方に暮れかけたその時、天啓のごとく閃いた、まあなんだ、思いつきがあった!(だいなし) 「おもいだす」コマンドである。このゲームではプレイヤーの任意でいくつかの会話を記憶させることができるのだ。そして僕はこんなこともあろうかと、重要そうな会話はかたっぱしから記憶させることにしてたのだ。果たして「おもいだす」してみると、今後の行動方針がズバリ説明されてる会話が表示された。べ、便利なシステムじゃねえか! 具体的には『ミシシッピー殺人事件』のメモ機能(*1)の5万倍は便利だな!
 とか思った直後に横にいた人になにげなく「はなす」してみたらそっくり同じセリフを吐いたので、なんだか感動が薄れた。

 そんなこんなでどうにか謎は解けた(←もとより謎じゃねえ)。さっそく例の姫に関連する塔へとカウントダウンとともに黒煙をあげて向かおうとした(気分的に)のだが、いやちょっと待て。
 かつてのプレーではわりと流れにまかせてたので放ってたが、どうも今回のドラクエでひっかかってる点があるのだ。そこをキッチリ解決してから冒険といこう。
 問題は、プレイヤーキャラクターの数が多いということだ。ここから先は驚きを大切にするプレイヤーが読んではいけないところだが、どうも戦闘に参加できる人数と比べてパーティ人数が圧倒的に多いようなのだ。ありえねえ!と僕などは思うが、それはつまりドラクエ7を先に遊んだからですねすいません。考えればドラクエ4も5もそういうところがあったし、その流れでいけば『6』が不必要に大所帯なのもむしろ当然といえる。
 そうなのだ。簡単に言えば不必要なのだ。どうやっても人数に「あまり」が出るシステムなのだ。キャラクター4人を選んでひいきして進めるか、はたまた状況と特性に合わせてローテーション的に入れては外しするか。
 これはおそらくあえてプレイヤーに取捨選択させることによって、逆に選んだ方のキャラにグッと愛情をもつであろう的な制作者側の計算かもしれないし、『7』では逆に「あまり」がほとんど出ないシステム(というかシナリオ)になってたことから見て制作者サイドとしてもこれはいけないと思ってたってことかもしれないが、まあとにかく『6』では「あまり」が出るのは事実。個人的な好みとしては、ひんぱんに入れ替えるのは苦手なんですよ。だって色々考えるの面倒くせえじゃん(ズバリ本音)。あとリアルな話、全員に均等に武器防具を買い与えるのはけっこう大変。
 そこで改めて僕のパーティを見渡してみた。今のところメンバーは(ここからいよいよもって具体的な話を始めるので、聞きたくない人は手で耳をカパカパしながらワーワー叫んでください。その後読み進めるのをやめてください)まず主人公。そして大工の息子(こう書くとキリストっぽい)にしてマッスル戦士のハッサン。「謎めいた美女」というポジションでいったいいつまでひっぱり続ける気なのか、ことミレーユ。「謎めいた家出娘」というなんだかわからないポジションことバーバラ。自然派集団の坊ちゃんにしてメガネ君ことその名前はどうかことチャモロ。そしてなんとなく戦闘後仲間にした(そういうシステムなので)スライムとくさった死体。こうやって冷静に「くさった死体を仲間にした」と書くとデビッドリンチ映画ばりの異常事態だ。最後に控えるのは空気の読めない男こと(僕が勝手に認定)、おもしろ夢遊病患者のアレス! このメンバーでお送りします。ワアアアアァァ(観客の歓声)。
 さて、この中でどのメンバーを重点的に育てるか、だ。
 とりあえずモンスター達は外す。僕はわりと物語展開重視派であって、ストーリー上脇役的存在であるこれらモンスターを主要メンバーには数えないのだ。
 次にリストラの大ナタを受けるとすれば、やはりアレスだろう。理由はいかにもNPCっぽいからだ。すぐにもいなくなりそうだからだ。いや、ていうかそういう人なんでしょ? 特に伏線もなく登場したし、さほどドラマチックでもない形で仲間になったし、鳥山明のデザイン画を見た記憶もたしかないし(あいまい)。ちょっと不安になったんで、ネタバレを気にしつつ目を細めてディスプレイを手で隠しながら攻略系サイトを覗いてみると……、あ、この人主要キャラだったのか。ごめん、空気読めてないとか言って。
 まあとにかく今までもアレスはどうでもいいや的あつかいだったので、今後ともどうでもいいや的あつかいにすることにかわりはない(ひでえ)。もうちょっと主要人物オーラを出していてくれれば歴史は変わったかもしれないが、歴史にIFは許されないのだ。
 でもって残る5人はいよいよ主要キャラ祭りである。全員それなりに長いつきあいではあるが、この中から誰か1人を切らねばならない。戦闘に参加できるパーティーはドラクエの掟で4人までなのだ。
 んー、じゃあ、チャモロを切るってことで。
 なぜと言って、まあこの人だけ出自にナゾがないんだよなー。生まれた時からの坊ちゃん育ちで、家族もちゃんと認知してるし。そういう意味でキャラクターの深みというかこの先の盛り上がりも考慮するとやはり主人公・ハッサン・ミレーユ・バーバラということになる。ちょうど男女2人対2人でバランスもいいんじゃないスか?(てきとう) 『あいのり』みてえなもんだよガハハハ!(見た事ない)

 で、このパーティ用に職業と装備を整えて、問題の塔に向かうのだ。以下次回。

*1 『ミシシッピー殺人事件』のメモ機能

プレイヤーにとって不便でしかない上に、これを使わないとクリアーできない。

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2004.05.17(ドラゴンクエストVIより)

口笛吹いて

 レベルが足りない。
 必ずやレベルを上げねばならぬと誓った。メロスばりに。いや実際レベル不足のようなのだ。昨日言ってた例の塔。あれに直行してみたら1階の段階(←やや韻)で早くもボコボコの始末。むろん我らが精鋭どもが。むしろ全滅とかした。
 あの例のドライブ野郎がいけないのだ。さみだれ剣をかましてくるのだ。ゲームやってない人にはなんのことだかわかるまい。これではいけない。いや、説明不足がいけないっていう意味じゃなくて、レベル不足がいけない。さみだれ剣2連発にも屈しないHPが必要なのだ。特にバーバラあたりに。
 そうとなれば話は早い。とりあえず町の近くでうろうろしてザコ敵相手に経験値稼ぎとしゃれこもうとしたのだが、「しゃれこもうと」なんて言葉を使ったのが悪かったのか(確実に)、ここですらボコボコにされる始末。というかさっそくバーバラ死亡。それでまたザオラルが効かないのなんのって、結局その足で宿屋直行という引きこもり生活。あと関係ないけどザオラルの呪文が成功した時の「なんと ××は 生き返った!」っていうメッセージは無責任というか最初から投げてる感がスゴいと思う。
 でまあそんなザオラルかけっぱなしのような生活ではMPも速攻で底をつくし、だいいち戦闘に時間がかかって効率が悪いので、いったんここを離れて、直前に攻略したダンジョンまで戻ることに。むろん例によってそのダンジョンの位置とか忘れてうろうろしたあげく、まったく見逃してたスポットを発見するというケガの功名すら発揮。それはそれとしていまだダンジョンどこだったか分からないのでしかたないから町の人みんなに話聞くかと思ったのもつかのま、そうかこういう時こそ「おもいだす」だとやっと気付くというウッカリぶりも披露。あとやっぱり「おもいだす」機能は便利。前回あんな暴言を吐いてごめん。
 で、ダンジョンで経験値稼ぎの夜。こんな時に便利なのが特技「くちぶえ」である。これを吹けばたちどころにモンスターが寄ってきては攻撃を始めるという、冷静に考えるとなんだかよくわからない特技だ。いや待て、さらに考えてみると「くちぶえ」で寄ってきた魔物の中には「おどろきとまどっている!」連中もときどきいた気がする。ということはあれか、ルールールールー(*1)気分でわりとフレンドリーに寄ってきたモンスターを不意打ちぎみに襲ってるのか、主人公パーティーは! なんて連中だ。敵に回したくはない。
 まして不意打ちの後ときたら、も、もはやこれは殺戮だ!というくらいの戦力差。そりゃ既に攻略したダンジョンのザコ敵なんだから戦力差も当然とはいえ、単に自分たちの練習というためだけにここまでの大殺戮劇をくりひろげておいて「くちぶえ」はないだろう、とも思うのだった。
 たぶんアレだね、このゲーム「くちぶえ」の音は描写されない(サウンドとして出力されない)んだけど、「くちぶえ」っていう言葉のニュアンスからほど遠いメロディだと思うよ。海軍練兵基地のジョギングばりの。あれをバーバラは吹いてると、僕は思うね。

*1 ルールールールー

『北の国から』で狐を呼ぶ呪文らしい。見た事ないけど。

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2004.05.19(ドラゴンクエストVIより)

ドライブ野郎

 というわけでレベル上げである。
 すでにクリアしたダンジョンで比較的格下の敵相手に経験値を稼ぐという、向上心があるんだかないんだかよくわからないことを続けていたのが前回。なんだかんだで全員が1レベル上がった。少ないとか言わないでほしいこちとら高橋名人の名誉に賭けてゲームは1日1時間以下なんだから。なんだかよくわからないけど。
 で、1レベル上がるとけっこう劇的に強くなってるのがドラクエの油断ならないところ。このさいだからと行ってみましたよこの間ボッコボコにされた塔。そして口笛。奇しくも現われたのは、前回僕らパーティ一同を全滅させたドライブ野郎である。もちろん「ドライブやろう」というモンスター名ではないが、この日記の性質上具体名は避けている。とにかくドライブ野郎である。あいつの「さみだれ剣」は全体攻撃であり、防御力とHPの低い僧侶系の2人がまず血祭りにあげられ、そして回復呪文を失った残りの2人も……ああ……そんな憎いあいつである。さみだれ剣以外にも攻撃方法を持ってるくせに、やたらとさみだれ剣を連発するあいつである。4人パーティで現われた上に4人全員がさみだれ剣をかけてくることすらある、なんか殺意まんまんのあいつである。書いててだんだん腹立ってきた。
 と言ったところでこちら側の攻撃方法はレベルが1レベル上がった以外別に変わらないので、とりあえず「まわしげり」と「いのちだいじに」で。
 とか思ってたら、我らが精鋭たちはなんと1ターンであのドライブ野郎集団4名を血祭りにあげたのだった。しとめたのだった。あ、あんたら強えよ!
 秘密は職業にあった。そういや1レベル上がる間に熟練度はけっこうたくさん上がっていたが、まさかそこで覚えたベギラゴンとラリホーマがこれほど有効だとは。
 この強力きわまる攻撃呪文と補助呪文があれば、例のドライブ野郎などスクーターでいきがる田舎の暴走族以下のドライブぶりであり、まったくさみだれない(誤用)ままに倒すことが可能になる。こ、これだ!
 これでどうにかこの塔で通用することが分かったので、今度は河岸をこっちに移して口笛と経験値稼ぎの宴を開催することにした。ドライブ野郎なんざ指先ひとつでダウンである。←いいすぎ 実際、前のダンジョンではやたら弱い敵のパーティが出てきて経験値稼ぎにならない場面もけっこうあったし。
 でまあ経験値は高いしそれなりに通用するしで、昔のドラクエで「キメラ」だったモンスターが「キメイラ」になったのは商標権の問題かなあとかぼんやり思ったり、バオーって鳴きそうな見た目だからって「バオー」って名前はどうなんだろうとかぼんやり思ったりしながら口笛+殺戮を繰り返していたら、いつのまにかMPが空になっててベギラゴンもラリホーマも唱えられなくていやあまいったのなんの(血みどろの姿で)。
 やっぱり強い呪文はそれなりにMP使うなあ。

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2004.05.23(ドラゴンクエストVIより)

銀色ふたたび

 例の姫と鏡に関係する塔を突破した。
 塔は思ってたより広くなく、意外にあっさりとボス的存在の前にたどりついたのだった。むしろ「まさかこれはボスではあるまい」と思って話しかけたらそれがマジボスだったんでけっこう意表を突かれた。
 それはそれとして、問題はその比較的短い道のりの途中にあった。
 銀色である。
 具体的な表現をもちろん避けるが、例の銀色をしていてかなり速攻で逃げる敵がふたたび僕の前に現われたのだった。それも4匹パーティとかで。こ、こいつはまさしくパーティだぜ!とか言った直後に死にたくなるようなことを考えるほどに浮かれる状況である。さすがに以前と比べればこっちのレベルも上がってるとはいえ、4匹まとめて倒せば得られる経験値ははかり知れない(やや誇張)。しかも今、自パーティのうち2人は「まじんぎり(*1)」を憶えているのだ。か……勝てる! 俺…こいつに勝ったら故郷に帰って学校に行くよ……。←死が確定(*2)
 まあ不用意な一言で死は確定したものの、実際にはそんなこともなく無事に撃破。そして経験値につぐ経験値。いままで1階の入口でばかり「くちぶえ」を吹いてたので出てこなかったけど、どうやら2階より先にはけっこう銀色が出る様子。まあ今あえて経験値稼ぎでもあるまいからとその場で「くちぶえ」を吹くのはやめて塔をクリアするのに集中したわけですが。

 で、塔と姫と鏡の問題は解決しまして。例によって新たな地平に行けるような状況になったので、まあ、行くんですけど(←つまらない文章)。その前にちょっと自分たちの熟練度をチェックしてみると、あと30回ほど戦えばマスターになれると出ました。「マスターになれる」って書くとどうしても気さくなヒゲになれそうな印象があるんですが僕の場合。あと、こんな事を言いだす僕は死んだ方がましだって心から思う。
 で、どんな場所かはっきりしない新しい地平で熟練度マスターになるよりは、すでに勝手知ったるクリア済みダンジョンで熟練度上げたいというのが人情。人情かどうかは知らないけど、僕的には基本。だってさ、ヘタにイベント中とかに熟練度マスターになると、そのたび例の転職関係の施設に戻らなくちゃいけなくて話の腰が折れねえ?
 まあそんなわけでふたたび塔である。そしてこの塔で熟練度上げるなら、例の銀色4匹パーティを狩らない手はない。奴らを……思いのままに……KILL! なんでこんな意味のない文章書けるんだろう僕は。とかなんとかで「くちぶえ」連発。殺せ! 殺せ! 奴らを高くつるせ! そしたら降ろせ! やっぱりまた吊るせ! これを繰り返すというたぐいの拷問があるらしい。何の話だっけ。

 そんな殺る気まんまんで「くちぶえ」吹きまくってたんだけど、なぜか銀色は1匹も現われないまま熟練度がマスターになったので塔をリレミトで去りました。
 「また銀色にまんまとしてやられたわい」とか僕は銭形警部の声で思ったね。

*1 まじんぎり

だいたい1/2の確率で銀色を倒す特技。きわめて不正確な表現だが、僕にとって「まじんぎり」とはまさしくそういうものなのだ。

*2 死が確定

幸せに暮らすことを宣言したキャラクターはその直後に死ぬ。ナランチャのことですけど(ジョジョ)。

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2004.05.24(ドラゴンクエストVIより)

まみりん(間宮林蔵)

 いま僕になにか1つだけ足りないものがあるとすれば、それは地図だ。←かわいそうな男
 とはいえまあ地図が必要なのだ。いや待ってくれLボタンを押すと地図が表示されるというのは知っている。さすがに僕もそこまでぼんやりはしていない。だがこの地図上でピカピカ光ってる点のうち、どこが何の町でどこが何の城だったか完璧に忘れるぐらいにはぼんやりしている。それは、まあ、相当ぼんやりしてるってことなんだけど。
 言わせていただければドラクエ6の地図は不親切だ。言わせていただけないのであれば、その、ごめん(土下座)。あの、これ、少ないですが(些少)。すいません本当にこれしか持ってないんです(小刻みにジャンプ)。とまあ有り金をすべて渡したところで言わせてもらえば、やっぱり不親切な地図だと思う。だいたいあの、これは具体的に言うのがはばかれるので抽象的に表現すると、上の方の地図。あれがいけない。下の方の地図と違って、城や町の位置がピカピカすることもなければ、行った場所・行ってない場所が色分けされることもない。本当にただ地形図だけがある、そんな地図に何の意味があるというのか! いやあるんだけど。普通にあるんだろうけど。ただ僕にとってはものすごく不便な地図なのだ。記憶力というものが凄いことになっているので。
 その他、下の方の地図だって地名が表示されないとか大きなブロック単位で書き込まれるから正確さに欠けるとか、不満点は多い。るるぶの観光マップの方がお勧めスポットとか書いてある分ましだぜ!とか言い切る始末。とりあえずるるぶを片手にドラクエやってみようかと思ったけど、まあ、どうでもいいや(解決)。
 そんな具合に物事を解決(放置)して今に至るわけですが、さすがに放置しすぎて手に負えなくなってきた。さしずめ板垣恵介にとってのジャック・ハンマーである。兄弟愛には興味ないが……俺がアンタの仇を打つことになるだろうな(ならなかったし、大擂台賽にも呼ばれなかった)。それくらい手に負えないことになっているのだ。傷は広がっているのだ。具体的には、次にどこ行けばいいのかよくわからなくなった。
 親切な地図が表示されるたぐいのゲームであればことは簡単だ。行ったことのない場所に向かえばいいのだ。通常、イベントをクリアした後というのは、いままで行けなかった場所になんらかの形で行けるようになっているものだ。そうやってRPGの順路というのは決められているものだ。かくいう僕の手の中にも、なんつうかまさしく今まで道をふさいでいたであろうアレをナニするラッキーアイテムが眠っている。問題は、その道をふさいでいるアレがどこにあるのかがさっぱりわからないことだ。
 もはや地図をなんとかするしかあるまい。ゲームのシステムによって行なわれないことは、ゲームのシステムに反して行なうまでだ。フランス革命もそうして起きた。←いいすぎ
 ともあれやると決めたらとことんやるのが僕の男っぷりである。やべえ超かっこいい。具体的にはマップ画面を画像取り込みし、地名を書き込んでいわゆる本当の地図っぽくした。そしてマップを表示したPCの画面を横目にスーファミで実地検分をして、踏破地帯には色をつけていったのだ。レイヤーを使うのがコツだ。これによって今現在行ける地域と行けない地域がはっきり色分けされ、次に進むべき道のりが明確になるであろう。
 んー、つうか、やってみたらそれ以前に「行けるのにまだ行ってない場所」が大量にあることが判明したので、それをなんとかしないといけなくなってきた。地図の完成はまだ遠そうだ。

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2004.05.30(ドラゴンクエストVIより)

マッピングの誘惑

 ダラダラと地図のアップデート(前回参照)をやってます。
 いや実際今回のドラクエここまで真面目に時間かけてやったことってかつてなかったと思う。なんだそれ。普通にゲームやる以上の情熱をこめて地図を書いてるのか僕は。そんなに地図書くのが好きならウィザードリィ(BUSINとかじゃないやつ)でもやってろよ! いやまあウィザードリィ(BUSINとかじゃないやつ)も好きですが。実際の話地図埋めてくのけっこう好きですが。

 で、ダラダラと地図を埋める日々。いまのところ上の方は全部(現状行けるところは)埋まって、下の方の地図が30%ほど残ってる状況。この間、なんか謎めいたダンジョンを発見してやっぱり謎なまますごすご立ち去ったり、かなり小粒なイベント(戦闘ゼロ)をクリアしたりもした。やや具体的に記すなら、ワープ構造が特徴的で盾に関係するであろうダンジョンと、海に生息する主に美しい生物と足の悪い人にまつわるイベント。
 後者の方をなんとかした結果、さらなる問題もなんとかなるようになった。もはや文章の体を成していないが、具体的なところをぼかして書くとこうなる。とにかく重要な懸念であったあれをなんとかできる体勢が整ったのだ。おおむねそんな具合だ。
 それじゃあさっさとなんとかしようじゃんと君は思うだろうか。ひらがなばっかりの文で(←屈辱的)。僕だってそう思う。思うところだが、しかし地図はまだ全て埋まっていないのだ。だいたい今回のイベントだって本当は地図が埋まるまでやりたくはなかったんだけど、地図を埋めようとするとどうしても今まで見落としてた町に入らざるをえず(地図に町の名前を書けないので)、そうすると会話を聞かざるをえず(後回しにすると忘れるので)、そうするとイベントを始めざるをえず(強制イベントなので)、そんなこんなで半ば流されるがごとくクリアしたのだ。僕が今したいこと、それは地図を埋めることなのだ。
 そんなことを強く言うくらいならウィザードリィでもやってればいいのに。

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2004.07.10(ドラゴンクエストVIより)

戦いは終わった

 いや、タイトルに反してエンディングを迎えたわけではまったくないのだけれど。
 なんの戦いが終わったかと言えばそれはもちろん、マッピングだ。昔から思ってたけど、マッピングという言葉はホッピングマッピー(*1)に似ている。そうでもないか。文字にしてみると全然そうでもないな。
 とにかく僕のマッピングの日々がようやっと終わったのだった。ずいぶん時間がかかってしまった。面目ない。しかしどうだい見てくれこの完璧なマップを。
 もちろんここは攻略サイトではないのでごく一部しか載せませんが。そして完璧とか言うわりに「村?」とか自信なさげに書いていますが、だってまだそこまで到達してないし。そのあたり一帯が暗い色になってるのは、そういう理由ですよ。
 ともあれ大変だった。まっすぐ歩いて山にぶつかったら横に1画面分移動して、式で全部の土地を制覇してたら、なんだかんだで数レベルUPしてしまった。いちおう敵にあわずに空中を移動するタイプの乗り物も持ってはいるんだけど、その、現時点でのソレはいろいろと制限があってうまくいかないのだ。具体的なところをぼかすからよくわからない表現になるが、そういうものなのだ。これで敵に出会わなければもっと早くマッピングも終わったろうけど、いったいなんのゲームだそれは。
 そして今日! ついにすべての土地をチェックし終わったのだ。いま地図を見ればいまだ行っていない場所、すなわちこれから行くべき場所が明らかだ。ええと、ここの町とここの山、こっちには城もあるな。そうそう、謎めいた洞窟もこことここにあった。……どこから行けばいいんだ?
 しまった。普通ならある種「行った順」にイベントをクリアしていけばいいんだろうけど、僕の場合なまじマッピング優先で世界中を均等に踏破してしまったために、どこを先にすればいいのかよくわからなくなってしまったのだ。
 たぶんどこにでも行けるということは、どこから行ってもいいということなのだろう。マッピング中も、だいたい出てくる敵のレベルは同じくらいだったはずだ。足の向くまま気の向くままで大丈夫なはずだ。
 とはいえ、そのつもりで適当に行ってみたら実はバランス調整がしてあって、あーあっちの方を先にクリアしておけば楽だったのに、ってのもよくある話。もしもそんなことになったら僕は……僕は……(どうもしない)
 そうだ、こんなときのために占い師だ! そう、このゲームにはルネ=ヴァン=ダール=ワタナベ先生的な存在がいて、その人と話すと次に進むべきイベントをきわめてあいまいに教えてくれるのだ。ル、ルネ先生!
 で、「ほっ ほっ ここはうらないのやかたじゃ」的おなじみのべしゃりをするルネ先生(まだ言う)いわく、海がキーだって話です。ルネ先生、もっと具体的なとこ頼む!
 なにぶんこちとらマッピングやらなにやらで相当つまづいてた口。そんなあいまいなこと言われても何をどうしたものやらしばらく悩んでうろうろしました(海の上を)が、Aボタンをカチカチやってるうちに解決! そうかこの道具だ! そういやけっこう前にアレをアレしてアレをもらったよ! たぶん普通に遊んでたら悩むことなく一瞬で到達できていたと思う。
 てなわけで次回は海を舞台にした一大アドベンチャーだ。海猿(ウミザル)っつう感じですか。どんな話だか知らないけど。

*1 ホッピングマッピー

当時をときめくナムコが、ちょっとやっちゃったゲーム。マッピーがホッピングする。

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2004.07.11(ドラゴンクエストVIより)

お荷物ども

 今の状態をざっくりと説明すると、魔法につつまれた町(魔界都市新宿のようなものだろうか)で起こる一連のイベントを終えたところですよ。
 ここではある人物の秘密が明かされるのだが、まさかそういうことだとは思わなかった。もっといいかげんな話なんだと思ってた。どっちかというとゲームが終わっても謎のままっていうか別に謎でもなんでもない単なる捨て設定なのかと思っていた。
 そういった具合に衝撃的な新展開を見せているんだけど、それはそれとして例によって次にどこ進めばいいのかわかんなくなり、占い師に聞いてみたものの要領をえないことはなはだしい回答しか返ってこず、というかあの占いを要約すると「オレにだって……わからないことぐらい……ある」ということだったんじゃないの? そんな調子。こうなってしまえばあとは自分用マップの「謎」マークがついた場所に適当に旅立つしかない。まずは町ということしかわかっていない(なぜなら町だったから、そして中に入ってはいないから)、あの場所だ。うかつにダンジョンとかに入っちゃうと、なんか敵がウジャウジャ出てきてレベル格差とかでたいへんなことになりそうだからな。←弱腰

 その途中、つまり前回のヒキから今回に至る間に経由した、ぼかして書くと海に関係のあるダンジョン。あれがけっこうキツかった。なんだかんだで3時間くらいかかった。それは僕が悪いといえば悪いんだけど。なにしろ主人公が「まほうつかい」だったので。
 主人公が魔法使い。そう書くとちょっとしたハリポタだが、そんなのんきな状況ではない。うちのパーティーでは本来主人公はハッサンと並んで肉弾戦担当であって、魔法なんか使わず己の剣と度胸ひとつで立ち向かうタイプなのだ。だいたい、魔法ってどの場面でどの魔法を使えばいいか考えるのが大変だし(本音)。
 で、4人パーティーの職業構成もそういうことを前提にしてあるのだ。簡単にいえば
 肉弾戦担当(せんし、ぶとうか、他):主人公・ハッサン
 魔法・補助担当(そうりょ、まほうつかい、他):ミレーユ・バーバラ
という具合である。
 ここで主人公の職業を「まほうつかい」にしてしまうと、当然パワーバランスは大きく崩れる。敵にまともに大ダメージを当てられるのがハッサンひとりになるのがおわかりだろう。
 おかげで大変なんだけど、そうは言っても「ゆうしゃ」にするためにはこのへんの基礎職業をマスターにしておかないとどうしようもないわけで、いわばこいつは辛い下積み修業期間なのだ。
 おまけに途中なまじっかミレーユが最強レベルの攻撃魔法ベギラゴンとか憶えちゃったからいっそう大変。ベギラゴンったらそりゃ強いけど、かわりにMPも物凄い勢いで消費するのだ。それをあのアマ、先のことも考えず連発しやがって。アンタはMP尽きたらいないも同然の人なんだからもうちょっと節約してくれないと! いや、悪いのはどう見てもオート戦闘にまかせっぱなしにしてる僕なんですが。どの魔法を使えばいいか考えるのが大変だし(本音)。
 そんなわけで「せいけんづき」と「がんせきおとし」を巧みに使い分ける技巧派パワーファイターのハッサン、回復の「ハッスルダンス」と全体攻撃の「いなずま」で守備によし補助によしと大活躍のバーバラ、あとなんか知らねえけどいるのかいないのかわからない主人公とミレーユ、というきわめてバランスの悪いパーティーがここに誕生したのだ! 誕生しない方がよかったのに。
 だが、そんな苦労とももうおさらば。主人公がやっと「まほうつかい」マスターになって、肉弾的な職業に転職できるようになりました! 転職万歳!
 さて、ミレーユをどうしたものやら。

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2004.07.12(ドラゴンクエストVIより)

見落とし注意

 わからないことになった。
 昨日言ってた通りまだ入ったことのない町に入ってみて、その話の流れでとある非常に入り組んだ地下迷宮を攻略しているところなんだけど。
 そこでどうにも先に進めなくなってしまった。
 まず地下1階はなんとかなった。ずっと前にあるところで聞いて意味は分からないままに「おぼえる」したメッセージの示すとおりにやったら、うまいこと階段にたどりついたのだ。
 地下2階は楽勝だった。ついさっき入った町で聞いたメッセージがそのまま答になっていて、あとは「おもいだす」しながらその通りに動くだけでこれまた階段である。
 問題は地下3階だ。これまでの話の流れからいえば当然どこかで聞いたメッセージがヒントになって先に進めるところだが、僕はそのメッセージにこれっぱかりも心当たりがないのだ。
 いやなムードだ。とりあえずリレミトをかけて迷宮を抜けて、さっきの町でもう1回全員に話を聞いたりもした。地下迷宮の比較的そばにいる謎めいた老人に話しかけたりもした。問題の地下3階とちょっと似た構造だったある場所をふと思い出し、その場面でやった行動をやり直してみたりもした。どれもまったく効果がない。これはまずいムードだ。
 もちろん単なる情報不足という場合もある。これから先に行く町とか城で、ようやく地下3階の攻略法が手に入るのだ。それまでこの地下迷宮はおいといて、いよいよという場面で地下3階の突破方法があきらかになる。よくある話じゃないか。だが、そうじゃなかったとしたらどうだ。ものすごく不安だ。
 だいたい今までのヒントもそうだったのだ。地下2階はまあまだしも、地下1階のヒントなんかは問題の迷宮とまったく関係のない場所で、まったく脈絡なく登場した人物が言い放ったメッセージである。あまりの唐突さに、大丈夫なのこの人と思うくらいの素なメッセージだったのだ。
 ふつうこういう重要なメッセージとかはその周囲の人々も「あの人はおかしな研究ばっかりしているけど、いったい何者なのかしらねえ」とか「あのじいさんの話すことは俺にはなんのことやらさっぱりだぜ」とか、そんな前フリをしてくれるものじゃないのか。そういうメッセージを見てプレイヤーは、ああこのあたりに重要なメッセージを話す人物がいるのだなと予感するのだ。しかるにあの素っぷりである。へたしたら話しかけ忘れて通り過ぎるんじゃないかってくらいの素っぷりである。というか、実際僕は地下3階のヒント人を通り過ぎちゃったんじゃないのか。
 僕はその手の失敗の多い人間だ。それはよくわかっている。この空条承太郎は……いわゆるうっかり野郎のレッテルを貼られている。宝箱を見逃したせいで肝心のイベントが進行しねーなんてのはしょっちゅうよ……。空条承太郎って? まあともかくそんな僕なのでこまめにメモしたりとかはするんですが、メッセージの読み逃しだけは対処法がない。やっちまっていたとすればもうこの時点で負けである。これまでに行ったすべての場所ですべての人物に話を聞くか、あるいは……その、攻略サイト的な、なあ?
 早計かもしれないのでここはいったんおいといて先に進むわけですが、どうにも不安だ。きっとどこかで見落としをしているんだ。なんてことだ。

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2004.07.13(ドラゴンクエストVIより)

イケメンヒーロー

 今日はなにをしたのかっていうと、とある村に足を運んでみたもののそこは廃村一歩手前な具合でさびれていて武器防具屋もみあたらないどころかルーラも効かない始末。じゃあなにか情報があるかといえばそんなこともなく、なにか意味深げな伏線らしきものは聞けたけどしばらくは関係なさそうだっていう、まあ、ハズレでした。

 そんなことはおいといて、諸君はうつくし草のことをどう思っているだろうか。「うつくし草」。うつくしそう、よもやシャレではあるまい。……ごめん、やっぱりどう見てもシャレだ。僕もがんばってはみたけど、それ以外考えられない。そんな脱力をよそに、この草をはめばたちどころに「かっこよさ」が1か2くらい上がるっていう、すごいんだけどわりと小粒なアイテムである。だいたいかっこよさが上がるメリットがいまいちわからないし。そのうち何かかっこよさが必要になるたぐいのイベントがあるんだろうか、やっぱり。
 問題はうつくし草だ。偶然なのかそれこそイベントが近いのか、あれが最近やけに手に入るんだけど、どうしたものだろうこいつは。
 もともと僕はこの手のパラメータ上昇アイテムの使いどころに悩むタイプの人間だ。パーティーのうち誰に「ちからの種」を使ったものか、やはり前衛のどちらかだとしてもやや弱めの方に使ってバランスを取るべきか、それとも強い彼に使わせてズバ抜けたパワーを得るべきか、それだけでおおいに悩むのだ。悩ましいがゆえに、もう面倒くさいから全部主人公に使わせるという手段を発明し、たしかに主人公エリート的に強くなるわ悩む事もないわで幸せを手に入れたりもしたのだ。じゃあそれでいいじゃんか。
 しかし、しかしだ諸君。うつくし草の場合、どうなのよそれは実際。
 どう見たって主人公にうつくし草を白い巨塔よろしく大量投与したところであんまりいい結果を呼びそうにない。ミレーユやバーバラといったパーティーの奇麗どころに「かっこよさ」ではすでに40近く水をあけられている主人公である。キモメンである。それはちょっと言いすぎたが、いまここで2や3「かっこよさ」を上げたところで、あんまり効果があるとも思えない。他のパラメータならともかく、これは「かっこよさ」だ。よく知らないけど、たぶん戦闘にはかかわってこないパラメータなのだ。だいいち、主人公が大量にうつくし草を使うっていうのがけっこうイヤな感じだ。なんだそれは、モテたいのか。イケメン気取りでありたいのか。仮面ライダー枠を狙っているのか。最近のライダーはイケメン俳優といいつつ、その、さほどでもないと思うのだけど、そういう事か。何がだ。
 そんなわけで自分ルールに多少修正が加わり、うつくし草は女性キャラに使う事になった。とはいうものの、じゃあミレーユとバーバラどっちに使ったものかが今度は悩みどころだ。
 「つよさ」コマンドで見てみると、「かっこよさ」のパラメータ的にはミレーユが10ポイントほどリードしているかに見える。過去の展開と前にドラクエ7を遊んだ経験から言って「かっこよさ」関係のイベントは、とにかく誰か1人の「かっこよさ」が高ければ一点突破できる、みたいなイベントである可能性が高い。そういう事ならやはり誰か「かっこよさ」の基本値が高いキャラ、ここでいうならミレーユにうつくし草を与えるのが正しい判断だろう。だがこの10ポイントのリードというのがけっこう微妙な数で、ちょっと武器をいかしたデザインのものに替えればそのぐらい余裕で上下する数なのだ。というか、この10ポイント差もいま着けている武器防具の差によるものとも考えられる。本当は全部の装備を外した上で「かっこよさ」の基本値を調べるのが理論的に正しいのだけれど、なんていうか……面倒くさい? この文章ではダラダラそしてグダグダと言ってるけど、これ実際のゲーム中は5秒くらいの葛藤である。そこまでするっていうのもどうかなあって感じである。
 で、けっきょくいつか使うときに備えて「ふくろ」に放りこんでる日々なんですが。これでもしも最後まで「かっこよさ」を使ったイベントがなかったら、僕はとんだチキン野郎だ。

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2004.07.14(ドラゴンクエストVIより)

前進

 ヤッホー! 話進んだーっ!
 アレだよマジで、本当どうしようかと思ったもんさ昨日あたりは。いやさむしろ今日の途中までは。
 例の手製マップに記した謎マークの数々。これを全て征服するのは骨だと思ったのもつかの間、なんだか行ってみると意外にただのほこらだったりゴーストタウン的誰もいない場所だったり単なるカジノ的存在だったり、情報ひとつ手に入んねえみたいなところが続出。たぶん「何もない」ということはそれ自体なにかの伏線だとは思うんだけど、あれよあれよという間に片方のマップから謎マークがほぼ全部消えちゃったにもかかわらずほとんどストーリーが展開していないことに気付いたときには、なにか自分が壮大な間違いをしてるんじゃないかって気になったね。本当の話。
 そんな打ちひしがれかけていた今日この頃。だって実際、あれだけ苦労して作った未踏破地域マップがほとんど何の感慨もないままサクサク埋められてったら、そりゃ僕といえども巨大な時間の無駄遣いっぷりに気付くってものです。
 で、道中のほこらで「この先にはさびれた村があるだけで、あとは何も……」なんてことを言われてますますへこみつつ到着した某村。それはあくまで具体的な表現を避けながら言えばマーイーニーチ吹雪き吹雪氷の世界ー(すごい声で)という感じのところ。そこで起きた、なんつうか真実を決して明らかにしないポーカーフェイスの男ども(女含む)につきあったあげく、古めかしい武器を手に入れた!そんな具合。あのイベントをよくもまあこれだけつまらなそうに表現できたものだと自分で自分の文章にちょっと感心した。
 そしてもちろん詳しいことははぶくが、今まで行けなかったある場所にも行けるようになりましたよ! 俗に言うフラグですよ! 旗万歳。こういうイモヅル展開を僕は久しく待ち望んでおったわけです。イモヅル式イベントは、まあ簡単に言えば一本道なんで単調という面もありますが、確実に前に進んでいるという確信を僕らに与えてもくれる。自信を持って「今日は話が進んだ」と日記に書ける。時にはイモヅルも、悪くはねえな……(バーボンの氷をカランと言わせながら)。

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2004.07.15(ドラゴンクエストVIより)

記憶を掘り起こす

 新たな町に足を伸ばす。新たなっていうか、前にも来たことはあったんだけど、その時はフラグが立ってなくて中に入ろうとしても即うせろって言われる日々。しかし昨日やっとそのなんつうかバックステージパス的なものを入手して、我が物顔で町を闊歩できるようになったのだ。もはやちょっとした町の顔役のような気分だが、町の住人からはもちろん新入りみたいな扱いをうける。しょせんコネで入ってきたポッと出なんかこんなものだ。
 そこがどんな町かといえば、むろん例によって具体的な表現をさけて言えば、ならず者戦闘部隊ブラッディウルフ的な町。まあ戦闘部隊もブラッディウルフも出てきませんがね(よけいな修飾語のためによけいな説明を加える)。そこでウフフフ捕まえてごらんなさい的なことも経由して、当面問題になってた剣にまつわることは解決したのだった。が、しかし……。

 解決したのはいいが、今度はフラグがこれといって立ってない様子。してみるとまたもや雰囲気とノリで適当にあちこち行ってみて、そこでイベントに当たればラッキーみたいなそんな展開になるということだ。別にそれはそういうものと思えば構わないのだけれど、問題はいまだ未解決のダンジョン(7月12日参照)だ。
 このへん事情が前後して読みづらくて悪いんだけど、どうも僕はやっぱり予想どおり進む順路を間違えてたみたいで、昨日の氷の世界→今日のならず者戦闘部隊→おとといの未解決ダンジョンにまつわる町 という流れでいくのが正しかったようなんですよ。メッセージを読むかぎり。あと、売ってる武器防具の強さから判断して。
 で、なんだかんだで流れもようやく正常化されたらしいとわかったものの、それはそれで気まずい。だってそうだろう、正常な流れになったのに、僕の手元にはいまだに必要不可欠なヒントがないのだ。本当はこれこの段階でヒント全部手にしてないとおかしいんじゃないのか。
 手製の地図を見れば、もう謎マークもかなり少なくなってて、というか「空に関係するある種の移動手段がないと行けない場所」は当面絶対行けないということなので、それを除外すれば残り2つくらいである。このうちどちらかに都合良くヒントが眠ってると考えるのは、いささか甘ちゃんというものであろう。そうとも僕はきっと見落としているのだ。なんだか知らないが僕はこういうことに関しては抜群に鼻が利かないのだ。ポーの『盗まれた手紙』の登場人物として一級の素質を持っているのが僕だ。
 そんなわけで、先に進む前にいろいろ考えてみた。せめて記憶にある範囲でどこか見落としがないかと必死に頭をしぼったところ、天啓のようにある城のことを思い出した。
 そこはけっこう前にイベントをやっつけたところで、諸般の事情で昔のことに詳しい高貴な美女がいるのだ。詳しいセリフまで憶えてはいないが、彼女はたしか「昔の事ならドンと来いなんで、なんかあったら気軽に声でもかけてくれや」とかそんな事を言っていた気がする。少なくとも意味合いとしてはそんなとこだ。
 試してみる価値はある! そう思った僕は速攻でルーラかけて文字通りその城に飛んだ。はたせるかな本当にフラグがいつの間にか立ってたらしく、城をあげて「お待ちしておりました!」「ささっ 早くこちらへ!」式の歓迎である。やった……ついに、ついに僕は生まれて初めて何かをなしとげたって気がするよ。さあ、話を聞かせてもらおうじゃないか!
 「特に役に立てそうなことは思い出せなくて……」 あんまりじゃないか。

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2004.07.18(ドラゴンクエストVIより)

途方に暮れたあと

 困ったことになった。
 もとをただせば昨日のこと、僕はすべてのお手製「謎マーク」のついた場所に到達してしまったのだった。
 もちろん例の高高度移動手段がないかぎり行けない場所はのぞくとして、とりあえず現時点で足をのばそうとしてのばせる場所はすべて行きつくしてしまったのだ。
 にもかかわらず、これからどこに行くべきかわからなくなってしまった。

 昨日は途中までけっこう盛り上がっていた。話の流れ的にいったらたぶんもっと以前に来るべきだったであろう、ある懐かしいようで新しい場所にも行った。そこで起こる数々の衝撃的イベント! 僕は「うあああああ」なんつってストーリー展開に翻弄されて、しかしてそれもいつしか終わり、宴の後のような(事実そうだった)余韻にひたりながら、これからどうしよう……なんつって途方に暮れていたのだった。モラトリアム、っつうんですかね。
 どう考えてもいくつか見逃している点があるとしか思えない。前から言い続けているあるダンジョンを攻略する為のヒントが足りないのもそうだし、この時点で手に入ってて不思議でないアイテム4種類1セットもあと2つ足りないし、占い師がさらにステップアップするための場所とほのめかしたある場所に関する手がかりも皆無だし、ある村は伏線を張るだけ張ってその後なんの音さたもないし、そういや鍵とかもまだ全部手に入ってない。
 しかし、もうやれるだけのことはやったはず……というか、まあ、やってないからこそこうして先が見えなくなっちゃってるわけですが。

 で、もうそろそろこの話の行き着く先が見えてきた人も多いかと思いますが、僕はあてにならない占い師の館をあとにして、具体的にして的中率100%という福田有宵先生が裸足で逃げ出すあるお方の指示をあおぐことにしたのだった。具体的には、インターネット様の。攻略サイト大僧正の。Googleで「ドラゴンクエスト 攻略」とかなんとか。話はそれるけど、検索するときにドラクエVIのローマ数字をアルファベットの「V」+「I」で入れたものか「6」としたものか迷う。
 そんなわけで、まあ、いささかの自分の心の弱さを認めつつへっぽこ野郎として攻略サイトのお世話になることにしたわけですが、そこで僕は何を見逃していたのか物凄くズバリと突き付けられたのだった。
 ああここは具体的な描写を避けようとしてもどうしたって具体的にならざるを得ないところなんで驚きを大切にする人はこの先を読んではならないところですが、えーと、何がいけなかったって、どうやら世界にはまだ広大な未開地が残っていたようなのだ。ぼかしつつも具体的に表現すると、上は大水、下はマントルとかプレートとか、なーんだ? みたいなとこ。
 まさかここに何かあるとは思ってなかった。てっきりちょい前になんとかした悪のダンジョンだけ攻略すればあとは用済み、みたいなとこだと思ってた。なんでも攻略サイト様によれば、このダンジョン以外にもけっこう重要アイテムとかヒントとかぼろぼろ落っこってるらしいのだ。だ、だってそんな気配はかけらもなかったじゃんか!
 いくらなんでもノーヒントなんてそりゃないぜとか思ってた僕ですが、それはそれとしてふと思いついたことがあった。あ、ここから微妙に話変わりますけど。
 思えば最近、ちょっとした帰郷ブームである。ゲームの話。具体的な表現はさけるが、いろんなキャラのちょっとした里帰りイベントが用意されている。してみると、あのキャラのお里に帰ってみるとまたそれはそれでイベントが発生するのではないかと僕は考えた。しばらく行ってないし。
 で、行ってみるとまあそれほどイベントらしいイベントがあったわけでもないけど、町の人が話すメッセージがけっこう変わっててこれはこれでアリっつう感じで僕はそのへんを色々ほっつき歩いていたわけですよ。
 すると、そのうち1人がある新情報をポロッと口にしたのである。「上は大水、下はマントルとかプレートとか、なーんだ?」みたいなとこについて。えらく簡単に。
 えーと、とりあえずノーヒントなんて言ってゴメンよドラクエ。あと、僕のこの絶妙なタイミングの悪さはこれはこれでひとつの才能のような気がしてきた。

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2004.07.18(ドラゴンクエストVIより)

面倒くささ

 具体的な表現を避けつつおさらいさせていただくと、二万里ぐらい下をあっちこっち探すはめになったところで前回は終わったのだった。
 この間まであんなに苦労して世界中を探しまわって地図をつくったってのに、今度はまたも苦労して世界中を探しまわることになるとは、正直言って少々ショックだった。やってらんねえやともちょっとばかり思った。いささかぶっちゃけると。
 しかしいざ覚悟を決めて、この間つくった手製マップの、その、問題になってる箇所を順に1画面単位でつぶしていくと、思ったより早く終わったのだった。面積こそけっこうあるものの、山や川といった障害物が少ないので比較的スムーズに踏破できるのだとは、後から気付いた話。とにかく、どうにかこうにか情報を仕入れ、あと少なからずアイテムもいただいた。ちょっとしたトゥームレイダーであった。アンジェリーナジョリーであった。
 それにしてもこの一連の探し物やってて思ったんだけど、いやむしろ前から薄々感づいてたことが確信に変わったんだけど、今回のドラクエ難しい! 難易度高え!
 僕は人類の叡智たるパソコンとか不用意に駆使してマップ作って未踏破地域をちょっとずつ削ってやってたけど、ふつうそこまでやんないだろう。たぶんLボタンで出るマップを見ながらおおざっぱに移動するっていうのが、一般的プレイヤーのあり方なんじゃないだろうか。少なくとも僕はこのゲームの途中で詰まるまではそうだった。しかるにそのやり方だと、にっちもさっちもいかなくなるのだ今回のドラクエ。そんなおおざっぱな探し方ではあのほこらを見逃す可能性大なのだ。
 思えばドラクエ2もそんなだったし、むしろゲームバランスがきちんとしてる分まだしもラクといえばラクなのが今回のドラクエ。しかし、小中学生のキッズも遊ぶドラクエでここまで硬派なことをやって大丈夫かと思う僕もいる。だいいち僕はいい大人だってのに、余裕で苦労してたし。
 そんなことを思いながらもゲームは進み、なんとか例の先に進めなかったダンジョンも攻略できました。もう2度とあのダンジョンには入りたくないね。ダンジョン攻略用のヒントを「おもいだす」しようとすると、ヒントにまじっておっさんめいたギャグとかよけいなノイズも一杯出てくるようになっちゃったし。

 そして、再び僕はどうしようもなくなったのだった。早っ!
 けっきょくダンジョンを攻略して重要アイテムを手に入れたとはいえ、まだアイテムは4つセットのうち3つ。残りの1個がどうにも埋まらないし、ヒントになる情報もいぜんない。その意味では、なにも進展してないようなものなのだ。
 で、しかたないんで攻略サイト様のお導きに従うことにする。次の目的地はあえてどこにあるどんな感じのところと描写はしないが、「かっこよさ」が鍵になるあそこだ。
 あそこか……。
 これはまあゲームやってない人であっても即座に理解のいくところなのでやや具体的に言っちゃうけど、ここでは「かっこよさ」のパラメータを競うある催しが行なわれており、さながらギャンブル船エスポワールのように毎夜熾烈な争いが行なわれているとかいないとか。その催しに勝ち抜かねば必須アイテムが手に入らないというのだ、その、攻略サイト様のお告げによると。
 前に1度世界中をめぐった時にこのイベントには遭遇していたんだけど、その時は力およばずたとえるなら第一次審査あたりで落とされてしまったのだった。つんく♂に。僕はといえばこのイベントはいわばカジノみたいなもので、アイテムがもらえるとはいってもゲーム本編には関係あるまいとみて早々にその場を立ち去ったのだった。そうか、これをある程度クリアしないと先には進めないのか。
 あえて誤解をおそれずはっきり言ってしまうと、僕はこのイベントが嫌いだ。ドラクエのイベントを嫌いだと思ったことはかつて1度もない僕だけど、このイベントだけは実に嫌いだ。
 それというのも、物凄く面倒だからだ。ルーラで行けるわけでもないし、「かっこよさ」を競う都合上、装備をふくろから出してああでもないこうでもないとコーディネートしなければいけないし、かといってイベントが終わったら今度は実用第一主義の装備にひとつずつ戻さねばならないし、そのくせなぜかは知らないけどイベントが終わったら勝手に道具が全部「ふくろ」にしまわれてしまうし。ちょ、ちょっと、それは後で装備し直そうと思って別にしといたヨロイだから、勝手にしまわれると困るんだって! なぜかイベントに参加してないキャラまで道具をふくろにいれてるし。あとイベントを勝ち上がるたびに同じセリフを何度も読ませられるし、ムダにあっちこっち行かないとイベントが進行しないし、ただ終わるまでじっと待ってないといけない時間もけっこう長いし、とまあ面倒くさいことこの上ないイベントなのだった。
 ドラクエでここまで面倒を強いることなんて前代未聞で、いったいなぜこんなことになったのか本気で不思議だ。世界中を探しまわるのはそれはそれで楽しくもあるので面倒とは言わないが、このイベントに関しては確実に単なるムダな苦労だ。こういうムダを否定することでドラクエは成り立ってきたはずなのに、どうしてしまったんだろう堀井雄二。
 で、こっからは僕のきわめて主観的で勝手な想像なんだけど、このイベントで堀井雄二の関わってるのはプロデュースまでで、他のスタッフがメインで担当したんじゃないだろうか。この場面、実際シナリオがどうこうという場面じゃないから分業化のためにかなり丸投げに近い形で誰かに任されたのじゃないかと、僕は思う。
 だって堀井雄二だったら、キャラに話しかけてるのに全員に「………」とか言わせないと思うんだよ。

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2004.07.19(ドラゴンクエストVIより)

最終決戦

 ものすごい勢いで話が進んだ。本当の話、いま最終決戦場である。ラストダンジョンである。今回のドラクエがどうかはわからないけど、ドラクエ一般に共通した「ラストダンジョンは比較的短いの法則」から言えば、もはやエンディング一歩手前と言っていいくらいじゃないだろうか。

 前回、面倒くさいとか不親切だとかブツブツ言いながらもどうにかアジエンスのCM的なイベントをルーシーリューばりにクリアして世界に嫉妬されたのもつかの間、そこで入手したアレを駆使して僕はとうとうかねてより懸念のアイテム4つ1セットを手に入れたのだった。
 4つセットを手に入れた結果、まあちょっとしたパズル(本当にちょっとしたやつ)を経由して、あとその簡単きわまるパズルで1回ひっかかったりもしつつ、なんつうのラピュタは本当にあったんだ的な展開になるかと思いきや、えーっ!? そんなのと戦うのかよ!とおもきし意表を突かれた後、まあいろいろあって、新しい仲間が加わったのだった! やや具体的にいえば、剣にこだわりのある人物。
 いくら僕がふだんドラクエのゲーム雑誌情報とかをシャットダウンしてるとはいっても、さすがに彼が仲間になるのは知っていた。だってアレだ、その、別のゲームとかにも登場してるし。
 にもかかわらず、いっこうに仲間にならないんでこれは思い違いをしていて、もしかして印象的なバイプレイヤーというあたりの役どころなんだろうかと思い始めたそんな矢先、パーティーに加わったのだった。いささか唐突な流れで。あんまり心の準備のできてない状態で仲間になってしまったんで、僕としては主要メンバーにはいれないことにしたのだった。速攻で身ぐるみはいでめぼしい武器防具を主要メンバーに装備させる始末。いちおうお下がりと交換という形にはしたものの、それがたまたま彼が装備できない武器だったためにいまのとこ彼は徒手という状態になっている。この愛されなさはあんまりだとさすがに僕も反省するところ大だが、実際いまの時点で職業1つしかマスターになってないキャラクターに入られてもなあ。

 そんな感じでいささかギクシャクしたパーティーではあるが、シナリオはここから急展開。どんどん話が進んで、いまラストダンジョン。
 前作にあたるドラクエ5がラスト前あたりからダンジョンにつぐダンジョンという感じでけっこうダレた(と僕は思う)ことの反省か、今回は最終決戦をにおわせて以降やつぎばやにイベントが展開して、プレイヤーに休むヒマを与えない。思うにこの終盤の、短めでバラエティ豊かなイベント構成は続編であるドラクエ7のシナリオにも大きな影響を与えてると思うんだけど、もちろん今はそれどころではない。
 次から次へと展開するイベントをこなしにこなし、道中出会う偉大なる人物のドラクエ1の「ゆきのふ」と同じくらい適当なネーミングにそれはちょっとどうかと思いつつ、やってきたのが最後のダンジョンだ。
 もちろんここから異世界に召還されたりラスボスを倒したと思ったら3段変形したりそれを倒したと思ったら「××様……ぐふっ!」なんつってラスボスの上に君臨するスーパーラスボスが重々しく登場したりそれを倒すのに武器防具そろえなきゃいけなかったりとか、そういう展開が待ってる可能性ももちろんありますが、ドラクエを長年遊んだ印象から言って、ここまでのストーリーの流れ、そしてラスト(だと思う)ダンジョンの構造、あと主人公たちのLv数、これらすべてがエンディング近しと言ってるような気がするのだ。まあ、保証はしないけど。

 で、これから最終決戦に突入するといえば景気はいいんですけど、実際にはけっこうザコ敵相手に苦労してるぐらいなんでもうしばらくの間レベル上げに精をだそうと思います。

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2004.07.21(ドラゴンクエストVIより)

準備期間

 昨日今日と、ずっとレベル上げをし続けている。
 なにしろ最終決戦目前なのだ。僕の予想では。そうじゃなかったとしても、とりあえずダンジョンのザコ敵に苦戦するくらいだったのでレベル上げは必須だったのである。まったく、あの、自信たっぷりなポーズをとった肉体派で緑色な敵ときた日には。

 みなさんはレベル上げをどんな感じでやってますか。やや手強いあたりを相手にして、ちょい苦労はするけど経験値もドーンとかいう感じで稼ぐ人もいるだろう。逆にもうAボタン連打で余裕っつう感じの場所を狩り場にして、効率は決してよくないけど気分的に全然苦労知らずムードで経験値ためる人もいるだろう。僕はといえば、手強い敵を相手にしばらくがんばってみたけど、やってるうちにどうやら歯が立ってないことに気付いてこれはかえって非効率的だってんで前に攻略しおわったダンジョンまで戻って地道にレベル上げるっていう、計画性のなさがうきぼりになるような感じでやってます。

 レベル上げっていうのは、基本的には作業だ。特にある程度戦い慣れてくると、この敵にはこの特技だけやってればいいという、一種の必勝パターンが見えてくるのであとは「くちぶえ」と必勝パターンのひたすら繰り返しという状態になる。
 別に退屈とまではいかないけど、いつもと違って頭をそれほど回転させなくていいので、僕の場合ここぞとばかりに録りだめてあったビデオとか見ますよ横目で。楽しい番組見てると時の過ぎるのも早いもんで、気がつけばけっこう経験値も貯まってるという理屈。理屈?

 そんな感じでふと気づけばもう4レベルばかり上がっていた。ドラクエにおいて4レベルの差というのは相当に大きな差だ。現に、あれだけ苦労していた自信たっぷりなポーズをとった肉体派で緑色な敵もさほど苦労しないで倒せるようになっている。
 そろそろいいんじゃないのか。と言ってもどこで区切ったものか明確な仕切り線がないのがレベル上げというもの。これでのこのこ最終決戦場に突入して速攻でやられてもなあ、とか思うともうしばらくレベル上げにいそしんでもいいんじゃないの?という気もしてくる。横目で見るためのビデオはまだ何時間分も残ってるし。

 とりあえず、ダンジョンの先に行ってみることにした。
 ドラクエのラストダンジョンというのは、たいていラストダンジョンっぽくない。もちろん見た目いかにもまがまがしかったり毒々しかったりはするんだけど、何かこういかにも世間一般のラストダンジョン的な、地獄の底のような重々しさとか人知の及ばぬ壮大さとか、そういうのはまったくない。むしろこれまで登場しなかったおもしろギミックすら出てきて、敵さえいなけりゃちょっとしたテーマパークという感じのラストダンジョンだ。
 これがつまり、ドラクエのエンターテイナーぶりっていうことなんだろう。重々しかったり壮大だったりさせようとすれば、それはどうしてもつらく苦しいダンジョンになる。つらく苦しければそりゃいかにもラストダンジョンって気分だが、しかしドラクエの場合そのへんの雰囲気づくりはあえて切り捨ててでも、最後の最後まで普通に攻略してて楽しいダンジョンにしようという、そういうことだと僕は思っている。

 別にレベルアップの一環なんで失敗をおそれることもなく、けっこう軽い気分でダンジョンをあっちこっち移動した。いくつかの宝を手にし、あとあと最終決戦に向かうときに便利な効率のいいルートも把握した。
 途中、うわ閉じ込められた!? このままラスボス戦強制?とかびびることも1度経由したものの、そういうわけではなく先に進んだ。
 そして急に一本道になるダンジョン。回廊とでもいうべき長い道を歩いていくと、行き止まりに大きな扉が見えた。
 たぶんこれがラスボスに続く扉なんだろう。そうなんじゃないだろうか、今までの展開からいって。すでにここがラストダンジョンだって前提で話進めてるけど。
 もちろんいま開けるわけにはいかない。寄り道しながら歩いてるせいで、MPもそろそろ底をつきかけている。こんな状態でラスボス戦をするわけにはいかないのだ。第一、まだいちおうレベル上げの最中だし。

 ビデオで見ていた番組があと20分ぐらい残っていたので、それが終わるまで「くちぶえ」を吹きながら経験値稼ぎをすることにした。適当にやってると、ちょうどビデオが終わったあたりでレベルが上がる。
 レベル上げしはじめてから5レベル目。そしてラスボスの扉に至る最短ルートも把握した。そろそろいい頃合いだろう。
 いわゆる職業にまつわる施設に行って、全キャラの職業を「いちばん使えるやつ」に戻しておく。全キャラ? まあ、ふだん使ってる4人全員。
 ラストダンジョン近場の町に行って、レベル上げのあいだに貯まった金を使って装備を整える。宿屋に泊まり、教会でセーブする。

 準備期間は終わった。後は戦うだけだ。でもまあ、眠くなったんで明日にする。

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2004.07.22(ドラゴンクエストVIより)

完結

 終わった。
 いつもこの日記でラスボス戦〜エンディングについてどう書けばいいのか迷う。そんなとこ具体的に書いてはいけないものだとは思うんだけど、具体的に書かなかったら何を書けばいいのかわからないじゃないか。
 でまあ言えることは、昨日あれだけ準備万端だったわりに僕のプレイがひどくグダグダだったということだ。
 まずゲームを始める前からすでにグダグダだった。さていよいよラストバトル気合い入れて始めようかと電源を入れた瞬間、そういや門番が強いんでほっぽってあった宝とかあったなあとか思い出した。その門番は強いとはいってもたぶん今のパーティーなら比較的問題なく倒せるとは思うし手に入るアイテムもけっこう便利アイテムだろうと思うんだけど、今からそこまで戻るのも面倒くさい。テンションが落ちる。で、少々後ろ髪をひかれながら(工藤静香ばりに)、そのままラストダンジョンに向かったのだった。
 それで最短ルートを通るかと思いきやうっかり道まちがえて横道にそれたり、昨日発見した「ラスボスに続くであろう扉」から先が思ったより長かったり。それは例のピカーッとなってモヤーッとなるあれが主なんだけど。もちろん具体的な表現は避ける。
 そんでこれピカチュウ的にはどうなのよ?とか思いながらもあっちこっちウロウロしまくって、それでも今日は速攻ラスボスを倒すと心に決めてたもんであえて「じゅもんつかうな」でMP温存する方針で。やってみると意外に呪文なしでもいけた。むしろMP使わない特技でHP回復できるんで、ほぼ常にHPもMPも満タン。まあレベル上げの成果でもあるんだろうけど。
 そしていよいよもってラスボス戦。
 か……勝てねえ!と思った。だって強いじゃん。これでもかっつう具合の攻撃をしてきなさるじゃん。これは……いったんやり直すべきか、と思ったら、そんな頃合いで勝ってた。
 かなりあっさり勝ってた。そりゃHPはおおいに削られたけど同じくらい回復もしてたので、俯瞰してみると特に苦労もなく勝ってた。思えば苦労して憶えた最強呪文とか最強技とかぜんぜん使う間もなく勝ってた。むしろ思えばあの最強呪文、憶えたときにそのへんのザコ敵相手にためしにかけてみた1回しか使ってないことにすら気づいた。まさかラスボス相手にこんなに早く決着がつくとは思ってなかった。レベル上げに夢中になりすぎていたのかもしれない。

 そこから始まるエンディングのあれこれはもちろん未見の人のために何も申しませんが、スタッフロールに表示される?表記が1995年になってたのは衝撃を受けた。
 そりゃまあスーファミの後期に発売されたゲームなんだからそれくらいといえばそうかもしれないけど、最初のプレーで話のすじがきを追いきれなくて挫折したのがだいたい8年前。そして今日、ようやく決着をつけれたかと思うとさすがに感慨深いものもある。
 終わってから思い返せば、けっこう問題のあるゲームだった。今いったようにストーリーが難解っていうか即物的に理解しづらいところもあったし、ゲームとしてもドラクエ史上1、2を争う難しさだった。よりはっきり言っちゃうとドラクエ2に次ぐ史上第2位の難しさだったと思う。この2作に共通しているのは、「次に何をすればいいのかわからない」という、放り出しの思想だ。
 もちろん放り出しは放り出しで、自由な気分を満喫できるという魅力もあるからこれが欠点とは言わないけれど、そのかわりゲームのスムーズな進行をさまたげているというのも事実。というか、次回作にあたるドラクエ7はその両方のおいしいとこどりで成立させてるっていうのがスゲエと思ったんですけど本当のとこは。
 ドラクエ7は本当に凄い。『6』での問題点──ストーリーが難解だとかキャラクターの掘り下げが足りないとかゲーム進行がとどこおりがちだとか、そういうことをちゃんと解決している。一般的にこういう問題点は解決するとそのかわりに別の問題点が出たりする(たとえばイベント進行をスムーズにすると、今度は自由度が足りなく感じるとか)ものだけど、ドラクエ7ではそういうほころびを出さないエレガントな解答をきちんと出しているのが凄い。これは僕が『7』の後に『6』をやったから特別そう思うのかもしれないけど。
 振り返ってみるとドラクエって地味に偶数番の作品でムチャというか冒険して、奇数番でその反省をもとにキレイにまとめるっていうパターンがあるかもしれない。パーティープレイや広い世界を取り入れたらバランスがアレになっちゃって世界をめぐるのも大変だった『2』と、職業システムを導入して広いようで進行方向がはっきりしてるマップ構造をつくった『3』。各々のキャラクター性を強めた結果、全体の進行が小分けになってしまった『4』と、一代記という形にまとめて解決した『5』。そして今回の『6』と『7』(*1)
 そう考えると、今度出る『8』なんか見た目の時点でそうとうの実験作という雰囲気でいよいよこの説も信憑性をおびてくるし、じゃあ『8』はゲームとしてちょっと未完成な部分もあるかもしれないなんて予想すらできるけど、まあたぶん単なる偶然の一致なんで気にすることはないと思いますよ(だいなし)。
 どっちかっつうと、『7』のあとに『6』やるとかいうふうに順序を変えて遊ぶとアラがやけに目立っちゃうんで、『8』とか発売されたら『9』出る前に遊んどいた方がいいと思います。それが今回のドラクエ遊んで得た教訓だ。

*1 偶数番と奇数番のパターン

ファイナルファンタジーを思い出す。かつてファイナルファンタジーは「奇数はシステム重視、偶数はシナリオ重視」というサイクルで発表されていると言われていた。その説は後に「最初の2作で実験して、3作目で完成形を見る」というサイクルに修正されたけど、最近は分業制が完成してそのサイクルも通用しなくなったようだ。

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