人生: 真夏の異国にて

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2002.07.20(スーパーマリオサンシャインより)

真夏の異国にて

 うわマズいわこれ。
 心底スゲエなって思う。あの、前回に引き続き言っときますが僕は宮本命ですよ。宮本ゲームという段階でよくわかんないけどたぶん3割増しで評価してますよ。あと任天堂にも好印象ですよ。だからそのへんとかで既に世の中一般とはズレてると思うんですけど、もうヤバすぎ、コレ。男が惚れるゲームですよ。意味分かりませんけど。
 僕が好きな言葉で、「いろいろ差し引いても10点満点」っていうのがあって。これスチャダラパーのボーズさんがニンテンドー64版のゼルダ遊んだ時に言ってた言葉なんですけど、僕的には今回のマリオがこれですよ。
 最初の持ち点が10点として、もういろいろ細かい難儀な点とかあると思うんですけど、そういうのを差し引いても、なんでか10点満点のままなんですよ。本当ゲームやってて気持ちよすぎっていうか、ヤバいわもうスゲー楽しい。

 ちょっと距離置かないとまともに話もできないような感じなんで、とりあえず雑感から入ることにしますけど。
 夏……ですよ (ちょっと遠くを見ながら) 。ガリガリ君とか食べるのともまた微妙に違う、こう、カラッとした南国なんですよ。なにがって、そりゃマリオサンシャインの舞台が。
 遊んでてすごいリアルに感じられるんですよ真夏の南国気分が。たしかに過去ゲームでも色々ありましたよCG技術を駆使したリアルな風景とかは。でもなんだろうこのひと味違うっつう具合の感覚は。
 個人的に思い出すのは何年か前に行ってきたイタリアで、もうあのイタリアでも今年は異常気象だよっつってた信じられないほどクソ暑い夏の一週間。道行く人全員がボルヴィック持って歩いてたあの夏。
 イタリアって南国とは違うけど、なんつうか明らかに異国で、道を歩いてもホテルに泊まっても風景も暑さも限りなく日本じゃないどっか別の国っていうもうひとことで言えば観光気分? それと同じ感覚を、ゲームやってて思いましたな。なんだろこれ、やっぱ完全ポリゴンで自由自在にあちこち行けるってのがデカいのかな。あとのんきな音楽とのんきな人々、それとやっぱ水ですか、水。
 水ヤバいよ! 水! たぶんこれって企画段階では「ゲームキューブはハードレベルで偏光処理実装してます(*1)から、水とか使ったレンダリング余裕ですよ」「じゃあ、それゲームに使おうか」みたいな話だったんじゃないかってすごい勝手に思ってるんですけど、そういう思いつきからここまで気持ちいい要素に持ってくるっていうあたりが、やっぱ偉いですよ任天堂。
 人間やっぱ暑いさなかの水遊びってスゲエ楽しいじゃないですか。あの感覚とかメチャリアルで感じるんですよ。もうこれ言っちゃうけど、マジで涼しさ感じるもん水使うと。

 ある意味僕が夢中になってるのはこういう「雰囲気」なのかなあ。
 たしかにゲームとしても十分オモロいけど、64マリオの正当進化型なわけで爆発的な目新しさがあるわけじゃないっていう面もあって、だからゲーム性そのものじゃなく僕をひきつけてやまないサムシングが確実にあると思うんですよ。
 実際いま現実の窓の外とか見るとものすごい曇り空で、ときには小雨とか降ってるような今日この頃なんですけど、ゲームやってる間とかモロ真夏ですよ。遊んでるだけで気持ちいいっていうか、「もう一生ここ (ドルピック島) いたいね!」とか余裕で言えそうなぐらい夢中で。
 ある意味季節モノという気もするんですけど、たとえば冬場とかにこのゲームやるとどんな気持ちなんでしょうね。かえって南半球のリゾート気分なんですかね。それとも全然ノれなかったりするのかな。もうよくわかんねえけど、とにかく夏! サマー! 誰のせい? それはアレだ、夏のせい!(*2)

*1 ゲームキューブはハードレベルで偏光処理実装してます

あ、これ想像。というかそうじゃないとあの水の処理説明つかないし、たぶんそうなんだと思う。

*2 誰のせい? それはアレだ、夏のせい!

スチャダラパーの名曲中の名曲『サマージャム'95』。マリオサンシャインの夏はこの曲の夏とはちょっと違う夏だけど。

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