人生: 二刀流

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2003.08.18(ファイナルファンタジー タクティクス アドバンスより)

二刀流

 ついに今日、例のアビリティが出現した。例の、なんつってもったいぶろうにもタイトルの段階で書いてしまってるけどつまり「二刀流」である。このアビリティを使うと本来1キャラにつき1本しか持てない剣を実に2本持てるようになり、すなわち1回の攻撃でなんと2回の攻撃が可能になるという夢のアビリティなのだ。
 このアビリティを僕はどれほど探し続けたことだろう。この手のゲームにはつきもののアビリティでもあるし、まあ実際存在することは一応とある攻略筋から確認してはいたし、そんな具合である事はあるはずだがいいかげん見果てぬにもほどがないかってぐらいなかなか見つからなかったのだ。アビリティは基本的には武器に付随するものなので、それっぽい武器をかたっぱしから探し回った。実際にはごほうびに武器がもらえるクエストを何よりも優先し、かつちょっとでもシナリオ的に新展開があれば速攻で武器屋に直行するという具合だ。武器と見れば即アビリティを確認する日々だった。五条大橋の弁慶もかくやという武器大好き人間ぶりだった。ブキーブキーなんて鳴いたりもした。ごめん今のは嘘とはいえあまりにくだらなかった。
 それほどに僕は二刀流が欲しかったのだ。だって二刀流、強い上に格好いいんだぜ?
 今のところまだゲーム上で確認してないので他のゲームでの話だが、実際のところ二刀流は純粋にパワーでは最強とは言えないことが多い。パワーでいえば主に「両手持ち(*1)」のアビリティの方が若干ながら強かったりする。そのぶん二刀流は2回攻撃=1回攻撃を外してももう1回チャンスがある、というメリットもあるが実際の話直接攻撃なんてたいてい外れないような場所から攻撃するんで、あんまりメリットともいえないことが多い。それでもなおなんでまた二刀流にこだわるのかといえば、ずばり格好いいからである。
 二刀流だと攻撃のたびにちゃんと2回剣を振ってはダメージと、見た目がいかにも格好いいのだ。これが両手持ちでは、単に攻撃したらダメージがでかかった、という程度であんまりすごみがない。これは重要な違いだ。いや、まあ多分。

 僕は「主人公最強にさせたい派」の人間だ。主人公キャラたるもの文字通り敵をばったばったとなぎ倒し、パーティの仲間が多少苦戦する相手でも一撃で倒すような、あいつさえいれば大丈夫的なそんな沈黙の戦艦ばりの(*2)活躍をさせたいのだ。そのために必要不可欠なのが二刀流! ビバ二刀流!

 ところで、いつものパターンだと主人公が二刀流を憶えて最強になったことに満足して途中でゲームをやめる場合がきわめて多いんだけど、はたして今回大丈夫なんだろうか僕は。

*1 両手持ち

片手用の武器を両手で持つ(盾を持たない)アビリティ。たいていの場合、攻撃力が倍になる。

*2 『沈黙の戦艦』

スティーヴン・セガール主演。セガールは今やしがないコックだが、でもあいつさえいれば大丈夫だ。と、軍の上層部にすら太鼓判を叩かれている。そんな映画。

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