人生: ソニー MDR-IF50K

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2003.10.24(家電・エレクトロニクスより)

ソニー MDR-IF50K

 こんなわけでSE-IR250Cはコードレスヘッドホンとしてはおおむね悪くなかったけど、メガネユーザーとしてはまったくもって困りものだったわけだ。で、じゃあメガネ的に完全オーケーなコードレスヘッドホンを探すとなると、消去法でコレ以外にありえなかったわけで。

コードレスヘッドホン界の異端児

 このマシンのヘッドホン部分は「そんなもん好きな物を手前の甲斐性で勝手に選べや」というコンセプトだ。いや一応ヘッドホンも付属してはくるんだけど(*1)、別のヘッドホンに替えたきゃいくらでも替えていいのだ。これはたいていのコードレスヘッドホンにはありえない構造で(赤外線受光部をヘッドホンに内蔵しているから)、つまり買った以上はどんなに耳に合わなくてもあきらめてそれを使い続けなければいけない、という仕様が大半を占めるこの業界。正直そのせいで前回苦労したわけですが。そんな中、いくらでも好きなヘッドホンに付け替えれるというこのマシンはちょっとした事件だ。
 で、どういう理由で付け替えれるようになってるかっていうと、受光部をヘッドホンに内蔵するかわりに、受光部を独立したモノ(写真でいうと下の方にあるヘンな棒状物件)として用意して、それをまあ服に留めたり首からぶら下げりゃいいんじゃない?という逆転の発想で成り立たせてます。この受光部に好きなヘッドホンをつなぐって構造ですな。

受光部との戦い

 で、こういう変わったつくりになってるのが良くもあり悪くもありっつうか。
 まずヘッドホンが自由に選べるのは当然嬉しいところです。これでメガネユーザーとしても大安心ですよ。
 一方、受光部がヘッドホンから独立したことで弊害も起きてるわけで。具体的には、置き場所に困る。
 この受光部、いちおう裏にクリップがついてて(*2)服にはさんだりできるんですが、しかしこんなもん主に自分の部屋で使うもんだろうし、部屋の中でそんな胸ポケットとかアワセのある服ってそんな毎日着るか?っつうのがけっこう微妙で。たいていTシャツですます自分なんかだとクリップではさむ場所ないわけですよ。
 受光部にストラップかまして首からぶら下げるという選択肢もあるんですが、それはそれでけっこう重い。首が疲れる。いやこれ携帯とか首にぶら下げて余裕な人ならかまわない気もしますが、自分は肩凝り体質なんで全然やってられねえわけですよ。自分勝手! 世界の王様! そんな感じで。
 というかなにより胸のあたりに受光部があると、けっこう受信状態悪くなるっていうのが最大の欠点だったりする。
 耳に受光部ある従来のヘッドホンでさえ頭かいたり物を取ったりするときに赤外線を手でさえぎってザーッてなったもんですが、この受光部が胸まで位置を下げるといっそう使い勝手が悪くなります。ちょっと目の前の本とか取るだけで音が聞こえなくなる始末。ましてストラップ式でぶら下げると、なんかの拍子に受光部裏返ってまったく音をとらえなくなったり。
 これはヤバいハズレを引いたかって一瞬思ったんですけど、色々ためした結果パンツ(ズボンという意味の)(←いつも思うけど、日本人がズボンをパンツって言うの根本的に無理がねえ?)のポケットにクリップ部分をつっこむと一気に使いでが良くなるって結論を得ました。
 なんか知らないけど、腰まで受光部の位置を下げるとかえって赤外線をふさぐ要因が減るみたい。それさえクリアーすればあぐらかいたりとかかなり(受光部にとって)アクロバティックな動きをしても、赤外線が壁に反射したりしてなんとか受信できるらしく、めったに音が途切れなくなりました。いや、まあこれかなり経験則的な話なんで、環境によってはうまくいかないかもしれないけど。

音質とか使い勝手とか

 細かいけど重要な点としては、このデバイスだとノイズ問題がほとんど気にならなくなってます。えーとノイズ問題ってのは赤外線受信が途切れたり電源切った時にザーッて耳障りな音が入るアレのことね。詳しくは前回参照。
 これが今回はほとんどない。かなり小さな「サーッ」いやむしろ「スーッ」ってくらいの(←頭悪そうな説明)音で、耳障り感はかなり少ない。ヘタすると気付かないんじゃねえ?というくらい。というか実は単に前回買ったアレが極端に悪かったのかもという気もするんですが。こうでなくっちゃダメだよなあ、実際。
 かたや普通に聴いてる時の音質ですが、これはまあ、普通。例によって常時かすかなホワイトノイズは入り続けるし、音もさほどイイ音じゃないんで、オーディオマニアックなことをしようってんならこんなの買ってる場合じゃないですよ本当の話。
 それ以外で、普通にノーマルに部屋の中で適当に使いたいってレベルならこれはかなり使えると思う。個人的にはかなり自由に部屋の中歩き回れるし、オーディオセレクタ(*3)を使って部屋中の音を発生する機器をまとめた結果、ほとんど手間なく音を聞けるようになってかなりイイ感じだ。
 唯一問題というか気になるのは、電源が2つあるっていうか、受光部の電源ON/OFFとは別に送信部にも電源ON/OFFがあって、いやまあ普通の仕様なんだろうけど、どうもいちいちヘッドホンを使うたびにこの両方の電源を入れるのが手間でイヤだ。勝手な話。なにしろ送信部はその役割上、部屋のいちばん奥にあるわけで。結局送信部は1日中電源入れっぱなしで使ってるんだけど、こういう使い方が前提と考えていいんだろうか。

*1 ヘッドホンも付属してはくる

付属のヘッドホンは軽さがウリで面白いデザインではあるんだけど、個人的にはフィット感がなさすぎて好きになれなかった。もっともこのフィット感のなさが楽でいいという人もたくさんいそうだ。

*2 裏にクリップがついてて

ポータブルMDとかのリモコンの裏についてるやつを想像すればだいたいあってると思う。アレの横幅を人差し指くらい太くしたかんじ。

*3 オーディオセレクタ

ちなみにソニーのSB-A40を使用。2系統出力なんで、1つはスピーカーに、もう1つはこのコードレスヘッドホンにつなげれて便利。

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