人生: 新・耳袋

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2004.01.01(夢トイレより)

新・耳袋

 そこは学校の体育祭で、生徒である私はグラウンドの隅にある(工事現場で見るような)仮設トイレに入り用を足そうとする。
 ほどなくして外側から仮設トイレのドアを開けようとする気配がする。鍵はかかっているのだが、それが甘いつくりで外からドアを引くと少し隙間が開いてしまう。私は用を足しながら苦労してドアを内側に引っぱり返す。
 ドアの外から「まだー?」と声がするが、そう言われてもどうしようもない。私はいらつきながらドアをノックして返事に代える。「お姉ちゃん、まだだってさ」どうやらドアの外には女子生徒が2人いて、それは姉妹のようだった。
 ほとんど間を置かずにまた「まだー?」と声がして私をせかす。私はいっそう強くノックをするが、相手もいらだっているのか今度はドアを無理矢理開けようとしてきた。がたがたとドアを引くその力があまりに強く、鍵が壊れそうになっているのを見て私はおびえ始める。「ねえ、まだなのー?」 ドアが何度も勢いよく引っぱられ、鍵のネジ止めが弾け飛びそうになる。「まだなの? お姉ちゃんはね、のどが渇いてるのよ!」 何のことか分からなかったが、私は恐ろしくなって急いで用を足し終える。ふと見ると、幸いな事にトイレの裏側にはもう1つドアがあった。私はそこに向けて逃げ出す。
 私が一方のドアを開けて逃げるのと、姉妹がもう一方のドアを開けるのは同時だった。振り返りながら見ると、「お姉ちゃん」と呼ばれる方が嬉しそうに便器にかぶりついて舌を伸ばすのが見えた。逃げ出す私の背中に「妹」の嬉しそうな声が届く。
「見たわね? 見たわね? 今からこいつがあなたのお姉ちゃんになるのよ!

いや度:★★★★

 そんな夢。夢の中でもちゃんと最後のオチは太字になっていた。一人称視点の映像として見えている夢に太字というのも変な話だが、確かに太字だった。
 かなり早い時期にトイレの事はどうでもよくなって、都市伝説を捏造することに夢中になっているようだが、いったいここにはどんな深層心理が働いているのだろうか。この後さらに夢は米国を発祥とする「いじめられっ子と染髪剤の話」に続くが、トイレとは無関係なので省略する。
 ちなみにこれは2004年の初夢(1月1日ではあるが二度寝して見た夢なので、定義上は正しく初夢)。今年もだめそうだ。

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