人生: 家電・エレクトロニクス(まとめ読み)

鉄の靴  > 人生  >  買い物ブギー・バック  > 家電・エレクトロニクス

家電・エレクトロニクス(まとめ読み)

※下に行くほど古い記事です。


目次から...

2004.06.13(家電・エレクトロニクスより)

カシオ "XFER" XF-600

入浴中ってヒマでしかたねえ! あんなの単純作業じゃねえか! いや入るけど!
そんなわけで僕は風呂嫌いである。いや入るけど。このヒマな時間をなんとかできないかと色々考えた結果、たどりついた結論それが風呂テレビ。

風呂ビデオ

 なぜXFERなのか? 世の中いろいろと防水テレビがある中、このXFERシリーズときたらロースペックモデルの6Vサイズ『XF-600』(すなわちこれ)ですら10万円台というハンパない高価格。ちなみに世間の6Vサイズ風呂テレビはおおむね5万円台で売られてるといえば、このソニーのQUALIAばりの猛烈価格ぶりはご理解いただけるだろう。
 しかし(僕が)ご安心あれ、QUALIAと違ってこの高価格には意味がある。地味にひどいことを言っている。一般の風呂テレビや携帯テレビが基本的にアンテナでテレビ電波を受信する構造なのに対し、XFERシリーズは無線でビデオ入力画像(と音声)を受信する構造なのだ。
 これがどういうことかと言えば、いわゆるビデオ出力端子のあるハードならなんでも受信できるということ。まー普通はビデオですわな。そう、XFERはビデオが平気で再生できる、たぶん唯一のポータブル液晶テレビなのだ!(*1)
 これはふだん「いつテレビをつけても面白い番組がやってない。むしろ怒りを感じる番組しかねえ」と思ってる、世間の流れを完全無視した僕のような人間にピッタリの仕様だ。というか普通の風呂テレビを買った日には「いつ風呂に入っても怒りにふるえる」というよくわからないことになっているであろうから、XFER以外の選択肢はありえないとすら言える。

風呂で使うということ・準備編

 実際のXFERの受信のメカニズムは、まず適当なビデオ出力を発信機である「チューナー」にぶち込むことから始まる。僕とこで言えばHDDレコーダーの出力端子から例の赤白黄の3本ケーブルをチューナーの入力端子につなぐ。あ、ちなみにこのチューナーにはこれと別にアンテナ端子もついてるんで、普通にテレビ放送を受信することもできます。個人的に使わないだけで。
 で、チューナーの電源ON。つうか設計思想的にはこれ電源入れっぱなしが正しいと思うんだけど、正直ファンの音がパソコンばりにうるさいので入れっぱなしは無理。手軽さはなくなるが、いちいちON/OFFした方が安眠のためにはいいだろう。
 そしてXFER本体も電源ON。だいたい5秒くらいボーっと待ってると、唐突に音と映像が入ってくるのでややビックリする(僕だけが)。
 この映像、かなり美麗だ。液晶画面自体のクオリティも悪くない(かなり細かい字幕でも視認できる)し、なによりアンテナ受信じゃないんで「映像が乱れる」ということがないのが素晴らしい。MPEG圧縮で映像を送ってるらしいんだけど、いわゆるネット上の動画みたいな画質の荒れもまったく感じられない。かなり細かい字幕とかも視認できるレベルだ。実際、買っていちばん衝撃を受けたのはこの画質だってくらい。
 ただし、そこは液晶の悲しさで画面を斜め方向から見るととたんに暗く見づらくなってしまうのは要注意。入浴しながらでも真正面から見据えられる置き場所というのは、思ってるより少ない。ついでに入浴中は当然ながらメガネ・コンタクトのたぐいも使えないので、意外とベストの置き場を見つけるのに苦労するとは言っておこう。
 さて、受信も確認できたところでXFERを持ち運んでみる。距離的にはけっこうチューナーから離れてもそれなりに受信できるようだ。たぶん。このへん経験則でしか話をできないんだけれど、鉄筋の入った壁を3つばかりはさむと受信状態が悪くなって映像がたびたびストップする(メディアプレーヤーで重い動画を再生した時のように)。ぎっしり詰まった本棚とかタンスも壁と似たようなものだ。ただ、少なくともチューナーのある部屋から床1つへだてた風呂場ではほぼ問題なく再生できている。
 「ほぼ」というのは、シャワーの使用中に1秒ほど映像が停止するケースがあったからだ。だいたいひとっ風呂に1回程度。水滴のせいなのかそれとも水道管を水が走るのがいけないのか、具体的なところはよくわからないんだけど、とにかくそういうこともあるってことで。

風呂で使うということ・実践編

 水といえば、このマシン防水なんだった。これ買った店のディスプレイでは、避難訓練のたき火ばりにジャブジャブ水をかけまくってる写真が展示されていてシビレたんだけど、実際シャンプーの泡がついたんでシャワーの水をかけて流したりとかしてもビクともしない防水力を持っている。
 ただ、例によって水をかぶった影響で映像の受信が悪くなったり、あと水滴が画面について単純に見づらくなったりとかは当然あるので、深い意味なく水をかけて真夏の恋人気分を堪能するのはすすめられない。すすめるような問題でもないけど。
 ちなみに水蒸気で画面が曇ったりということは皆無みたいだ。そういう材質なんだろうか。
 実際の使用でちょっと気をつけたいのが音声の大きさの問題だ。風呂場で実際に使って初めて気がついたんだけど、意外にシャワーの音というのはうるさい。これに対抗する意味でXFERの音を大きくすると、風呂の中とはいえけっこうな音量になってしまうので、アパートやマンションで使う人は風呂場の壁の厚さに注意していただきたい。
 ところで、風呂場で好きな番組が見られると言ってもどんな番組でもいいというものではない。なぜなら、頭や顔を洗ってれば画面は見えなくなるし、さっきも言ったようにシャワーを流していると音が聞きづらくなるからだ。すなわち「ある程度見逃してても話が通じるようなのんびりペース」「画面を音声が補完し、音声を画面が補完するような、どっちかが見えて(聞こえて)ればなんとかなる構成」の番組が望ましい。
 たとえば字幕の洋画なんかは風呂場むきとは言えないし、展開の早いドラマなんかも見逃した瞬間に決定的な事件が起きているかもしれない。お笑い番組も快心のネタを聞き逃す場合もあるのであまり勧められない。テロップがうるさいくらいに出る番組ならアリだと思うけど。そういった意味でバラエティ番組は意外に風呂場むけだと言える。逆に、見逃したところでどうでもいいようなゆるめの番組を見るというのもひとつの手だろう。
 最後にひとつ使用レポートとして言っておきたいのが、落としたときの耐久力だ。いや、実際風呂場で泡とか入浴剤とかあるし普通の状況よりすべりやすいんだってば。かくいう僕もこれまで2、3度手元からこぼれ落ちた(愛が)ことがある。
 その結果ですが、全然キズひとつついてません! スゲエなXFER! まあ中腰姿勢とかだったから1mもない高さからではあるが、なかなかの耐久力を持っているとは言えるんじゃないだろうか。それなりに重いのに(1.5kg)。
 とかそんな感じで毎日使ってるわけですが、はっきり言ってこれはかなりオススメのマシンだ。とにかくかつては「風呂に入るの面倒くせえ! 5秒で着替えからドライヤーまでが終わる風呂とかをドラえもんがくれねえかなー」とか言っていたこの僕が「今週の鉄人28号まだ見てないや。いっちょ風呂でも行くか!」とノリノリで風呂に入るようになる(いや今までも入ってはいたけど)という奇跡のパワーストーンばりの変化をしたというからこいつは本物だ。

リモコン地獄

 さて話は変わってこのXFER、ウリのひとつにリモコン機能がある。付属の防水リモコンからXFERに向かって再生ボタンとか押すと、その信号がチューナーに送られさらにチューナーに接続した赤外線発信器(←こう言うとかっこいい)に転送され、信号は赤外線となり発信器の前のビデオに送られる。こうして風呂場からでもXFERを通じてビデオを操作できる! という夢の機能だ。
 というかこの機能、実にハードディスクビデオレコーダーと相性がいい。この間買ったから言うんだけど。大容量で頭出しが瞬間的にできるハードディスクレコーダーなら、風呂場からビデオのメニューを出して適当に見たい番組さがして、という野放図なやり方もなんのストレスもなく可能だ。そしてなにより番組がCMに入っても即座に飛ばせる。これはアンテナ受信の風呂テレビにはできない芸当だ。こ、これぞ未来だぜ!
 と思ったのもつかの間。なんか、このリモコン、僕のRD-XS40に対応してないんですが。
 そうなのだ。この付属の防水リモコン、電化店でよく売ってる汎用リモコンと同じ方式で、メーカー番号を入力するとそのメーカーに対応した信号を発信するようになるんだけど、そのリストの中にRDシリーズのマシンが入ってないみたいなのだ。それでいてXFER本体はこの防水リモコン以外からの入力は受け付けないという間違った囲い込み政策。
 説明書きに「一部のビデオやDVDなどの外部機器には、操作できない、あるいは特定のボタンが使用できない機種があります」とあるし、このXF-600じたい2002年10月っていう微妙な時期の発売だからしかたないとは思うんだけどさ。このへんワラにもすがる気持ちでユーザーサポートに確認とかもしてみたけど、ファームウェアアップデートで対応の予定とかもないみたいだ。まあ普通そこまでしないか。
 と、あきらめかけてたその矢先に最新機種XF-1000発売のしらせが!(2004/5/20発表) こ、これはさすがに時期も時期だし対応してるんじゃねえ? いや、もうこの際いまのXF-600売っちゃってXF-1000買おう! いま買おう! と盛り上がったものの、まあ念のためこれまたカシオのユーザーサポートに対応状況を質問。
「XF-1000と東芝製HDDレコーダー『RD-XS40』とのリモコン動作確認につきましては、残念ながら行っておりません」
 って、バカ─────────っ! あ、アンタ達最高のマシンを作っておきながら、その利点をなにも理解できてねえ! その確認を行なわずして他になにをするっつう話ですよ。実際ビジネスチャンスを1台分逃してるし。もちろんこんな状況じゃ買えませんよXF-1000。
 そんな感じですっかりやさぐれたわけですが、こうなるとむしろ意地でもリモコン操作したくなるのが人情。新型機発売の報が入った直後から対応リモコンのある暮らしを夢想してしまったがために、もう風呂に入る直前にビデオを再生しておいて、なんとか番組が終わるまでに風呂を終わらせるというせせこましい生活に耐えられなくなってしまったのだ。

リモコン天国

 で、ふと思いついたのがHDDレコーダーRD-XS40(というかRD-Styleシリーズの大半)には、『ネットdeナビ』という狂った機能がついているということ。ビデオデッキとパソコンを自宅LAN接続して、パソコン上からマウスやキーボードショートカットでビデオを操作するという、まあ実際ここで書いててもあらためて狂った機能だと思う。
 しかし僕にとってはむしろ求めていた機能。無線で遠隔操作できる家電となるとそうそうないが、パソコン相手なら無線マウスとか無線キーボードとかふつうに売られてるじゃないか。このさいビニールで包んだりなんだりして風呂に持ち込んでやるゼ!……と思って調べてみると、意外に無線キーボードって受信範囲が狭いんですな。これじゃ到底風呂場まで届かねえ! お、終わりだ!(世界が)
 だが世界は広い。日本の会社以外に目を向けてみると、そのものズバリ無線発信するリモコン(PC用)というのが売ってたのだ。その中でも日本法人がいちおうあって比較的入手しやすかったのが『Remote Wonder』という商品。速攻で購入!
 Remote Wonderの詳しい話は別項で話すとして、風呂場でRD-XS40を使うという目的からすると大成功でした!
 風呂場での視聴に必要な機能を全部設定しておけば、問題なく実行可能! さすがにこれだけ距離が離れると受信に失敗する場合もあるけど、「よく入る角度」を探すことでとりあえず解決。チューナーから来た動画データをXFERがデコードするのに0.5秒くらいかかるせいで、リモコンを押してから結果が返ってくるまでも0.5秒くらいタイムラグがあるのが気持ち悪くはあるけどそれぐらいは良し。100円ショップで買ってきたジップロックもどきにリモコン入れたので防水面も、まあそれなりになんとか。
 やっぱりインスタントスキップ機能が使えるのでCM抜きして見るのが簡単なのが何より嬉しい。シャワーやシャンプーで見逃したり聞き逃したりしても、すぐさま巻き戻せるのも便利だ。そんなことをしててあっと言う間に番組が終わっても、その場で別の番組に切り替えられるから問題なし。実に快適きわまるぜ! というか、こうして考えると基本機能しか設定できない付属リモコンより多機能ではるかに便利ですな、Remote Wonder。
 ただしこれ、僕がネット対応のRDとMacintosh(Windowsではうまくいかない)を持ってたというかなり限定された状況だったからできたことで、あんまり汎用性のない手段ではある。だいいち最初からXFERのリモコンがちゃんと対応してればよかったんだし、これから新しいビデオに買いかえるたびに対応してるかどうかビクビクするのもスマートじゃない。カシオの技術陣には例のリモコンを学習リモコン形式にするよう強く提言する。ていうか学習リモコン形式にしやがれ。このさい1万円くらい高くなってもいいから。というのがマジに偽らざる僕の心境。
 とりあえずカシオのページの「お問い合わせフォーム」は未購入の人からの質問も受け付けてるんで、買う前にいちど問い合わせておくと良いと思う。なんだかんだで高い買い物だし、ここで失敗するのはダメージがでかいだろう。
 ここさえクリアーになれば物凄くいいマシンなんだけどなー。

*1 たぶん唯一

実のとこビデオとかから強い電波で発信すればアンテナ受信式のテレビでもイケるとは思うんだけど、そういう強引技はなしの方向で。

この記事単体のページ...

 « 「人生」トップページに戻る
2003.10.24(家電・エレクトロニクスより)

ソニー MDR-IF50K

 こんなわけでSE-IR250Cはコードレスヘッドホンとしてはおおむね悪くなかったけど、メガネユーザーとしてはまったくもって困りものだったわけだ。で、じゃあメガネ的に完全オーケーなコードレスヘッドホンを探すとなると、消去法でコレ以外にありえなかったわけで。

コードレスヘッドホン界の異端児

 このマシンのヘッドホン部分は「そんなもん好きな物を手前の甲斐性で勝手に選べや」というコンセプトだ。いや一応ヘッドホンも付属してはくるんだけど(*1)、別のヘッドホンに替えたきゃいくらでも替えていいのだ。これはたいていのコードレスヘッドホンにはありえない構造で(赤外線受光部をヘッドホンに内蔵しているから)、つまり買った以上はどんなに耳に合わなくてもあきらめてそれを使い続けなければいけない、という仕様が大半を占めるこの業界。正直そのせいで前回苦労したわけですが。そんな中、いくらでも好きなヘッドホンに付け替えれるというこのマシンはちょっとした事件だ。
 で、どういう理由で付け替えれるようになってるかっていうと、受光部をヘッドホンに内蔵するかわりに、受光部を独立したモノ(写真でいうと下の方にあるヘンな棒状物件)として用意して、それをまあ服に留めたり首からぶら下げりゃいいんじゃない?という逆転の発想で成り立たせてます。この受光部に好きなヘッドホンをつなぐって構造ですな。

受光部との戦い

 で、こういう変わったつくりになってるのが良くもあり悪くもありっつうか。
 まずヘッドホンが自由に選べるのは当然嬉しいところです。これでメガネユーザーとしても大安心ですよ。
 一方、受光部がヘッドホンから独立したことで弊害も起きてるわけで。具体的には、置き場所に困る。
 この受光部、いちおう裏にクリップがついてて(*2)服にはさんだりできるんですが、しかしこんなもん主に自分の部屋で使うもんだろうし、部屋の中でそんな胸ポケットとかアワセのある服ってそんな毎日着るか?っつうのがけっこう微妙で。たいていTシャツですます自分なんかだとクリップではさむ場所ないわけですよ。
 受光部にストラップかまして首からぶら下げるという選択肢もあるんですが、それはそれでけっこう重い。首が疲れる。いやこれ携帯とか首にぶら下げて余裕な人ならかまわない気もしますが、自分は肩凝り体質なんで全然やってられねえわけですよ。自分勝手! 世界の王様! そんな感じで。
 というかなにより胸のあたりに受光部があると、けっこう受信状態悪くなるっていうのが最大の欠点だったりする。
 耳に受光部ある従来のヘッドホンでさえ頭かいたり物を取ったりするときに赤外線を手でさえぎってザーッてなったもんですが、この受光部が胸まで位置を下げるといっそう使い勝手が悪くなります。ちょっと目の前の本とか取るだけで音が聞こえなくなる始末。ましてストラップ式でぶら下げると、なんかの拍子に受光部裏返ってまったく音をとらえなくなったり。
 これはヤバいハズレを引いたかって一瞬思ったんですけど、色々ためした結果パンツ(ズボンという意味の)(←いつも思うけど、日本人がズボンをパンツって言うの根本的に無理がねえ?)のポケットにクリップ部分をつっこむと一気に使いでが良くなるって結論を得ました。
 なんか知らないけど、腰まで受光部の位置を下げるとかえって赤外線をふさぐ要因が減るみたい。それさえクリアーすればあぐらかいたりとかかなり(受光部にとって)アクロバティックな動きをしても、赤外線が壁に反射したりしてなんとか受信できるらしく、めったに音が途切れなくなりました。いや、まあこれかなり経験則的な話なんで、環境によってはうまくいかないかもしれないけど。

音質とか使い勝手とか

 細かいけど重要な点としては、このデバイスだとノイズ問題がほとんど気にならなくなってます。えーとノイズ問題ってのは赤外線受信が途切れたり電源切った時にザーッて耳障りな音が入るアレのことね。詳しくは前回参照。
 これが今回はほとんどない。かなり小さな「サーッ」いやむしろ「スーッ」ってくらいの(←頭悪そうな説明)音で、耳障り感はかなり少ない。ヘタすると気付かないんじゃねえ?というくらい。というか実は単に前回買ったアレが極端に悪かったのかもという気もするんですが。こうでなくっちゃダメだよなあ、実際。
 かたや普通に聴いてる時の音質ですが、これはまあ、普通。例によって常時かすかなホワイトノイズは入り続けるし、音もさほどイイ音じゃないんで、オーディオマニアックなことをしようってんならこんなの買ってる場合じゃないですよ本当の話。
 それ以外で、普通にノーマルに部屋の中で適当に使いたいってレベルならこれはかなり使えると思う。個人的にはかなり自由に部屋の中歩き回れるし、オーディオセレクタ(*3)を使って部屋中の音を発生する機器をまとめた結果、ほとんど手間なく音を聞けるようになってかなりイイ感じだ。
 唯一問題というか気になるのは、電源が2つあるっていうか、受光部の電源ON/OFFとは別に送信部にも電源ON/OFFがあって、いやまあ普通の仕様なんだろうけど、どうもいちいちヘッドホンを使うたびにこの両方の電源を入れるのが手間でイヤだ。勝手な話。なにしろ送信部はその役割上、部屋のいちばん奥にあるわけで。結局送信部は1日中電源入れっぱなしで使ってるんだけど、こういう使い方が前提と考えていいんだろうか。

*1 ヘッドホンも付属してはくる

付属のヘッドホンは軽さがウリで面白いデザインではあるんだけど、個人的にはフィット感がなさすぎて好きになれなかった。もっともこのフィット感のなさが楽でいいという人もたくさんいそうだ。

*2 裏にクリップがついてて

ポータブルMDとかのリモコンの裏についてるやつを想像すればだいたいあってると思う。アレの横幅を人差し指くらい太くしたかんじ。

*3 オーディオセレクタ

ちなみにソニーのSB-A40を使用。2系統出力なんで、1つはスピーカーに、もう1つはこのコードレスヘッドホンにつなげれて便利。

この記事単体のページ...

 « 「人生」トップページに戻る
2003.10.18(家電・エレクトロニクスより)

パイオニア SE-IR250C

 ヘッドホンのコードってすごいうっとうしくねえ? 短いとちょっと振り向いたりしただけでビシッつって耳から外れるし、長ければ長いで踏みつけてビシッつうし、もうあのビシッが腹立たしい。純粋に。しかしよく考えたら、コードレスヘッドホンつうものが世の中にはあるんだった。で、価格帯的に手ごろでメーカー的にそこそこ安心できたのを買ってみた。

しくみ

 ためしに使ってみましたが、たしかにヘッドホンなのにコードがないぜ? み、未来じゃねえか!(安易)
 もう少し具体的に言えば、例の変な形の装置にテレビ等をつなぐと赤外線で音が発射される(認識不足)ので、ヘッドホンにある受光部(スピーカーのオモテ側にある、黒っぽいところ)で受信するっつう仕組みです。
 そんな仕組みなんで、発射範囲からそれたり受光部をふさいだりすれば当然音が聞こえなくなるわけで、そのへんが欠点ですか。個人的な感覚でいえば、じっとしてるぶんには平気だけど、あちこち動きまわると時々ザーッてノイズが入る感じ。あと目線以上の高さにある物を取ろうとすると、腕が受光部をふさぐのかやっぱりノイズる。それと、まあそんな仕組みだけに部屋単位でしかまず使えません。それでも実際コードに引きずり回されていたあの時代とくらべれば天国ですよマジ。かつては耳に物理的にビシッてダメージ食らってたのに対し、こちとらノイズが多少耳障りだってぐらいなんで。あーでもこの機種ノイズがけっこう大きい(*1)んで、それが嫌いな人にはキツいのかも。
 両耳に受光部あるみたいなんで(片方飾りだったらどうしよう)、発射機の位置をうまく部屋の中で調整すればかなり快適になるとは思う。極端な話、天井からつるせば障害物もないし全方向に放射できるからほぼ完璧になりそうだ。僕は面倒くさいからやらないけど。
 ちなみに音質は、まあそれなり。常時ホワイトノイズがかすかにサーッて聞こえるし重低音が全然きいていないので、少なくとも本気で音楽聴くのには使えませんな。もともとそういう用途向けではないから別にいいとは思うけど。

ありがたみ

 で、使ってみてわかったのはこの製品、けっこうユーザーにありがてえ仕様になってるってことです。
 まず電池が充電式。ふだんはヘッドホンの耳部分に電池入れて使うんだけど、使わないときは発射装置に電池を入れると充電できるんですよこれ。電池といえば自分で調達しろとばかりにしょぼいマンガン電池しか提供されない昨今、このユーザーフレンドリーぶりにはシャッポを脱ぐぜ。ただまあ電池の残量が見えるような機構にはなってないんで、適当に目分量で充電しないといけないってのが微妙なところか。
 そして「自動で電源ついたり消えたり機構」もなかなかのものだ。こんな名前ではなかったとは思うが。接続した機器から音が出たら自動的に電源がついたり、音が2分間ばかり鳴らなかったら自動的に切れたりと祭りのようなありさまです。
 まあこれ諸刃の剣っつうか、音が鳴り始めてから電源が入るまで数秒間のタイムラグがあったり、音量が小さいと勝手に電源切れてちょっと待てここは静かな泣かせる場面なんだって気分になったり、あと特にここがつらいんだけど電源切れるときには必ず例のノイズが入って、これがなまじ2分間静かだったとこに不意打ちで聞こえるんで正直ビックリですわ。とんだサプライズパーティーですよ。電源OFFでまでなんでノイズるのか不思議なんだけど、どんな設計してんだろう。

日本メガネ党

 そんなこんなで良くもあり悪くもあり、でもコードがないのはやっぱり便利、っていう具合のコレなんですけど、重要な問題がひとつあった!
 うっかり忘れていたけど僕はメガネっ子なのだった。そしてこの手の耳かけヘッドホンはモノによってはメガネ非対応で、というかずばりこのマシンはメガネ非対応なのだ。メガネしたままで耳にかけると、ツルがおもきしコメカミ及び耳の裏に押しつけられて超いてえのだ。この仕様、我ら日本メガネ党(与党)への宣戦布告と判断する!
 だいたい耳かけヘッドホンなんて十年来使ってないから、買う時はメガネの心配なんてまったく考えてなかったもんなー。まったくもってでかい落とし穴だ。

 この反省をもとに日本メガネ党はさらなる新兵器の開発を軍部に命ずることとなる(まだ言う)。それは……(つづく

*1 ノイズがけっこう大きい

テレビの音量と比較すると、俳優の声よりは小さいが「場面転換のときに流れる雑踏の音」よりは大きいって感じでした。

この記事単体のページ...

 « 「人生」トップページに戻る
2003.06.07(家電・エレクトロニクスより)

東芝 RD-XS40

HDDレコーダ欲しい! となればデジタル人間たる者RD-Styleシリーズを買うべしという昨今の風潮であるし、実際「HDDレコーダに、まあせっかくだしDVDもつけちゃいました」的なHDD万歳コンセプトに大いに惹かれるので購入。ちなみに最安値のRD-X30買おうかとも思ったけど、パソコン連係機能があるRD-XS40にしました。思いつきで。

ハードディスクのためなら死ねる

 まずはHDDレコーダが何なのかという事について説明せねばなるまい!(声優の声で)
 えーと、なんかパソコンでおなじみハードディスクが中に入ってて、記録してるらしいですよ。映像とかを。(声優の声で)
 いや実際嘘はついてないんですが。とりあえずHDDだからランダムアクセス(*1)が可能ってのはでかい。サーチが何の遅滞もなくスイスイできるし、頭出しなんかもう速攻で一瞬だし、これは重複表現だ。スゲエぜハードディスク!
 というかたぶんこの辺に書くことって他社のHDDレコーダと大差ない機能ではあると思うんですけど、手元に比較対象もないのでここはHDDレコーダ全般の素晴らしさを恥ずかしげもなく書こうと思う。
・録りながら、以前に録った番組も見れる
・それどころか録りながら、その番組を「最初から」見れる
 チキショーすげえよHDDレコーダ! えーとこれ喜んでる (泣きながら) の僕だけかしれませんが、個人的にものすごい便利っていうか、ふだん生きてて「ふと気付いたら映画の予約録画始まって10分後で、途中から見るのはイヤだしでも他に見たい番組もないし、ただ無為に残った1時間50分を過ごす」ということの多い僕からすれば、その映画を録りながらも最初っから見れるわCMに入ったらCM飛ばして続き即見れるわで、ま、まさに神ビデオだ!(夢カメラみたいなもの)
 あと、番組ごとに停止位置を記憶してくれるというのも地味に便利。長い番組でも途中で止めて、それはそのままで別の番組とか見れる! スゲエ!
 唯一納得いかないのがCMオートカット機能がないという点だが、なんでなんだろう。業界的な問題なのかしら。まあ「ワンタッチスキップ」と「ワンタッチリプレイ」(*2)を組み合わせれば比較的簡単にCM終わり位置を探せるので、別にいいといえばいいか。

生活の中のRD-XS40

 ところで昨今意外に大事なのが動作音だ。特にHDDレコーダともなるとファンの音が意外にばかにならず、寝てる最中に予約録画が始まったりすると強制的に叩き起こされたり大変な目に遭うんじゃないだろうか。と思ってたんだけど、まあ大丈夫なレベルでした(報告)。
 ファンの音はそこらの外付けハードディスクよりはるかに静かだ(*3)。だいたいの雰囲気でいうと、初期のプレステ2よりやや静かに感じるというレベル。あと流体軸受のHDDを使ってるらしく、おなじみのカリカリという動作音も聞こえない。録画中も寝てられる。
 じゃあオールオッケーかと言えばそうでもなく、起動から2秒くらい?が一番音が大きいんですよこれ。えーと我が家としては寝床とRD-XS40の間は約2mなんですけど、眠りの浅い時とかに起動したら一瞬だけ目が覚めて、また即座に寝るくらいのレベル。個人的には。特に「自動でネットに接続して録画予約メールが来てないかチェックする機能」(そんな名前ではなかった気がする)をONにしてると、2度ほど寝てる間に起動するんで厄介だ。電源入れっぱなしにしておくという手もあるが、さすがにどうかと思う。最終的な折衷案として「慣れればなんとかなる。多分」ということで頑張ってるわけなんですけど、実際どーだろ?
 で、急に話は変わってDVD機能。なにしろ我が家ではDVDプレイヤーといえばイコールプレステ2という未開の地のような環境であってまたしてもろくな比較ができないのだが、とりあえずなんか良かった(*4)。んーと具体的には、サーチが低速〜超高速までできるのが単純に便利かつ楽。サーチ中はスライダ(*5)で全体の長さと現在位置が表示されるので、感覚的にもわかりやすくていい。
 あとはまあわりと普通っていうか、実際スロー再生とかコマ送り再生とかありますけど、別にビデオテープ時代からある機能なんで衝撃は受けないですよ正直な話。あ、でもズーム機能(*6)にはちょっと衝撃を受けた。何の役に立つのかわからないけど。

UIっつうんですか? そういうやつ

 それとまあ操作感は少なくともプレステ2より確実にいいですよ。なにせリモコンだし。
 つうか結構いいユーザーインターフェイスしてるっていうか、たとえるならプレステのRPGみたいな「△ボタンを押したらウィンドウ開いてメッセージと選択肢が出てくるんで十字キーで選んで○ボタンで決定」式の、なんつうの対話式なインターフェイスなんで結構わかりやすい。小難しい機能とか使うときはまだひっかかる点もあるけど、わりと許容できるレベルでしたな。
 あと「クイックメニュー」ボタンが使い勝手よくてピースですよ。えーとこれはたとえるならマウスの右クリックメニューっていうか。このボタンを押すと、その場面で有効と思われるコマンドがずらって並ぶんですよ。たとえば再生中だったら「最初から再生」とか「リピート再生」とか、そういうコマンドが並ぶわけですよ。で、例によって十字キーで選択して実行するっていう。個人的にけっこう好きな操作系。基本操作の補助的な意味合いが強いようなんだけど、もっと突き詰めちゃって再生とか早送りとか以外の操作は全部これでってくらいでもいいとすら思う。
 あとメニュー表示関係も、たとえば操作ガイドはいついかなる時でも下端にあるとか、ステータス表示は絶対に右上にあるとか、ちゃんとUIが統一されてユーザーが混乱しづらいつくりになってるし、見た目もセンス良くまとめられてて立派だ。このへん他社製品はいまいちわかってないというのが、カタログを眺めてみた僕の印象(*7)
 と、こんだけ褒めちぎってはきたものの、RD-XS40もリモコンのボタン配置はまだ一考の余地ありと感じたとは付け加えておこう。再生ボタンの位置が悪くて、親指を相当曲げないと押しづらいんだよなー。ふだん使わないようなボタンも多くてジャマ&探しづらいしなー。それこそクイックメニューにまとめちゃって、ボタン削っちゃえばいいと思うんですよ。「音声切り替え」とか「字幕表示」なんて操作に一分一秒を争うわけじゃないし、クイックメニューで十分だと思うんだけど。

ネットランナー

 それと操作系といえば、ネット接続機能。最初これたいしていらないだろ、とか思ってたんですけど、んーまあ実際毎日使う機能ではないとも思うんだけど、実はすこぶる便利だと思った。意外にも。
 まず単純に便利だったのは、パソコン上から予約できることですよ。ONTVとかTVガイドとかの番組表から適当にクリックしてけば予約できるっていうのは結構気持ちいい。番組名なんかも自動で入るから、あとで録りだめた番組をチェックするときもタイトルで探せて便利だし。番組名や人名で検索できるし。
 さっき誉めたプレステRPG操作系も便利だったけど、キーボード+マウスの操作系と比べたら明らかに後者の方が手早く扱えるわけで、ましてこのネット機能使うような奴はそうとうなナニじゃないですか。あたりさわりのない表現で言うと、ダメ人間。そんなダメ人間的にはパソコンのWebブラウザ操作系で予約や整理ができるっていうのは結構メリットですよ。タイトルの漢字とかキーボードで打てるし。
 それと外出中に便利そうな「メールで番組予約ができる機能」。実際便利なんですけど、その際「open rdstyle 20021130 2100 2154 1 S A」とか魔法の呪文めいた表現をさせられるっつうのが難ですな。あらかじめ署名とかテンプレートとして用意しておけばいいんだろうけど、手軽とはいえない。こういうのこそWeb上の東芝のページに自動メール送信フォームを置いとけばいいのに、なんでやらないんだろうか(*8)
 あとここまでくると博士の異常な愛情(博士というのはRD-Style設計者として有名な片岡さんのことだと思われます)だと思うんですけど、「ネットdeリモコン」と称して、パソコンのキーボードからこのレコーダを操作できるってうのは本当にやりすぎだと思った。でもこれがあると編集のとき意外に便利なんですよ。詳しくは後述。
 ちなみにオフィシャル的にはWindows専用的な扱いになってるこのネット機能ですが、実はウェブブラウザベースなので基本的に全部Macintoshからでも可能っぽい(*9)。件のネットdeリモコン機能は最初なぜか強制終了したけど、次に起動したら問題なく動いた。これだからJavaアプリは。

編集機能は蜜の味

 ところで、なんでも聞くところによるとRD-Styleの編集機能はズバ抜けてスゴいらしい。例によって他社製品と比較してないんで詳しいアドバンテージはわかんないんですけど、いやでも実際使ってみてその使いやすさはたしかにわかる。
 基本的には「HDDにとりあえずぶちこんで」「コマ送り等使って適当な場所にチャプターを打って」「いらないチャプターは捨てて」「DVD-RAMにコピーする」っていう流れなんですけど、とにかくこの作業がラク。ラクっていうか「ここはどうすればいいんだ?」っていうことがない、ストレスのかかんない操作系。んーとこのへん実際に操作してみないと実感できないだろうからもどかしいんですけど、例の対話型のインターフェイスでとことんわかりやすく作ってます。よくできたパソコンのアプリっぽい操作感覚。
 しかもアレだ、さっき書いた「ネットdeリモコン」機能使えば、リモコンのかわりにキーボード使って操作ができるんですよ! あーこれもやってみないとわかんないかもしれないけど、実質ボタンの配置が広くなってるっていうだけなのにリモコンの数倍操作がラク。リモコンって片手に収まるようにムリヤリ小さくまとめてるから、意外にボタン押しづらいんですよ。しかもキーボードなら、受光部を向けるっていう手首のストレスとも無縁だしねー。ショートカット憶えるのにちょっと時間かかるのと、コマ送りボタンを連射する時とかはさすがにもたつくという欠点はあるけど、一度ためしてみる価値はあると見たぜこれ。
 唯一編集機能でがっかりしたのは、動画をつぎはぎするとその切れ目で一瞬画面が停止すること。このへんMPEG動画だからしかたない(*10)し他社製品でもたぶん同じだと思うんですけど、でもVHSビデオにすら負けてるっつうのはどうよ実際? CM抜きすると、CMの直前に一瞬止まるんですよ? 京本正樹とかが。
 そのへん意地でもなんとかしたいっつう場合は、さらにレート変えてダビングし直すっていう手もあるんですが、手間も時間もかかるし画質も落ちるんでおすすめはできない。HDDレコーダの唯一の弱点ですな。

人生変えちゃう夏かもね

 とりあえずそんな訳でこれでRD-XS40に関して自分の知るすべてを(適当に)書ききってしまったわけですが。
 買って2週間ほど経ったけど、もうすっかり生活パターンが変わってしまった。 テレビのある生活になってしまった。いや、いままでもテレビはあったわけだけど。とにかく「番組表(*11)でちょっと気になったらとりあえず録っとく」という王族ばりのぜいたくなマネができるのは大きな変化だ。VHSビデオだとあんまり野放図に録画するとすぐテープ一杯になるしテープも劣化するし探しにくくなるんでためらったものだけど、HDDの大容量+検索性の高さのおかげでいくらでも無茶ができるようになった。夜の番組なんつったら常に野球中継延長を見こして1時間多く録画しておく太っ腹ぶりですよ。
 まー他社製HDDレコーダと比較もせずに乱暴いっちゃえば、即買いレベルのマシーンだって思いますよ。機能的にイカしてて操作性が良くてしかもネット連携・パソコン連携っつう遊びも効いてるとくればこれはもはや隙ナシの構えじゃないですか。あとはいつ新機種にとって代わられるかハラハラってくらいで、今買わずしてどうするって話ですよ実際。

*1 ランダムアクセス

ビデオテープみたく最初から順に1ポイントだけしか見れないのはシーケンシャルアクセス、どこでも好きな位置を瞬時に見れるのがランダムアクセスだそうだが、僕だってわかって書いてるわけじゃないので注意が必要だ。

*2 「ワンタッチスキップ」と「ワンタッチリプレイ」

まあ言ってみれば数秒単位の早送り・巻き戻しボタン。初期設定で5秒・10秒・30秒・5分の中から設定できる。考えてみるとこれ、アナログなVHSビデオでは不可能な機構ですな。

*3 静かだ

ちなみにこれは何の参考にもならない情報だろうけど、僕が買ったやつは起動したとたんやたらカタカタカタカタ言って、いくらなんでもこりゃあ殺生だろうと思って軽く(友達の肩を叩くくらいの強さで)叩いたら、たてつけがよくなったらしく静かになった(本当)。あんまりだと思う。

*4 とりあえずなんか良かった

この文を書いた奴はどうしようもない役立たずだ。

*5 スライダ

パソコンでいうと動画や音声を再生するときに、下に表示される例の横棒withツマミ状のあれ。

*6 ズーム機能

再生中に好きな位置でズームをかけられる。本当に何の役に立つのか疑問。MPEG動画形式の構造上可能だからっていう勢いだけでつけちゃった機能なんじゃないだろうか。言い過ぎだろうか。

*7 印象

実際のとこどうなんだろう。こればっかりは実際に使ってみないとわかんないからなー。

*8 なんでやらないんだろうか

とか言ってたら、自動メール発射ソフト(Windows用)を作ってる人がいた。「ダウンロード」のページから「予約メール送信」。あと、ONTVの「メール録画予約」機能を使えばWebベースでメール送信できる。

*9 全部Macintoshからでも可能っぽい

MacOS X 10.2.6+Internet Explorer5.2でひととおりの機能が使えることを確認した。個人的にIEは使いたくないが、iCabやSafariだとうまくいかない機能もあるんでしかたない。なお、オフィシャルページでダウンロードできる「ライブラリアン」はWinアプリなんで当然Macでは使えない。

*10 MPEG動画だからしかたない

GOPっていうやつですか? よく知らないけど。

*11 番組表

特にONTVとかだと毎日好きなジャンルの番組をメールで通知してくれるんで便利。いわばソニーのCocoonの手動版ですな。というか自動でやられるよりもこっちの方が好き。

この記事単体のページ...

 « 「人生」トップページに戻る
2000.05.01(家電・エレクトロニクスより)

タカラ ダイノバイザー

ダイノバイザーといえば家庭用ヘッドマウント・ディスプレイ (頭からかぶって目を覆うタイプのディスプレイ装置) のさきがけ的存在である。発売はもうかれこれ5年くらい前である。いまやオリンパス光学工業の『アイトレック』が人気だというのにいまさらダイノバイザーである。なにしろ安かったのだった。発売当時定価5万円代 (あいまい) だったというのに、いまやヨドバシカメラで決算処分3千円 (これもあいまい) で売られているのだった。ヨドバシのゴールドポイントで買えてしまうのであった。

まあ安かったわけだし

 やっぱデカい! 総プラスチックみたいなもんだから軽いけどデカ! とか思いながら接続。これ、ビデオ入力からヘッドマウントに直じゃなく、一回コネクタ(*1)経由するんですね。電源も含めてコードが一本にまとめられるのでいい感じ。で、さっそくヘッドマウントをヘッドにマウント!(頭悪そう)
 うわ、見づらい!
 というか、予想はしてたんだけど。広告とかでは映画館のスクリーンばりの大画面効果、的なことがうたわれてましたが、当然そんなことはありません(*2)。なにしろ粗い走査線がバシバシ入ってるので、大画面というよりはどう見ても「小さな画面が眼前に置いてある」ようにしか見えません。コントラスト強いし、だいいち左右の視界調整がうまく合わないのでイヤな影とか入るし。一応調整はできるんですけど、微調整はできないという感じですか。画質はいまいちと言わざるをえまい(*3)。ひとことで言えば『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の広告みたいな感じになると言えます。
 どうやらヘッドマウントのサイズがでかい関係上、いまひとつベストの位置に固定されないみたいなんですな。ベルトできっちり固定したつもりでも、いつのまにかズレてたりする。ちなみにメガネ着用のまま使用可能ですが、フレームが微妙に圧迫されてクラッシュの恐怖がけっこうデカいです。でも、安かったしこんなもんだと思うな、オレは。

使ってみまショー (しょぼい)

 まずは映画を見てみましょう。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を見るとちょうどいい気もしますが、ここはたまたま手元にある的な感じで『ダイ・ハード』を見てみましょう。……こ、こいつは! 迫力満点です! 嘘です! 迫力ゼロです。あーなんか画質の悪さがものすごく悪い方向に向かいますね、映画とかドラマとかだと。超ミニ画面でしかも画質悪いテレビをむりやり近距離で見せられてるような感じで、全然ダメです。
 そのへんはわりと予想されてたことではあるので、今度はゲームいってみます。自分視点のゲームとかだと面白いんじゃないでしょうか。ドリームキャストの『クレイジータクシー』(*4)あたりで。……こ、これはマジで迫力ある! 冗談抜きに! 意表を突かれました。おおお、なんだこの奇妙なうねりは。ん? これって3D酔いに近い状態じゃないのか。
 つうことで、このダイノバイザーを装着してると、今までと違う視点世界が広がることが判明しました。簡単にいうと、自分視点のゲームだと微妙ながら体を振ったり首を振ったりしてるもんですね、ゲーム中。普通だったら首を振ればテレビ画面は視界から消えたり見切れたりするんですが、ダイノバイザーだと自分の首を振っても画面がつねに眼前についてくるわけです。これ、けっこう平衡感覚が失われて楽しいです。うわ、これ面白いわ。手軽な絶叫マシーンみたい。これだけのために買う価値アリとみたね。3千円だし。

続・使ってみまショー

 では、もっと3D酔いっぽいかんじで、視点移動ばりばりのニンテンドウ64版『ゼルダの伝説』(*5)いってみましょう。……あ、意外に酔わない。視点移動しすぎるゲームだとかえって三半規管がそれにそなえるのか、それほど平衡感覚に問題はありませんでした。
 でも『ゼルダの伝説』、これ、しばらくプレーしてるとけっこう画面にド迫力が出てくることを発見。もともと風景の遠近がすごく計算されたゲームなんで、画質悪いとはいえダイノバイザーで見るとけっこう遠くのものは遠くに、近くのものは近くに見えます、マジに。慣れると本当に映画のスクリーン気分にすらなれます。これはスゲエ。拾い物。
 さてそれではこのダイノバイザーを買ったそもそもの理由、『フロントミッション・オルタナティヴ』(*6)やってみます。……ウオオオオ! すげえ! サイバー感満点です。画質の悪さとか走査線とかがまさに未来兵士気分を助長しまくってとんでもない臨場感です。オッス! オラ、サイバー兵士! とかいう雰囲気です。決してゲーム中エキサイティングとは言えないゲームですが、ダイノバイザーを装着すると臨場感が500%程度アップするので大変ドキドキしながらゲームできます。死ぬのか! オレはここで死ぬのかーッとか思いますよマジで。やべえ、楽しすぎるわコレ。いまなら『オルタナティヴ』じたい中古だったら1000円以下という超安値で売られてるので、これはダイノバイザーとセットで購入すべきですよ。
 まあ、どっちもいまどき売ってないとは思うけどな。

*1 コネクタ


それほどかさばらないので安心です。

*2 当然そんなことはありません

当然って。

*3 画質はいまいちと言わざるをえまい

 
通常の画像(左)を記憶をもとに画像ツールを使って再現してみた(右)。

*4 『クレイジータクシー』

通常のレースゲームに比べて上下・左右の動きがハデなので実験に使用。

*5 『ゼルダの伝説』

一見ふつうな画面のようで、さりげなくこだわりぬいてある。

*6 『フロントミッション・オルタナティヴ』

鉄と泥と硝煙のゲーム。それ以上言いようがない。

この記事単体のページ...

 « 「人生」トップページに戻る

「人生」から検索

「人生」RSS配信中

RSS 1.0 RSS 2.0 ATOM FEED RSD 1.0

(RSSの意味がわからないときは、気にしないのが一番です)

「人生」携帯版

アドレスを携帯に送る...

powered by MT4i