人生: ぱふぱふ

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2001.01.10(ドラゴンクエストVIIより)

ぱふぱふ

 まったくもって冒頭から何てタイトルだという気分にもなるが、正直やる気もなくなろうというものだが、それにしてもぱふぱふです。あー文字にすると物凄い画期的に力抜ける字づらなんですけど。かといって口に出してみると、それはそれでもっと力抜ける発音なのだった。なんて言葉だ。これだけの言葉を造り上げた鳥山明は偉いが、いま一応本当に力抜けるかどうかためしに口に出して発音してみた僕だってなかなかの人物だと思うんですが、どうよ? 実際どうよ?

 ぱふぱふ。ドラクエの毎シリーズ必ずどこかに登場するんで、いわば風物詩 (いやだ) みたいなことになってますが、もう今となっちゃこの言葉が意味するところを知らない人多いんじゃないかと思います。
 もともとは漫画『ドラゴンボール』(*1)の、ああこのマンガも終わっちゃったしなあ。その漫画のかなり最初の頃に登場した言葉というか、ギャグというか。これチビッ子諸君には刺激が強い話ですが、えーと豊満な胸をもつ女性を一人用意しまして、それでその谷間部分に顔をうずめた上で、はさんだ左右からこうぱふぱふっとマッサージするという、おおまかに言えばそんな具合の出血大サービスでした。ドラゴンボールが大バトル漫画だと信じて疑ってない世代にはショックな話でしょうが、こんな時代もあったのだ。
 これ多分『ドラクエIII』の頃にはもう知らない世代のプレーヤーも出始めてたと思うんですけど、今なんつったらもう知ってる人の方が少ないんじゃないのか。すでに『III』の頃にはぱふぱふという概念が「どこかエロティックらしいこと」という意味合いでひとり歩きしはじめてるし。たしか暗闇の中でマッチョな親父さんにぱふぱふされるんだったよね。「どうだ ぼうず。わしの ぱふぱふは いいだろう」とか言われた気がする。結局それは単なる指圧の隠語だったというオチだったんですが。

 『I』の頃なんかはメチャクチャ直截的で、町外れに一人たたずむ女性が「おいで ぼうや。ぱふぱふしてほしかったら 50ゴールドよ」とか言っててもはや小生の愚息も失神寸前という雰囲気をかもし出してました。ちなみにそのゴールドは払えないし「はい・いいえ」の選択肢すらないぐらいで、本当そのメッセージには意味ないんですけど。つくづく『I』の頃は町人のメッセージ適当な部分多かったなあ。

 「ぱふぱふ」は近年のドラクエだともうすでに最初の意味と完全に別物になってる気がするんですが、実際どうなんでしょう。ぱふぱふを知らずに育った子供たちはどういう気持ちであのメッセージを読んでるんだろう。とか本当に疑問なんですけど。
 ところで今回のドラクエ。今まで一度だけ「ぱふぱふ」という単語は出てきましたが、あれで終わりなんだろうか。あ、いちおう仲間が「ぱふぱふってなんだ?」とか言ってたから通算二度か。それにしてもなんかさらっと流された感はいなめません。やっぱりドラクエを初代からプレーしてると、ぱふぱふはもっとミニイベント的にボリューミーにそして強引なギャグでごまかしてほしいとか思いませんか。まあ、どうでもいいっつったらこれほどどうでもいい話もないんだけど。

 ちなみにイギリスでは「パフパフ」は幼児語で「きしゃぽっぽ」という意味合いらしいです。ところ変われば品変わる。

*1 『ドラゴンボール』

いまさら言うのもなんだが、この作者の鳥山明という人がドラクエのキャラクター (モンスター) デザイナーなんですよ。もう今の時代そのことすら知らない子とかもいるんだろうなあ。

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