ファミコン通信の虜: 1986年6月20日号(創刊号)

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今回のテーマ

BIWEEKLY
ファミコン通信
1986年
6月20日号(創刊号)

ファミコン通信の虜
2000年7月17日 更新

『BIWEEKLY ファミコン通信』新創刊!
「ファミ通の虜」も特大スケールで全記事を詳細解説するぞ


この号のファミ通TOP30

第1位

ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境

第2位

スーパーマリオブラザーズ

第3位

マイティボンジャック

第4位

謎の村雨城(ディスクシステム)

第5位

影の伝説

 『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』は2位に倍以上の点差をつけて堂々の第1位。キャラクターゲームであればとりあえずは売れる、というこの時代ではあるが、やはりこの得票数はスゴイ。
 人気の「隠れキャラ」を大々的にフィーチャーした (どれくらい大々的だったかというと、あんまり頻繁に登場しすぎて、とても「隠れ」ているようには思えなかったくらい) 点が当時のプレイヤーの心をつかんだようだ。隠れキャラとゲーム性とはあまり関係ない気もするが、そういうことは問題にならない時代だった。
 一方、天下の『スーパーマリオ』が大きく水を開けられて2位とは意外な気がするだろうか? ところがこの時スーパーマリオはなんと発売後8ヶ月目。発売から半年以上たったソフトが売り上げ2位をキープしているのだから、まったくもって驚異のソフトだ。

この号の読者が選ぶTOP20

第1位

グーニーズ

第2位

ゼルダの伝説(ディスクシステム)

第3位

ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境

第4位

グラディウス

第5位

忍者ハットリくん

 『グーニーズ』はハリウッド映画に材をとったキャラクターゲームながら、完成度の非常に高いスマッシュヒット。唯一の欠点はゲーム内容が原作の映画とかなり無関係なところだが、それについては誰も気にしていなかったらしい。
 アクションゲームに強いコナミだけあって、アーケードの移植作『グラディウス』で4位にもつけている。これまた高クオリティな移植でゲーマーの心をがっちりつかんだが、その一方で初期出荷本数が多すぎて大値崩れを起こしたというほほえましいエピソードも。

この号の特別企画

五号連続 創刊記念大プレゼントパート1
10,000名さま大プレゼントっ

 ファミ通創刊号の表紙に書いてあるナンバーが当選番号を兼ねた応募券になり、当選者発表がこの後4号連続で行なわれるという企画。つまり、当たりはずれが気になる読者は是が非でも5号はファミ通を買い続けることになるわけだ。もちろん途中で当選したり、立ち読みで当落をチェックしたりした場合は別だが。
 1万名プレゼントとは言っても、さすがにゲームソフトはそのうち2000名。それでも2000人といえばけっこうな数だし、当時は空前のファミコンブーム。ソフト欲しさに創刊号を購入した少年達も多かったのではないだろうか?
 ところで残り8000名に何が当たったかといえば、ジャーン! 「ファミ通グッズ」である。……。その内容はファミ通消しゴム、ファミ通ステッカー、ファミ通Tシャツなど、まさにクールさとは無縁のアイテムばかり。しかもプリントされているのはなぜか「べーしっ君」だ! でも子供時代って、こういうモノが結構うれしかったりするから始末が悪い。


創刊記念大プレゼントパート2
なんと4号連続 ファミ通ジャンボプレゼントっ!

 タイトルだけ読むとよくわからないかもしれないが、上のプレゼントとは別物である。こちらはハガキ応募によるプレゼント企画で、創刊号から4号連続でそれぞれ100名分、様々なプレゼント商品が放出されるという内容だ。
 といっても半分の50名に当たるのはまたしてもファミ通グッズ。かなりの乱発ぐあいが泣かせるが、新創刊誌など多かれ少なかれこういうものだろう。ちなみにそれ以外のプレゼント商品は当然まともで、ビデオやCDプレーヤー、ラジコンなど定番商品がそろっている。

この号からの新連載

ファミ通TOP30

 現在まで連綿と続く、ゲームソフトの売り上げランキング記事。ちなみにこの時期、チャート協力店はわずか5店舗! たった5店舗の売り上げデータをもとにランキング記事ができるというのはちょっとすごい気がするが、それでも1位の『ゲゲゲの鬼太郎』は売り上げ6924本を記録している。
 なお、協力店はどれも伊勢丹百貨店や西武百貨店など有名デパート。当時ファミコンゲームの主要な売場といえばデパートのおもちゃ売り場だったのだ。ちなみにこの回、創刊号にもかかわらず「前回ランク」があるのは、ファミ通が『ログイン』内の1連載記事だった頃のチャートをそのまま引き継いでいるため。


読者が選ぶTOP20

 読者のハガキ投票によるゲーム人気ランキング。今回のチャートはファミコン通信創刊を前に、兄弟誌『ログイン』のアンケートはがきで募集した結果がチャートになっている (そのためTOP30と異なり、まだ前回ランクがない)。


ディスクライターTOP10

 ディスクシステムの店頭書き換え機、ディスクライターでのセールスランキングがこのコーナーだ。驚かされるのは「TOP10」なのにチャートには8本しかチャートインしていないこと。この時期、ディスクライター用ソフトはこの8本しかなかったのだ。
 ちなみに1位は『謎の村雨城』、以下『スーパーマリオブラザーズ』『ベースボール』『テニス』『ゼルダの伝説』『サッカー』『ゴルフ』『麻雀』と続く。筆者が個人的に興味深いのはあの『ゼルダ』がそれほど高人気でもない点 (ちなみにTOP30でも第9位だった) 。すでに消費し尽くされて、次回作『謎の村雨城』にユーザーの興味が移ったと考えるべきか、それともまだその魅力が一般に認知されていなかったということか? たしかにパッと見かなりマニアックそうなゲームではあった。


U.S.A. TOP10

[画像] NES  アメリカでもこの年6月からファミコンが『ニンテンドー・エンターテイメント・システム (NES)』として販売開始。それに伴うランキングだ。もっとも編集時期から考えると結果が出るには早すぎるので、このチャートは前年ニューヨーク (クリスマス商戦に向けて試験販売されていた) での結果と考えるべきだろう。
 第1位は『スーパーマリオブラザーズ (SUPER MARIO BROS)』、第2位は『スパルタンX (KUNG FU)』、第3位は『ベースボール (BASE-BALL)』。『スパルタンX』といえばジャッキー・チェン主演の同名映画を元にした (とは到底思えないが) アクションゲーム。タイトルがずばり『カンフー』とは泣かせる。3位の『ベースボール』は任天堂初期のロングヒットゲームで、もちろんUSA版では選手名がメジャーリーグのそれに入れ替えられている。
 なおチャートはアメリカでは超有名なおもちゃ専門デパート、「F.A.O.シュワルツ」の協力によるもの。


海外特派員レポート

 上記の「U.S.A. TOP10」のフォロー記事。アメリカでのNESシーンについて解説するコラムで、今号ではニューヨークでの先行発売時の様子についてリポートしている。グラフィックの質の高さが人気を博したというが、考えてみると当時といえば悪名高いアタリVCSがアメリカを席巻してその直後ダメになってしまったすぐ後で、ゲーム機といえばもっと悪名高いインテリビジョンやそれ以上に悪名高いアルカディア……。まあ日本もアメリカも家庭用ゲーム機冬の時代は共通だったということで。


ソフトウェアレビュー

 記名原稿による、ゲームソフトの批評記事。この号でとりあげられたソフトはゲヱセン上野による『ゼルダの伝説』とアルト鈴木による『影の伝説』。
 ファミコンブームまっ只中のこの時期ではあるが、まだ各ゲーム雑誌では明確な「批評」の文法が確立されていなかった。ファミ通にはパソコン雑誌『ログイン』で培われたキャリアがあるとは言え、批評中に話が横道に横道にとそれてしまう傾向があり (それが魅力でもあったのだが)、残念ながらゲームのもつ魅力や欠点についてあますところなく描ききっているとは言えない。「ゲームバランス」とかそういう言葉がまだ目新しかったような時代なのだ。
 注目は記事の末尾にある「SOFT天気予報」のミニコラムだ。豆府屋ファミ坊、水野店長、ゲヱセン上野、アルト鈴木の4人が、明るさ・マニア性・印象・奥行き・総合の各項目について5段階評価(実際には天気予報を模した天気マーク)をつけるという企画で、これが後の「ファミ通クロスレビュー」へと発展していくと思われる。
 余談になるがこの当時、ゲームのエンディングに関する出版規制は非常に少なく、この回でもまだ発売間もない『ゼルダの伝説』のエンディング写真が堂々と公開されている。いいのか!?


最新ゲーム徹底解剖

 ゲーム攻略記事。今やファミ通といえば読み物と新作情報が中心で、攻略記事のイニシアティブは他誌に譲るというのがイメージだが、この創刊号当時は「禁断の秘技」とこの「最新ゲーム徹底解剖」が二本柱の攻略メイン雑誌だったのだ。
 今回は『グラディウス』のフル装備コマンド (その後「コナミコマンド」として有名になる↑↑↓↓←→←→BAの第一弾)、コンティニューコマンド等のスクープ情報が載っている。
 ちなみに隠しコマンドは本来「禁断の秘技」に掲載されるのが常道だが、なぜかこの情報は徹底解剖のコーナーでの紹介。想像だがおそらく本当に印刷直前に入ってきたスクープ情報で、禁断の秘技内には紹介するだけのスペースがとれなかったためではないだろうか? 当時は隠しコマンドが本当にスクープになる時代。こんな事があっても不思議はないと思うのだが、どうだろうか。


NEW SOFT

 発売前の最新ゲームソフトリリース情報記事。この号で紹介されているソフトの数、実に6本。しかし驚くのはまだ早い。次号では3本しか紹介されていないぞ。  ちなみに今号のラインナップはスクウェアの『キングスナイト』、ポニーの『スーパーピットフォール』、ニチブツの『テラクレスタ』、アスキーの『倉庫番 (仮称。後に正式名称『涙の倉庫番スペシャル』と決まるが……なんだそれ?)』、同じくアスキーの『コスモジェネシス』、デービーソフトの『レイラ』。どれも今見ると、それぞれの意味でいわくつきのソフトではないだろうか。


ファミ道楽

 何度か形を変えつつ現在まで受け継がれている、編集部うちわ情報。
 「ファミ道楽」は新聞を模したページ構成になっているのだが、ほぼすべての漢字のルビを新聞同様に「漢字(かんじ)」とカッコ文で表現しているのはやりすぎだった。ものすごく読みにくいのだ。さすがに次回からルビは全て廃止されているが。
 ちなみにカニ料理好きの豆府屋ファミ坊による記事らしく、タイトルもカニ料理専門店「かに道楽」にひっかけてある (たぶん)。
 この回の記事は水野店長が新幹線におみやげの「おたべ」を忘れてきたといった内幕モノ、『ベースボール』を使った「選抜ファミ通野球リーグ戦」の連載、隠れキャラの「お得度」を評価するという企画 (たぶんこれは単なる穴埋め記事)、そして問題企画「紙尾明美ファンクラブ」と様々だ。紙尾明美については、トピックス内を参照。


指・鍛練道場

 ゲームプレイヤー/ライター集団「ゲームフリーク」による攻略ページ。元々学生達によるビデオゲームのサークルが前身であるゲームフリークらしく、ファミコンソフトよりもビデオゲームの攻略がメインになっている。
 ライターはタジリプロと澁澤龍彦(同名の文学者とはもちろん別人)、イラストレーターは杉森建。
 この名前にピンときた人も多いだろう。そう、このゲームフリークこそ後にゲームボーイの驚異の大ヒットソフト『ポケットモンスター』を生み出すゲームフリーク (この当時はまだ会社ではなかったけど) であり、タジリプロこと田尻智は現在株式会社ゲームフリーク社長。杉森建は同社のイラストレーターで、ポケモンののキャラクターデザインも彼の仕事だ。はて、澁澤龍彦は何をしているのだろう? (彼の本名や現在の活動など、ご存知の方はご一報下さい)


水野店長の「もう一度逢いたい」

 水野店長による、過去の「半年以上は遊べるファミコンソフトの名作」を紹介する連載コーナー。今回紹介されているのは『マッピー』。まさに名作と呼べるナイスゲーだが、しかし連載のほうはこの後……。詳しくは次回以降を参照のこと。


ファミコン通信おすすメディア

 書籍・ビデオの新作情報や、東京ディズニーランドのイベント情報が載った一般情報記事。一見ごくあたりまえの記事構成だが、このページで紹介されるビデオのチョイスはなぜかやたらマニアックで、第一回のこの回でいきなり怪作『アタック・オブ・ザ・キラートマト』が紹介されている。
 『アタック・オブ・ザ・キラートマト』の内容についてはできるだけ紹介したくないのだが、これがいかにマニアックな選択であるかを説明するために一応解説しておくと、ある日突如凶暴化したトマトが人間を襲うパニックホラー映画である。1978年アメリカ制作。トマトが人間を襲うくだりは明らかに「スタッフがカメラのフレームの外から出演者にトマトを投げつけている」ようにしか見えず、トマトが獲物を探し移動するシーンは明らかに「坂の上からトマトを転がしているだけ」という、驚異のSFXが話題となったカルト映画だ。10何年か後には続編までできた。この映画の紹介の下にディズニーランドの情報 (「ドナルドダックの52回目の誕生日!!」) があるというのだからこのページがいかに凄いか分かってもらえるだろうか。


インフォメーション

 関連商品情報、メーカー提供によるプレゼント、ゲーム関連のトピックス等を紹介するニュースページ。
 今号ではファミ通創刊時のテレビCMや、『小泉今日子のオールナイトニッポン』関連 (なぜオールナイトニッポンなのか? 詳しくは次号参照) がメインの話題。


カレンダー

 向こう約3週間のカレンダー。現在も巻末にあるアレだ。雑誌とゲームの発売日が書いてある点も同じだが、今とくらべると異常なほどスカスカしている。むしろ白紙に近いと思うのは筆者だけではあるまい。さすがにスカスカしすぎなのを気にしたのか、カレンダーの下段には「先取り新作情報」として、今後のゲーム発売予定も書かれている。これは現在でいう「新作ゲーム発売スケジュール表」。あの異常に細かい字が4ページにわたって連続するアレだ。この号ではそのゲーム総数23本。現在とは隔世の感があることよ。


ファミコン出前一丁!

[画像] ファミコン出前一丁!  基本的にはタレント・芸能人に、ゲームについて語ってもらうインタビュー企画、なのだが、インタビュアーがファミコンや小型テレビを仕込んだボックス「岡持ち1号」(ホントに岡持ちの形) を持参するという点で独自の企画色を出している。すごい企画色の出し方もあったものだ。
 第1回のゲストは三宅裕二。過去、兄弟誌『ログイン』で彼のラジオ番組とタイアップ企画をした縁もあっての登場か。ちなみにインタビュアーのバカKこと加川良はそのタイアップゲーム『ヒランヤの謎!』の担当者でもあるので、この説はかなり当たってると思うのだが、どうか?


ファミ通町内会

 いわゆる読者コーナーだが、お笑い記事では他に抜きんでる『ログイン』の兄弟誌ファミ通なだけに、既成の読者コーナーとは違った展開をこの時すでにもくろんでいたように見える。応募方法にある「ファミ通町内会とは、おもしろいことをするためなら、なんだってするよーん、という集団なのだ。おもしろいことをするためなら、既成のコーナーもなんのその。投稿ひとつでどんどん新しい特集を組んでしまうのだ」という言葉は自信のあらわれか、それとも何も考えていなかったのか。
 この号は当然ながらまだ投稿は来ておらず、新企画の発表のみという記事構成。ファミコン自慢大会の「任天寺境内」、ゲームキャラのそっくりさんを捜す「ジョイパッド理髪店」、ゲーマーのありがちな習性を探る「スクランブル交差点」、やはりファミコン自慢の「大ファミ少年コーン」などがその内容だが、今一つ垢抜けない印象は否めない。当時ログインの方では伝説の「ヤマログ」(第1期) など高度な読者参加コーナーが展開していたのだが、どうもファミ通では子供向けに敷居を低くしてかえって失敗したという感じだ。これら初期の企画の大半はそのまま自然消滅し、あるいは「大ファミ少年コーン」のように企画意図を離れて暴走していく。その様子は次号以降で順次伝えていこう。
 また、同時に町内会の各種企画とやや路線の異なる形で、長寿連載「LETTERS伝言板」もスタート (このころは伝言板はファミ通町内会の一部だったのだ)。読者のはがきに一通ずつ「〜の編集者」からの(長い)コメントが入るというスタイルはこの時すでに確立されていた。というか、兄弟誌『ログイン』のほうですでに完成していたのである。ファミ通はそのスタイルをそのまま継承したというわけだ。横の4コママンガは荒井清和の『べーしっ君』。
 ちなみにこの号では、当然ながらLETTERS伝言板の投稿の大半はログイン宛のもの。にもかかわらず、わざわざ最後に

「いつもたのしく読んでいます。これからもおもしろい記事をいっぱいのせて下さい」
 うそつけ! 創刊号だぞっ!
  (いっちゃいけないことをいった編集者)

 とオチをつけてみせるあたりは、慣れたスタイルに対する余裕すら感じられる。
 町内会・伝言板ともに欄外には「ファミ通町内会格言」「ファミ通町内会クイズ」を掲載。ログイン時代からの連載企画で、格言は要するに「無敵がオレを呼んでるゼ!」といった洒落 (無敵と霧笛をかけているのだが……若い子には分かるまい)。クイズはファミコンゲームを題材にしたナゾナゾ。少々子供っぽい企画ではあるが、当時のユーザーの年齢層から考えればむしろ的を射た企画と言えるかもしれない。


ファミ通マル秘情報部 禁断の秘技

 裏コマンドや隠れキャラなど、いわゆる裏技の紹介記事。「禁断の秘技」と称しているのは、各雑誌によって「ウル技(テク)」「超ド級『大技』」など、それぞれの呼称で呼んだことにならってのことだろう。素直に裏技と呼べばいいのに、とは思うが。
 担当は「主幹」ガスコン金矢、「副幹」ゲヱセン上野。今号は『ディグダグII』のラウンドセレクトコマンド・フリープレイコマンドといった本格的な裏技から、「『グーニーズ』の主人公を煙の前に立たせるとオナラに見える」といった本格的にどうでもいい技まで多数。とにかく裏技の掲載数が増えればそれだけ読者の人気もうなぎのぼり、という当時のものすごく不思議な構図がここに見て取れる。
[画像] ファミリークッキング  記事の最後には「ガスコン金矢のファミリークッキング」として4ページ、マンガ形式で裏技を紹介する (画像参照) という企画もある。画面写真と文字で構成される通常ページより見栄えは派手ながら、決してそれ以上のものではなかった。残念ながら。


ゲヱセン上野の禁断の添削指南「以下同文」

 ライター、ゲヱセン上野による読者投稿コーナー。本来、企画段階では読者からのゲーム攻略に関する質問にゲヱセン上野が答える、という攻略記事になる予定だったらしいのだが、実際の記事ではゲヱセン上野の趣味から単なるお笑いコーナーに変貌 (ムチャな話だ)。「連射が上手くなりたい」という質問に対して、扇風機の羽でボタンを押す自作マッシーン『連射弐号』を紹介したり、「ゲーム中つい体が動く」という質問に「ロープで縛っときゃ動けない」と返すなど、きわめて不まじめな姿勢が特色だった。
 連載はこの後も半ば野放し的に暴走の度合いを増し、攻略とは完全に無関係になっていく(タイトルの「禁断の添削指南」も無くなってしまう)。しかし路線を見出すのに時間のかかった「ファミ通町内会」と対照的に、投稿コーナーとしては最初の段階からしっかりよくできていた。かえってこのコーナーがあったせいでファミ通町内会は独自色が出せずに苦労したのかも。
 攻略記事とお笑い記事の中間にあった初期の「以下同文」には、ゲームスタジオの遠藤雅伸による「こちらゲームスタジオ・プロダクションノート」というコラムも掲載されていた。ビデオゲーム製作の内幕ものだが、ただでさえ「以下同文」がお笑い記事中心な中で、遠藤雅伸の書くその内容がえらくこむづかしい文章で周囲からはやたら浮いていたのが印象的だ。
[画像] ロバート・F・鈴木博士  コラムでは他に「ゴクラクトンボ斉藤の極楽人生」も連載。ライター斉藤明宏が、過去の多彩で苦労の多い職歴を語るコラムで、これは逆にわかりやすく面白かった。けっこう黒い内容が魅力でもある。他、アルト鈴木演じるコントローラー界の権威 (という設定) の「ロバート・F・鈴木博士」がこの回登場。この後コントローラー関係の新製品紹介など、ファミ通誌上にあちこち姿を見せることになる。


ガバスを集めてファミ通オリジナルグッズをもらおう

 投稿が掲載されると送られる「ガバスチケット」を一定額集めることで、ファミ通グッズやソフト、ハードと交換できるガバスシステム。この企画は創刊号から現在まで続いているし、たぶん将来もずっと続いていくのだろう。管理者である編集部にとってはなにかと面倒くさいシステムだと思うのだが。
 商品の内容は11ガバスで当たるのが「水野店長の色紙」、50ガバス「ファミ通バッジ」、500ガバス「べーしっ君色紙」、3000ガバス「カートリッジ(ソフト)」等。ただし500ガバス以下は毎号抽選で各10個まで。そりゃ色紙を2週に1度何百枚も書けないよなあ。


し・あ・わ・せ のかたち

 桜玉吉(CEP)による長寿連載漫画。『しあわせのかたち』といえば、コマ一杯のすし詰めのネーム (セリフ)! タテ5段というやたら細かいコマ割り! そしてゲームから古い芸能界まで多岐にわたるパロディー! というのが特徴だが、連載開始間もないこの頃は全く別物。
 今号の『テスコガビーは止まらない 編』はファミコンを絡めてはいるものの、オチらしいオチのない奇妙な味わいの短編。雑誌『宝島』(現在は中年大喜びエロ雑誌だが、当時は青少年大喜びサブカル雑誌) や『ビックリハウス』(現在は休刊だが、やはりサブカル雑誌) で一気に火がついたニューウェーブ系漫画の影響が強くみられる。
 桜玉吉はこの仕事以前はあくまでイラストレーターで、コミックを描くのはこれが初の試みだったという。そのためかシリーズ初期の作品は暗中模索、独自のスタイルを手探りで捜しているという感があるのだ。


パソコンゲーム通信

 その名の通り、パソコンゲームの紹介記事。
 クリエーターの意欲とユーザーの貪欲さが交じり合って、この時期のパソコンゲームはまさに黄金時代にあった。それはファミコン以降、家庭用ゲーム機の前に急速に勢いを失っていくことになるのだが、この号のリードではまだ「ファミコンのゲームは文句なくおもしろい。でも、パソコンにだって、負けないくらいおもしろいゲームがいっぱいあるのだ」と鼻息も荒い。
 この号で紹介されているのはアクションRPG『ザナドゥ』と、3Dシューティング『ZONE』。どちらも物凄くマニアックな作品ながら、むしろそのマニアックさがウケて、特に『ザナドゥ』はユーザーから圧倒的な支持を受けていた。一方その頃ファミコンでは、『ドラゴンクエスト』と『ゼルダの伝説』というエポックメイキングな傑作RPGがこの時期に発売。
 『ザナドゥ』はゲームそれ自体は傑作だったものの、「敵を倒してレベルを上げる」というRPGのお約束に固執しすぎ、数値パズル的なマニアックな作品に仕上がっていた。RPGというスタイルを可能なかぎりかみ砕いて、誰にでも遊べるようにした『ドラクエ』『ゼルダ』とは対照的である。このゲームデザインの思想の違いはこれから先もパソコンと家庭用ゲームの間についてまわり、最終的にはパソコンゲームはどうしようもない袋小路にまで追い詰められてしまうのだ。
 難しい話ですかすいません。


ビデオゲーム通信

 ゲームフリーク主宰による、ビデオゲーム紹介のページ。ライター田尻智独特の文体が異彩を放っており、「ウオオオオ。左右対称チックな面の登場だ。ニルヴァーナを見た思いだぜ。うそ。」など、強烈な文章がページ中に踊っている。学生による同人誌が母体であるゲームフリークならではのアマチュアリズムというところか。いい意味でも悪い意味でも。


どーでもいーけど。

[画像] どーでもいーけど。  山口一和による4コママンガ。ゲームを題材にとったというよりも、ゲームを遊ぶユーザーの「あるある」的な習性を題材にとったコミックという手法で、もしかして当時かなり斬新だったのではないだろうか?
 「しあわせのかたち」といい、この時期のファミ通のコミックには子供向けらしからぬニューウェーブの息吹が感じらる。単に安くて若いマンガ家 (イラストレーター) を探したらこうなってしまったのかもしれないが。ちなみに今回掲載の1話に貼られている学生証のコピー(!)によると、作者の山口一和は当時、早稲田大学生で20歳。本当に若い。


EDITORIAL INFORMATION

[画像] EDITORIAL INFORMATION  次号予告を中心に、制作スタッフやゲーム名索引などを記したページ。
 ちなみにここでカットを描いているのはデザイナーの佐藤英人(サイバー佐藤)。この号のカットは実はよく見ると細かいところがけっこうぞんざいに描かれていたりする。時間がなかったのか?


ファミ通この号のトピックス
[画像] 表紙

表紙

 記念すべき創刊号の表紙だが、そこはファミ通らしいというべきか、いきなり荒井清和による『べーしっ君』が描かれている。セリフは「うおおーっ エキサイテングだぜーっ!!」。TINGを「テング」と発音しているあたり、この時すでに荒井清和マンガ特有のセリフ回しの妙は完成されていると言って過言ではあるまい。
 見出しも「金曜日発売っ!!」「連射の秘密をすべて解明っ!!」など、語尾に「っ」を付ける豆府屋ファミ坊文体(同時に堀井雄二文体でもある。かねてから親交のあった二人ならではと言ったところか)が特徴的に見て取れる。
 ちなみに画像の右下がなんか変なぐあいになっているのは、当時の筆者がプレゼント用の応募券を切ってしまったから。下からのぞいているのは『キングスナイト』の公告である。


ファミ通町内会 LETTERS伝言板
「ファミコンに将来の期待なんかかけちゃダメさ。(中略)創刊早々こんなこと言うのもなんだけど、すぐ飽きちゃうって。昔、アメリカンクラッカーってのが流行ったけど、あれが将来の役に立って家建てたって人の話は聞かないもんね。」

 とんでもないことを言っている。一応、読者 (10歳) からの「大人はファミコンをすぐ悪く言いますが、役に立つこともありますよね」という熱っぽい意見をわざと冷めた視点でかわしてしまうというネタではあるのだが、この冷めっぷりはただごとではない。いいのか、これで?


ファミ道楽
「ぼくたちのアイドル コナミの紙尾明美ファンクラブ結成」

[画像] 紙尾明美  創成期のファミ通にとってイメージキャラクターとは「ネッキー」でも「豆府屋ファミ坊」でもなく、「紙尾明美」だったと言える。
 「紙尾明美ファンクラブ」とはコナミ社公報担当である紙尾嬢を、ファミコン界のアイドルとして盛り上げていこうという企画。この企画、マイナーながら意外に支持されたらしく、紙尾明美といえばその後かなりの間名物公報として有名で、他誌にもしばしば「そうした存在」として露出していたのだ。この種の企画としては大成功、とまでは言わないかもしれないが、それに近い成果をあげたと言っていい。
 ちなみにコナミはあの「ウインビー国民的アイドル化計画」など、時々思い出したようにこういう企画をするのだが、紙尾明美ファンクラブはそのさきがけ的存在と言える。


[画像] 広告

広告
「アスキーのファミコン最新ソフト情報電話は、まちがい電話が大変多いためお休みさせていただきます。」

 何のことかお分かりだろうか? 当時多くのメーカーがゲームソフトの最新情報をテレホンサービスで流していたのだ (そもそも「テレホンサービス」自体が風化しつつある言葉だが……。つまり電話をかけると録音された音声が流れるんですよ)。これはそんな中、1/2ページをまるまる使って書かれたアスキーの「お詫びとお知らせ」広告。ちなみに上半分は『キャッスルエクセレント』。
 その速報性とテレホンサービスというシステム自体が目新しいこともあって、利用者は少なくなかった。ちょうど現在のオフィシャルホームページに似た役目を果たしていたといえるだろうか。利用者が多ければ自然、間違い電話も増えるというもの。こんな公告を打たなければいけないほど、多くの間違い電話があったということなのだろう。


スタッフ異動情報

塚本慶一郎(発行人)

小島 文隆(編集人兼編集長)

塩崎 剛三(編集スタッフ)
水野 震治(編集スタッフ)
河野真太郎(編集スタッフ)
薮 暁彦(編集スタッフ)
加川 良(編集スタッフ)
金井 哲夫(編集スタッフ)
田中富美子(編集スタッフ)
樹村 頼子(編集スタッフ)
新井 創士(編集スタッフ)
浜村 弘一(編集スタッフ)
室屋 雅一(編集スタッフ)
伊東 みか(編集スタッフ)
下山 牧子(編集スタッフ)
金田一 健(編集スタッフ)
石井理恵子(編集スタッフ)
高橋久美子(編集スタッフ)
渡辺 妙子(編集スタッフ)
金矢八十男(編集スタッフ)
川村 篤(編集スタッフ)
小畠 千恵(編集スタッフ)

山田 康幸(制作スタッフ)
本間 智嗣(制作スタッフ)
田宮 朋子(制作スタッフ)
佐藤 英人(制作スタッフ)

唐木 緑(校正)

水科 人士(フォトグラフ)
八木沢芳彦(フォトグラフ)

上野 利幸(編集協力)
由井 香織(編集協力)
田辺 達也(編集協力)
山口 裕生(編集協力)
伊藤 雅敏(編集協力)
船田 巧(編集協力)
山口 英夫(編集協力)
鈴木 弘明(編集協力)
加藤 彰洋(編集協力)
斉藤 明宏(編集協力)
田中 芳洋(編集協力)
森岡 憲一(編集協力)
小池 善之(編集協力)
篠 泰樹(編集協力)
土方 幸和(編集協力)
深山かおり(編集協力)
都竹 善寛(編集協力)
林 大紋(編集協力)
可徳 剛(編集協力)
小沢 一彰(編集協力)
板橋 文朗(編集協力)

三輪 悦子(制作協力)
NEXT(制作協力)
ぐるーぷぱあめ(制作協力)
今井 邦孝(制作協力)
浜崎千英子(制作協力)
前田実穂子(制作協力)
刑部 仁(制作協力)
真田 弘美(制作協力)
山口 志乃(制作協力)
可奈 佳子(制作協力)
佐野 哲次(制作協力)
松尾 礼子(制作協力)
河野 忠仁(制作協力)
大野 聡(制作協力)
小松 和好(制作協力)

トム・ランドルフ(アメリカ駐在)

荒井 清和(イラスト)
もろが 卓(イラスト)
桜玉吉 (CEP)(イラスト)
後藤 信夫(イラスト)
杉森 建(イラスト)

小島文隆

[画像] 小島ファミ隆  兄弟誌『ログイン』の編集長も兼任していたファミ通編集長。ファミ通内ではファミ坊の例にならって「小島ファミ隆」のペンネームを使っていたが、そもそも誌面に露出することが少なかったせいかあまり定着はしなかったようだ。酒豪としても有名。


塩崎剛三

[画像] 東府屋ファミ坊  ペンネーム東府屋ファミ坊。『ログイン』の一記事だった時代からのファミコン通信のメインスタッフで、ペンネームはログインでの親記事「ビデオゲーム通信」の主幹「雷門ビデ坊」にならったもの。
 ちなみに誤解されることが多いが、姓は「豆腐屋」ではなく「東府屋」。ログインではいいかげん極まる性格の「日本一のC調編集者」としても知られていた。


水野震治

[画像] 水野店長  「いらっしゃいませ。私が社会人ファミコンユーザーの水野店長だ」の書き出しでおなじみ、水野店長。「社会人ファミコンユーザー」がまだ珍しく、恥ずかしい時代ならではの書き出しである。
 ログイン時代からのメインスタッフの一人で、ペンネームの名付け親は豆府屋ファミ坊。「店長」の名の由来は「お前、実家がよろず屋だろ」というおそろしく適当な理由だとか。ログインでは映画評コラム「シンジ君の絶対観なきゃダメ!」も長年にわたり執筆。ファミ通でもしばしば映画にからめた原稿を書いていた映画好きである。


河野真太郎

 初期のログインではお笑い記事で頭角をあらわし、金井哲夫とともに「ウマシカコンビ」として活躍していた。後ログイン副編集長。ペンネーム「河野マタロー」とも。


薮暁彦

[画像] ルーク青年  ログインのレビュー記事では「ルークとハン・ソロ」の一人二役でレビュアーとして活躍。ファミ通では大学浪人生アルバイトという人格「ルーク」のペンネームでパソコン記事を担当。元音楽業界人だけあって、「パソコンゲーム通信」内でも音楽に関するコラムを書いている。ちなみにベタベタすぎて「腰にくる」ダジャレの使い手としても有名。


加川良

[画像] 加川良  後に「しあわせのかたち」担当編集者として作中に登場、一躍有名になるが、それ以外にも「バカK」としてインタビュー記事や「小泉今日子のオールナイトニッポン」を担当していたことはあまり知られていない。
 ログインでは「かたくな加川」あるいは実名で活躍。「MSX通信」ではゲーム内容とまったく関係ない文章をあえて乱発、逆に記事の特徴にまで昇華するという画期的な記事構成を作り上げた。その悪ノリのノリの良さは当時のログイン編集部でも圧倒的で、温泉に入りたいという理由で「温泉で音声入力」という音声入力周辺機器の記事をでっち上げたり、伊豆に観光旅行に行きたいという理由で「伊豆といえばパソコン」というまったく筋の通らない「What Is 伊豆?」という企画をでっち上げたりと、枚挙にいとまが無い。
 アマチュアシンガーでもあり、同じくアスキーのパソコン雑誌『MSXマガジン』では「田中パンチ」を名乗り編集長まで昇りつめるが、さらに後にはゲーム関連会社「エイプ」で出版を担当したり、かなり色々やっている人。


金井哲夫

 ログインでは河野真太郎とともに「ウマシカコンビ」として様々なお笑い記事をものした編集者。主に「金盥鉄五郎 (かなだらい・てつごろう)」「桶目ララ次郎」等のペンネームを使用した。対談の形式を巧みにパロディ化した独自の文章スタイルを築いて、ファミ通でもレビューを中心に活躍。
 英語に堪能で、ログインでは海外パソコンゲームも多く担当。有名ゲームデザイナー達に積極的にインタビューを行ない、数々のスクープ記事を獲得した。後には『ウルティマ』の日本語訳も担当している。
 現在は『週刊アスキー』で「日本トホホ会」のメインライターとして有名だ。


樹村頼子

[画像] 樹村先生  進行担当。いわば締め切り担当というわけで、編集者たちに恐れられる「怖い樹村さん」として有名。「べーしっ君」にも怖い女教師役で登場している。


新井創士

 初期のログインでは熱血レビュアー「森田健作」として活躍、その後本名をまじえた「ほえほえ新井」として有名になる。後ログイン編集長。


浜村弘一

 この時点ではほとんど何のキャラも出ていないのだが、実は後のファミ通編集長にしてエンターブレイン社長「浜村通信」。


金田一健

 この後「しあわせのかたち」2代目担当に。模型関係にも造詣が深く、しばしばガレージキットに関する記事も担当していた。


渡辺妙子

 のんびりした性格と小さな声の「わたなへたえこ」「渡辺るね」として知られている。後にログインの紹介記事「ログイン通信」のライターを担当。


川村篤

 いじられやすい性格で、ログインではドジな若手編集者「デヘヘ川村」として何かとネタにされていた。後テックログイン。


佐藤英人

 デザイナー。「しあわせのかたち」の桜玉吉とは学生時代からの友人で、後に同作でキャラの立ちまくった登場人物にもなる。


上野利幸

[画像] ゲヱセン上野  ペンネーム「ゲヱセン上野」。ログインでの1コーナー時代からのメインスタッフの1人だが、当時はゲーマーとしての性質が強く、文章の個性にはいささか欠けていた。しかしファミ通創刊後は辛口の筆致でめきめき頭角をあらわしていく。
 凄腕のゲーマーでもありつつ、パソコン版『オホーツクに消ゆ!』のプログラマーでもあり、作曲家も兼ねファミコン版『オホーツクに消ゆ!』や『いただきストリート』のBGMを手がけている。こうした異常なマルチぶりは彼自身の才能はもちろんだが、やりたい事を自由にやらせる当時のファミ通・ログイン編集部の気風によるところも大きいだろう。


伊藤雅敏

 ログイン時代から学生アルバイトライター「がびん伊藤」「伊藤ガビン」として活躍。
 現在マルチクリエイターとして知られる彼だが、当時はライターとしてお笑い系の文章に圧倒的な才能を発揮していた。サイバーパンク小説への傾倒をきっかけに、いわゆるサブカルチャー的な方面にも興味の幅を広げていき、現在に至る。
 ちなみにペンネームの由来は、当時ログイン誌上ではやっていた擬音(?)「がびんちょんぶー」と本名の「雅敏」をかけたもの。


船田巧

 「ふにゃた巧」とも。がびん伊藤と同期の学生アルバイトライター出身で、「青年ヤマ師」としても知られる。


鈴木弘明

[画像] アルト鈴木

 元タイトー社員で、ログインのライターに転職後は「アルト鈴木」として「MSX通信」などの記事でいじられキャラとして活躍した。ファミ通ではゲーマーとしての性質が強い。
 ちなみにペンネームの由来はスズキの乗用車「スズキ・アルト」をもじったもの。ファミ通ではいじられキャラからのイメージチェンジを図ったのか「ガンマ鈴木」としてデビューするが、いまひとつ(編集部で)浸透しなかったのか結局「アルト鈴木」に戻す。その後転じて「アルツ鈴木」になるのだが、元ネタがわからなくなる読者多数。


林大紋

 読みは「はやし・たもん」。「林=ドーベルマン=大紋」「イソップ林」等の名で知られるゲーマー。ゲームの腕もさることながら、「自宅には『ばあや』がいて庭にはドーベルマンを飼っている(ペンネームの由来)」とか「元ファッションモデル」等のどこまでが本当でどこからが設定なのかわからない伝説で知られる。


山口志乃

[画像] 山口一和  イラストレーターとして主に「ビデオゲーム通信」を担当。山口一和のペンネームで「どーでもいーけど」も執筆している。


桜玉吉 (CEP)

 元はイラストレーターとしてログインで加川良の担当する「MSX通信」などのカットを描いていたが、その縁からファミ通では加川良担当でコミックに初挑戦。
 ちなみに「CEP」が何の略なのかは誰も知らない。一説にはドイツ語で「ツェップ」と発音するとも言われているが、だからなんなのだ。


もろが卓

[画像] ガスコン金谷  ペンネーム「ガスコン金谷」として「禁断の秘技」を担当。この「ガスコン」とは実は編集部近くにあったスパゲティー店の名前。「もろが卓」もペンネームで、こちらはマンガ家としてのもの (彼はマンガ家出身の編集者という異色の存在)。代表作に『ラジコンロック』等がある。


杉森建

 「ゲームフリーク」出身のイラストレーター。後にゲーム製作会社として独立したゲームフリークでもイラスト・グラフィックを担当する。『ポケットモンスター』のキャラクターデザインも彼だ。
 ちなみにこの時期、マンガ家としても『週刊少年サンデー』等に数本の作品を発表しているので、コアなファンは探してみるといいかも。



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