人生: 彼方からの手紙

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2003.02.09(サイレントヒルより)

彼方からの手紙

 君がこの日記を読む頃には、僕はこのゲームを終えているかもしれない。
 そういう訳でなんか知らないが急展開である。宗教施設に行かねばならないことになったかと思えば、なんかもう怒濤の展開がビッグウェンズデー級に押し寄せてきて、あれやこれやという間に、えーとそれでもあえてぼかして言うなら、じめじめした場所に来てしまった。というか多分このじめじめした場所すらもいま終わりかけている。
 思うに大詰めなのだ。ストーリー展開にしても、これまでひどくぶつ切りで提示されていた数々の手がかりがひとつにまとまりかけているのだ。というか実際だいたいこういうことになってるんだろうなーと想像はつくんですが、その意味もう残るは大ボス級の存在が出てきて「全てはこれこれこういうことでした。あと死ね!」と謎解き&ラストバトルになりかねない勢いです。そういう展開です。今いるじめじめ空間も、広さといい雰囲気といいちょっとしたラストダンジョンの風情をただよわせています。まあこれが間違いで、この後さらに数十時間ゲームが続くという可能性だっておおいにあるわけですが、とにかく今の気分から言えばラスト間近っぽいのだ。

 ゲームが終わりに近づくときというのは、どうにも複雑な気分になるものだ。それはオチというかラストを早く知りたいという気持ちと、この楽しい日々が終わりを告げてしまうのはなんだかもったいないなあという気持ちのせめぎ合いで、いやまあこれがつまらないゲームだった時には「もうラストもだいたい想像つくし、後はどうでもいいや」ということになってエンディングを見ないまま満足して売っぱらったりもするわけですが。
 そんな終わりを見たい、でも終わらせたくないという複雑な気持ちを抱えて僕は常にゲームの終盤を遊ぶわけですが、このゲームの場合はそこにさらに、この恐怖と緊張のかたまりみたいなゲームが終わるのならそれはそれでひとつの安息ではなかろうか、という気持ちもないまぜになってさらに複雑です。正直言ってこんなにストレスがたまるゲームって生まれて初めてだよ! いや面白いからいいんだけど! なんつうかもう映画とかで脇役の警官 (はた目にも死亡確定) とかが暗闇に向かって「畜生! 出てこい! そこにいるのは分かってるんだ!」とか銃をやたらあっちこっち向けるあの気分が、物凄くリアルに実感できました。そんなゲームでした。

 いや、思わずまとめちゃったけど、本当にいいのか。えー、とりあえずこれからじめじめ空間を抜け出したいと思います。次回乞ご期待。

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