1986年版 解説▼
初の映画『TRANSFORMERS: THE MOVIE』が公開されたのがこの年。映画公開そして続くアニメシリーズ『TRANSFORMERS 2010』の世界観に合わせて新たなトイ展開が行なわれた。
新規リリースは前年比12体増しの55体。ちなみにこの年グループ数ではオートボット6グループ・ディセプティコン9グループとディセプティコンが圧倒しているが、数量ではオートボット30体・ディセプティコン26体となっている。堅実な商品展開のオートボットに対して、アグレッシブな商品展開のディセプティコンという構図は前年同様のようだ。
トイのギミックは成熟の度合を増し、トリプルチェンジャーや合体ギミックを持つトイが急激に増加。ベーシックな変形トイの方が少ないという逆転現象が起きている。
逆転現象といえば世界観でも面白いのがエィリアルボット・シリーズとスタンティコン・シリーズ、バトルチェンジャー・シリーズの存在。これまで両軍のカラーは「自動車」のオートボットと「航空機」のディセプティコンとしておおまかに分類されていたが、ここにきてそれぞれが「航空機」と「自動車」の部隊を手にしている。この前年にもディセプティコンで工作車輌のコンストラクティコン・シリーズがリリースされていたが、ここまではっきりと敵軍のスタイルをもつトイで、しかもシリーズでのリリースは初めてのこと。単純な色分けから脱して、世界観に深みを持たせようとするこころみと考えられる。
ヨーロッパでの発売状況:
ヨーロッパでもほぼ同様のラインナップで発売。リリースされなかったのはイジェクト、ラムホーン、リーワインド、スティールジョー、スカイ・リンクス、レック=ガー、ラットバット、トライプティコン、ノーの9体である。
日本での発売状況:
日本ではスカイ・リンクス、ランナバウト、ランナマック、ノーの4体以外すべてリリース。前年ラインから外されていたトイのうちビーチコウマー、パワーグライド、シースプレイの3体もリリースされている。
また前年発売のメガトロンが、「グッドバイ・セット」というパッケージで、過去省略されていたオプションパーツを添付して再販されている。「グッドバイ・セット」というのはTVシリーズ『トランスフォーマー2010』でメガトロンが登場しなくなったことを受けてのネーミング。
Autobot Mini bot オートボット軍ミニ・ボット部隊
'84年からつねにリリースされ続けているシリーズ。ギミック的な冒険は少ないが小型で安価なため、手の出しやすい入門用シリーズである。
ただしこの年のリリースはウィーリーを除く5体全部が、'84年のミニ・ボットの金型を流用あるいは一部変更したもの。
金型の対応状況:
クリフジャンパー → ハブキャップ
ブローン → アウトバック
ハファー → パイプス
ギアーズ → スワーヴ
ウィンドチャージャー → テイルゲイト
日本名:ミニボット