人生: 南国の諸君に言っておきたい

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2000.01.27(その他もろもろの話より)

南国の諸君に言っておきたい

 雪国の人間は皆、雪というものに対して憎悪の念を抱いている。
 まだ子供のころはいい。イェー雪合戦だ雪だるまだとかワクワク感満点のイベントが山盛りだからです。長じてもウィンタースポーツでゲレンデが溶けるほど恋したりしてイェーってなもんですが、その一方でイェー雪かき(*1)だ雪下ろし(*2)だって全面的につらい系のイベントも増えるようになります。歳経るにつれて雪の魅力は減少し、むしろ憎悪の対象となっていくのです。
 だってどう考えても寒いし雪かきなんて家庭用除雪車とか文明の利器を使ってもまだ手間も金もかかって貴重な時間を単純労働に費やさせるしロードヒーティング(*3)なんて施工費も電気代もかかりまくりだし車道から除雪した雪が歩道に積もって壁になって車の視界最悪になるし(*4)雪で滑るから車のスピード絶対出せないし時々埋まるし、あーというか今年は暖冬だと思ったらここ数日豪雪with豪雪という雰囲気でもうなにもかも投げ出したい気分なんですが。

*1 雪かき

スコップ等を駆使して雪を除去する作業を俗にこう呼びます。これを雪が降るたびに行なわないといずれ積もった雪により外界とのコネクションがすべて遮断されるというとまるで冗談のようですが、事実だというからつらい。

*2 雪下ろし

100人乗っても大丈夫な車庫は決して冗談じゃなく、夢と技術の結晶なのだということを知っておいてほしい。屋根の上に積もった雪はその堆積した重量により強力なウエポンとなり、最終的に屋根を破壊するのです。それを防ぐために人はこまめに屋根に登り、雪を地面に落とすのです。

*3 ロードヒーティング

舗装路の地下を暖房で暖めて路上の雪を溶かすという、考えてみると雪国以外では絶対出てこなさそうな力づくな発明。

*4 車の視界最悪になるし

高さ1.5m厚さ1mという、車にとっての完璧な壁であり、横道から本通りに入るときなどは左右確認が不可能でありギャンブル性が非常に高い。そしてほぼ冬の間中ずっとほぼすべての道がこうなると考えてもらってさしつかえない。

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