2002.06.30(ZORK Iより)
どこが復帰だ
このタイトルは、前回の日記のタイトルに対して書かれたもので、まあいわばアンサーソングっつうことですかね。ソング?この間、すげえ勢いのカゼをひいて、あーたぶんこれはカゼ以外のなにかすごいウイルスだとか思うほどのあれでしたが、今日治りました。そして今に至る。なんてくだらない自分史。
でまあふと気付けば6月も終わりですよ。気がつけば5月の始めにスタートしたこの日記が6月の終わりに至るまで、いまだweb上に発表されていませんよ。本当なんとかしよう。
とか決意を新たにしたところで、さあ久しぶりにゾークを始めよう。
ところでどうでもいいことですが、この日記では『ZORK』と「ゾーク」という表現が混在しています。これはだいたいにおいて、自分の中でのゲームに対する距離を示しており、ちょっと構えたときには英語でZORK、わりとフランクな態度の時はカタカナでゾークと書くようになってますが、どうでもいいですか?
で、だからゾークライフを再開したのだった。やっと本題か。
今日はどこまで進んだのかっていうと、まあほとんど進んでないわけですが、前にも言った「白い家」こと white house の周囲をぐるっと回ったりしてました。
つまり、家の正門前である南側から家の西側へ、そして北側、さらに東側へと歩いてみたのだった。これだけ言うとあっさりしたものだが、もちろんその間 house を見たり叩いたり、窓があるとみるや開けようとしたり覗こうとしたりやっぱり叩いたり、足下の草を抜こうとしたり何気なく空を見上げたり、深い意味はないが踊ってみたりとか要するに思いつくままにいろいろやってみたのだった。
ちなみにこの家の玄関だの窓だのというのは、なにかの台風対策なのか見事に板でふさがれていて、容易に侵入することができないのだった。
で、いろいろやりつつも大した成果もなくやってきた東側。
ふと見ると (というのは「look at house」と打ち込んだら、という意味ですが) 、窓がひとつだけ板でふさがれていないことを発見。
こ、これは! と思い、おそるおそる手をふれてみたわけですよ。あー、というか touch とか細かいことをしたりはしなかったので、いきなり開けて (open) みたんですけどね。
これが開くのだった。マ、マジで!?
いや、ゲームやってない人には全然臨場感もへったくれもない話ですが、これがゲーム中の僕としては恐ろしくドキドキしたのだった。怖い! やめよう! ここで引き返そう! と真剣に思ったのだった。というか、実際のところ本当に先が長くなりそうなのでここでセーブしてやめたんだけど。
で、なぜこんなにもドキドキするのかってことですよ。
昔のテキストアドベンチャーがハイレゾアドベンチャー(*1)にとって代わられようとしてた時代、あの頃たしか「テキストアドベンチャーはハイレゾと違って無限の想像力をうんぬん」的な事が語られていました。ショボい画像で描くグラフィックよりも、テキストを元に自分の想像力を働かせた方が良いモノが得られるゼ! とかそんな文脈。
そういう意味で今回の僕ももの凄い恐怖を感じたのか、と一瞬思いかけたんですが、というか違う! あの頃言われてた無限の想像力って話ウソだろ! という結論に達してしまい、困っております。
だってさ、想像力なんか限界あるもの。僕なんか明らかにショボいグラフィック以下の想像しかしてませんよ。具体的に言うと、さっきから話題の「白い家」も全然頭に描けてませんよ僕なんか。高らかに言うこっちゃないですが。
で思ったのは、その「脳裏に描けてない」ところが、逆に面白いんじゃないかなーっつうことなんですよ。今日の結論として。
なんつうか想像力の足りない結果として、頭に描いてるのはすげえボンヤリとしたモヤモヤイメージなんですよ。逆にそれだけにココが何なのかわからない不気味さとか恐さとか、そういう感触を感じてドキドキしてると、僕は思い、そしてたぶんそういう事じゃないのかなーと自信なさげに首をかしげるわけですよ。
いや実際いま風のグラフィックとサウンドで、こう古びた洋館の窓がポリゴンアニメでリアルにギシギシってなってガタガタいうサンプリング音が聞こえてきても、多分ドキドキとかしないですよ。いま書きながら具体的に想像してみたら、予想以上にドキドキしなくて驚いたんですけど。だからやっぱり、想像力の低さっていうのは、目の前のこのゾークをおもしろがる分にはおおいにアリだなっていう。
そんな結論。