2002.09.08(ぶるまー2000より)
いい意味でくだらない
前に遊んでからというものずいぶん久しぶりのプレーになる。話の細かい点は正直忘れていたが、やり直していや本当につくづくこれはだめだと思わされた。もちろんいい意味で。
心底くだらないとしか言いようがないのだけれど、こう「くだらない」と言ってしまうと「つまらない、笑えない」という意味にとられかねないので表現に困る。なんというか発想は間違いなくくだらないのだけど、それはもう絶望的に (←シナリオライターの親ごさんなどの気持ち) くだらないのだけど、だが僕らは人生を生きていく上で、どの程度くだらないものを見聞きしているというのだろう。
くだらないものというのは、くだらないという至極もっともな理由のゆえに、たいていは僕らの目にふれることはない。あるものはあんまりくだらなさすぎて思いつきもしなかったり、またあるものは思いついてもくだらないので人には秘密にしていたり、さもなくばあるものは形になったところでくだらないから誰もが無視したり、そんなこんなでくだらないものは闇から闇に葬られる。だがちょっと待て、くだらないものはおもしろいじゃないか。
そうだ、「くだらない」というのは単にばかみたいだというだけで、「つまらない」とは全然違う。どっちかといえば対極に位置するというか、平々凡々な「つまらない」の真逆、ものすごく奇抜な独特な発想、でもやってることはブルマかよ、そんなくだらなさ。そんなくだらなさを僕は素晴らしいと思う。
このゲームの導入部は政府機関「MIB (メン・イン・ブルマー)」と悪の組織「BB団 (ビッグブルマー団)」の抗争から始まる。月面で発見された「神のブルマー」を賭けた激しい銃撃戦に巻き込まれたヒロイン兼主人公、常葉 愛。(巻き込まれた理由:泥酔していたから)
なんだかんだで神のブルマーを手にした愛だが、なにぶん泥酔していたので記憶もなく、普通に学校の体育祭に出場する (ひでえ) 。
だが、学校にもすでにBB団の手は伸びていた。「2人3脚1ブルマ (ブルマーで足をつなぐ2人3脚)」「ブルマー綱引き (ブルマーで綱をひく)」などの、なんだか書いているのが心底いやになる競技が無数に頻出する体育祭。この異常事態に立ち上がった人物がいた!
それは美人保険医、韮沢靖子先生。しかしそれは仮の姿でしかない。彼女の真の姿、それはドクターブルマ! スタイル的にはブルマに上半身裸で、白衣をはおる。BB団と戦う「ブルマの使徒」として彼女は……えーと、もうこのぐらいで勘弁してもらえないでしょうか?
どうだろうこのくだらなさは。これほどにだめな話もあるまい。
万一かんちがいしている人がいるかもしれないから付け加えておくと、もちろんこれは全て計算でくだらないのであって、なんというか普通にシナリオを書いたらだめになってしまったとか、そういうのでは決してないことは分かってほしい。製作陣と無関係な僕が言うのもなんだが。
そんなくだらなさ満載の『ぶるまー2000』。僕は「くだらねー」「バカじゃねえの」とか笑いながら今日も遊ぶのだった。