人生: カムアウト

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2003.08.04(ファイナルファンタジー タクティクス アドバンスより)

カムアウト

 この人ヤバいと思われるのも恐れず言ってしまうと、僕はゲーム中に「声」を聞くタイプの人である。白蛇様の。そうじゃなく、ゲーム中のキャラクターの声が聞こえるのである。白蛇様でも似たようなもんだという気もする。
 別に宇宙の電波を受信してるわけじゃなくってですね、まあこの状況だったらこんなセリフが入るだろうなーとかそういう想像なわけですよ。僕は大丈夫ですよ。なんつうか、必死?
 ある種ゲームのドラマ性を高めるための生活の知恵っていうか、演出ですよ。自分なりの。そして自分の中だけの。別に人に見せるわけじゃないから整合性とか気にしなくていいんで、その場その場の状況に合ったセリフさえ出てればいいわけで、まあ実際頭とか全然使わずにほとんど条件反射的に聞こえるようになってるんですけど最近とか。

 具体的にはこんな具合だ。今日はちょうどメチャ盛り上がる場面で、もう少し具体的に言うと何体目かの中ボス戦だった。しかも強敵1体とそのお付き的なのが3体だが、お付きの段階で十分強敵じゃんかっていうレベルの奴らが相手である。おまけにこっちはチームのエース的な存在2人がたまたま別のクエストに出張に出かけていて、戦力的にはかなり厳しい状態である。そんな中、戦闘が始まるとまず指令がとぶのだ。「散開するんだ! 全体攻撃を食らったらひとたまりもないぞ!」 誰の? えーと、マーシュ(主人公)の。別に頭の中で散開作戦でいくと決めたら、そこで黙っときゃいいのだ。本当は。だけど君、何も声ナシで十字ボタン押すのと頭の中で声アリで動かすのだと、見た目緊迫感が違うと思わない? 僕は思うんですよ。
 実際、戦闘は要するに数字のやりとりであるとはいえ、しばしばドラマチックな偶然が作用する。たとえば命中確率90%というほぼ絶対に近い確率の攻撃が外れたり、あるいは逆に確率50%の攻撃がことごとくヒットしたり、まず致死量という攻撃を受けてもHPギリギリ1ポイントだけ残して生き残ったり、そういうやつだ。これを数字だけの冷たいやりとりで終わらせるのはあまりに惜しい。「馬鹿な!」とか「当たれぇーっ!」とか「こ…こいつ、なぜ倒れん!」とかそういう少年漫画ワードがあればいっそう場面がひきたつというものだ。あ、ちなみに自パーティーに限らず、敵の声とかも勝手につくりますよ余裕で。場合によってはナレーションすらありだ。[この時、戦力差は6対3! 実に2分の1という圧倒的不利であった。だが戦況は意外な局面を迎える!]とか。

 ましてパーティーでうまく連携をキメたときなんつったらこちとらジョジョ世代でありスラムダンク世代であるもんだから、「甘い! 背中がガラ空きだぞ!」「この程度の攻撃なら…屁でもねェ……かかったな!」「レイズだと……ま、まさか!」ドドドドドド「貴様! この私を誘い出したと言うのか!」ドォーン「食らえっ! 波動撃!」 くらいの応酬は平気でやる始末。
 ちなみに今日は『シグルイ』(*1)の第1話読み直した後なんでその意味でも妙にテンションが高く、いちいち攻撃の前にケレン味たっぷりのタメが目に浮かぶていたらく。
 文にして書くとあらためて、こう、ダメっぷりがきわだつ気がして落ち込むが、まあ楽しいんでこれからもこうやっていこうと思ってますよ。そんな決意。

 で、「これで……とどめだ!」という声とともに中ボス戦も無事制しまして、さて街に新たな出物の武器でもないかと戻ってみようかというところでセーブして終了しました。

*1 『シグルイ』

昨日も書いたけど、チャンピオンRED連載。もしこのままのテンションで毎回連載が続けば大傑作になるのは間違いのないところだろう。

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