人生: 買い物ブギー

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2003.11.04(ドラゴンクエストVIより)

買い物ブギー

 武器防具をいかに買うか、それはドラクエを遊ぶ上で永遠のテーマと言っていい。
 言うのは勝手だが、そこまで風呂敷を広げると少し話しづらくなってしまった。もう少し規模を縮めて言うなら、武器防具を買うタイミングのことだ。
 町ではおよそ常に武器屋があり防具屋がある。そういえば今回のドラクエ、ほとんどの場合文字通り「武器屋」と「防具屋」があるっていうかかつてのように「武器屋」に武器と防具とあと場合によっては道具も、なんていうコンビニ感覚がないことにも気づいたけど、これはドラクエ5以前からそうだっけ?
 話がそれた。とにかく武器屋と防具屋の話だ。こうやって書くと寓意を含んだ童話のタイトルみたいだ。そうでもないか。そして例によって話の本題に入る前にもはや十行近くを浪費している。武器屋と防具屋の話に戻ろう。要するに、武器防具の買い方にも色々あるって話をしたかったんですよ僕は。
 たいていの場合武器屋や防具屋(ややこしいんで以下「武器屋」に統一します)には、手持ちのポケットマネーでも買えるような比較的安いものからまず現時点では手が出ないほど高いものまで、各種取りそろえてある。まずこの時点で、いま買える武器を買っちゃうか否かで意見は分かれるところだろう。武器を買わないという選択肢は、つまりもうちょっと貯めておいて将来的に(レベル上げ等で)稼いだゴールドで強い武器を一気に買ってしまおうとか、あるいは今ここで買わなくても将来的に(宝箱等で)良質の武器が手に入るんじゃねえの?ということだろう。おおかたそうだろう。
 一方、今すぐ手持ちの金で買います即マジで、という意見も理解できる。買わずにいる派は一見堅実なようだが、現時点に限っていえば単に弱いまま、ということでもある。それよりは今の時点で買える武器を買って多少なりとも強くなっておく、これもひとつの考え方だろう。そしてその即買い派の中でも、ある程度サイフに余裕を持たせておくタイプやとにかくギリギリ高いのを買うタイプに分かれるだろうし、もちろん場合に応じて臨機応変に買ったり買わなかったりという人も多かろう。
 で、僕と言えば最強装備一点狙いでゴールドが貯まるまでは何も買わないタイプの人である。たしかに買わないことはなんらパラメータ強化につながらないが、ひとつ前の町ではいちばん高い武器を買ってるのだ。次の街、次のダンジョンであってもザコ敵相手であればそれなりに通用するのである。だいいち、今までそれなりの武器でがんばってたところからいきなり最高値の武器に変えると、攻撃力が急増して「ああ! 買ってよかった!」という気分で嬉しくなるのだ。ちょっと理論的に間違っているのは分かっている。

 こんなに長々と何の話かといえば、実はこれは単に今日起きたことのマクラだったりする。
 えーと詳しい事実をぼかして言えば前回提示された様々な問題を解決したりしなかったり、ともかく自分だけ何でも知っているような思わせぶりなそぶりで主人公たちをパシらす老婆にかなりイラつきながらも仲間は増え、シャバの空気はやっぱりいいぜという雰囲気を味わったのだった。あくまで雰囲気であって別に塀の中に入れられたり野球をしたりはしていないが、ドラクエ6やった人ならなんとかイメージは分かってくれるかと思う。
 その後、権力の中枢に入り込むためなら悪魔とでも手を結ぶぜ的な(かなり誇大表現)行動も経由しつつ、たびたび話題になる反射にまつわるアイテムを求めて滝に関わりのある町に来たところだ。
 関係ないけど、今回のドラクエ6日記は大事なところを隠す隠すと言いつつけっこう具体的に書いてしまっている点もけっこう多い気がする。ゲームまだ遊んでない人には大変申し訳ないとは思うんだけど、なにしろ遊んでいる本人がストーリーについていけなくなる恐れが十分にあるため、進行メモの意味であまり省略して書くことができないのだ。ひどい理由もあったものだ。
 それにしても今回のドラクエ、ストーリー展開がかなり急でどんどん話が先に先に進んでしまうという、まあ大変面白いことでもあり僕みたいなぼうっとしたタイプにはいささか酷なことでもあるわけですが、この凄いスピードで展開するストーリーの影でひとつの重大な問題が起きていた!
 さっき書いたとおり、僕はその町いちばんの武器(「この町いちばんの美女」みたいなもの)を買うことにしている。それなりの苦労をして稼いだ金で、いちばん高い武器を買うことにしている。
 ところが、この武器を使うひまもなく次の町に移動になったりするのだ。そしてその町にはより高い武器が売っていたりして、それでもけっこうゴールドは余っていた(これは主に前述のシャバの空気を吸えなかったことに起因している)のでまあ武器は使わないですむならそれが幸せだ的きいたふうなことをぬかしながら、僕はその町いちばんの武器をさらに購入した。
 そして、これまた武器を使うことなく舞台は次の町へと移ったのだった。
 ムキー! む、無駄金を使うにもほどがある!
 まさかここまで急速に舞台が移り変わるとは思ってなかったっていうか、戦闘1回もなしに舞台がこうも転々とするって、それRPGなのかという疑問すら抱くわけですが、言われてみればそんなRPGもけっこうあるか。
 とにかく今や僕はちょっとした貧乏人であってこの町いちばんの武器はとうてい買えないわけである。そんな状態でこれから(おそらく)ダンジョン的なものに向かうわけである。……まあ、いつもと同じといえばそうなんですが。

 あれ、これまさかわざとだったりしないよな。たしかに例のシャバの空気を吸えない関係でゴールドは(一般的なプレイヤーであれば)絶対にむだなほど貯まる。それを見越して、あちこちでむだに散財してちょうど適当に貧乏になった頃にこの町にたどり着くようにシナリオの構成を考えていたとすれば……それは、スゲエぜ堀井雄二ってことでシャッポを脱がざるをえないわけですが。

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