人生: マニュアル世代

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2005.06.08(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

マニュアル世代

 けっこう前から買ってたものの、なんとなく放っておいたのがこのゲームだ。積みゲーっつうんですかね、昨今ヤングに流行りの言葉で言えば。
 アクションゲームなんで、まあ全開で遊ばないまでもドラクエの合間にちょっと触ってみるぐらいしてもよさそうなもんなのに今まで完璧に積んでいた。
 僕なんて言えばちょっとしたガンダム世代(*1)であって、まして「めぐりあい宇宙(そら)」編といえば子供心にストーリーの妙とかはわからないまでもジオングとの最終決戦に心燃えたぎるものを感じていたわけですよ本来。そこにテレビCMで井上大輔歌うところの『めぐりあい』(*2)がかかってくるとくればそりゃ速攻で買いますわ実際。
 しかるに積んでいたのがなぜかと言えば、説明書読んで挫折してたのだった。
 なんつうか、まず最初に「これだけは憶えておいてください」的事項から始めて、ゲーム中に出てくる頻度の多い順に徐々に説明するのが正しい説明じゃないですか。そういうの全然考えてないのこの説明書。最初のページからゲーム中出てくる全ての事象について説明する気全開でかかってきてんの。なんなんだよルートチューブモードだとかバトルスフィアモードだとかって! モードモードって、お前はジョジョの第2部に出てくる柱の男か!(かなりうまくない) 簡便に説明するために造語を作ってかえって分かりづらくなった好例ですなって感じで、もうかなり引いていたわけです。
 アムロが最初に読んだガンダムの説明書ですら使用頻度の低いバルカン砲に関してはページ何度もめくらないと出てこなかったし(第1話より)、めったに使わなかったビームジャベリンに至っては色々片づいて落ち着いて説明書を一通りチェックした時にやっと存在に気付いたくらいですよ。意外に新説設計だったんだなあの説明書。
 まあそんな感じでテム・レイ(事故後)にも劣る仕事ぶりにすっかりヤル気をなくして、っていうと聞こえはいいが率直に言って「なんか難しそう」と思って遊ぶ前から挫折してたわけです。
 でまあドラクエも終わったことだし積んであったゲームを処理しようなんて考え出してパッケージを手に取り、説明書も手に取り、投げ出し、とりあえずPS2にROM入れるだけ入れてみました(あきらめムード)。
 CGでレンダリングしまくったいい感じのオープニングムービー見て、ああやっぱりガンダムはいいなあとか、例の「戦闘シーンが盛り上がった時のテーマ」はリアル志向の画面には合わないにもほどがあるなあとか、スレッガーさんの声ってこんなだったっけ?とか、ビームライフルのビームがムサイに当たった時とドムに当たった時であきらかにサイズが違うけどこれはアムロが臨機応変に敵に合わせて出力を調整してたってことだと後付け解釈しろっていう挑戦だな!(たぶん違う)とか(*3)、まあけっこうクるものはあったりもしました。くそう説明書がなあ。

 て、思ってポチポチとスタート画面のメニューを押したり×ボタンで戻ったりを繰り返してるうち(なにしろ説明書ちゃんと読んでないから)、ふと気になる項目があるのに気付いたのです。
「TUTORIAL」
 これってチュートリアルのことか! こういうのがあったのか! つうかこういう肝心のことに限って説明書に書いてねえ!(後で確認したけどマジでこのモードについてひとことも説明がない)
 僕の中の殺人衝動がパワーアップしたものの、なにはともあれチュートリアルを実行。
 先導するコアファイターに乗ったリュウさん(*4)がおなじみの兄貴ボイスで懇切丁寧に説明してくれました。説明書の5倍くらいわかりやすく。
 も、もう2度と説明書なんて読まねえ!

*1 ガンダム世代

よく考えるとものすごく広いくくりだ。えーと、正確には第一次ガンプラ世代。

*2 『めぐりあい』

「めぐりあい宇宙(そら)」編主題歌。名曲。最近なぜかデーモン小暮閣下がカバーしていた。 

*3 後付け解釈

ガンダム好きなら持っていなければいけないスキル。全ての矛盾を後付けによって肯定し、また全ての後付けを広い心をもって肯定しなければならないのだ。なんの因果か。

*4 リュウさん

本名リュウ・ホセイ。老け顔と渋すぎる声をもつ18歳。アムロのことを「新兵がよくかかる病気にかかっちまった」とか言ってたけど、冷静に考えるとリュウさんも新兵みたいなものだったんじゃないのか。

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