2005.06.12(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)
微妙なくいちがい
前回の続きで、ソロモン攻略戦のビグ・ザムあたりから始める。無事にドズルも「やらせはせん」とか言った(*1)し、さあ次は星一号作戦の準備あたりか。と、思ってたらシャアがテキサスコロニーに行きたーいとか言いだした。ムービーで。もっと威厳たっぷりに。あーそういやここらへんでシャアゲル(*2)と一戦交えるんだっけかと思い出した矢先、なぜかマ・クベまでもがおいどんもガンダムと戦うですたいとか言い出したのだった。ムービーで。もちろんもっと威厳たっぷりに。
あれ?
いや、そもそも昨日ビグロと戦ったときから思ってたんだけど、これ「めぐりあい宇宙」じゃなくなくない?
一応ガンダムをご存知ない人(そんな人がこの日記読むのか)のために説明しておくと、テレビ版を再編集した映画『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)』は、約2時間のフィルム内にテレビ版のストーリーを収めるために相当あちこちカットしてるのである。だから「めぐりあい宇宙」の中でマ・クベがガンダムと戦うシーンは存在せず、いまムービーでマ・クベがノリノリでギャンに乗って宇宙に飛び出したりしてるのはおかしいのだ。「細かいこと気にすんな」と言われると返す言葉もない。
いやでもだってここでマ・クベ倒しちゃうとじゃあ誰がミネバを助けたのかわからなくなって、ミネバが助からないとその後『Zガンダム』でシャアとハマーンが対立するっていう歴史の重大な分岐点でパラドックスが起きちゃうから……いややっぱりいいです(自分で言いながらガンダムが好きな奴って本当にどうしようもないなって気づいたらしい)。
そんな割り切れない思いのうちにいつのまにやらマ・クベも「あれはいいものだ」とか言ってるし(*3)。しかもシャリア・ブルが出てきてるし(この人もテレビ版のキャラ)。
うーん、シャリア・ブルは富野監督も映画版編集の際に苦渋の決断で削ったエピソードなんで、そんなあっけらかんと登場されちゃうとなんだかなあ、と例によってくだらない知識をご披露しつつもシャリア・ブル操るブラウ・ブロも撃破。シャリア・ブルを出すんならシムス中尉だって出すべきだろうに、そこはノーフォローというのは納得いかんなあ、とかいらん知識をご開陳しながら。
そして本日のクライマックスであるララァとの戦い。戦いっつうかなんつうか。まあ何度か攻撃しないと話が進まないので一応戦いではある。いろいろあって結局「刻(とき)が見えるわ」とか言ったんですけどね(*4)。
このシーン、イベントシーンでありながらゲームフィールドで進行するっていうのが面白かったり、ビットのオールレンジ攻撃って自分が受けてみるとマジ怖えなって発見があったり、この頃のシャアって本当いいとこないなあと改めて思ったり、結構面白かったんですが、それ以上に個人的に物凄く面白い場面でもあるのだった。
えーとこれ説明が長くなりますが、これゲームだからカット割りとか当然アニメとは違うわけで、具体的には「エルメスに乗ったララァがしゃべる」シーンでもララァ本人は画面には出てこないのね。まーエルメスとか敵MSとかに容量さいててカットインどころじゃなかったんでしょうが。で、画面上ではエルメスが宇宙空間にポツンと浮いてて、そこにララァの声がかぶってくるんですよ。
そこで僕が思ったのは、エルメスが喋ってるみたいだなあ、ということであり、もっと簡単に言うと「あ、これ『SDガンダムフルカラー劇場』に出てくる『ララァ専用モビルアーマーさん』そっくりだ」ということだった。
あずま勇輝『SDガンダムフルカラー劇場』2巻より