人生: ラストチョッパー

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2005.06.24(マンガ・アニメの話より)

ラストチョッパー

「自陣(の中)を(永久に)守る」から陣之内永護なのか!(いま気付いた)
 これだから週刊チャンピオンは目が離せない。
 なにがって、それはもちろん先週と今週の前後編読み切り『Last Chopper』のことだ。こういういかした新人が彗星のように現われるからチャンピオンは目が離せないのだ。たとえ編集部がちょっとどうかしてる感じのマンガ選球眼を持っている(*1)としても、時々こういうスマッシュヒットをぶちかますからチャンピオンはやめられねえのですよ。
 前編はもはや返本倉庫の果てに旅立ってるから未読の人のために説明しとくと、卓球マンガ。卓球マンガといえばすでに『ピンポン』(松本大洋)という偉大なる先達(*2)の存在があるんでそれだけで新人作家には不利なフィールドですが、どうしてこいつはちゃんと勝負してるぜ。打ち負けてねえよ!←がんばって卓球っぽく表現してみた
 いわゆる「カット打法」でボールに回転を加えて打ち返し続け、その回転による予想外のバウンドで相手のミスを誘う「カット主戦型」(このへん『ピンポン』とこの漫画から得た知識)で、あとプチ対人恐怖症ぎみの少年、陣之内永護が主人公。ていうかこの漫画やってることは一から十まで卓球勝負なんでこれだけで全てのあらすじ完了ってくらいなんですが。
 そういう卓球勝負オンリーな話の中で、きっちりキャラを立てて魅せるとこは思いっきり魅せてくるのがスゲエ気持ちいい。なんつっても「必殺技」が話の骨幹なんだけど、コレにちゃんと説得力がある! いまどき必殺技なんて追いつめられたマクドナルドのメニュー並に安いしろものですが、このマンガちゃんと必殺技を絵と伏線とウンチクで思わず納得いく形に落とし込んでるの。しかも格好いいし。これだ! これぞ少年マンガだ! 久しぶりに魂の震える必殺技を見せてもらった!
 粗削りなんだけど迫力と動き中心の絵柄(*3)もいかすし、ついでに申せば主人公はエロ可愛かっこいいしで、ちきしょうコレ連載しないかなあ。まだ早いって気もするんですが、やっぱり連載で読みたいわコレ。

 でもチャンピオンだから、こういういいマンガに限って冷遇したりしそうだ。
 とりあえず今のうちにスキャンして永久保存しておきました。

*1 編集部がちょっとどうかしてる感じのマンガ選球眼を持っている

そうとでも考えないと、アレとかアレとかが打ち切られてアレとかアレとか『フリオチ』とかがプッシュされてるのは理解できない。

*2 偉大なる先達

『稲中卓球部』とかはいちおう外しておく。あとこう言ってはなんだが、『地上最速青春卓球少年ぷーやん』はもちろん外しておく。

*3 迫力と動き中心の絵柄

上で描いた絵とかけっこう無理してメチャクチャなポーズで描きましたが、本物はこんなもんじゃねえよ。

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