人生: リーオー

鉄の靴  > 人生  > リーオー

2005.06.26(マンガ・アニメの話より)

リーオー

知らない人が見たらこれ、どこまでが頭なのかわからないんじゃないのか  なんの因果か『ガンダム・ファクトファイル』(*1)創刊号から買い続けてるんですが、今週号の最後の方にリーオー(*2)が載ってました。
 で、設定画しげしげ眺めるに、リーオーって物凄い完成度のデザインだったんだなあって。
 今までリーオーのことを真剣に考えたことがなかったが(普通はリーオーに限らない)ザコMSにも五分の魂で、見れば見るほど絶妙にできているのがわかる。
 敵方の量産型MSとして主人公MSに触れれば死すレベルのさんざんな扱いを受けるために生まれてきたMSですが、そういう「やられメカ」ということが演出以前に見た目で瞬間的にはっきり分かるというのは結構すごい。あの顔にはなんの主張もない。弱いということが一目でわかる。相手にもならないということだけを主張している。
 それでいて手抜きデザインかといえば、まあ実際パッと見シンプルなデザインにも見えるんだけど(主に顔がシンプルだから)、実は立体的にすごくメリハリのある面構成をしてて、正直言ってかっこよかったりする。こういうメカとしてのかっこよさとザコキャラとしてのかっこ悪さを矛盾なく両立させる職人的な仕事はさすがカトキハジメというか。
 しかもトールギス(*3)の「血筋」を感じさせるデザインになっている、というか実はほとんどのパーツがトールギスと色違い程度の共通パーツになっている。それなのにトールギスという準主役級MSのかっこ良さにはまったくカブらずにかっこ悪さを維持し続けているのは、もう見事としか言いようがない。
 こういういいMSが「ただやられるためだけの存在だったから」という理由でまともなキット化もされずに不遇の扱いを受けているのは、なんだかもったいないよなあ。

*1 『ガンダム・ファクトファイル

ディアゴスティーニ社から週1ペースで発売され続けている悪魔の雑誌。全号集めてファイリングするとガンダム図鑑が完成するという、四国八十八箇所巡りっぽい存在。はじめ全100号だったはずが、1/3くらいまで買った頃にしれっと全150号に訂正されるという、賽の河原みたいな存在でもある。

*2 リーオー

『ガンダムW』に登場する、敵側のザコMS。『ガンダム』におけるザクの扱いを20倍くらい悪くしたような存在。デザイナーはカトキハジメ。

*3 トールギス

リーオーの試作機にして最強クラスのMSという、思えば不思議な立ち位置のMS。これもデザイナーは当然カトキハジメ。

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コメント

【1】Ryoichi

第1話でガンダムを倒すという掟破りの雑魚MSだったような記憶が<リーオー

エンドレスワルツでは主役が乗って活躍してるし。

(2005.06.27 09:57AM)

【2】杉浦印字(サイトマスター)

リーオーの「不」名誉のために補記しておくならば、第一話のアレはリーオーが強かったというよりもヒイロ(Wガンダム)の強さにムラがありすぎたという気がします。
E.W.でヒイロが乗ったのも、つまるところ後から乗るガンダムのための引き立て役だし、やはりリーオーだめ説はゆるがないのです。
いや、いい量産型MSだと思ってますよ?

(2005.06.27 10:29PM)

【3】Ryoichi

俺としては最近忘れられてても
人型テレビなリーオー(SDフルカラー)が好きです。

(2005.06.29 04:10PM)

【4】杉浦印字(サイトマスター)

SDフルカラー劇場のアレは、リーオーを表層的な「W界のザク」という形ではなく、「W界のジム」という実情まで踏み込んで扱ってるあたりが秀逸ですな。

(2005.06.29 11:08PM)

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