人生: こんなはずじゃなかったプロローグ

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2005.08.03(サイレントヒル2 最期の詩より)

こんなはずじゃなかったプロローグ

 約1月かけてグラスホッパー・マニファクチュア3部作(暫定)をクリアした訳ですが、さて次に遊ぶゲームは何にしようかと僕は考えていた。
 正直言って、新作で遊びたいゲームとか全然ねえ! ソフトカタログ本をけっこう熟読してみたものの、うわビックリするくらい遊びたい気にならないわこれってな感じで。僕がむだに高いハードルを設定してるせいもあるんだけど、1個として候補に上る気配がないってのはさすがに問題だ。
 和風ホラーゲームの『零』シリーズはかなりヤバいくらい怖いらしいよって話はよく聞くし興味もありますが、そんな怖くてヤバいゲームは、ちょっと今の気分じゃないのだ(ますます高まるハードル)。グラスホッパー・マニファクチュア3部作の中でも特に重めの『シルバー事件』をクリアした直後に怖ゲーをやるっていうのは、なんていうか胃にもたれる。
 かといってそんなことを言い出すといよいよ遊びたいゲームが無くなっていき、Amazonの「おすすめ商品」機能を利用したり、ずっと昔に書いてほったらかしてあった買いたいゲームメモとかを引っぱりだしてみたもののいまだズキューンとくるゲームはなく、こうなったらもうファミコン引っぱり出して『悪魔城ドラキュラ』(初代)とか遊んだ方が良くね?とか言い出しかねない始末。そんなことを考えていたら、ふと『サイレントヒル2』がまだ部屋に積んだままになってたことに気がついた。
 ……えと、じゃあ、それで。

 いやサイレントヒル2に罪はないのですが(積みゲーなだけに。うまい! ←むしろうまくない)、さっきも言った通りホラーゲーって重いからほら。個人的に今の気分としてはもっとハリウッドアクション映画さながらの遊んだ後にも遊んでる最中にも何も残らないようなカラッとしたゲームを遊びたいのだけれど。かと言って「映画的」なゲームなんかお金等を頂かないかぎり遊ぶ気はないのだけれど。さいぜんのソフトカタログ本にはいくつも注目ピックアップ扱いで載ってましたけどね、ええ、映画的なゲーム。

 そんなこんなで消去法の結果という非常に消極的な形で遊ぶことに決定した『サイレントヒル2』ですが、遊ぶ前にまずは攻略サイトを見ておかねばなるまい。お、いつもと違うパターンだ。
 以前に『サイレントヒル(初代)』を遊んだとき、すごく大事なポイントを逃していたせいでトゥルーエンディングにたどり着けず、さりとてやり直そうとすればゲームの最初から遊び直さねばならず、なんかもうガッカリだった苦い記憶があるのだ。その時、僕はサイレントヒル2を遊ぶ前には必ず攻略サイトでエンディング分岐条件をチェックすると心に誓ったのだ。あの日の誓いは今も僕の胸の内で燃えているのだ(すごくかっこいい)。
 で、Googleに「サイレントヒル2 分岐」と入れて出てきたサイトをチェックするわけですが、うっかりストーリー上重要なネタバレとかまで見てしまってはそれはそれでションボリというもの。そんなわけで薄目をあけてギリギリ他の文章が目に入らないようにしつつ分岐条件だけチェック(はた目には不審人物くさい)したところ、なんか……あ、これ一応知りたくない人は次の段落まで飛ばして読んでください。したところ、なんか、僕には確実に無理っぽい。なにその「できるだけ低いHPのまま行動する」とか「このエンディングは2周目以降から」とか!
 人にはそれぞれ天から与えられた「分」というものがあるという。僕の分をわきまえたことを言え!(かなりの無理難題)

 そんな条件でやってられるかよ!(極論) いやでも実際、本当こういうものすごくがんばらないといいエンディングにたどり着けない系のシステムっていうのは、なんつうか大人の心を分かってないと僕は思う。子供の心をわからないといいゲームは作れない的な言葉はよく聞きますが、子供心オンリーじゃ大人にゃつれえんだよ! 大人はそんなゲームのために廃人プレー(言いすぎ)なんかできやしねえんだよ!
 と、学生の読者からいい感じに反感を得たところでサイレントヒル2に話を戻すと、そんなわけでけっこう引いたのです。おそらく僕はサイレントヒル2のトゥルーエンディングを見ることは生涯あるまい。それらを承知の上で遊ぶとなると、なんだかそれはそれでションボリだ。見なきゃよかったかなあ、攻略サイト。そうすればまだ僕の瞳は希望の輝きを失わず、天に昇るための翼は折れずにいたのだろうか(めっさかっちょいい)。まあ、たぶんゲーム終わった後でつい攻略サイト見て分岐条件見て、そんな条件でやってられるかよ!(極論)と言い出すのは目に見えてますが。

 いよいよ引いてきたものの、まあ……待て、落ち着け。サイレントヒル(初代)楽しかったじゃんと自分に言い聞かせる。もうゲームスタートの直後から凄まじい恐怖の連続だったじゃんと。こりゃもう絶対『2』も遊ぶわ普通に!と吼えたあの日、君の心に燃えていた炎はまだ消えちゃいないぜと(今、かなり輝いてる)。
 そういやそうだっけとかなり安易に思い直してとりあえずプレステ2の電源をオン。まあ結果より遊んでる過程が楽しいゲームだから、別にトゥルーエンディングじゃなくていいじゃんとか考えつつ。

 そんでゲームを遊ぶことしばし。ゲーム中の「プレイ時間」によれば30分ちょい。……ぜ、全然怖くねえ!
 というよりもむしろクリーチャー(ゾンビ的存在)が一向に登場しない!
 いやわかってはいると思うんですよたぶんこれ最初のうちすごく静かな導入部から入って徐々に緊迫感をあおっていくまさにハリウッドホラー的演出なんでしょそういうの僕は嫌いじゃないぜ。
 とは言え、30分遊んでもいっこうゲームが盛り上がらないのはさすがに問題じゃないのか。「はじめ半分」ということわざの通りであれば、この先もずっとだめっつうことになりはしないのか。もしかして僕はどえらいハズレを引いたのか。名作なんだけど『2』はあれだねってのは往々にしてよくある話だ。まさかそうなのか。
 そしてクリーチャーが出てきてからも、動きはおもしろいけど怖いというのとは全然違うという感じ。そういや『1』のエンディング直前まで行くころには慣れが出て、最初の方の敵とか全然怖くなくなってたけど、いまだに僕は慣れっぱなしなのだろうか。だとすればこのゲームを楽しむ資格なしとすら言えないか。ああ、な、なんてことだ……。

 そんな頃に入った、とある照明の暗い建物。
 す、すげえ怖え!
 半端ない怖さだよこれ! それでいてやめられねえよ!

 とっつきは悪いし大人の心も忘れてるし最初がけっこうたるいけど、やっぱりサイレントヒルは怖くて面白いみたいです。

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