2006.06.13(MOTHER2より)
がんばれメガネ君
前回の日記はヘンに長かったけど、要約するとこういうことだった。- 昔遊んだときは主人公たちの設定をヒネていじくってたけど、今回素直に遊んでみるとそれはそれで心にくるものがある
- ところで3つ目の町についた
さて、今日の日記は前回の直接の続き。むろん推敲とかはしない。
「3つ目の町についた」と言ったものの、これゲーム遊んだ人ならわかるでしょうが町についてすぐに衝撃の急展開がおとずれるのだった。そして「ゲーム遊んだ人ならわかるでしょうが」とか書いたものの、かつて遊んでクリアした僕はとうぜんわかっていてしかるべきところだが、すっかりこの衝撃の急展開のことを忘れていたのだった。
そう、このゲーム日記をアタマから読んでる人はうすうす感づいていると思いますが、僕はこのゲームの展開をおよそほとんど忘れています。いや、まさかこんなに忘れているとは思ってなかったんだ。ゲーム遊ぶ前は。よしんば忘れていたとしても、実際にゲームが進めば「あーそういえばそうだった」的に思いだすと思っていたんだ。
しかし実際に遊んでみたらどうだ。ぐれたネズミにはじまり、小さい敵とかキノコとか2つ目の町とか死の谷とか青く薄気味悪い町とか、ぜんぜん思いだす気配もねえ! 確実に初プレーと同じレベルでビックリとかしてるよ! そう、むろん今回の急展開もだ!
こんだけ急展開なら憶えていそうなもんだけどなあ。と言ったところで思いだせないままゲームは進む。まあこれはこれで新鮮に楽しめるんだからいいことなんだろうだけど。
さて、今の状況を克明に書くのはなまじ急展開だけにはばかられるので端的な面だけを切り取ると、主人公その3が登場したところです。僕はいま主人公その3を操作しています。
前回の日記で書いたとおり、この主人公その3についても僕はえらくうがった目で見ていた。ぶっちゃけルックスのさほどイケてないガリ勉くんなんか萌えねえじゃん? 勉三さんですよ勉三さん(※『キテレツ大百科』より)。とか当時の僕は思い、もうちょっとイケメン補正をかけて彼のことを見ていたのだった。みなさんも当時の僕に言いたいことはあると思いますが、僕も同じくらい当時の僕に言いたいことがあるので許してください。
今の僕はそんな野暮はしない。いやまあそれがそもそも野暮かどうかもよくわからないけど、とりあえずしない。素直にいまいちイケてないガリ勉タイプの彼を操作しています。
そういう目線で遊んでたんですけど……これ……せつねえわあ。
今までの主人公その1は言ってみりゃ天真爛漫ボーイでしたよ設定上。その彼をひとりで動かすのと、今回の主人公その3をひとりで動かすのはもう全然意味合いが違ってくんのね。
だって彼確実にイケてないんですよ。いや見た目はともかく性格的に。ぜんぜん書斎派なんですよ主人公その1とかと違って。そんなおよそ冒険と無縁だったろうこの彼が、どうしてもやらなくてはいけない事(しかもそれが他人にはわからないあいまいな理由)のために人生で初めてのたった1人の冒険に旅立ってるんですよ。なんか見てて涙とか出そうになる。
また演出がもうすっかりそのノリを補強してて、寒々とした道中の風景とか道行く人がふいに見せるしょぼいあたたかさとか、優しい中にもひどく感傷的なBGMとか、もうゲーム全体を通してせつなさせにかかってんの。せつなさせに(新語)。
もうゴメン、イケてないなんて言って僕が悪かった! ガンバレお前マジで! 応援してるぞ、みんな応援してるからキミのこと!
ゲーム進行上は、ある道楽のもと作られた施設を乗り越えた(らしい)ところでセーブして電源切りました。いったいいつ彼はひとりきりじゃなくなるんだろうか。小銭も持ってないところがまた泣かせるんだよなあ。