人生: 猿のダンジョンにて

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2006.07.04(MOTHER2より)

猿のダンジョンにて

 今日やってきたのは、猿に関連するダンジョンである。
 このゲームのいいところのひとつは、こういう風にけっこう具体的に書いてもネタバレにはかけらもなっていないところだ。猿に関係するダンジョンって言われて人がイメージするようなダンジョンでは、ここは決してない。

 と言いつつもうちょっと具体的な話をしちゃうので詳しい話聞きたくない人はこの先注意なんですが、簡単に言えばこのダンジョンで起こることはお使いである。お使いの連鎖である。あるモノを持ってくると道が開け、そしてその道の先に行くとまた別のあるモノが必要になるのだ。そのあるモノは別のあるモノで開く別の道で手に入ったりするのだ。つまりある道を通るためには別の道で入手したあるモノを使って通る道で入手したあるモノを使って……すいません今わざとややこしく書いてみました。けむに巻こうとしていました。意味なく。
 そういうお使いにつぐお使いである。こう書くとひどく単純で面白みがないように思えるかもしれないが、そこはこのゲーム特有のバカバカしくも読まずにはいられない愉快なテキストのおかげで、なんとしても先に進みたくなるようになっているので大丈夫だ。

 ちょっと脱線してみると、RPGのダンジョンには大きく分けて2種類あると思う。独特のギミックや謎かけを使って、ダンジョンを突破すること自体をひとつのゲームとして成立させるドラクエ型がひとつ。これはエンターテイメント性豊かな一方、ゲームの本筋から脱線する危険性もある。
 もう一つはダンジョンの先にあるであろうイベントやお宝アイテムをモチベーションに、苦難のダンジョンをあえて突破させるというFF型だ。こちらはドラクエ型と逆にエンターテイメント性に欠ける一方、ゲームの流れにブレがないという特徴がある。まあ一長一短ていうことですか。ドラクエの中でもFF型のダンジョンがあったり、FFの中にもドラクエ型のダンジョンがあったりしますから、そこはあくまであいまいな大分類です。
 で、MOTHER2の場合はおおざっぱに言えばFF型だと思う。ツカミが「え、サル?」てな具合に変わってるので一見そうは見えないけど実のところダンジョンの構造そのものはわりかしオーソドックスで、プレイヤー的にはその先にあるいかした愉快ゼリフが楽しみで遊んでるというところがある。むしろMOTHER2で特徴的なのはこのツカミの奇妙さであって、こういうところを取り入れたRPGってMOTHER2以外に見たことないなーそういや。

 余談ここまで。司馬遼太郎ばりの横道のそれかただ。
 そんなこんなでアレを持ち込み、コレを取り、ソレを使いと、いろんなモノが次から次へと出たり消えたりするダンジョン。たいていのモノはダンジョンの中で入手できるとは言え、そればっかりでは変化がないのでたまにわざわざ町まで戻らないと買えないようなモノも必要になる。いいですよもちろん買いましょうともその先のセリフを見るために。だいいち、今までの戦闘で手持ちのアイテム欄が一杯になりかけててこのモノがだぶつくダンジョンでは少々手狭になってきたのだ。ショップで余計なアイテムを売って処分したいのだ。
 ズバーッと高速移動する移動手段を使い、4つ目の町まで戻る。肝心のアレを買って、ついでにいらないアイテムを処分する。売る→お下がりになった武器、売る→あまり回復しない回復アイテム、売る→あまり使い道のない戦闘用アイテム、とかなんとか調子に乗って売ってたら、ダンジョンで入手したアイテムも売っちゃってた。
 うわーっ!
 しまった、あんまり役に立たないアイテムだからつい流れで売っちゃってた! いや本当に役立たずなんですよそのアイテム。それでいてときどき話の合間に手に入るの。意味なく。だからついあのアイテム=売る物という図式が叩き込まれちゃってて、やばい売っちゃった今。ゲームやった人は憶えてるかもしれませんが、やや具体的に言うとなにかを計るアイテムです。あれやっぱりダンジョンの中で必要になんのかなあ……と思いつつダンジョンに戻ると、あんのじょうアレが必要になる場面が訪れた。意外に早く。
 うわーっ!
 こりゃしょうがないアレ買うしかないってんでズバーッと高速移動する移動手段を使いとんぼ返りでまた町に。どこに売ってたのかが全然思いだせない。何しろこのゲーム、武器屋とか道具屋とかそういう概念が希薄なんで思いがけないショップで売ってたりすんの。あの役立たずなアイテムを売るってことはこの辺かなあ……とあちこち行ってみたもののどうも売ってる様子がない。要するにこの町にはない。確実に。
 うわーっ!
 てな感じでまたもやズバーッと高速移動する移動手段を使い、今度は別の町に。こうしてあらためて見るとこのゲームって距離感けっこう広いよなあなんて思いつつ、ある町を素通りして別の町に。あの町にはたしか売っていたはずだ。あの役立たずのアイテムはたしかあの町でいかにも役立たず然として売っていたはずなのだ。
 で、ズバーッと高速移動する移動手段から降りてしばらく歩いた先で、ようやく買えました。
 またこれが役立たずなアイテムだけあってものすごく安いの。こ、こんなはした金(ひとケタ)で買えるモノのためにオレは、オレは……。まあ自分が悪いんですけどね。

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 匿名上等・あいさつ不要・タメぐち有りというルール無用の残虐ファイトがまかり通る悪夢のコメント欄。そこでは管理者の「なんかノリが合わねえ」の一言でコメントが削除される恐怖政治が横行していた。
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