人生: ラストバトルを待ちながら

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2006.07.23(MOTHER2より)

ラストバトルを待ちながら

 とうとうあの場所に来た。
 例によって詳しいことをはぶいて書くと、自然っぽく、そしてえらくだだっぴろいところです。
 あまりのだだっぴろさを表現するためにこのゲームがとった方法というのが最高にばかばかしくもいかしていて、もう色々なことを忘れてばっかりの僕の記憶の中にも完全にこの演出だけはきっちり残っていたのだ。そう、ここはこういう具合にだだっぴろかったのだ。僕が知るRPGの表現の中でも一、二をあらそう冴えたやり方だったのだ。

 この場所に来たら、もうゲームの終わりが近いと僕はなんとなく記憶していた。ここが最後の見せ場なのだ。ヤマ場はもうちょっとだけあるけど、記憶に深く刻まれる見せ場はここが最後っていうか、あと残るは本当に最後の最後のクライマックスだけっていう意味でここが最後なのだ。
 そんなことを思っている間にもゲームは進み、ああそうそう余談ですがこの場所でゆかいな預かり所ことエスカルゴ運送を頼んでみると、けっこうレアで面白いメッセージが聞けます。いまゲーム遊んでるという人(いるのか)はぜひおためしあれ。本当に余談ですが。

 そんなこんなで、ゲーム開始以来ずっと探し続けていたアレの最後のひとつを手に入れる。これまた最後だ。ああ、やっぱり最後なのだ。とうとうこんな場所まで来てしまったのだ。

 ……えーと、ごめんなさいまだ見せ場が残ってました。

 ぜんぜん忘れてました。そうです、まだこの場所があったのです。
 このゲームについて知ってる人は今日の日記を読んでて腑に落ちなかったことでしょう。ええそうです僕はまだここが残ってるということを完璧に忘れていました。そういう視点でここまで書いてました。
 もちろん詳しくは書かないけれども、そこは言わば幻想的な世界。そこにたどり着いたのだった。もう本当詳しくは書けませんが、なんでこんな印象的で時に感動的ですらある場所のことを忘れてたんだろう。ていうかバカだろオレ! どう考えてもこれを忘れるシステムが想像つかねえよ!
 と自分で納得がいかないくらい、この場所は素晴らしく、にもかかわらず「そういやこんなところあったなあ」レベルですら憶えていなく、しかしまあ忘れていたおかげですごく新鮮に楽しめたりもしました。何度かちょっと泣きそうになりました。

 いまさらだけど、攻略本を買おうと思う。
 いや本当に。こんなにも簡単に忘れてしまうのは、なんつうかもったいないと思うんですよ。たぶんこれゲーム終わったらまたこの場所のことも忘れてしまいかねないじゃないですか。それはあまりにももったいない。記憶を固定するために、一種のアルバムとして買っとこうと思う。

 そしていま、まあなんていうかあれこれあって、「最後の最後」にあたるはずの場所にいるところです。
 僕のものすごくあいまいな記憶によれば、ここが最後の最後だったはずだ。まあ、あてにならない記憶だけど。ここに至るまでのどこかグロテスクな、だからこそあまりに切ない展開を僕ははっきりと憶えていた。この先で起こる「最後の戦い」で何が起きるかも、たぶん攻略本無しでも一生忘れないってくらい憶えている。いよいよ最後だ。
 とはいえ、今日はもうけっこう長く遊んでたので、一応この場所でセーブして電源を切ろうとした。
 ……ああ、忘れてたなあ。セーブしようとするとこんなメッセージが聞けるのか。いまゲーム遊んでるという人(いるのか)はぜひおためしあれ。

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 匿名上等・あいさつ不要・タメぐち有りというルール無用の残虐ファイトがまかり通る悪夢のコメント欄。そこでは管理者の「なんかノリが合わねえ」の一言でコメントが削除される恐怖政治が横行していた。
 その時、この地獄の地にあえてコメントを投稿する恐れ知らずの猛者が現われたのだ! いや、あなたの事ですよ?
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