1984年版 解説▼
この年、ハズブロ社が最初のトランスフォーマーシリーズを発売開始。そのラインナップはメインターゲットとされたアメリカではオートボット19体に、ディセプティコン10体(両軍とも限定トイを除く)。
この時期アメリカをはじめ海外で発売されたトイは安全性を重視した規制により、一律ミサイル発射ギミックのスプリングが弱められており、ミサイルの発射が事実上不可能になっている。翌年発売の日本版ではこの変更は行われていない。
ストーリーラインは数万年前、サイバートロン星で起きた「オートボット」対「ディセプティコン」のロボット生命体間の戦争に端を発する。枯渇した資源を求めて宇宙に飛んだオートボットとディセプティコンが宇宙船内でも交戦となり、針路を失った船は地球に墜落。現代になり両軍兵士は火山活動の影響で復活。環境に対応するため地球のテクノロジー(自動車や戦闘機)と融合する。これが「トランスフォーマー」の物語の始まりである。
ちなみに「サイバートロン (Cybertron)」とはコンピュータネットワークを意味する「cyber」と「装置」を意味する語尾「tron」の合成語。
ヨーロッパでの発売状況:
ヨーロッパではアイアンハイド、プラウル、サンストリーカー、トレイルブレイカー、ウィールジャック、メガトロンや各種限定トイは発売されなかった。よりによってディセプティコンのリーダーであるメガトロンがラインナップから外されているのは、拳銃型のトイが倫理的に不適当とされたからだろうか?
日本での発売状況:
当時はまだ日本ではトランスフォーマー・トイは発売されていない。
Autobot Omnibot オートボット軍オムニボット部隊
このシリーズもパワーダッシャー同様、パッケージ裏に印刷された「ロボット・ポイント」を貯めて購入できる通販限定トイだった。テック・スペックは無し(当時の通信販売カタログには役職名だけが記載されている)。車両形態では内側に収納された武器を露出させてSF的デザインにもなる。
3体とも名前が自動車用語で統一されているのが面白い。ちなみに「オムニ (omni)」とは英語では「全〜」「総〜」の意だが、オムニボットは「統合的ロボット部隊」とでも訳せばいいだろうか。実のところあまり深い意味はなく、「なんとなくカッコ良い」語感からつけられた名前とも考えられるのだが。
日本名:ダブルチェンジャー
ロボット形態から車両形態・車両形態の武装モードの2種類(ダブル)に変形するため。この命名規則はロボット形態を含めて3形態に変形する「トリプルチェンジャー」シリーズと矛盾するが、ダブルチェンジャーはトリプルチェンジャーほど複雑な変形ではないという一種の差別化だろうか。
Autobot Omnibot オートボット軍オムニボット部隊
Camshaft カムシャフト
語源:カム軸 (camshaft)
Scout(偵察兵)
ロボット ⇔ マツダ・サバンナ RX-7(グレー)
日本名:カムシャフト
Robot ⇔ Grey Mazda Savannah RX-7
2005.06.03 記録
Autobot Omnibot オートボット軍オムニボット部隊
Downshift ダウンシフト
語源:(自動車の)シフトダウン (downshift)
Security Agent(警備捜査官)
ロボット ⇔ トヨタ・セリカXX(白)
日本名:ダウンシフト
Robot ⇔ White Toyota Celica XX
2005.06.03 記録
Autobot Omnibot オートボット軍オムニボット部隊
Overdrive オウバドライヴ
(自動車の)オーバードライブ (overdrive)
Strategist(戦略家)
ロボット ⇔ フェラーリBB(赤)
日本名:オーバードライブ
2005.06.03 記録