1985年版 解説▼
前年のヒットを受けて、一挙にラインナップが強化されている。その数は前年比約5割増の43体。やはりオートボットの方が子供に人気が出やすいのか、オートボット24体にディセプティコン19体と種類が多い。一方ディセプティコンにはギミックに凝ったトイが多く、購買層の気持ちを「平均して」つかむためのバランス調整がなされているようだ(たとえばこの年リリースされたコンストラクティコンシリーズは曲がりなりにも「車両」なので、オートボットであった方が自然である。この一見奇妙な配分は、コンストラクティコン特有の「合体」ギミックがディセプティコンの人気取りに必要だったからと推測できる)。
トリプルチェンジャー・シリーズのように複雑なギミックの採用や、恐竜型のダイナボット・シリーズ、昆虫型のインセクティコン・シリーズのような新展開も登場し始め、この年ついにトランスフォーマーが本格的に軌道に乗りだしたと言える。
ヨーロッパでの発売状況:
ブラスター、スウープ、ショックウェイブ、ディラックス・インセクティコンシリーズを除けば同様のラインナップ。前年リリースされなかったアイアンハイド、プラウル、サンストリーカー、トレイルブレイカー、ウィールジャック、それにメガトロンもようやく発売された。
日本での発売状況:
1984・85年にアメリカで発売されたトイのほとんどが一斉リリース。発売されなかったのはアイアンハイド、ラチット、サンストリーカー、ギアーズ、ビーチコウマー、コズモス、パワーグライド、シースプレイ、ウォーパス、パワーダッシャー、ジェットファイア、オメガ・スプリーム、ロウドバスター、ウェール、トップスピン、トゥイン・トゥイスト、バズソー、ダージ、ラムジェット、スラスト及びディラックス・インセクティコンシリーズである。
Autobot オートボット軍
前年同様に車両中心のラインナップだが、乗用車・スポーツカー以外の特殊車両が多くなっている。子供向けとしてはややマニアックといえる品揃えだが、先年のうちにベースになるダイアクロンシリーズの主要トイを消費し尽くしたのが主な事情か。ただ前年のうちに「地固め」は済んだので、マニアックなトイでも充分セールスに繋がるという見込みもあったのだろう。
その中でオメガ・スプリームは目玉となる大型トイ。4形態に変形し、さらに電池駆動で走行(車両形態)・歩行(ロボット形態)を可能としている。
日本名:サイバトロン