2003.09.13(マンガ・アニメの話より)
ぼくらの時代(コンタロウ)
けっこう前に録画したまま放ってあった『ビューティフル・ドリーマー』やっと見たけど、やっぱり何度見てもスゴいわこの映画。個人的には押井守の最高傑作だと思ってたりもする。いまだにクラクラしてますよ。あーもう押井作品は見た後かならず現実感を見失うってわかってて、なんでよりによってこんな台風(*1)で現実感のない日に見ちゃったかなー実際。これだけ破壊力のある狂った作品を『うる星やつら2』つって見せられたら、そりゃ当時のファンも賛否両論出るよなー。で、まあこの映画、いまや名作というか殿堂入りというか、とりあえず見とけマジで一度、というあつかいになっている一方、いまや見てない人の方が多いだろう圧倒的に、という気もするくらい古い作品なわけで。実際の話『うる星やつら』の世界観知らない人がこの映画見ても意味かなりわからないだろうし、しかも原作とアニメ版両方知ってないといけない(なにかとアニメ版オリジナルキャラが出張る一方、原作をちゃんと全部読んでないとあのキーパーソンの存在が、こう、困る)わけで、これはかなり敷居の高い話だ。ましてそのへんをなんとかクリアした上でも、やはり当時の「押井節に免疫のないところにしかもいつもの『うる星やつら』だと思って観たらこんな内容でウーワー」気分についてはもう想像することしかできないとくる。かくいう僕も当時はマンガ版は中盤から立ち読みはじめてアニメ版は2、3回しか観てないし映画となると存在すら知らないというレベルだったので、もちろん当時の熱狂は想像する他ない組である。
つまり何が言いたいのかっていうと同時代性っていうか時代の空気の中にいるっていうのはありがてえもんだなーっていう、うっかり時代の空気から外れるともったいないなーっていう、そういういささか教訓的な気分になったわけですよ本当の話今日は。だからってまあ『機動戦士ガンダムSEED(*2)』の真っ最中に生きてる今日このごろをありがてえと言ったものかどうかはやけに疑問なわけですが。