人生: 過去ログ 2004年06月

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過去ログ 2004年06月

※下に行くほど新しい記事です。

2004.06.06(生活用品より)

アーロンチェア

(これだけ大物だと写真撮るの大変なのでgoogleイメージにリンク

 こう言っちゃなんだが僕は肩こり体質である。「肩こり体質」という言葉のもつどこか病気自慢っぽい語感がどうにも気持ち悪いが肩こり野郎なのは事実なのだ。問題の一因はイスにある、とみた僕は色々2万円以内レベルでイスを買い替えてみたがどうもしっくりこない。じゃあわかったよもういいよとばかりに……ああ……

14万円(当時)とおっしゃるが

 とにかくバカ高え。いやまあもっと高いイスもこの世にはゴロゴロしてるわけですが、あえて声高に言おう。バカ高え! 伊達や酔狂で買うにはためらわれる値段と言えよう。
 しかし困ったことにこの14万円、意外にOKだったりする。正直おおいに満足しているといえる。いやいや別に高かったので無理に自分にいい買い物だったと思い込ませているわけではなく普通によかったのだ。まあ同価格帯の製品と徹底比較して書いてるわけではないのでアレだが、少なくとも今座ってるイスはアーロンではなく(アーロンは仕事場に置いてある)非常に座りづらくてイライラしているのは確かだ。

ボヨヨン素材

 このイスのポイントの1つは弾力にある。まあ、僕の見たところでは。
 クッションつうんですか、座面と……背面? イス業界でここのことをなんつうのかわかりませんが。とにかく最も体重を支える部分。そこの素材が絶妙なのだ。
 オフィシャルページによると「メッシュ素材『ぺリクル』」とかなんとかいうそうだが、そんな造語で言われても実感がわかねえよ!と僕などは思う。
 ゴムっぽい弾力があるといえばなんとなく理解しやすいだろうか。普通の革張りのイスなんかではプシューと沈むにまかせるかんじだが、アーロンの場合ボヨヨンと弾むのだ。そう、崖から落ちた山岸由花子がボヨヨン岩で一命を取りとめたかのように。←実感がわかねえ
 まあ山岸由花子(『ラブ・デラックス』の使い手)は言いすぎだが、けっこう硬めの素材で弾力を持っているのは本当。で、普通のイスの場合は逆に、柔らかくて沈むような方向に進みがちですが、実はこれが長時間座るのにはよくねえ。体がクッションに沈めば沈むほど、クッションは圧縮されて硬くなるんですな。要するに座った瞬間こそ気持ちいいけど、あとは硬いイスに座ってるのと大差ねえのが普通のイス。しかるにアーロンの場合、常に反発力がはたらいて体重が散らされるので、一見硬い素材なのに長い間座ってても疲れない! そんな仕組み。
 考えてみるとベッドとかも柔らかいより弾力のある方が寝てて疲れないところあるよねって、いま思いついたことだけど、実際そういうものなんだろうか。

腕をとれ

 ちなみにヒジ当てもアーロンの場合、かなり弾力のある素材になっている。メッシュ素材じゃないんだけど、硬めの革張りっていう感じでやはり腕を乗せていても「痛い」と感じることがない。
 ヒジ当て。それは肩こり対策にはものすごい重要な部位だ。特にキーボードとかマウスとかひんぱんに使う場合、ヒジというか腕を乗せる場所があるだけで相当疲れが軽減される。簡単に言えば腕を「持ち上げ続ける」必要がなくなるんだから、そりゃ楽にもなるわ。
 というものの普通のイスだとこのヒジ当ての位置が非常に悪い。つうかなんでヒジ当てが机よりはるか下になるように設計してるんだかわからない(これ読みながらヒジの位置を確認してもらうとわかると思うけど、ヒジから指までが机とだいたい平行でないと不自然な姿勢になる)。
 アーロンチェアではこのあたりぬかりなく、高さ調節と左右の角度調整でユーザーに合った位置にヒジ当てがくるようになっている(*1)
 さらにこのヒジ当てが不自然なくらい広いんだけど(普通のイスだとヒジ当てはたいてい肘関節程度の幅しかないが、アーロンの場合その倍はある)、これがまた絶妙と言える。マウスとキーボードを同時に使うとどうしても肘の位置もマウスを使うときは右に、キーボードを打つときは左にズレる(右利きの場合)が、これだけヒジ当てに広さがあると気にせずズレ放題だ。いや、一見どうでもいいことのようでこれマジで重要。アーロン使って初めてこれまでヒジ当てからはみださないように不自然な腕の角度をとってたって気付いたもの。
 まあ、ヒジ動かさずに回転角広くとる方が好きな人もいそうだから、無理にとはいいませんが。あと、パソコンじゃなく紙を相手にする人にはあんまり意味のないことかも、肘当ての広さ。

座りっぱなしなら

 その他前傾・後傾とかのいわゆるリクライニング機能もきちんとしている。いや、個人的にはイスって座ってるうちにズルズル落ちてっちゃう自堕落姿勢タイプなんであんまり恩恵を受けてないんですけどね。
 しかしまあ、さほど過激なまでのリクライニングはしないよとは言っておこう。なんか通販ページとかの写真ではいかにも仕事によし、くつろぎによし、お前によし、みたいな雰囲気で写ってますが、あれはちょっと言いすぎだと僕は思う。あくまでアーロンは仕事というか書き物用の「ちゃんとした姿勢をサポートするイス」であって、前傾も後傾もそのための機能。後ろに傾けたところでいや実際かなりの角度で傾きはするんだけど、のんびりくつろげるほどではない。というかくつろぎたいならリクライニング専用イスを買うべしという感じ。
 あ、その意味ゲームとかやるのにもあんまり向かない。ゲーム遊ぶときってだらしなくもたれて遊ぶか、逆にイスとか関係なく前のめりで遊ぶかのどっちかだから、こういうきちんとした姿勢専用イスはかえってジャマになるはずだ。個人的にはなった。

 そんな感じで、文字通りワーキングすなわち作業にいそしまない人や、イスに対してさほど重要性を感じてない人には決して必要な品ではない。値段高いし。
 だが万全な体勢で作業りたい(新語)人にとっては夢の、そして未来のテクノロジーと言いきれる。楽だ。腕が、そして腰が楽だ!
 値段が高い高いとは言ってきたけど最近は新型機が(ジオン脅威のテクノロジーによって)開発されて旧式のランバーサポート型は数万円レベルでお安くなってきてるし、一生のうちかなりの時間お世話になるものと考えて買えばそれなりのお値段じゃないスかね。まあ気に食わなくて一生のうち数日間しか使わないケースもあるんで責任は持たないけど。

*1 高さ調節と左右の角度調整

「フル装備」タイプでないとこの機能は削られるので注意。この間たまたまそういうタイプのアーロンも座ったけど、ありゃあ、だめだ。

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2004.06.13(家電・エレクトロニクスより)

カシオ "XFER" XF-600

入浴中ってヒマでしかたねえ! あんなの単純作業じゃねえか! いや入るけど!
そんなわけで僕は風呂嫌いである。いや入るけど。このヒマな時間をなんとかできないかと色々考えた結果、たどりついた結論それが風呂テレビ。

風呂ビデオ

 なぜXFERなのか? 世の中いろいろと防水テレビがある中、このXFERシリーズときたらロースペックモデルの6Vサイズ『XF-600』(すなわちこれ)ですら10万円台というハンパない高価格。ちなみに世間の6Vサイズ風呂テレビはおおむね5万円台で売られてるといえば、このソニーのQUALIAばりの猛烈価格ぶりはご理解いただけるだろう。
 しかし(僕が)ご安心あれ、QUALIAと違ってこの高価格には意味がある。地味にひどいことを言っている。一般の風呂テレビや携帯テレビが基本的にアンテナでテレビ電波を受信する構造なのに対し、XFERシリーズは無線でビデオ入力画像(と音声)を受信する構造なのだ。
 これがどういうことかと言えば、いわゆるビデオ出力端子のあるハードならなんでも受信できるということ。まー普通はビデオですわな。そう、XFERはビデオが平気で再生できる、たぶん唯一のポータブル液晶テレビなのだ!(*1)
 これはふだん「いつテレビをつけても面白い番組がやってない。むしろ怒りを感じる番組しかねえ」と思ってる、世間の流れを完全無視した僕のような人間にピッタリの仕様だ。というか普通の風呂テレビを買った日には「いつ風呂に入っても怒りにふるえる」というよくわからないことになっているであろうから、XFER以外の選択肢はありえないとすら言える。

風呂で使うということ・準備編

 実際のXFERの受信のメカニズムは、まず適当なビデオ出力を発信機である「チューナー」にぶち込むことから始まる。僕とこで言えばHDDレコーダーの出力端子から例の赤白黄の3本ケーブルをチューナーの入力端子につなぐ。あ、ちなみにこのチューナーにはこれと別にアンテナ端子もついてるんで、普通にテレビ放送を受信することもできます。個人的に使わないだけで。
 で、チューナーの電源ON。つうか設計思想的にはこれ電源入れっぱなしが正しいと思うんだけど、正直ファンの音がパソコンばりにうるさいので入れっぱなしは無理。手軽さはなくなるが、いちいちON/OFFした方が安眠のためにはいいだろう。
 そしてXFER本体も電源ON。だいたい5秒くらいボーっと待ってると、唐突に音と映像が入ってくるのでややビックリする(僕だけが)。
 この映像、かなり美麗だ。液晶画面自体のクオリティも悪くない(かなり細かい字幕でも視認できる)し、なによりアンテナ受信じゃないんで「映像が乱れる」ということがないのが素晴らしい。MPEG圧縮で映像を送ってるらしいんだけど、いわゆるネット上の動画みたいな画質の荒れもまったく感じられない。かなり細かい字幕とかも視認できるレベルだ。実際、買っていちばん衝撃を受けたのはこの画質だってくらい。
 ただし、そこは液晶の悲しさで画面を斜め方向から見るととたんに暗く見づらくなってしまうのは要注意。入浴しながらでも真正面から見据えられる置き場所というのは、思ってるより少ない。ついでに入浴中は当然ながらメガネ・コンタクトのたぐいも使えないので、意外とベストの置き場を見つけるのに苦労するとは言っておこう。
 さて、受信も確認できたところでXFERを持ち運んでみる。距離的にはけっこうチューナーから離れてもそれなりに受信できるようだ。たぶん。このへん経験則でしか話をできないんだけれど、鉄筋の入った壁を3つばかりはさむと受信状態が悪くなって映像がたびたびストップする(メディアプレーヤーで重い動画を再生した時のように)。ぎっしり詰まった本棚とかタンスも壁と似たようなものだ。ただ、少なくともチューナーのある部屋から床1つへだてた風呂場ではほぼ問題なく再生できている。
 「ほぼ」というのは、シャワーの使用中に1秒ほど映像が停止するケースがあったからだ。だいたいひとっ風呂に1回程度。水滴のせいなのかそれとも水道管を水が走るのがいけないのか、具体的なところはよくわからないんだけど、とにかくそういうこともあるってことで。

風呂で使うということ・実践編

 水といえば、このマシン防水なんだった。これ買った店のディスプレイでは、避難訓練のたき火ばりにジャブジャブ水をかけまくってる写真が展示されていてシビレたんだけど、実際シャンプーの泡がついたんでシャワーの水をかけて流したりとかしてもビクともしない防水力を持っている。
 ただ、例によって水をかぶった影響で映像の受信が悪くなったり、あと水滴が画面について単純に見づらくなったりとかは当然あるので、深い意味なく水をかけて真夏の恋人気分を堪能するのはすすめられない。すすめるような問題でもないけど。
 ちなみに水蒸気で画面が曇ったりということは皆無みたいだ。そういう材質なんだろうか。
 実際の使用でちょっと気をつけたいのが音声の大きさの問題だ。風呂場で実際に使って初めて気がついたんだけど、意外にシャワーの音というのはうるさい。これに対抗する意味でXFERの音を大きくすると、風呂の中とはいえけっこうな音量になってしまうので、アパートやマンションで使う人は風呂場の壁の厚さに注意していただきたい。
 ところで、風呂場で好きな番組が見られると言ってもどんな番組でもいいというものではない。なぜなら、頭や顔を洗ってれば画面は見えなくなるし、さっきも言ったようにシャワーを流していると音が聞きづらくなるからだ。すなわち「ある程度見逃してても話が通じるようなのんびりペース」「画面を音声が補完し、音声を画面が補完するような、どっちかが見えて(聞こえて)ればなんとかなる構成」の番組が望ましい。
 たとえば字幕の洋画なんかは風呂場むきとは言えないし、展開の早いドラマなんかも見逃した瞬間に決定的な事件が起きているかもしれない。お笑い番組も快心のネタを聞き逃す場合もあるのであまり勧められない。テロップがうるさいくらいに出る番組ならアリだと思うけど。そういった意味でバラエティ番組は意外に風呂場むけだと言える。逆に、見逃したところでどうでもいいようなゆるめの番組を見るというのもひとつの手だろう。
 最後にひとつ使用レポートとして言っておきたいのが、落としたときの耐久力だ。いや、実際風呂場で泡とか入浴剤とかあるし普通の状況よりすべりやすいんだってば。かくいう僕もこれまで2、3度手元からこぼれ落ちた(愛が)ことがある。
 その結果ですが、全然キズひとつついてません! スゲエなXFER! まあ中腰姿勢とかだったから1mもない高さからではあるが、なかなかの耐久力を持っているとは言えるんじゃないだろうか。それなりに重いのに(1.5kg)。
 とかそんな感じで毎日使ってるわけですが、はっきり言ってこれはかなりオススメのマシンだ。とにかくかつては「風呂に入るの面倒くせえ! 5秒で着替えからドライヤーまでが終わる風呂とかをドラえもんがくれねえかなー」とか言っていたこの僕が「今週の鉄人28号まだ見てないや。いっちょ風呂でも行くか!」とノリノリで風呂に入るようになる(いや今までも入ってはいたけど)という奇跡のパワーストーンばりの変化をしたというからこいつは本物だ。

リモコン地獄

 さて話は変わってこのXFER、ウリのひとつにリモコン機能がある。付属の防水リモコンからXFERに向かって再生ボタンとか押すと、その信号がチューナーに送られさらにチューナーに接続した赤外線発信器(←こう言うとかっこいい)に転送され、信号は赤外線となり発信器の前のビデオに送られる。こうして風呂場からでもXFERを通じてビデオを操作できる! という夢の機能だ。
 というかこの機能、実にハードディスクビデオレコーダーと相性がいい。この間買ったから言うんだけど。大容量で頭出しが瞬間的にできるハードディスクレコーダーなら、風呂場からビデオのメニューを出して適当に見たい番組さがして、という野放図なやり方もなんのストレスもなく可能だ。そしてなにより番組がCMに入っても即座に飛ばせる。これはアンテナ受信の風呂テレビにはできない芸当だ。こ、これぞ未来だぜ!
 と思ったのもつかの間。なんか、このリモコン、僕のRD-XS40に対応してないんですが。
 そうなのだ。この付属の防水リモコン、電化店でよく売ってる汎用リモコンと同じ方式で、メーカー番号を入力するとそのメーカーに対応した信号を発信するようになるんだけど、そのリストの中にRDシリーズのマシンが入ってないみたいなのだ。それでいてXFER本体はこの防水リモコン以外からの入力は受け付けないという間違った囲い込み政策。
 説明書きに「一部のビデオやDVDなどの外部機器には、操作できない、あるいは特定のボタンが使用できない機種があります」とあるし、このXF-600じたい2002年10月っていう微妙な時期の発売だからしかたないとは思うんだけどさ。このへんワラにもすがる気持ちでユーザーサポートに確認とかもしてみたけど、ファームウェアアップデートで対応の予定とかもないみたいだ。まあ普通そこまでしないか。
 と、あきらめかけてたその矢先に最新機種XF-1000発売のしらせが!(2004/5/20発表) こ、これはさすがに時期も時期だし対応してるんじゃねえ? いや、もうこの際いまのXF-600売っちゃってXF-1000買おう! いま買おう! と盛り上がったものの、まあ念のためこれまたカシオのユーザーサポートに対応状況を質問。
「XF-1000と東芝製HDDレコーダー『RD-XS40』とのリモコン動作確認につきましては、残念ながら行っておりません」
 って、バカ─────────っ! あ、アンタ達最高のマシンを作っておきながら、その利点をなにも理解できてねえ! その確認を行なわずして他になにをするっつう話ですよ。実際ビジネスチャンスを1台分逃してるし。もちろんこんな状況じゃ買えませんよXF-1000。
 そんな感じですっかりやさぐれたわけですが、こうなるとむしろ意地でもリモコン操作したくなるのが人情。新型機発売の報が入った直後から対応リモコンのある暮らしを夢想してしまったがために、もう風呂に入る直前にビデオを再生しておいて、なんとか番組が終わるまでに風呂を終わらせるというせせこましい生活に耐えられなくなってしまったのだ。

リモコン天国

 で、ふと思いついたのがHDDレコーダーRD-XS40(というかRD-Styleシリーズの大半)には、『ネットdeナビ』という狂った機能がついているということ。ビデオデッキとパソコンを自宅LAN接続して、パソコン上からマウスやキーボードショートカットでビデオを操作するという、まあ実際ここで書いててもあらためて狂った機能だと思う。
 しかし僕にとってはむしろ求めていた機能。無線で遠隔操作できる家電となるとそうそうないが、パソコン相手なら無線マウスとか無線キーボードとかふつうに売られてるじゃないか。このさいビニールで包んだりなんだりして風呂に持ち込んでやるゼ!……と思って調べてみると、意外に無線キーボードって受信範囲が狭いんですな。これじゃ到底風呂場まで届かねえ! お、終わりだ!(世界が)
 だが世界は広い。日本の会社以外に目を向けてみると、そのものズバリ無線発信するリモコン(PC用)というのが売ってたのだ。その中でも日本法人がいちおうあって比較的入手しやすかったのが『Remote Wonder』という商品。速攻で購入!
 Remote Wonderの詳しい話は別項で話すとして、風呂場でRD-XS40を使うという目的からすると大成功でした!
 風呂場での視聴に必要な機能を全部設定しておけば、問題なく実行可能! さすがにこれだけ距離が離れると受信に失敗する場合もあるけど、「よく入る角度」を探すことでとりあえず解決。チューナーから来た動画データをXFERがデコードするのに0.5秒くらいかかるせいで、リモコンを押してから結果が返ってくるまでも0.5秒くらいタイムラグがあるのが気持ち悪くはあるけどそれぐらいは良し。100円ショップで買ってきたジップロックもどきにリモコン入れたので防水面も、まあそれなりになんとか。
 やっぱりインスタントスキップ機能が使えるのでCM抜きして見るのが簡単なのが何より嬉しい。シャワーやシャンプーで見逃したり聞き逃したりしても、すぐさま巻き戻せるのも便利だ。そんなことをしててあっと言う間に番組が終わっても、その場で別の番組に切り替えられるから問題なし。実に快適きわまるぜ! というか、こうして考えると基本機能しか設定できない付属リモコンより多機能ではるかに便利ですな、Remote Wonder。
 ただしこれ、僕がネット対応のRDとMacintosh(Windowsではうまくいかない)を持ってたというかなり限定された状況だったからできたことで、あんまり汎用性のない手段ではある。だいいち最初からXFERのリモコンがちゃんと対応してればよかったんだし、これから新しいビデオに買いかえるたびに対応してるかどうかビクビクするのもスマートじゃない。カシオの技術陣には例のリモコンを学習リモコン形式にするよう強く提言する。ていうか学習リモコン形式にしやがれ。このさい1万円くらい高くなってもいいから。というのがマジに偽らざる僕の心境。
 とりあえずカシオのページの「お問い合わせフォーム」は未購入の人からの質問も受け付けてるんで、買う前にいちど問い合わせておくと良いと思う。なんだかんだで高い買い物だし、ここで失敗するのはダメージがでかいだろう。
 ここさえクリアーになれば物凄くいいマシンなんだけどなー。

*1 たぶん唯一

実のとこビデオとかから強い電波で発信すればアンテナ受信式のテレビでもイケるとは思うんだけど、そういう強引技はなしの方向で。

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2004.06.13(PC・ゲーム関連より)

ATI REMOTE WONDER (Remote Control Bob)

詳しくはXF-600の項をお読みいただきたいが、まあとにかくそんなわけで風呂場からパソコンを制御しないわけにいかなくなったのだった。
そこで発見したのがこれである。

いったい何者だ

 まずはこのデバイスについて説明しよう!(いい声で)
 商品構成としては、パソコンのUSBポートにつなぐ「受信部」と、そこに電波を発信するリモコンから成る。構造的には無線ジョイスティックとか無線多ボタンマウスとかに近いといえるだろう。
 ドライバCD-ROMも付属しているが、Macintosh OSX用ドライバ(英語)はATIのページからしかダウンロードできないので注意。まあ実際Windows用の最新ドライバ(日本語)はここからダウンロードした方が無難だし。でまあドライバを入れることで、リモコンからPCを操作できるっつうからくりだとかなんとか。
 だが、その前にこのデバイス、どこのメーカーが作ってるなんて名前のデバイスなんだ?
 グラフィックドライバで有名なATI社の『REMOTE WONDER』というプロダクトだと思ってたんだけど、送られてきた箱はSAPPHIRE社の『Remote Control Bob』(画像)だったりした。で、その中に入ってるリモコン本体にはATIのロゴがバッチリ印刷されてるんですが、いったいどういう存在なんだお前。ガーベラ・テトラみたいなもんなんだろうか(*1)
 そして箱をもうちょっとよく見ると、アメリカンなキャラクター(かわいくない)が「Push my buttons - baby.....(ベイビー、俺のボタンを触ってごらん……)」と言っているので、なんか、もう、死にたくなってきた。まさかこいつの名前がボブ、すなわち「リモートコントロール・ボブ」なのか。このデバイスを使う自信がなくなってきました。

Mac用デバイスだった

 このリモコン、基本的にはPCを遠隔操作するためのデバイスだ。たとえば上の方にあるゲームの操作パッドみたいなやつ(『ぴゅう太』のパッドに近いが、わかんねえよそのたとえ)を押すっていうか倒すとその方向にマウスカーソルが動く。その右にあるボタンを押すと右クリック、左のボタンは左クリックという具合だ。デフォルトでは「WEB」ボタンを押すとブラウザが起動したりもするが、このあたりの割り当てはドライバソフトから変更可能だ。アプリ起動や、任意のキー入力(*2)を割り当てることができる。
 実質的にマウス操作ができる(ボタン操作なんで使いづらいけど)上に、アプリ別に大半のキーボードショートカットを割り当てることができるので、文字入力の必要なソフト以外はたいてい遠隔操作できるとすら言える。……んだけど、それはMacintosh上の話。
 はっきり言おう。このデバイス、Windowsじゃ使いものにならねえ!
 正直ビックリしたっていうか、たぶんWindowsでは(ATIのビデオボード『ALL-IN-WONDER』シリーズに同梱されてる都合上)動画とかテレビ放送見る以外のシーンで使うことは考えてないんじゃないでしょうか。
 具体的には、44個もボタンあるのにそのうち6個しかカスタマイズできない。って、え、ちょっと、マジ!? いま数えてみてあらためて衝撃だったんだけど。
 これは冗談ではない。マジ話「A」〜「F」までの任意ボタンとして位置づけられてる6個以外はユーザーが割り当てられないみたいなのだ。ちなみにWindows XP用ドライバver.2.3.0.1(あまりに信じがたい仕様なので、このバージョンに限ったバグかもしれないという考えを捨てきれない)。
 一応ほかのボタンの挙動はアプリ単位でプラグイン(.dll)形式(*3)でロードする仕様になってるんだけど、それはなにか、自作しろっていうのか。これを自作できないかぎりは、そもそもいわゆる「Global Setteing」しかカスタマイズできないので、アプリ単位で設定を変えることすらできない。お、お前、わざと使いづらく作ってねえ?
 マウス操作+キーボードショートカット(またはアプリ起動)6つのカスタマイズだけでどれだけのことができるのか? 正直言って、ろくに使えたもんじゃないと思う。一見Windows用のような顔をして売られてるこのデバイスだが、実はMac用だったというこの事実!

ニッチな存在として

 そんなWindows版がアレなことになってる一方、Macintosh上ではカーソルとマウスクリックボタンの2つ以外は全部アプリ単位でカスタマイズ可能というかなり強烈な自由度を発揮してるので大いにアリ。
 たとえば最近発表されたAirMac Express使ってMacのない部屋で音楽を聞きたいなんて向きには非常にピッタリなんじゃないだろうか。たとえばGlobal Setteingで「電源」ボタンをiTunes起動に割り振っておいて、iTunes特有の設定では「再生」ボタンだの「早送り」ボタンだのにキーボードショートカットを割り振るという具合だ。もっとも、そのときMacを操作してる人がいたらウザいことこの上ないだろうけど。
 個人的にはMacからHDDレコーダーを操作してその画像をお風呂テレビで見るというかなり倒錯的な使い方をしてるけど、これは確かに使える。無線の出力がこの手の製品としてはやや弱めで、壁2枚へだてると相当へばるんで環境によっては難しいかもしれないけど。
 まー実際Mac自体がマイナーなうえに無線で遠隔操作するっていう用途も使いどころが限られる感じなんで、相当に使う人を選ぶデバイスだろうなーとは思う。
 いや、まあ、本当はパワーポイントとかキーノート使ってでかいスクリーンでプレゼンテーションする時に便利なのはわかってるんです。わかってるんですが、そんな真面目な用途に「リモートコントロール・ボブ」なんてキャラ使うか、普通?

*1 ガーベラ・テトラ

元ジオニック社だったアナハイム・エレクトロニクス社が地球連邦軍の発注を受けて作ってからデラーズ・フリートに横流ししたモビルスーツ。何の話だ。

*2 任意のキー入力

任意のキー1つか、それプラスshiftとかctrlとか。つまり連続したキー入力はできないので注意。あと、「shift+7」と設定してもそれはあくまで「"shift"キーと"7"キー」で、「'」としてアプリに渡されるわけではないみたいだ。

*3 プラグイン

ちなみに標準ドライバに入ってるプラグインは『Multimedia Center Library』『Gemstar GuidePlus』『WinAmp』『Microsoft PowerPoint』の4アプリ。もっとあちこち探すと他のアプリ用のドライバも出てくるんだろうか。

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