2001.12.15(映画の話より)
誰もロドリゲスを止められない
情報遅えと言われることは目に見えてますが、それでもこれはスゲエと言わざるを得ない。何がって、つまりその『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・メキシコ』がふと気付けば10月の段階で撮影終了してて2002年3月公開だってよ! ワーイ。
えーと何の話かさっぱりな方のために説明しておくと、『デスペラード』の続編です。
もう少し詳しく話すと、『デスペラード』っつうのはギターケースの中に銃をむやみに隠し持った殺し屋 (アントニオ・ヴァンデラス(*1)) が血と泥だらけになりながら撃ちまくるわ撃たれまくるわの非常にガッツ溢れる映画で、二丁の銃を交差させて撃ったり撃つたびに派手に腕をホップさせたりガソリンの漏れた車を背にマッチをブーツの底で擦って後ろ手にポイ捨ての後大爆発をバックに悠々と歩いたりとか、心底意味ねえ!でもカッコイイ!としか言いようのないナイス演出を怒濤のように発明しまくった、一般的に言うといただけない映画です。LOVE。
ちなみに今の説明からはヴァンデラスの仲間の殺し屋二人が魅せた映画史上に残りかねないスーパー呆れるアクションが抜けていますが、そこだけは無理してでも本編をその目で見て確かめていただきたい。あんな演出信じられないです。ロバート・ロドリゲス監督最高。
で、そのデスペラードの続編がワンス・アポン・ア・タイム・イン・メキシコ (長) なわけですよ。しかもちょっと待て、まあ聞け。このキャストがなんつうか悪魔ばりのこれ以上はないキャスティング。
制作・監督・脚本・編集、ロバート・ロドリゲス(*2)。主演、アントニオ・ヴァンデラス。ここまでは前作通りだが、この先がスゲエ!
共演、ジョニー・デップ(*3)! うわあああ信じられねえ。ダーティーなFBI捜査官として暗躍する (どうやら最大の悪役) ようですが、し、しかも何よこのスタイルは! こんなデップ見たことねえ! かかかカッチョ良い! これでもってグラサン取った日には例の母性本能を刺激してやまない寂しそうな瞳なわけですよ?
そして悪役らしき麻薬王にはウィレム・デフォー(*4)! デ、デフォーが!? マ、マジで!? 凄すぎ! ヴァンデラス、デップ、デフォー! この三人が共演するというだけでこの映画を観る価値があると断言しよう。こ、こいつはハリウッドオールスターキャストだ!(明白に言いすぎ)
そしてミッキー・ローク! わりとどうでもいいけど。だ、だがこのロークは実際どうなの? そんなにも観客を笑わせたいのか。その意気や良し。想像ですが、たぶん比較的出番の少ないまま途中で死ぬと思う。
そして前作を見た人に強烈な印象を与えた、例の長髪ヒゲ面不健康そうな顔でナイフをどこからともなく取り出しては投げ取り出しては投げのナイフ使いジョニー・トレホもバッチリ出演。さらにヴァンデラスの仲間二人組までギターケース片手に登場! さすがにこの二人は前作とキャスト別人だけど。
ついでにそうとうどうでもいいですが、ヒロインも前作と同じサルマ・ハエックだそうで、やっぱり時間的には前作の後の話なんでしょうか。この監督のことだからまったくつながりのない別の話として始めかねないけど。
そして色々英語圏の映画ページを見て回った結果わかったんですけど、監督いわく今作は「デスペラード三部作」の3作目だそうで、えーとこの文章最初に書いたときは、この上まだもう一本作る気かよ!とか心底呆れたんですけど、どうやら『エル・マリアッチ』も数に入るので『エル・マリアッチ』『デスペラード』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・メキシコ』で「デスペラード三部作」になるそうです。ヒデエこじつけもあったものだと思いましたが、まあいいや。ロドリゲス監督万歳!