2004.09.05(ドラゴンクエストVより)
誠意ってなにかね
しばらく書いてなかったけど、まあ僕だってヒマじゃなかったってことさ。(いやな言い草)でまあその間ゲーム進行どうなってたかっていうと、いまやそのなんだ、青い髪の女性をめぐり竹取の翁おおいにパシらすという感じの場面である。具体的な表現をさけて比喩を駆使した結果、なんだかよくわからない説明になってしまった。
ところでこの場面、なんつってわかってもらえてるのかどうか不安なんでもうちょっと真面目に書くと、青い髪の女性にまつわる争奪戦(パンチDEデートみたいなもの)のこの場面、僕はどうしてもしっくりこないものを感じている。
主人公の行動が理解できないんですよ。
いや、そもそもドラクエの主人公なんでしゃべらないし行動もプレイヤーまかせではあるんだけど、イベントの進行のために強制的にせざるをえない行動とか、周囲の反応とかで類推できる主人公の動きとか、あるでしょ? そうそれ。
えーとこのあたりシナリオの重要な点についてふれるので非常にどう書いたものか悩むとこなんですけど、見るかぎりどうもこの主人公、その気もないくせにあのビッグイヴェントに参加してるようなのだ。
けっこう人生かけて参加してる人もいるような一大イヴェントである。賞品そのものがケタ外れであるし、あだやおろそかにしては人格が疑われるタイプの賞品である。なのに、主人公は実のところおおいに副賞めあてである。そりゃたしかに副賞もデカいことはデカいが、なんつうか他人の人生とかそういうのを左右しかねない、1位賞品はアメリカ大統領の座、副賞でソニーのPSXとかそういうイヴェントにPSXめあてで参加してるようなものである。そのたとえもちょっとどうだろう。
もう、このさい最初からPSXめあてだって主人公言っちゃえばいいじゃん、と僕などは思う。あるいは「こんな方法で大統領を決めるなんて間違っている! それをこの戦いに勝つことで証明してやる! 民主主義万歳!」とか言うんでもいい。たとえにたとえを重ねることでいよいよわかりづらくなってきてる気がする。
とにかくそういう気配もなく、主人公と話をする町の人の反応は「あんたも大統領の座がめあてですか。核とか撃てるもんねえ」みたいな反応である。マイケル・ムーア監督が見たら憤慨ものである。別に話の流れから言って、「えっ? 大統領めあてじゃない? あんた無政府主義者じゃないだろうね」とかいうセリフが出ても不自然じゃない場面ながら、決してそういう声は出てこない。主人公は少なくとも否定はしていないということだ。どうしちまったんだ主人公。あんたはそんな不誠実な男じゃなかったはずだぜ。
わかります、わかりますとも堀井雄二さん。ストーリー展開によっては今後「第二部:大統領編」もアリとしておきたい。そのために今のうちはまだ伏線をつぶしておきたくはない。そういうことなんでしょ堀井さん、雄二さん(人名をふたつに分けて呼ぶとゆでたまご先生っぽくなるね)。
しかしここは主人公に感情移入できるかどうかのせとぎわである。もうちょっとさ、最初こそPSXめあてを公言していたものの、徐々にこう、大統領…か……やらねばならんのかもしれん…俺が!と思うようになるとかさ、なんかこう流れってものがありましょ? そうは思わないかね君ィ(堀井雄二)!
むかしスーファミ版を遊んだときもここがすっごい気にかかってて、今回なんかしらフォローあるかと思ってたんですが、別にないっぽいですよ。えーっ? 普通ここ引っかからない場面なの? その、一般的プレイヤー的には。どうも納得いかざるわー。
そんで今日、そんなことを考えながら遊んでたら、例のダンジョンでボス敵に大苦戦。ていうか主人公チーム全滅で、馬車の中の2軍チームの出番に。そこは1軍がおおかた弱らせてた相手なんでどうにか勝てたものの、リレミトどころかホイミも憶えてない2軍チームのこと、帰る途中あともう1歩というところでどうでもいいザコ敵あいてに全滅させられました。
あんな不誠実なことやってるからバチが当たったんだよ。まったく、思い知りやがれ! しかし主人公にバチが当たると困るのは僕自身なのだが。