人生: PC・ゲーム関連(まとめ読み)

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PC・ゲーム関連(まとめ読み)

※下に行くほど古い記事です。


目次から...

2004.06.13(PC・ゲーム関連より)

ATI REMOTE WONDER (Remote Control Bob)

詳しくはXF-600の項をお読みいただきたいが、まあとにかくそんなわけで風呂場からパソコンを制御しないわけにいかなくなったのだった。
そこで発見したのがこれである。

いったい何者だ

 まずはこのデバイスについて説明しよう!(いい声で)
 商品構成としては、パソコンのUSBポートにつなぐ「受信部」と、そこに電波を発信するリモコンから成る。構造的には無線ジョイスティックとか無線多ボタンマウスとかに近いといえるだろう。
 ドライバCD-ROMも付属しているが、Macintosh OSX用ドライバ(英語)はATIのページからしかダウンロードできないので注意。まあ実際Windows用の最新ドライバ(日本語)はここからダウンロードした方が無難だし。でまあドライバを入れることで、リモコンからPCを操作できるっつうからくりだとかなんとか。
 だが、その前にこのデバイス、どこのメーカーが作ってるなんて名前のデバイスなんだ?
 グラフィックドライバで有名なATI社の『REMOTE WONDER』というプロダクトだと思ってたんだけど、送られてきた箱はSAPPHIRE社の『Remote Control Bob』(画像)だったりした。で、その中に入ってるリモコン本体にはATIのロゴがバッチリ印刷されてるんですが、いったいどういう存在なんだお前。ガーベラ・テトラみたいなもんなんだろうか(*1)
 そして箱をもうちょっとよく見ると、アメリカンなキャラクター(かわいくない)が「Push my buttons - baby.....(ベイビー、俺のボタンを触ってごらん……)」と言っているので、なんか、もう、死にたくなってきた。まさかこいつの名前がボブ、すなわち「リモートコントロール・ボブ」なのか。このデバイスを使う自信がなくなってきました。

Mac用デバイスだった

 このリモコン、基本的にはPCを遠隔操作するためのデバイスだ。たとえば上の方にあるゲームの操作パッドみたいなやつ(『ぴゅう太』のパッドに近いが、わかんねえよそのたとえ)を押すっていうか倒すとその方向にマウスカーソルが動く。その右にあるボタンを押すと右クリック、左のボタンは左クリックという具合だ。デフォルトでは「WEB」ボタンを押すとブラウザが起動したりもするが、このあたりの割り当てはドライバソフトから変更可能だ。アプリ起動や、任意のキー入力(*2)を割り当てることができる。
 実質的にマウス操作ができる(ボタン操作なんで使いづらいけど)上に、アプリ別に大半のキーボードショートカットを割り当てることができるので、文字入力の必要なソフト以外はたいてい遠隔操作できるとすら言える。……んだけど、それはMacintosh上の話。
 はっきり言おう。このデバイス、Windowsじゃ使いものにならねえ!
 正直ビックリしたっていうか、たぶんWindowsでは(ATIのビデオボード『ALL-IN-WONDER』シリーズに同梱されてる都合上)動画とかテレビ放送見る以外のシーンで使うことは考えてないんじゃないでしょうか。
 具体的には、44個もボタンあるのにそのうち6個しかカスタマイズできない。って、え、ちょっと、マジ!? いま数えてみてあらためて衝撃だったんだけど。
 これは冗談ではない。マジ話「A」〜「F」までの任意ボタンとして位置づけられてる6個以外はユーザーが割り当てられないみたいなのだ。ちなみにWindows XP用ドライバver.2.3.0.1(あまりに信じがたい仕様なので、このバージョンに限ったバグかもしれないという考えを捨てきれない)。
 一応ほかのボタンの挙動はアプリ単位でプラグイン(.dll)形式(*3)でロードする仕様になってるんだけど、それはなにか、自作しろっていうのか。これを自作できないかぎりは、そもそもいわゆる「Global Setteing」しかカスタマイズできないので、アプリ単位で設定を変えることすらできない。お、お前、わざと使いづらく作ってねえ?
 マウス操作+キーボードショートカット(またはアプリ起動)6つのカスタマイズだけでどれだけのことができるのか? 正直言って、ろくに使えたもんじゃないと思う。一見Windows用のような顔をして売られてるこのデバイスだが、実はMac用だったというこの事実!

ニッチな存在として

 そんなWindows版がアレなことになってる一方、Macintosh上ではカーソルとマウスクリックボタンの2つ以外は全部アプリ単位でカスタマイズ可能というかなり強烈な自由度を発揮してるので大いにアリ。
 たとえば最近発表されたAirMac Express使ってMacのない部屋で音楽を聞きたいなんて向きには非常にピッタリなんじゃないだろうか。たとえばGlobal Setteingで「電源」ボタンをiTunes起動に割り振っておいて、iTunes特有の設定では「再生」ボタンだの「早送り」ボタンだのにキーボードショートカットを割り振るという具合だ。もっとも、そのときMacを操作してる人がいたらウザいことこの上ないだろうけど。
 個人的にはMacからHDDレコーダーを操作してその画像をお風呂テレビで見るというかなり倒錯的な使い方をしてるけど、これは確かに使える。無線の出力がこの手の製品としてはやや弱めで、壁2枚へだてると相当へばるんで環境によっては難しいかもしれないけど。
 まー実際Mac自体がマイナーなうえに無線で遠隔操作するっていう用途も使いどころが限られる感じなんで、相当に使う人を選ぶデバイスだろうなーとは思う。
 いや、まあ、本当はパワーポイントとかキーノート使ってでかいスクリーンでプレゼンテーションする時に便利なのはわかってるんです。わかってるんですが、そんな真面目な用途に「リモートコントロール・ボブ」なんてキャラ使うか、普通?

*1 ガーベラ・テトラ

元ジオニック社だったアナハイム・エレクトロニクス社が地球連邦軍の発注を受けて作ってからデラーズ・フリートに横流ししたモビルスーツ。何の話だ。

*2 任意のキー入力

任意のキー1つか、それプラスshiftとかctrlとか。つまり連続したキー入力はできないので注意。あと、「shift+7」と設定してもそれはあくまで「"shift"キーと"7"キー」で、「'」としてアプリに渡されるわけではないみたいだ。

*3 プラグイン

ちなみに標準ドライバに入ってるプラグインは『Multimedia Center Library』『Gemstar GuidePlus』『WinAmp』『Microsoft PowerPoint』の4アプリ。もっとあちこち探すと他のアプリ用のドライバも出てくるんだろうか。

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2003.05.01(PC・ゲーム関連より)

サイバーガジェット CYBER振動コントローラアダプタ

アスキーグリップV2がプレステでしか使えないのは、もったいなくない? つうかパソコンとなんとかつなげたりしないの? つうかあるじゃん! こういうのがあったじゃんか!

うさんくさいの王様

 サイバーガジェット社といえば『アクションリプレイ』等で知られる、それはちょっとどうかなあという力技物品を多数販売しておられる会社である。この手の力技物品は「うまくいかなくても買った自分が悪いの法則」というのが世の中には (製品保証とかそういうのとは別次元で) あって、正直失敗の覚悟満点で買ったわけですが、えーとまあ良くもあり悪くもありっつうか。ちなみに他にも類似のアダプタはあるみたいですが、たまたまこれしか売ってなかったのでこれ買った (こんなのばっかりだ今回) 。
 あのつうかまあ順番に話しますと。まず付属のドライバが余裕で英語。とりあえずインストールさえすれば使えるし日本語解説書(ただしペラ紙1枚)もついてくるとはいえ、このことからだいたいこの商品の雰囲気はわかってもらえると思う。
 でまあためしに純正プレステ2コントローラを装着。ちゃんと使えてます! もちろんアナログにも対応。左右スティックともまともに角度情報を検出してるみたいです(*1)。あ、ボタンのアナログ情報(*2)は検出してないのかな。なにぶん英語をまじめに読んでないのでわからないんだけど。振動機能にも対応してるらしいですが、振動機能を使うようなゲーム持ってないので確認できませんでした。
 とりあえず単純にプレステ2純正コントローラでPCゲームやりたいっつう人なら普通に満足できるんじゃないですかねー。よく知らないけど。

片手の戦い

 というところでさて、本題の片手コンである。アスキーグリップV2を装着。……んー、あー、あれ? スティックの右下だけ入力が入らない。構造が純正スティックと微妙に違うんだろうか。純正スティックでは余裕で入っていた右下だけ検出されない。もちろん右や下は入りますよ。
 で、いろいろ試行錯誤してみた結果、どうやら「アスキーグリップV2の」「十字ボタンの」「右下」だけは検出されてないらしい。だからコレ使うときには、アスキーグリップV2のANALOGをONにしてスティックモードを赤に (要するにV2のスティックを左アナログスティックに対応させる) すれば問題なしということです。なんか変な仕様(*3)。他社製の変換アダプタだとこのへんどうなんでしょうか。まあたいした問題じゃないからいいか。
 とりあえずアレだ、エミュレーションして昔のゲームとか遊ぶ (←さらっと書いてみる) ぶんにはこれで十分イケます。『フロントミッション』とか。まさにアスキースティックL5の再来ですよ。

力技に力技を足してみる

 これでだいたいのところはなんとかなった。だが、待てよ。ここまできたら、ついでにこのコントローラ、マウスの代わりにならねえ? 具体的にはリングマウスの。あの悲しみを糧に。なんだかわからないけど。
 ということで、ジョイスティック操作をマウス運動に変換するソフトを探してみましたよ。これが意外に種類あって、なんでそんなにニーズがあるんだろうと思いもするんですが、まあいいや。とにかく自分的にはアナログの角度情報に対応したソフトが欲しかったんで、ズバリ『JoyToKey』を導入(*4)
 結論。使える。す、スゲエ。半端なくスゲエよこのソフト! とりあえず何も言わずにOthersタブから「X軸とY軸以外も使用する」にチェックを入れてですな、あらためてJoysticksタブから「AxisX」「AxisY」にそれぞれマウスカーソルの移動を割り振っとけ? さすればもうアナログスティックがマウスに変貌ですよ。あ、あと○・×ボタンに左クリック・右クリックを割り振る。まあ詳しくはヘルプファイルとか作者様ホームページのQ&Aなどで。
 実はまだ導入したばっかで本腰入れて試したわけじゃないんだけど、とりあえず「楽な姿勢でPCを使う」という当初の目的は十分に達成できると判明。おそらくエロスなゲーム (ノベル的なやつ) でもそれなりに効力を発揮するものと思われる。片手コンにこだわるなら、△・□ボタンにそれぞれホイールの上下、L1・R1に「戻る」と「進む」のショートカットキーを割り当てるとWebブラウズにも便利なんじゃなかろうか。ちゃんと試したわけじゃないけど。

 と、いうわけで長い時間を経て僕の片手コントローラライフは再び充実したのだった。しかしこれで終わったわけではない。ゲームキューブ用の変換アダプタも欲しいのだ。いや、ゲームキューブ自体は片手で遊べてもうれしくないんだけど、そこにゲームボーイプレーヤーを差すとなると話はおおいに変わってくる。片手でタクティクスが遊べるというのはでかい。そう、僕の旅はいままさに始まったばかりとか、まあそんな具合なんじゃないだろうか。面倒だなあ。

*1 みたいです

いや、実をいうと右スティックだけはなんかドライバだと角度で表示されないので本当に角度情報として正しく伝わってるのか自信ない。例によって右スティック使うゲームとか持ってないから確認できないしなー。

*2 ボタンのアナログ情報

ほとんど使われていない機能なので知らない人もいますが、プレステ2の各ボタンは浅く押したか深く押したかを判断できます。

*3 なんか変な仕様

ちなみに一応ドライバの製造元 (外国) のページ行って最新版のドライバダウンロードしたけど、変化なかった。

*4 『JoyToKey』を導入

というかこれ以外アナログ対応のソフトって見つからなかったけど、他にもあるんだろうか。

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2003.01.05(PC・ゲーム関連より)

アスキーグリップV2

もうジョグダイヤルコントローラはこりごり。円 (周囲は黒) の中でそう言った僕は、あてもなくインターネットをさまよっていた。その時見つけたのが近日発売のこのコントローラ。期待と不安の交錯する発売日、手にしたそれは……。

奴が帰ってきた

 ヤッター! これだ! ようやくまともな片手コンだ! 長い道のりだった。ついに偉大なるアレを手に入れたのだ。そんな具合で。
 とりあえず言えることは、やっとボタン配置がまともになったということだ。トリガーボタンは○ボタンと×ボタンの2個(*1)。スティックの左上・右上に△ボタン、左下・右下に□ボタンがついている (同じ機能のボタンが2つあるのは、右利き左利き両方に配慮してるからですな) 。LRボタンはかなり親指を曲げないと押せない場所にあるが、ふだんあんまり使わないボタンなので良し! START・SELECTボタンは△ボタンのさらに上にあるんだけど、位置的には気持ちもうちょっと上の方がスティックと干渉しなくて押しやすかったかな。まあじゅうぶん許容レベルで。
 そう、たしかにプレステ以後ボタンの数が増えて、片手コンにまとめづらくなってきたのは確かにそうなんだろうけど、だからって従来ボタンの配置を考えてないコントローラがあまりに多すぎた。誰がみても○と×はいちばん多く使うんだから、トリガーボタンに配置するのは当たり前。アスキースティックL5だってA・Bボタンはトリガーになってたっつうんですよ。
 そして次に使用頻度の多い△ボタンを親指で操作しやすいよう、スティックの斜め上に配置したというのも素晴らしい。まあというかこのへんのボタン配置はプレステ1用の前作『アスキーグリップV』のころからそうだったんですが、なにしろ店に売ってなかったので。売られてさえいりゃそりゃあ買ったさ! アスキーの営業もっとがんばれよ! 何の話だっけ。

モノとしての完成度

 ところでグリップ性に関しては、まあたしかにいいんだけど、もうちょっとだけがんばれるという気はする。このへん非常に感覚的な問題なんだけど。もう少し「くびれ」部分をしぼれば……とか思うんだけど、実際震動ユニットも入ってる構造上難しいんだろうなー。そう、このコントローラ片手コンのくせに震動もちゃんとするので偉い。マジに偉い。
 あともちろん複雑な操作系のゲームだと操作はシャレにならないくらい難しいだろうなってところはあって、なにしろスティック1本しかないじゃないですかこのコントローラ。いちおう切り替えボタン(*2)で 右スティック / 左スティック / 十字ボタン と切り替えられますが、いちいち切り替えながら遊ぶなんざひいき目で見ても無理っつうもの。あくまでも「右スティックしか使わない」とかそういうゲーム用 (あるのか? そんなゲーム) の切り替え機能なんで、とりあえず自分の遊ぶゲームの操作系に合えば、っていうことで。
 で、単純に使用感。個人的にはもうおおいに文句なしで遊べましたよ。『かまいたちの夜2』とか。やっぱり姿勢が自由になるっていうのはホント楽ですわ。イスにダラーッて腰かけて両手ぶらり戦法でもゲームができるっつうのは、まあ実際夢の環境ですな。こういうとこで入力ミスが起きたり持ちづらさを感じたりしたら台無しなんですけど、そういうの完全ナシなのが凄い。ボタンやスティックの感触が純正コントローラほぼそのままっていうのもうれしいポイントかも。
 つうことで単純な操作系のゲーム、シミュレーションやギャルゲーとか遊ぶ上では最高なんじゃないですか。あ、よく考えたらそういう用途ならスティックじゃなく十字ボタンで十分だから、アスキーグリップVの方が楽なのかも。現在ともなるとますます売ってないけど。

 そんなわけでプレステ1〜2に関しては無敵となったわが環境。だが、待てよ……、このコントローラを使えば……?
(つづく)

*1 トリガーボタンは○ボタンと×ボタン

両方とも人差し指で押すか、または人差し指を○・中指を×に対応させるかは自由。ただし後者だと、ちょっとグリップ感が弱くなるかも。個人的には前者を利用している。

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2003.01.02(PC・ゲーム関連より)

ホリ ジョグダイヤルコントローラ

プレイステーションがゲーム業界の勝ち組になった頃。僕は片手用コントローラーを探していた。『アスキーグリップV』は? そもそも売ってなかった。『グリップコントローラーPS』は? いやまさか。人差し指が遊んでいるデザインなんて冗談じゃない。そんな中でジョグダイヤル装備のこれは輝いて見えたのだが……。

手に取ってみると……

 うーん……カタログスペックは抜群なのになあ……。
 ジョグダイヤルの上下にはコントローラの上下が割り振られている (=ジョグを上に回せばメニューをカーソルが上に移動する) 。人差し指のトリガーボタンや、ジョグダイヤルボタンには好きなボタンを割り当て可能。ジョグダイヤルは1番使いやすいように十字ボタンの真ん中にあるというアイデア仕様。これはいい製品だと、思ったんだけどなあ……。
 と、思わず体育座りになってしまうのがこのコントローラ。惜しい! どうしようもなく惜しい! 発想の段階では抜群なのに、工業製品として練り込みが甘い! さっきのリングマウスもそうだったけど。

指がうずく (悪い意味で)

 たとえばジョグ。これが2重3重の意味で「硬い」。材質がプラスチックな上にゴツゴツしたいわば歯車状の形なせいで、使ってると指に跡がついて痛くなる。そしてダイヤルを回すのによけいな力がいる。まあこれは使ってるうちにいい感じに柔らかくなるのでまだよしとして、最大の問題はジョグダイヤルボタンが「硬い」こと。ボタンが押しづらいのだ。
 まージョグダイヤルボタンってのはたいていそうなんですが、親指を「寝かした」状態では押せないんですな。あ、これも読んでる人はコントローラを持ってるつもりになって試してほしいんですが、ジョグを回す都合上どうしても親指は多少なりとも「く」の字に曲げなければならない。そしてくの字でボタンを押すのって、けっこう力がよけいにかかるのだ。親指を「寝かして」押すのに比べると。
 ゲームの場合、選択と密接にかかわるジョグダイヤルボタンには普通「決定」ボタンを割り当てるから、特によく押すボタンになる。これが押しにくいっていうのは致命的だ。ちなみにその意味では、このコントローラなぜかめったに使わないL1〜R2ボタンが「寝かして」押す位置で、頻繁に使う△□ボタンが「く」の字で押す位置に配置されてるという間違ったこと(*1)になっていて、非常に指が疲れる。

ホリはやはりホリ

 しかしもっと指が疲れるのは十字ボタン。そう、一番よく使うボタンが一番疲れるようになっているのだ。これはジョグダイヤルを十字ボタンに内包したせいだろうけど、ひどく押しづらい。ふつう十字ボタンっていうのは (実際は違うんだけどあくまで感覚的には) 十字の真ん中に指を置いて、そこから力をちょっとかければその方向に入力される。任天セガソニーどれでもそうである。ところがこのコントローラだけは、十字の真ん中に指を置いたらうまく入力できないのだ。右に入力するときは、十字ボタンの右端に指を置かないといけないのだ。ば、馬鹿な! それでも意地で真ん中に指を置いて操作しようとすると、なんとジョグダイヤルを押してしまうという恐るべき罠。
 唯一、人差し指のトリガーボタン(*2)はいい押し心地で文句のつけようがないんだけど、たとえばここに○ボタンを割り振ったとしても、プレステの電源を切ったら割り振り設定もクリアーされてしまうという悲しい仕様。ど、どうしてこんなことに!

 あーなんつうか、昔からホリの製品は思いつきは抜群なんだけど、そのインパクトだけで発売しちゃうっていうか、本当思い返せばホリカードのころからそうでしたよ。そういう会社なのかなー。世の中そういう会社があってもいい気はするけど、ちょっと人におすすめはできない。
 そう、そんな結論が出てからすぐのことだった。あのコントローラに出会ったのは……。

(つづく)

*1 間違ったこと

具体的には十字ボタンの上にL・Rボタンが、下に○×△□ボタンが配置されてる。なんでこんな仕様にしたんだろう。

*2 トリガーボタン

デフォルトでは×ボタン。ちなみにこのコントローラについてるトリガーボタンは1つだけである。

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2003.01.02(PC・ゲーム関連より)

シグマA・P・Oシステム MS-R23

マウス操作というのは基本的に姿勢が机の前に固定される。きっちりした作業はともかく、ただダラーッと非アクションのゲームしたりインターネット見るくらいだったらもっと楽なデバイスがあるんじゃないだろうか。そう、たとえるなら片手コントローラのような! そんな中、見つけたのがこれである。

ちょっと昔の話ですが

 「リングマウス」ということになっているが、どっちかといえばトラックボール? 拳銃の引き金みたく持つとこが特殊なトラックボール? そんな感じの製品がコレ。親指がボールとその上にあるボタンに、引き金にまわした人差し指がトリガーボタンにそれぞれ対応してる構造(*1)です。
 ちなみにどうも元は外国製でやたらにOEM販売してるらしく、シグマAPOシステム社以外のメーカーからも同一製品が多数出てる模様。ジャンキッシュなコンピ店の片隅で売られてる率高し。なこの製品ですが、現在ではホイールスクロール機能がついた上位機種とかも出てるらしいです。とりあえず今回は僕が買ったノーマルな素な機体の話ということで。

しまった、使えねえ!

 実際の使用感たるや、なんつうか全然ダメだった。ゴメンこればっかりは弁護しきれないと成歩堂龍一でも思うほどにダメでした。
 手で握るトラックボールっていう発想はまちがいなくいいんだけど、いかんせんモノとしての仕上がりが悪いのだった。
 まず致命的なのは、ボールの保持力が弱いということ。えーとこれ簡単に言っちゃうと、ボールがグラグラするっていう感じで。そのため、動かすたびに微妙なストレスになる・マウスカーソルが勝手にピクピク動く・ついでにホコリがたまりやすい、という三重苦を余裕で抱えている。こ、これでは使えねえ! あと、ホコリの掃除が異常にしにくい構造にもなっていて、わざわざシリアルNo.シールをはがしてやたら奥にあるネジをドライバーで外して分解掃除しないといけないというある意味メンテナンスフリー仕様。あー。
 それと人差し指で押すトリガーボタンの位置が微妙に悪くて、うーんこれは実際に使ってみないとわかりづらいだろうけど、支点と力点をすごく間違ったつくりっていうか、トリガーボタンを押しながらボールを回す操作 (つまりドラッグ) がメチャメチャやりづらい構造になってます。ボールを動かそうとするとトリガーにかかった人差し指を離さずにはいられないっつうか。たぶんボタンの位置をもうちょっとボールから離せばよかったと思うんだけど。

 そんな感じでまあいまいち感あふれるデバイスでしたな、実際。かといってこれ以外にWindowsで片手用コントローラってないんだよなー。発想はいいんだけどなー。と思いながら、僕はリングマウスを引き出しの奥に放り込んだのだった。そして……。

(つづく)

*1 構造

横から見るとこんな感じ。

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2003.01.02(PC・ゲーム関連より)

アスキースティックL5

あれはドラクエ3発売直前の1988年初頭、ファミ通 (当時『ファミコン通信』) にその広告は掲載された。「RPGを片手で遊ぶ!」そのコンセプトに衝撃を受けた僕は、近所のおもちゃ屋でさっそく予約をしたのだった……。

壮大なる前置き

 あ、さすがにもう捨てちゃったので、今回画像はなし。気になる人はGoogle等で探してみてください。
 で、なんでいまさらとっくに捨てた10年以上昔のファミコン専用コントローラの話なのかってとこですが、この話をしておかないと先が続かなくなるので。
 とにかくこのコントローラは衝撃だった。おそろしく使いやすいのだ。片手用コントローラとしては最初にして最高の作品だった。……あ、ごめん少し冷静に思い出すと、ホリの『ホリカード』の方が片手コンとしては先だったかも。まあとにかくそれほどに衝撃的な傑作だったのである。
 おおざっぱに言うなら、このL5の便利ポイントは純粋に「片手で遊べる」こと。特に連射とかの付随機能があるわけでもなく、ただ単に形状が片手用にモディファイされているという、要はただそれだけのコントローラではあった。しかし2つの理由によって、このアイテムは伝説の名機となったのだ。
1)抜群に操作性が良い
2)とにかく片手で遊べるのは素晴らしい

伝説の始まり

 まず操作性について。
 「L5」という名前が実は「エルゴノミクス (人間工学)」にひっかけたシャレだというのは有名な話ですが、そのセンスはともかくとしてたしかにそう言うだけのことはあるグリップ性の良さで、異常に手になじむ上に軽い。唯一の欠点は左手専用というところだろうか(*1)
 で、ボタンのストロークも非常によく考えられていて押しやすい。ファミコン用コントローラとしてはかなり「深くない」ボタンで、まあいわばマウスのボタンくらいの深さだろうか。それが手に握って押す上では非常に使いやすかったのだった。
 ちなみにもはや忘れ去られて久しいことながら、競合機種である『ホリカード』は悪夢のような操作性だった。写真を見てもらえばわかると思うけど。

 そしてもう1つの魅力が、片手で遊べるという純粋にそのこと。まーひとつには左手でコントローラ握って、右手ではメモとったりマッピングしたり攻略本開いたり、っていう用法があげられると思うんですが、そんなことは実はどうでも良いのだった。
 どういうことかっていうと、片手コンだとプレイヤーの姿勢がものすごく自由になるのである。ためしに両手用コントローラを握るフリしてみるとわかると思うけど、どうやっても両手の位置が胸か腹の前あたりに限定されるでしょ? ところが片手コンの場合 (はい、ここで読者の人も仮想片手コンを握ってみてください) 、どんな姿勢でも自由なのだ。コントローラ持った手を地面に向けてダラーンとしてもおおいに結構なのだ。腕をイスのひじ掛けにのせてコントローラを横向きにしたっていっこう問題ないのだ。なんだったらフトンで寝ながら遊ぶのも可。ひとことで言えば、両手コンで必須な「気負った姿勢」をとらずにすむわけですよ。これがメチャメチャ楽で、まーアスキースティックL5といえば僕らにとって夢のマシンなのだった。

 そしてそれから時は流れ、コントローラのボタンの数は増え、スーパーL5はかなりどうでもいいデザインになってしまい、片手用コントローラはいつしか人々の記憶から消えていった……。

(つづく)

*1 左手専用

ちなみにこの後継機種であるスーパーファミコン用『アスキースティック スーパーL5』は両手用になったのだが、そのかわりものすごく手になじまない形状になってしまった。
その後スーファミ用ではL5とスーパーL5の折衷型という感じの『アスキーグリップ』というのも出たんだけど、あれはどうだったんだろう。形を見るかぎり使いにくそうだったけど。

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