人生: かまいたちの夜2(まとめ読み)

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かまいたちの夜2(まとめ読み)

プレイステーション2用

※下に行くほど新しい記事です。


目次から...

2002.07.22(かまいたちの夜2より)

TIME GOES BY

 なんといきなり『かまいたちの夜2』まで始めてしまったのである。スーパーマリオサンシャインもまさに今やってる最中だってのにかまいたち2まで始めてしまった今日この頃である。いや本当に、どうしよう。
 今日はたまたま休日だったからいいんですけど、これが平日とかたまの休みとかなるとこうもいかないだろうっていう……まあそのへんのことは後でまた書くんですけど。
 とにかくかまいたちである。ひらがなが連続して読みにくい。それはともかく『かまいたち2』である。なんでマリオやってる最中に『かまいたち』まで、と思う人もいるかもしれない。特に僕なんかは何かのゲームやってる間は別のゲームはやらないタイプの人間で、ドラクエ7やってた時なんか半年もの間ほかのゲームに触らない時代を築き上げてましたよ。そんな僕がいきなり同時プレー解禁とくるのだからこいつは事件だ。
 でまああんまり引っぱってもしょうがないんでさらっと理由を書くと、「季節モノがいまブームだから。自分の中で」
 なにしろマリオであんだけ夏本番気分を満喫した直後というかむしろ真っ最中じゃないですか。これはやっぱ季節的に今が夏だからっつう面もたぶんあると思うんですよ。夏を舞台にしたゲームは夏にプレーしてこそ華、とか思ってみたわけですよ。
 そんな意味で『かまいたち2』! マリオで南国の夏とかを存分に味わう一方で、もっとこう冷や麦めいた夏を味わうとすれば季節はまさに今。開けた窓の向こうの家から風鈴の音が聞こえるようなイメージで。つけっぱなしのテレビから「あなたの知らない世界」かかってるような感覚で。

 とまあそんな具合でやってみたんですけど、……これ、違った意味で怖い。
 あのー僕的に文章読んで怖くなること自体がほとんどないタイプの人間なんで、そういう普通の怖いっていうのはなかったんですよ。でも、これは……なんていうか、いわゆる最初のシナリオをクリアしたんですよ。比較的ふつうに。その後そのへんの細かい分岐を一応全部チェックしたりとかもしつつ、それも終わったんでまー今日はこのへんかなって終わろうとしたら……知らないうちに6時間経ってましたよ。怖っ!
 時間の経過ぜんぜん気付いてませんでしたよ。だいたい僕とかゲームやってる時間の限界が短くて、1、2時間もやればもう十分だろっていう感覚でふだんゲームやってるんですけど、これは……もう、シャレになってないレベルで夢中になってましたねー。なんなんだろうこの没入度っていうのは。
 正直シナリオとか、スリラー物としては軽めじゃん?とか思ったんですけど、それが良かったのかな。重厚な文章だとよく「胃にもたれる」って言うじゃないですか。そう長時間読んでいられないところあると思うんですよ。多分。
 それに音楽や効果音とか、あとメッセージスピードのテンポの良さとか、デジタルの小説ならではの、まあ賛否両論なとこもあるんでしょうけど、少なくとも読んでて退屈するスキを与えないってのはスゲエなと。
 あと操作性が異常に快適。ムービースキップができない(*1)のはあれですけど、全般においてキビキビ動作するし読み込み時間とか気にならないし。フローチャート(*2)で前の選択肢まで戻るとことか、ここまで軽々と戻れちゃって本当にいいの?とか思いますよ実際。

 そんなこんなで6時間耐久。問題は明日以降だ。
 仕事やってから『かまいたち2』6時間耐久はあまりにつらいはずだ。それにマリオサンシャインもあるし。でもたぶんゲーム起動したら今日と同じノリでふと気付けばあれ、もう朝焼け? 綺麗ー。とか言っちゃってるのは容易に予想できる。
 あー困った。遊びたいんだよなあ正直。他のシナリオどんな展開になってんのか気になってしかたないんですよ実際。やっぱり次の週末までとっとくしかないのかなあ。あー。

*1 ムービースキップができない

後で知ったんだけど、できたらしい。

*2 フローチャート

このゲームやったことのない人には、「オートマッピングのシナリオ版」っていうたとえでわかってもらえるでしょうか。

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2002.07.23(かまいたちの夜2より)

恐怖の研究

 もうなんて言うか……順序だてて話すと、結局昨日の日記書いた直後にまた電源入れちゃって、結局深夜ですよ。
 進行状況を少しだけ具体的に話すと、オカルティックなシナリオをプレーしまして、それが完結したところです。ああその説明だと『かまいたち2』は多かれ少なかれ全部そうか。えーとじゃあ、いささか魔術的 (広い意味で) なシナリオ。もっと端的に言うならば、「マジカルドミカル私の魔法で9人全員死ね☆」っていうシナリオ。←思うにそれはちがう
 で、例によって細かい分岐を総当たりで確認したり、あと分岐がどうしても埋まらないところは後回しにして電源を切ったり。
 それでその深夜の頃の話なんだけど、思ったより怖かったです。
 部屋真っ暗にしてたっていうのもあるんだろうけど、なんつうかこう遊んでてふっと後ろとか見たらなんかがいるだろう絶対! よくわからないけど貞子チックな人物とか、なんかドッキリするような仕掛けとかが背後にあるのはこちとら百も承知だ! だから見ない! 僕はゲームやってるだけですから、後ろとか決して見ません! とか男気満点で前のめりに遊んでたわけですよ。
 そんなこんなで思ったんだけど、このゲームってドッキリ系の怖さはあんまり無いんですね。意外に。
 えーとドッキリ系っていうのはいわゆるホラー映画とかスプラッタ映画でおなじみの、いかにもなにかありそうな雰囲気を匂わせて引き込まれたところにドジャーン!とか荒木比呂彦だったらそんな擬音で書きそうなくらいのいきなり具合で恐怖物件がドーンそして音もバーンっつう、そういうやつ。
 あの演出、意外と『かまいたち2』じゃ見ないですねー実際。サウンドノベル(*1)の性質からいって、すごくやりやすそうなのに。というか……まあ、それやられると多分ものすごい悲鳴とかあげるんで、深夜に。だから個人的にはむしろ助かったという面もあるんですが。

 基本的に文章だと、ドッキリ系の怖さって表現不可能ですよね。どんなに文章で気分盛り上げてって唐突に「それはお前を食べるためだよ!」とたとえば太字で書いたところで、ドッキリはしないじゃないですか。音とか動画とか、作り手がタイミングをコントロールできるメディアじゃないとドッキリ系は難しいと思うんですよ。
 で、じゃあ文章が得意な怖がらし方ってなんなのかって考えてみたんだけど、思うに不安系ですよそれは。あ、この「系」もいま書きながら適当に名づけてるだけなんでなんつうかまあ滅茶苦茶なんですけど、とにかく不安系。
 いかにもありえないような、それでいてあったらいやなことが起きるタイプの恐怖。実際さっき言ってたような「部屋でゲームやっててふと後ろをふりかえると貞子ぎみな人が」っていうのも、基本的にありえない話じゃないですか。100%ないといいきれるんですけど、でもあったらスゲエいやだなあっていう。
 それって本当にありえない話っていうのが前提だから、文章だと強いんですよ。「こんなことはあり得ない。だがこれが事実なのだ」とか書いちゃえばもう、とりあえず文章の中では事実っていうことになっちゃうんだから。
 逆に映像とかだと、なんていうか「雑音」が多くてあんまり恐くないんですよ。「こんなことはあり得ない……つうか実際、特撮じゃん?」みたいな気持ちになっちゃう面あるじゃないですか。役者の演技とかカメラワークとか予算とか、どっかが足を引っぱる部分多いんですよ映像。文章はその点読者まかせの部分が多いんで、ありえない恐怖物件を描かせたらけっこう怖いっていうか、事実今回の『かまいたち2』のシナリオは中盤けっこう怖かったですよ。

 そして話は現在にたどりつく。えーとね、まさしく今このページ書こうとして電源入れた直後くらいの話なんですけど、開けた窓のむこうからものすごい子供のうめき声が聞こえてきたんですよ。
 いや……、まあ、たぶんさかりのついた猫なんでしょうけどおそらくそんなとこでしょうけど、僕も猫好きとして言わせてもらえば絶対さかりのついた猫はあんな声出さねえんですよ! ここ2階で周囲に塀も木もないのに、なんか音がメチャメチャ近いし! あきらかに恐怖物件が窓の外でマリオサンシャインよろしくぶらさがってるんですよ。それ以外説明つきませんよ。
 ブラインド開けて確認したりは絶対しませんよ。開けたらその瞬間に青白フェイスの貞子状の何者かが刃物めいたものをこっちにふりかぶってるのがドギャーンってなるに決まってるんだ。ああ絶対開けないとも。僕はこの窓を絶対に

*1 サウンドノベル

あれ、そういやいつのまにか「サウンドノベル」って言い方しなくなってる。パッケージ見ても載ってないぞ。

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2002.07.27(かまいたちの夜2より)

さすがにそれは思慮に欠ける

 いやあ、もう、困っちゃった。
 今日遊んだのは、えーと未プレーの人に配慮しつつ端的に書くのなら、虫にまつわるシナリオ。
 これ言っちゃうとこのシナリオが好きっていう人に怒られるかもしれないんですけど、中盤くらいまでもう本当死んだ目をして遊んでましたよ僕は。
 ひとことでいえば「さすがにそれは思慮に欠ける」という感じで、そこでこの行動はあんまり軽率ではないかとか、ふつうそんな簡単に納得はしないだろうとか、それはあまりに飛躍のしすぎではないかとか、こんな簡単なことに気付かないのはなぜだとか、あとプレイヤーの選べる選択肢がどれも「主人公=頭悪い」に結びつくのはどうかとか、そんな具合でかなりゲームに入り込めなかったんですよ。
 話のあらすじだけ追ってみると、意外にしっかりした筋立てとか生理的にイヤな小道具の使い方とか、もっと推敲したらスゲエ怖い&面白くなってそうなのに、これがためにゲームに入り込めなくてなんとも死んだ目ぼんやりプレーしかできないっつうのは悔しいじゃないですか。
 これって小説における「編集者」がいないせいもあるんじゃないのかなーとか思うんですけど。もちろんゲーム会社の人がそれにあたる仕事はしてるんでしょうけど、プロ中のプロたる本職の編集者とはやっぱり違うだろうし。あと小説家の人が監修してたりもしますが、作家と編集者ではやっぱりスキルの内容が違うものだろうし、というかそれにしたって「振りかざす」という言葉の使い方がどうみても100%間違ってたのは、いくらなんでもあんまりじゃないかとか思うんですが(*1)

 あと、いわゆるところの「チープな特撮」とか、細かいところでやたら合わないつじつまとか、文章というかイチ小説としてあんまりな技巧のなさとか、ものすごく場違いな鳴り方をするBGMと効果音とか、えーとその、なあ? という感じで、相当ガッカリプレーだったわけですよ今日。たぶんそういうつっこみ所をいちいちつっこんで書いたらけっこうな面白レビューテキストサイトが誕生すると思うんですよ。つっこみの部分は太字で。
 で、後半。
 やっと気付きましたよ。これ、B級ホラーじゃん!
 えーとまだこのシナリオやってない人のために詳しい話はしませんけど、ものすごい立派なB級ホラーでした。いや、正直大笑いですよ(*2)。エンディングも「あーB級ホラーといえばこれはこうなるなー」と思った方向にリアルで進んでいくほどのもうB級ホラー節全開で、それ見ながらあーこりゃもう全部許せちゃうなーと思わず納得。
 そうやって考えれば、「さすがにそれは思慮に欠ける」というのはもう凄いB級ホラー特有の……なんつうか、演出?
 たとえば『13日の金曜日』なんつったらもう思慮に欠ける若者 (そしてジェイソンがチェーンソーをギャーン) のオンパレードだったけど、それはもうなんでこんな危機的状況なのに一人でのこのこ暗がりに行きますか?という感じだったけど、そういう「さすがにそれは思慮に欠ける」感を出すためにこのシナリオもわざわざそういう事やってるんですよ。すべての謎が解けましたよ。
 まあそんなわけでけっこうに楽しめた今日の僕だったんですが、実際の話みんなが楽しみに待っていた『かまいたちの夜2』で徹底したB級ホラーをやるのって結構な英断だなーと思ったり、実は作ってるほうはそのつもりが無かったりしたらちょっと気まずいなあとか思ったりしたんですが、まあいいや。

*1 振りかざす

選択肢に「振りかざす」と「頭上にかかげる」というのが別々にあって、どう違うんだろう?とか思ってたら、「振りかざす」は「対象物に向かって振る」という意味合いで使われていた。いや、それは……。

*2 大笑いですよ

B級ホラーで大笑いするのは、人としてとても正しい行為だと僕は思います。

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2002.07.28(かまいたちの夜2より)

終わりがないのが終わり

 終わりました。
 ひとことでいうならば、その、輝かしげなしおりを発見しました。これは隠したことになっているのか。
 やたら展開早いですが、なにしろ何時間もぶっ通しで遊んでたから。
 本当にこのゲームの「つい続けてる性」の高さときたら半端じゃないと余裕で言いきれる。
 『かまいたち2』のテンポの良さっていうのは異常というか、正直ゲームやってて一番めんどくさい作業ってのが実は「ゲーム終了」選んでセーブ待ちの時間というくらいで、それ以外の作業すなわちふつうのゲームをつい続けちゃうっていう、恐怖のシステム。

 そんなこんなで1日分の日記にとうてい書きがたいほどの多量のエピソードをこなしきったのですが、えーとまあ順番に書いてみよう。

 まず最初に遊んだのが、こう未プレーの人に配慮しつつ書くのならば「タイトルが全部カタカナで書かれた篇」。うまく隠しきった気がする。
 これ謎ありアクションありで面白でしたよ想像以上に。そういえば前にやった時にけっこう怖かった魔術的なシナリオ、あれも同じ人がシナリオ書いてましたけど、個人的に面白シナリオライターにカテゴライズされましたよ今回。
 そんな夢見る時を過ぎて、ある種のしおりを発見いたしました。というかこれはもう『かまいたち』とかサウンドノベルの基本みたいのものなので正確に表現しますが、ピンクのしおりですよ。桃色シナリオの登場ですよ。それは猛烈な桃色片思いぶりでしたよ。
 というか、えーとこのエロスぶりはOKなんですか? 仮にもゆりかごから墓場まで誰もが遊ぶゲームのはずの『かまいたち2』で、この直接的なエロスにはなんらかの問題がありはしないか。いちおう説明書とかパッケージ見てみましたけど、全年齢版でしたよ? 暴力・グロテスク表現ありでしたが、そういうのと別ベクトルむしろ逆ベクトルですよ、これ。
 とまあ僕が心配する筋じゃないですけど、なんか妙な心配をしたりしている間にもものすごいショートシナリオを2つほどクリアーしてたり。もうこのシナリオ、すごいションボリですよ。いい意味で。がっかりですよ。もちろんいい意味ですよ。いや本当に。
 それやこれやで他のシナリオを連続クリアして、ああこのへんはちょっとはしょるんですけど、それというのもあんまりゲームのテンポ良いせいで猛スピードで消費しちゃってて思い出というのがさほどないので。

 あと、今しか言えないから少し苦言めいたこと言ってもいいですか? しかもゲームのエンディングにまつわるある種の事実をさらっと言ったりもするんですけど。だからそういうの知りたくない人はこれから次の大段落まで読まないでいただけるとありがたいんですが。
 これ『街』遊んでるときも思ったんですけど、えーと、いわゆるトゥルーエンディングってあるじゃないですか。たまに「トゥルーエンディングなのにいやな目にあう」って場合あるんですよ。
 なんていうかアンハッピーエンドですよ。個人的には小説とかでもアンハッピーエンドってあんまり好きじゃないんですけど、こういうノベルゲームはむしろ別口で、「ゲームの場合エンディングは絶対ハッピーでなければならない」っていう持論の持ち主なんですよ僕は。アスピック(*1)の時代からそうですよ。
 これは理由あって、ゲームシステム上プレイヤーはバッドエンドを断固として回避して遊ぶわけですよね。一度トゥルーエンド見た後はバッドエンド目指して遊ぶこともありますが、基本的にはバッドエンド回避の気持ちでがんばっていくじゃないですか。そうしないとゲームが成り立たないので。にもかかわらず、そのバッドを回避してたどりついたトゥルーがまるでバッドのごとき結末っていうのは、必死にバッド回避してきたプレイヤーに対する裏切り行為だと思うんですよ。
 まあそれほど問題じゃないっていうか、『街』と比べたらずっとましだとは思ったんですが。

 で、気が付けば早くも輝かしいしおり登場ですよ。
 ……あー、というか白状すると、このしおりを出すまでに2つ3つほど詰まりまして、インターネットでよろしくやりました。←なんとかして言葉をにごす
 でも実際インターネット凄いね! あの僕は考えたらあんまり最新ゲームって買わない……というか買うことはあるんですけど、発売日に買っても半年くらい余裕で寝かしちゃうタイプなんで、とにかくリアルタイムで情報が更新されてるさまって見たことなかったんですけど。
 いまってまだ発売してマジ間もないですよね? まだ発売後1週間なのに、このスピード攻略具合ってどうなの? つう具合にもう早くも完璧に攻略しきってるんですよ各所で。もうGoogleのクロールが間に合ってないの。あの攻略する人々っていうのが、もうなんだろうあの情熱は。
 あ、そうそう。それで判明したんだけど、やっぱり攻略サイト見て正解だったっていうか、普通に遊んでてあれ、わかるもんなの?
 どう見ても解けそうにないっていうか、あれ、バグでしょ? って言われても困ると思うんですけど。
 ちょっと納得いかないところがあると即バグあつかいするのも実際どうかって思うんですけど、だってこれフローチャート見ても分岐してないんですよ。緑の分岐じゃなくて普通の灰の分岐で(*2)、線がもうすでにつながってるんですよ。それはつまり分岐しおわったってことじゃないですか。にもかかわらず、その先を見続けてくと新たなシナリオが始まるんですよ?
 あと、選択肢を選んだ直後ではフラグ立たずに、その先の文章をずっと読まないとフラグが立たないっていう事があるってのも気付きませんでした。これは明らかに僕が悪いんだけどさ。これたぶん攻略サイト見ないかぎり気付きませんでしたよ僕とか。
 とかなんとかあって、登場したのが例の輝かしいしおりですよ。

 このしおりで起こるアレ、ちょっとハンパじゃなく怖い! えーと詳しいことはもちろん書きませんけども、なんていうか狂的なこわさっていうか、すごく理に落ちてないかんじが……もう……トイレ行くまでに絶対そこに至るまでの電灯とか煌々とつけ続けなければ行けませんよ。明かりつけずに行くくらいなら我慢しますよ。事実僕は電気消してゲームする派の人間なんですけど、その場面に関しては思わず電気つけましたよ。煌々と。いわば不夜城ですよ。
 ていうかね、あの場面でなんでジャストタイミングで地震が起きるの? リアルで。リアル地震ですよ! リアルアースクウェイクがマジで起こったんですよ! 半泣きですよそれは本気で! なに? 神? 神とかが僕を泣かせにかかってるわけ? やる気か神!

 それで思ったんですけど、あれ……で、最後……なんですかね。まだこの先にすごい恐怖が待っていそうな気もするんですよ。終わりじゃないような気もするんですよ。まだこの先に追加シナリオがありそうな気がするんですよ。
 あ、これは実際わかんないですよ本当に? マジであれで終わりかもしれないんだけど、でも終わりじゃないかもしれないような……このモヤモヤした感じもふくめて怖いんですけど、あー、もう……終わってもなお怖さが終わらないっつう、そのゴールドエクスペリエンスレクイエムっぷりはどうなのよ? ジョジョの第5部の話ですけど。

 思うのは、今この時期に遊んだのは正解だなーっていうことで。夏っていうのがもう「夏=怪談」っていうノリの風情があって楽しかったのもあるし、もうひとつは『マリオサンシャイン』同時進行で遊んでるんで、たとえ怖くともワッホーなんつってジャンプすれば心は晴れやかに戻るっつう見事なリカバリー機能。
 もう記憶の底に封印してたいやな思い出なんで今になるまで忘れてたんだけど、僕にとって夏と怖い話の結びつきって鬼門なんですよ。
 コミックボンボンで『次元生物奇ドグラ』(*3)読んだ小学生のときは本当もうひと夏のあいだ恐怖につぐ恐怖で、いまだにあの頃の思い出の場所 (駅とか) 行くといやーな気分になるくらいだし、もう成長して高校生とかなってもそういう夏場の恐怖話でせっかくの夏休みがどんよりしたりしたんですよ。恐がりっていう以上になんか、夏の暗黒面にうまい具合に怖い話がシンクロしちゃったりして、なんだ「夏の暗黒面」って。
 たぶんすごい個人的な感覚だろうから読み飛ばしていいんですけど、夏って爽快で楽しい一方で、なんかあの太陽のギラギラ感とか、クーラーの人工的な涼しさとか、永遠と思えるくらいの長い休みとか、なんかこう非人間的なイヤな感覚も感じるんですよねー。いや個人的な感覚だとは思うんですけど、自分の中の暗闇を発見しやすい時期なんですよ、夏。
 どんどん個人的かついやな方向に話向かってるんでこの件は早々に切り上げますが、とにかくそんな具合に実は危険度大だったんですよ『かまいたちの夜2』。
 だから今年の夏はマリオサンシャインがあってくれてよかったっていう、なんだか変なまとめになっちゃったなあ。

*1 アスピック

ずっと昔のパソコン用RPG。詳しくはこんな感じ

*2 緑の分岐じゃなくて普通の灰の分岐

ゲームやってない人にはこう表現されてもさっぱりでしょうが。

*3 『次元生物奇ドグラ』

あれから何年も経った最近になってわかったことなんですが、どうやらあの夏このマンガは数え切れないほどの小学生を恐怖のどん底につき落としていたらしい。

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