人生: 過去ログ 2003年02月

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過去ログ 2003年02月

※下に行くほど新しい記事です。

2003.02.08(サイレントヒルより)

ここ最近のこと

 忙しさにかまけたり風邪で伏せったりとかそんな具合でぼんやりしてたらこのありさまで、なんだかずいぶん久しぶりの日記である。個人的にいわゆる「病気自慢」はあんまり好きじゃないんだけど、それにしたって「なんだかまわりの声がよく聞こえないなー、おかしくないか? だいたいなんだよさっきから聞こえてるこの誰か知らない人の声は。あれ? そういえばヘッドホンが耳にはまってるよ? あれ? ラジオか? そうか、ラジオか!」という一連の思考の軌跡をたどった時は、さすがにこんなことしている場合じゃないと思ったね。すごく。
 まあそんなこんなでサイレントヒルもずいぶんやってないわけで、やっとこ遊んでみたら今自分がどこを目指していたのか速攻で見失う始末。まあマップを見ると丸印が大きくついてたんですぐわかったけど。親切設計万歳。
 というか実際このゲーム、意外に親切設計だよなーとか思いましたよ。プレイヤーを思いっきり突き放したつくりと見せかけて、っつうか実際突き放してはいるんですけど、その一方でそんな具合に次に何をすればいいのか明確になってたり(*1)、絶妙の場面でセーブポイントが登場してきたり、「行きは大変でも帰りは一瞬(*2)」な移動手段が用意されてたり。実際、親切設計になってるからって怖さが減るわけじゃないんだからこういうのは大歓迎ですよ自分としては。あーなんつうかだめなホラー作品ってゲームに限らず、怖がらせることとイヤな気分にさせることを取り違えてることって多いじゃないですか。そういうところを間違えてないのはやっぱり立派だ。
 それで現在の進行状況としては、えーとこのゲームの場合、舞台が現代なだけに場面場面があんまり劇的に変わりはしないからぼかして説明するのが難しいんですが、白衣を着た方々のいそうな場所。つうか実際いた。いやな形でいた。あとそういやミニスカパンチラシーンとかもありましたよ? いやな形で。そういう場所。
 最初のうちはまあなにしろ以前に行った、例の教育施設がHELL級の恐ろしさだったんで実際余裕かと思ってたんですよ、白衣を着た方々のいそうな場所。マップ見るかぎりそれほど広くもなさそうだし意外と簡単に終わりそうじゃねえ?とか思ってたら、例の移動手段のあたりで雲行きがあやしくなってきて、なんかもう土下座とかしますから許してください。というくらいのホラースポット (USOジャパンが裸足で逃げ出すような) になってたんで、怖かったです。
 それもどうにか一段落しまして、今度はどうやら宗教関係の施設に行くことになっているらしく、まあその前に町中をうろつくことになりそうだなーという次第。

*1 次に何をすればいいのか明確

あといい意味で選択肢が限られていて、自然に進むべき方向に進むようになってます。

*2 行きは大変でも帰りは一瞬

具体的に説明するとあれなのでドラクエでたとえると、一度行った場所なら以後はいつでもルーラで途中をすっとばして瞬時に行けるとか、そういうやつ。

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2003.02.09(サイレントヒルより)

彼方からの手紙

 君がこの日記を読む頃には、僕はこのゲームを終えているかもしれない。
 そういう訳でなんか知らないが急展開である。宗教施設に行かねばならないことになったかと思えば、なんかもう怒濤の展開がビッグウェンズデー級に押し寄せてきて、あれやこれやという間に、えーとそれでもあえてぼかして言うなら、じめじめした場所に来てしまった。というか多分このじめじめした場所すらもいま終わりかけている。
 思うに大詰めなのだ。ストーリー展開にしても、これまでひどくぶつ切りで提示されていた数々の手がかりがひとつにまとまりかけているのだ。というか実際だいたいこういうことになってるんだろうなーと想像はつくんですが、その意味もう残るは大ボス級の存在が出てきて「全てはこれこれこういうことでした。あと死ね!」と謎解き&ラストバトルになりかねない勢いです。そういう展開です。今いるじめじめ空間も、広さといい雰囲気といいちょっとしたラストダンジョンの風情をただよわせています。まあこれが間違いで、この後さらに数十時間ゲームが続くという可能性だっておおいにあるわけですが、とにかく今の気分から言えばラスト間近っぽいのだ。

 ゲームが終わりに近づくときというのは、どうにも複雑な気分になるものだ。それはオチというかラストを早く知りたいという気持ちと、この楽しい日々が終わりを告げてしまうのはなんだかもったいないなあという気持ちのせめぎ合いで、いやまあこれがつまらないゲームだった時には「もうラストもだいたい想像つくし、後はどうでもいいや」ということになってエンディングを見ないまま満足して売っぱらったりもするわけですが。
 そんな終わりを見たい、でも終わらせたくないという複雑な気持ちを抱えて僕は常にゲームの終盤を遊ぶわけですが、このゲームの場合はそこにさらに、この恐怖と緊張のかたまりみたいなゲームが終わるのならそれはそれでひとつの安息ではなかろうか、という気持ちもないまぜになってさらに複雑です。正直言ってこんなにストレスがたまるゲームって生まれて初めてだよ! いや面白いからいいんだけど! なんつうかもう映画とかで脇役の警官 (はた目にも死亡確定) とかが暗闇に向かって「畜生! 出てこい! そこにいるのは分かってるんだ!」とか銃をやたらあっちこっち向けるあの気分が、物凄くリアルに実感できました。そんなゲームでした。

 いや、思わずまとめちゃったけど、本当にいいのか。えー、とりあえずこれからじめじめ空間を抜け出したいと思います。次回乞ご期待。

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2003.02.13(サイレントヒルより)

最後だしいろいろ書いてみよう

その1:まとめ
 とりあえず前回からの報告。えーと、あそこから先が思いのほか長かったです。うわ格好悪い。いや実際の話、あの先にちょっとしたおまけ的要素があったからその分長引いたっていうか、えーまあもういいです。終わったし。
 なんかもうある意味意地なって遊んでたところありまして。だってもう終わり目前っぽいのにセーブしてやめるのってもったいないじゃないですか。あと10分程度で終わるなら今日中に終わらせようとかいう気持ちがなんだかんだで1時間くらいですよ。まあ1時間つってもそれほどの長さじゃないわけですが、このゲームの場合恐怖につぐ恐怖なので、それだけ連続で遊ぶのはやっぱり珍しかったりする。個人的には。慣れっていうのもあるんでしょうか、最後のほうともなると怖さに耐性がだいぶついたっていうか。たしかに今にして思えば最初の方なんかもう全然怖くないと思うんですよ。いまや僕はチキン野郎を脱皮したのです。この日記はそんな、男としての成長を描いた感動ロマンだったのだ。無理を言っているのは百も承知だ。

その2:薔薇の名前
 前にもちらっと書いたけど、このゲームに登場する地名はしばしばどっかで聞いたような地名である。具体的には「クーンツ(*1)通り」だったり「バックマン(*2)通り」とか「ダニッチ(*3)通り」だったりまあ数えあげるときりがないのだが、たぶん通りの名前ぜんぶに由来があるんじゃないかなー。これはまあ制作者のちょっとした遊びでありオマージュでもあるわけで個人的には好きにやってくれておおいに結構なのだが、しかし実際クーンツ通りっていうのはちょっと引いた。いやクーンツがどうこうってことじゃなく、語感の軽さが。
 こんな時ふと思い出すのが、ずっと昔、もう10年以上前の『ラプラスの魔』というゲームだ。クトゥルー神話(*4)を強く意識したゲームで、当然ホラー風味だった。後半そのへんはどうでもよくなってたが。あと難易度高すぎたと思う。そんなことはともかく、クトゥルーを意識した結果、序盤の町の名前は「ニューカム」になっていた。もちろん「アーカム」をもじった名前で、あと町の雰囲気的にはインスマスだった。これらもまあ要するに制作者のちょっとした遊びでありオマージュであり、あとこのゲーム制作陣はクトゥルーをリスペクトしてますという立派なカミングアウトでもあったのだ。だというのに「日本のゲームにオリジナリティ求める方がムリ」とか矢野健太郎(*5)が酷評していて、このばかなアメリカかぶれを一刻も早く誰かなんとかしてくれ、という気にもなったのだが、話がだいぶそれた。
 何が言いたいのかっていうと、つまり、こういうのは権利的に大丈夫なんですか?っていう、疑問と心配。


その3:エンディングまで、泣くんじゃない
(この話はゲームのシステム上重要でありつつも説明書等では隠されている部分を含むので、大事なところを知らずにいたい人は読まない方がいいかもしれませんが、逆に知っておいた方が楽しめる情報とも言える気がするわけで、まあ好きにしてほしい)
 という前置きもバッチリ済んだので速攻話はじめますが、あの、このゲーム終わったわけですよ。するとエンディングやら何やらで(*6)、なんつうの結果発表ー!があるじゃないですか。敵を何匹しとめたとか、クリアに要した時間はいくらだとか、そういう奴。個人的にはそういうのはあんまり興味ないので適当に○ボタンで飛ばそうとしたんですが、ちょっと気になる1節があったわけですよ。
 「ENDING: GOOD」
 あれ、ちょっと待て、これはつまり、エンディングがいくつかあるってことか。僕が見たエンディングはGOODだった。それはまあBAD (たぶんある) とかよりはいいんだろうけど、もしかしてVERY GOODとかもあるってことか。そこでは主人公が美女と札束風呂に入ってたりするのか (おそらく間違い) 。な、なんか損した気がする!
 っつうことで世界につながるインターネットの情報網をアレして、具体的にはGoogleから「サイレントヒル 攻略」で検索した結果、やっぱりまだ他にもエンディングがあるし僕が見たGOODはまあ、それなりに良かったんじゃねえの?(寝転がってテレビを見ながら) という具合のエンディングだったことが判明しました。あー。えーと、急にものすごく話を変えますけど「子供の心を忘れない大人」って言い回しがあるじゃないですか。その伝で言えばこのゲームの制作者は、大人の心を忘れた大人だ! もっと具体的にはあんまりゲーム遊ぶ時間的余裕のない社会人の心を。
 仮にも僕だって社会人です。ちょっと微妙な線という見方もございますが、どうあれ納税もしてる身分です。脱税とかもしてる身分です (勢いにまかせて適当言うにもほどがある) 。とにかく正直言わせていただければ、最初から遊び直しなんて無理。とてもじゃないが無理。このゲーム大好きですしエンディング見たい気持ちもおおいにありますが、もう1回遊び直す時間と労力に換算すると「割に合わない」という大人感覚満点の、なんつうか社会の歯車? つまらねえ大人? そんな理屈が出てきて無理。つうか実際ゲーム作ってる人達だって社会人なんだから、そのへんの気持ちわかるでしょうが! とか思うんですが、まあこういうことになってる以上、そういうもんでもないのか。
 えーとぶっちゃけメールで教えてください。何が起こるのか。何が明らかになるのか。良いエンディング悪いエンディング、今夜すべてのエンディングで。挨拶とかなしで要点だけで構いませんよ? とにかく気軽に直球で! そのくらい追いつめられてるわけですよ。エンディングを知るためなら神をも殺す勢いですよ。五臓六腑に染み渡る勢いですよ。←勢い以外のことはわりとどうでもいいと思っている
 というかこれに限らずゲーム全般で、最初から(*7)やり直させるのってなんかおかしくないか? とか思うんですけど僕とか。最初からなんて十数時間ですよ。エンディングに至る道筋はもう見てるわけで、それをえんえん十数時間かけてもう1度見直せっていうのは、やりすぎじゃないですかあきらかに。『キャプテン・スーパーマーケット』だってエンディングは2種類あったけど途中はビデオ早送りできましたよ。ごめんたとえがあまりうまくない気がする。
 まあゲーム作ってる側の気持ち的には、2度目は2度目で効率よくてきぱきこなす楽しさがあるとか、ぶっちゃけ「エンディングの後もまだまだお楽しみ要素が」的な売りがほしかったとか、そういう言い分はあるんでしょうがあえて僕はそんなゲーム業界に「社会人の心を忘れるな!」とカメラに向かって指をさしてから背中を向けてクールに歩み去っていきたいわけです。なんかそんな感じで。

 という、なんか最後の最後でものすごくサイレントヒルに毒吐くような展開になってしまいなにぶんこのゲームがとても好きなだけに心苦しいものもある。実際そのうち『2』も遊ぶ予定だけど、そのときは事前に分岐点がどこかだけは調査しておこうとは思う。そう、やっぱり続編はぜひ遊びたいのだ。なんだかんだで。そこはぜひやっていきたいのだ。それくらい面白かったですよ実際。スゲエ怖くて。ちなみになんで今すぐ『2』買って遊ばないのかっていうと、間にぜんぜん怖くないゲームをクッションにしとかないと、恐怖で死んだりとかするので。僕が。それぐらい怖かった。あ、そういや『3』もじき発売されるんだっけ? 怖いなあ。ああ想像するだけで怖い。ああ恐ろしい恐ろしい。

*1 クーンツ

ディーン・R・クーンツのこと。いい意味でB級ホラー作家。ちょっと深みに欠けたりとか展開が急すぎたりとか、それもまた良し。サイレントヒルの序盤の町中誰もいない感はどことなくクーンツの『ファントム』前半に似てる気がする、ってのは言いすぎか。

*2 バックマン

リチャード・バックマン (その正体はスティーブン・キング。彼はその正体を隠し、日夜正義のために戦っているのだ。違うかもしれない) のこと。キング名義のときよりB級に徹しているのが特徴。サイレントヒルのある部分はバックマンの『レギュレイターズ』を彷彿とさせる、ってのは言いすぎか。

*3 ダニッチ

クトゥルー神話群にたびたび登場する町の名前。翻訳によってはダンウィッチとか。クトゥルー神話について説明すると異常に長くなるので、ここではB級ホラー小説の集合体と言っておく。あんまりサイレントヒルとは共通項がない気がするが、そういやキングの書いたクトゥルー物『クラウチ・エンドの怪』なんかは雰囲気が近いかも。

*4 クトゥルー神話

どうでもいいけど「クトゥルー神話」って書くと本当にいわゆる神々と英雄たちの伝説という雰囲気になって、知らない人が聞いたら誤解されそうな気がしてなんか困る。ホラー小説なのに。

*5 矢野健太郎

漫画家。自身がクトゥルーもののマンガ書いてるくせに、なんだその言い草は。自分はよくて他人はだめなのか。ちゃんと「インスマス」と呼ばないとだめだとでも尻の穴の小さいことを言うのか。

*6 エンディングやら何やらで

「文章はもっと真面目に書きましょう」って学校の先生とかによく言われました。

*7 最初から

厳密にはゲーム中盤のある分岐点からやり直せばいいみたいなんですけど、そんなのゲームやってる方はわからないんで余裕で上書きしてるし。そういや、このへんの「事前に攻略情報知ってた人だけが楽できる」っていう構造も、なんかおかしい気がする。機会不均等だ。ゲームの前に人は平等であるべきだ。なんか今、格好いいこと言わなかった?

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2003.02.16(映画の話より)

この星の一等賞

 Amazonで予約してた『ピンポン』DVD版が1日遅れで届いた (なぜ?) ので昨日から本編から特典映像だのコメンタリーだの1日中見てたら、さすがに疲れて気が狂いそうになりました。いや、別にいいんだけど監督のコメンタリーがちょっと聞き取れない&退屈すぎ。CGの解説とかは面白かったですよ?
 あーそれにしても夏木マリ (オババ) や竹中直人 (小泉先生) 見てると役者さんってすげえと思う。原作知ってると最初のうち違和感ありまくりなんだけど、見てるうちに全然気にならなくなるしなあ。窪塚も。悔しいがあんたたいしたもんだぜ、窪塚。
 あと番外編の『ティンポン』が想像をはるかに超えるバカさかげんで、呆れた。さすが宮藤脚本。また『木更津キャッツアイ』見たくなってきた。ニャー。

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2003.02.18(アヌビス -ZONE OF THE ENDERS-より)

おっさんおっさん

 のっけから悪夢のようなタイトルをつけてしまって猛反省の真っ最中だが、なにしろこの間の2/14ときたらちょっとした買い物ブギ(*1)だったのだ。一般的に言えばゲームボーイアドバンスSPの発売日として知られる彼の日 (バレンタイン等は比較的どうでもいい) 、あと『ファイナルファンタジータクティクス アドバンス』と『メトロイドフュージョン』も発売日。でまあ、全部買っちゃったんだけど。あと『ピンポン』のDVDも買った。
 そんな大変な1日でありヨドバシカメラのいつまでたっても絶望的にへたくそな行列誘導に半分気を失ったりしつつふとソフト棚見たら、いつのまにかアヌビスも発売になってたんで、それも買いました。そんな1日。こんな奴は死んだ方が世の中のためだ。

 ところでこのゲームはどう表記したものか迷う。パッケージに従えば英語表記で『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』なんだけど、それだといかにも気取った感じが鼻につく。別にこれはしょぼいゲーム日記であるので、あんまり斜に構えた表現はできれば避けたい。いっぽう説明書にはこのたびは『アヌビス ゾーン オブ エンダーズ』をお買いあげいただきましてうんぬん、とか書いてあるがこれはこれで気が抜けることこの上ない。だいいち同じ説明書でも他の箇所では『アヌビス ZONE OF THE ENDERS』とかある。なんでもいいけど、表記くらい統一しろよと言いたい。あとパッケージにフリガナをつけないのも僕のごとき横文字コンプレキサー (←この時点ですでにおかしい) にとってはどうかと思う。まあそんなこんなで、こういう時はとりあえずファミ通表記に従えば問題ないという古来より伝わる手法を用いて『アヌビス ZONE OF THE ENDERS』(カタカナと英語の間のスペースが半角なのが説明書と違う)と書くことにした。

 話がものすごい唐突さで横道にそれているけど、とにかく2/14当日はゲボアドSPをいじってるうちに時はすぎ、翌日翌々日なんつったら『ピンポン』見てるだけで時がすぎ、あと昨日は何もしていない。それで今日のこの日である。やっとアヌビスの箱を開けました。
 ちなみに他の2つのゲームはいまだに箱も開けてませんし、ゲボアドSPも持ち出してません。だってふだん地下鉄の中で読んでる小説まだ読み終わってないし。
 ああそうだ前回の日記で「サイレントヒルの残りのエンディングの内容と酒と涙と男と女持ってこい」とか書いてみたら、ありがたいことに本当にメールを何通かいただきました。もはやまったくアヌビスと関係ありませんが、この場をかりてお礼させていただきます。しかし言ってみるものだ。書いただけで本当にメールをくれる人がいるのなら、じゃあ、えーとお金もください。名誉も。

 さてアヌビスだ。例によってほとんど予備知識なし (すでに知っていたこと:なんか板野サーカス(*2)っぽくミサイルが出ていた気がする、ビックバイパーがなんかロボになったりするらしい、女神転生の金子絵師が一部ゲストデザインしたとかなんとか、おなかすいたなあ、等) で前作も遊んでないままに説明書を読みましたが、この段階でなんつうかロボットアニメ魂にあふれた技の数々にけっこう嬉しくなる。敵メカをつかんで盾にしたり武器がわりに振り回すなんて実に憎いし僕のコントローラ操作でそんな動きができるなんてたまらないわけですが、プレステ2のボタンのすべてを使い切ってはばからない操作系なので、実際問題として僕に使いこなせるのかどうかがわからないわけですが。
 そんな不安なまま電源を入れたわけだけど、とりあえずタイトルバックに流れるデモムービーが大量すぎると思った。もしかしてすでにゲーム中のおいしい場面全部ここで紹介しきってねえ?と思うほど。なんかすでに最終決戦とか始まってましたよ? あと何人か死んでたみたい。
 あわててスタートボタンでデモを閉じて、とりあえず操作チュートリアルを始めてみる。でまあ予想通りいま一歩つかいこなせてなかったので、この時点でEASYモードで始めることを墓前 (デモで死んでたらしき人の) に誓った。
 そんなこんなでゲームスタートです。いきなりの急展開の末、猛烈な胸の強調っぷりに鬼気迫るものを感じさせる女性と戦ったりしつつ、そのあたりでセーブしてやめました (早い) 。
 まずこの時点でひとつはっきりと言えることは、主人公が尋常じゃなくおっさんめいているということだろう。見るかぎり年齢的には20代後半から30代前半。世間一般のおっさん像からいえばむしろ若い方と言えるかもしれないが、その声の渋みとむやみなどっしり感はまさしくおっさんのそれだ。気に入った! いや別に少年が戦争に巻き込まれたりするいつものやつ(*3)だって嫌いじゃないんだけど、このおっさんぶりを見るにどうやらこの先に硬骨な展開が待ちかまえていそうなイメージがある。これだけのおっさんが主役を演ずる以上、軽佻浮薄な見ててなんかもうどうでもいいからという気分になるストーリー展開にはなるまい。まあ、多分。がんばれおっさん!

*1 買い物ブギ

ソウルフルきわまる「おっさんおっさん」のシャウトが最高な笠置シヅ子の名曲。

*2 板野サーカス

たしか本来は板野作画監督による大量のミサイルの軌道の中にカメラ視界が突っ込む表現だったと思うんだけど、いつのまにか「煙が尾を引く大量のミサイル」のことになってしまった。ここでは後者の意味で使ってます。

*3 いつものやつ

いつもそうとは限りませんが、基本的にはいつものやつ。

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2003.02.22(アヌビス -ZONE OF THE ENDERS-より)

アニメじゃない

 えーと前回主人公のおっさんぶりに頼もしいものを感じたのもつかのま、気がついたらなんか無精ヒゲを剃ってて若干の若返りを見せていますが、まあいいや。そんな具合にちょっとずつゲームを進めていますよ。現在の進行状況をできるだけ具体的じゃなく記すなら、懐かしいBGMとともに懐かしい顔と出会ったりしたあたり。
 やっと操作に慣れてきた気がする。いやいまだに全然使いこなせてはいないわけですが、それでも一部の操作は「えーとこの状態でこれを押すとこうなるんだっけ、たしか。あ、違う」という一連の負け思考を経ることなく、反射的に押せるようになりまして、ザコ敵に関しては痛快に破壊のかぎりを尽くすことが理論的に可能になりました (←だめそうだ) 。
 それでこの自機の性能にモノをいわせて、さながら10機のドムを3分で倒す(*1)以上の動きというかぶっちゃけガンダムでたとえるならW(*2)級の圧倒的な性能差でザコを殲滅するのが、これがかなり楽しい。操作に慣れてくると敵の動きを見て戦法を変える余裕とか出てきて、「ホーミングビームで牽制、敵がIフィールド(*3)で防御している間に高速で接近して、頭部をわしづかみにするやもう1体の敵にぶん投げ、ひるんだ隙にビームサーベルの連打を加えつつ、とどめの一撃で弾き飛ばして壁に激突させる」というようなロボットアニメでも作画予算の都合でそうそうできないような夢の大技を余裕でかませるようなります。もうね、半端じゃなく楽しい。ついさっき『クロスボーン・ガンダム』読み返してたせいもあるんだろうけど。あのマンガも長谷川裕一の趣味が爆発してて、ガンダムでも珍しいくらい縦横無尽に飛び回りながらの格闘戦をやってましたが、そういうアニメとかマンガで見たものすごい動きが自分の操作で自在にできるっつうのはこれはもうある種夢の世界ですよ。僕らが夢見たナニですよ。SEED(*4)の仇をアヌビスで討つですよ。

 あと、今日はなんか物語の背景説明を一生懸命されていたんですが、大筋でアレを破壊しなきゃいけないらしいという以外は、早口だったもんでさっぱりわかりませんでした。まあロボットアニメの常道からいえばこういうのは見てるうちになんとなくわかるようになってるものなので、たぶん大丈夫だろうと思う。

*1 10機のドムを3分で

正確な数は憶えていないが、おおむねそんなことになっていたと思う。初代ガンダムでは。

*2 W

『新機動戦記ガンダムW』。ガンダムの強さがインフレーションして神より強くなった作品。1機で敵大隊を全滅させたりする。個人的には好きです。

*3 Iフィールド

つうかもうある意味わかりやすいので、今後この日記ではたいていの用語をガンダムのそれで代用することにします。

*4 SEED

現在放映中の『機動戦士ガンダムSEED』。どんなにがんばってもその面白さが理解できないことで有名なアニメ。えーと、あのフラレメガネが面白いよ。あと、ものすごい恨み節女とかが。

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2003.02.23(アヌビス -ZONE OF THE ENDERS-より)

リプレイJ

 なげやりなタイトルだと自分でも思うが、現になげやりな気分なんだからしかたがない。いや100%自分が悪いんですが今日はそういう話ですが。
 それは昨日にさかのぼる。ガンダムSEED見た後であーこのゲームがこんなじゃなくって本当に良かったなんて思いつつプレステ2の電源を入れ、なんだかんだで(*1)2つの拠点をおさえるベシ的なミッションに到達した。まあおおむねそんなところだ。例によって江戸時代の米騒動よろしくつかんでぶん回したりビームを発射したりしていたら (←米騒動に対するあいまいなイメージ) 、ふと気付けば問題の拠点2つともバッチリ破壊しつくしていた。あとはまあいわばこのミッションの最後のイベントムービーを見るくらいだとかおそらくそんなところだ。しかし同時に時計を見てみればいいかげん夜もふけていることにも気がついた。思い入れたっぷりにウムなんつってうなずいた僕は今日はもうこのへんで終わりにしようかなんて思ってセーブした。このゲーム、ムービー再生中以外はどこでもセーブできるなんて親切だなーとか思いながら。
 それで、まあ、このへんでアヌビスやったことのある人ならこいつ馬鹿じゃねえ?とか思ってることでしょうが、今日。ロードして始めたら、なんかまた拠点を2つともおさえないといけないことになってました。ワー。
 マニュアルを流し読みしてた僕が悪いんだけどさ。明らかに。このゲームでは各ミッションの途中どこでセーブしても、ロードして始めるときはミッションの最初からなのだ。一種アクションゲームの「ステージ」みたいな考え方だ。考え方はともかく、僕はこれからまた昨日と同じことをしなければならないっつうことである。
 ここでいつもの僕ならすべてのやる気を失って勢いでさらに意味なく他のゲームを買ってみたり (そして遊びもしない) すらするところだが、今日の僕はいつもとひと味ちがった。なにぶん多数のザコ敵相手の戦闘が楽しいこのゲーム。ある意味もう1回遊ぶのもアリである。それはそれで楽しい気がする。
 で、今度はかなり完璧に近い (個人的には) 戦いぶりで敵を殲滅し、前回よりもかなり早く最後の地点である。今度は最後までやり抜くゼという決意を胸に、なんかムービーが始まった時……、まあ、その……なにをうっかりしてたのか知らないんですけど、いや、僕が。なんとなーく、ポーズかかるような気がしてスタートボタン押しちゃったんだよね。ちょっとムービー見る前にトイレ行こうかなーとか、なんか考えちゃったみたいでこのミスター間抜けが。で、当然ながらムービースキップされましたよ。僕がやれって言ったんだけど。状況がさっぱりわからないままに戦闘開始で。誰と? さあ? で、リセットしましたよそれは実際。

 僕がなげやりな気分になっている理由もご理解いただけたかと思う。でも、まあ、今からもう1回、なんつうか3度目の正直で、やってみようかとも思います。気が向いたら。

*1 なんだかんだで

ふつう日記だったらいちばん書き記すべきことを完璧に省略しているが、まあいつものことだし。

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2003.02.26(アヌビス -ZONE OF THE ENDERS-より)

やり直し

 ちなみに前回の日記書いたあと、本当にやり直したというから驚く。

 その後はさらにいろいろあって (例によって豪快すっとばし) 、現在どのへんかといえば、えーとこれ実際マニュアルにすら書いてあるミッションだからそうとう具体的に書いても構わないような気がするんだけど、あくまであいまいに表現するなら、なにかを守りつつなにかを倒すような、そんな場面。というか実質この場面だけ何度もやり直してるんで、毎日やってる割にいまだにここ。
 守りきれてないのだ。その、守るべき対象を。だいたい50%くらい。どうやら守れなければ守れないで普通に話は進むふうなんだけど、主人公が断固守りたいつってんだからこちらとしても主人公の意にはできるだけ沿っていきたい。どこまでできるかはわからんなりに守っていきたいわけですよ。守護月天ばりに。あと松任谷由美 (当時荒井由美) とか。自分で言うのもなんだけど、ひどくくだらない事を書いてるって本当に思う。
 あーもうなんつうか、あの連中が本当にじゃまくさい。なんて言ってもゲームやってない人にはさっぱりでしょうが、実際なんと言ったものか。あえて表現するなら味方ってことになるんですかね、あれ。実際のとこ僕が必死こいて守ってる対象に被害を与えてるので味方とは死んでも言えないんですが、「敵の敵は味方」式に言えば、味方。言ってみればそういった程度の連中。あいつらが本当にもう邪魔。いっそ破壊したい。したらだめなんだけど、破壊したらそうとうスッキリすること間違いなしだ。だいたい連中、声がいちいち野太いし (早くもいいがかりじみる) 。
 ミッション上とにかく敵 (これはいわゆる本当の敵) を破壊しないといけないんでRスティックでターゲットのロックをオンするわけなんですけど、これがまたあの連中にうっかりロックオンしたりするのだ。それもしばしば。こっちはただちょっと視点をずらしたかっただけなのに、なんだったら180度ばかり回転してまでロックオンしたりもする。しかもそいつは既になんだかんだ(*1)で無力化した後だったりして、心底ロックオン対象としては無駄なのだ。こんな奴ロックオンしなくていいんだよ! むしろ思いもかけないとこでロックオンされると視点が急回転して自分の位置を見失うんだよ!
 と、ここまで書いたところでやっと自分がRスティックに頼りすぎているという事実に気付いた。そうか、このミッションでは全体マップで敵だのなんだのを確認すればいいわけで、Rスティックで視点を変える必要性は薄い。むしろRスティックはロックオン専用と考えた方がいいんだ。そうだよこれだよ。スゲエ、考えと戦略がまとまった。やっぱり日記大事だ。自分のためだけに大事。
 それじゃあまたもう1回やり直しまーす。

*1 なんだかんだ

いちおう隠す。

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