人生: 過去ログ 2002年10月

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過去ログ 2002年10月

※下に行くほど新しい記事です。

2002.10.06(ぶるまー2000より)

エロティックが止まらない

 「よく人から変わってるねって言われるんです」って君、それ本気で悪く言われてるだけだから、あんまり公言しない方がいいよ! こんにちは、久しぶりの更新です。
 まあそんな挨拶 (挨拶?) はどうでもいいんですが、この間なにをしていたかというと、まあそれもどうでもいいや。(説明が面倒くさくなったらしい)
 そんなことよりもさあ『ぶるまー2000』をやろう。力強く言うのがはばかられるタイトル。それでもあえて、さあ『ぶるまー2000』をやろう。
 それにしても冷静に考えると、このゲームで人目をはばかるのは決してタイトルだけではない。いわゆる濡れ場(*1)もそうとうになになあれというか、簡単に言うとけっこう過激なことになっている。この場面だけ画面キャプチャ等して人に見せればこれは明らかにエロスなゲームであるし、あと場合によっては児童ポルノ法関係で逮捕とかされかねない。ちなみにいちおうゲーム中でも年齢とか学校区分とかを言わないよう必死になってはいた。というか、必死になるような状況をつくるな。
 そんな具合にエロスゲームといいきれる『ぶるまー2000』だが、まあそれは一時のことであって、実際の話濡れ場とかはかなりのマウスクリック連打ですっ飛ばしてしまうのが正しいプレー方法だと思う。なにしろ濡れ場になったとたんあきらかにテキストのノリが浮くし。「これはこれ、それはそれ」という強い意志すら感じられるほどに。たしかにいつものどうしようもないノリで濡れ場を描かれてもちょっとそれはもはや濡れ場とは言えないという感はあるが、だからといってこんなにもがんばって濡れ場を描いたところでそれは、その、正直なんのための濡れ場なのかという気もする。
 このゲームの場合、濡れ場単体でみればなるほどエロスの香りが漂うかもしれないが(*2)、全体の構成としてはむしろエロスは余分というか、いやたしかにブルマーを中心にした設定上エロス要素は不可分ではあるんだけど、それにしたってここまで真面目に濡れ場を描写する意味がどうしてもわからないのだ。なぜだ。正直言って濡れ場目的でこのゲームを買う人が果たしているのかという問題だ。えーと、それはたとえば、ブルマーが好きな人、とか……ですか? たとえブルマorDIEといいきれる人 (としての誇りを捨てた種類の人) であっても、このゲームのそのなんかアレな匂いには感づくんじゃないのか。
 まあ普通に考えるのなら、濡れ場部分は一種の保険というかここを押さえておけばある程度の売り上げは保証されるということなのだろう。勝手に決めつけてるけど。たしかに濡れ場なしでブルマゲーと、濡れ場ありでブルマゲーという二者択一であれば後者が売れるのは必定。そもそもそんな二者択一は存在しないと思いますが。
 そしてそんな中、きっちり濡れ場を濡れ場として描ききるライアーソフトのやり方にはプロの仕事ぶりをすら感じますが、まあそれはそれとして結局今日知りたかったのは、それだけやってどれくらいこのゲーム売れたんだろうっつう事です。
 たぶん売れてないと思うんだよなあ……このゲーム。


 さて、個人的にはいよいよエンディングは残すところあと2種類まで進んだ。おそらく最も大団円的であろうやつと、おそらく最もばかばかしいであろうやつの2種類が残ったのは果たして偶然であろうか。まあ、間違いなく偶然なんだけど。
 それで今日の感想。血走先輩の時代がかった堅物ぶりにはあきれるが、だがそんな血走先輩が嫌いじゃないと素直に思える。
 あのひと時代前のしゃべり口調といい、素直に応援できるいいキャラクターですな。……ストーカーだけど (ひでえゲームだ) 。

*1 濡れ場

もう少し今風の表現をする気がないのか。

*2 エロスの香りが漂うかもしれない

だがそうじゃないかもしれない。そう思うのはたとえば濡れ場担当の女性のうち一人が「差歯」という名前だったからだ。

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2002.10.07(テレビの話より)

われらがホーニィ

 NHK-BSで不意打ちぎみに『ホーンブロワー』やってたのでド肝を抜かれましたよ正直な話。
 ホーンブロワーっていうのはつまり、C.S.フォレスターの小説のホーンブロワー・シリーズのあれなわけで、いやあ原作好きなだけにあんまりテレビ版つっても期待できないなーとか思って見てましたが、なんか大変オールオッケーな御様子で残り3話にもおおいに期待がもてそうな気配。
 っていうかアレだ、ホーンブロワー役のヨアン・グリフィズがナイスキャスティング! パッと見は線の細い美形っつう顔立ちのグリフィズですが、あの強烈な意志のドかたまりな目つきはまさしくわれらがホーニィ。そら隊長に一生ついていこうって気にもなるわ! その点物凄い説得力ですよ。
 思えば作中でもそうとう自分に厳しくというか厳しすぎて自己嫌悪でいつもつらそうなホーンブロワー提督でしたが、そういう部分は線の細い顔立ちが担当、そして周囲を圧倒する男の中の男的部分はあの目つきが担当と、きちんとホーニィを演じきってて偉えよグリフィズ! あんたも立派な男だ!
 そんな感じで熱い2時間でありましたとさ。ところで今日のこの話、みんなついてきてくれてるのだろうか。
実際よくわからないんだけど、ホーンブロワーって日本でどの程度認知されてるんでしょうか。

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2002.10.13(ぶるまー2000より)

 終わったー。
 というか、えーとその、思っていた以上にあっさりと終わっちゃいました。
 いやあ勝手に大規模エンディングを想定していたらこれが意外に普通にこじんまりとまとまってたエンディングで、そうかじゃあ前回あたりに見たあのエンディングが最も大団円だったのか。という具合で、まあ多少の肩すかし感はあったもののそれは勝手な期待をした自分が悪いっていうかああせめてどれが大団円かわからないマルチエンディングシステム反対ー!

 最後の最後でこんな日記か。
あんまりな結末だけど、このゲームならこういうのもありかとも思う。

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2002.10.14(本の話より)

100A

 そもそものはじまりは、ちょっと前にはやった「××に100の質問」だった。
 あれは基本的に個人的なことを書くものだから、まあ読む方よりも書く方が面白い的なところがあって(*1)、それはそれでしかたない。しかたないとはいえ、じゃあそれなら逆に、普通に答えても読者にとってそれなりに面白くなるような質問というのはどんなのができるだろう、と思ってこんな100の質問を作ってみました。
 で、とりあえず回答もしてみましたが、顔色が悪くなるくらい疲れた。
 もしかしてこれからやってみようという人がいる場合にそなえて一応アドバイスしておきますが、変に体裁整えたりいちいちリンク貼ったりとかしないほうがいいです。途中でやめたくなるから。というか書いててこれ本当におもしろいの?とか物凄く不安になってきて、むしろつまんねえだろと気づきかけてはいるんですが、もう一刻も早くこの自分の時間を無駄に食い尽くす厄介者を処分したくなってきたので、公開。ひどい話もあったものだ。
 まあ結果はともかく、回答してる分にはわりと面白くはあったので、みなさんもためしにやってみて自分の意外な嗜好に気付いたりしてはいかが? 誰にも公開せずに。

 自分で回答してて気がついたこと:
・ベスト (ワースト) を挙げようとするとジャンルも作家もおどろくほどかたよる
・それにしても「キング」と「クイーン」ばっかりというのはできすぎ
・Amazonでときどき作家名が無視されて訳者名だけ記載される本があるのはなんとかしてほしい
・絶版本が多すぎる
・「50の質問」にしとけばよかった (70問目あたりで気付いた)
・どうやら自分は思っていた以上にいわゆる本格系のミステリが好きらしい
・なんでこんなに吉岡平を読んでるんだろう
・本当に「50の質問」にしとけばよかった

 そんな回答はこれ

 あと、一応Amazonのアソシエイトにリンクしてますが、これは別にお金ほしい!モーマネー(more money)! ということではなく、単にリンク結果が追跡できて面白そうだったから。というか第一、誰もここ見たからって買いはしないでしょ?

*1 読む方よりも書く方が面白い

ネタとして広げようとしてる人のは別。

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2002.10.14(本の話より)

小説に関する100の質問

・えーととりあえずこのページにでもリンクして、あとはまあ適当にやってください。
・メールとかの報告は別にいらないです。
・これだけ?

他の人のページからここに来た人向けリンク (一応):

こんな質問集を作ったそもそもの経緯と、制作者自身の回答
Q1

今まで読んだ中で、一番泣いた小説は?


Q2

今まで読んだ中で、一番屑だと思った小説は?


Q3

今まで読んだ中で、一番嫌な気分になった小説は?


Q4

今まで読んだ中で、一番あきれた小説は?


Q5

今まで読んだ中で、一番頭がくらくらした小説は?


Q6

今まで読んだ中で、一番笑った小説は?


Q7

今まで読んだ中で、一番続きを読む気がしない小説は?


Q8

今まで読んだ中で、一番幸せな気持ちになった小説は?


Q9

今まで読んだ中で、一番恐怖を感じた小説は?


Q10

今まで読んだ中で、一番奇怪さを感じた小説は?


Q11

今まで読んだ中で、一番影響を受けた小説は?


Q12

今まで読んだ中で、一番初読時と再読時のギャップが激しかった小説は?


Q13

今まで読んだ中で、一番憧れた小説は?


Q14

今まで読んだ中で、一番疲れた小説は?


Q15

今まで読んだ中で、一番結末に納得のいかない小説は?


Q16

今まで読んだ中で、一番結末が意外だった小説は?


Q17

今まで読んだ中で、一番面白さの理解できなかった小説は?


Q18

今まで読んだ中で、一番続きが気になる小説は?


Q19

今まで読んだ中で、一番予想を裏切る面白さだった小説は?


Q20

今まで読んだ中で、一番期待を裏切る内容だった小説は?


Q21

今まで読んだ中で、一番心に残る言葉が出てきた小説は?


Q22

今まで読んだ中で、一番読むのをやめられなかった小説は?


Q23

今まで読んだ中で、一番青春の思い出と呼ぶのにふさわしい小説は?


Q24

今まで読んだ中で、一番出版された事が喜ばしかった続編は?


Q25

今まで読んだ中で、一番出てほしくなかった続編は?


Q26

今まで読んだ中で、一番不当に低い評価を受けている小説は?


Q27

今まで読んだ中で、一番不当に高い評価を受けている小説は?


Q28

今まで読んだ中で、一番ハラハラした小説は?


Q29

今まで読んだ中で、一番繰り返し読んだ小説は?


Q30

今まで読んだ中で、一番「惜しい」小説は?


Q31

今まで読んだ中で、一番男性主人公が魅力的な小説は?


Q32

今まで読んだ中で、一番女性主人公が魅力的な小説は?


Q33

今まで読んだ中で、一番主人公の恋人 (あるいはそれに近い位置づけの存在) が魅力的な小説は?


Q34

今まで読んだ中で、一番脇役が魅力的な小説は?


Q35

今まで読んだ中で、一番嫌な奴が登場した小説は?


Q36

今まで読んだ中で、一番素敵な響きの人名の出てきた小説は?


Q37

今まで読んだ中で、一番ひどい響きの人名の出てきた小説は?


Q38

今まで読んだ中で、一番魅力的な物体の出てきた小説は?


Q39

今まで読んだ中で、一番魅力的な場所の出てきた小説は?


Q40

今まで読んだ中で、一番豊かな小説は?


Q41

今まで読んだ中で、一番美しい小説は?


Q42

今まで読んだ中で、一番痛快な小説は?


Q43

今まで読んだ中で、一番ナンセンスな小説は?


Q44

今まで読んだ中で、一番読みにくい小説は?


Q45

今まで読んだ中で、一番内容が薄い小説は?


Q46

今まで読んだ中で、一番説教臭い小説は?


Q47

今まで読んだ中で、一番恋愛の描写に優れている小説は?


Q48

今まで読んだ中で、一番友情の描写に優れている小説は?


Q49

今まで読んだ中で、一番暴力の描写に優れている小説は?


Q50

今まで読んだ中で、一番日常の描写に優れている小説は?


Q51

今まで読んだ中で、一番風景 / 世界観の描写に優れている小説は?


Q52

今まで読んだ中で、一番食品の描写に優れている小説は?


Q53

今まで読んだ中で、一番渋い小説は?


Q54

今まで読んだ中で、一番不条理な小説は?


Q55

今まで読んだ中で、一番清潔な小説は?


Q56

今まで読んだ中で、一番不潔な小説は?


Q57

今まで読んだ中で、一番革新的な仕掛けのあった小説は?


Q58

今まで読んだ中で、一番悲しい小説は?


Q59

今まで読んだ中で、一番壮大な小説は?


Q60

今まで読んだ中で、一番奇想に満ちた小説は?


Q61

今まで読んだ中で、一番エロティックな小説は?


Q62

今まで読んだ中で、一番スピード感があった小説は?


Q63

今まで読んだ中で、一番軽快な小説は?


Q64

今まで読んだ中で、一番短かい小説は?


Q65

今まで読んだ中で、一番長い小説 (連作・続き物を除く) は?


Q66

今まで読んだ中で、一番書いてある意味の分からなかった小説は?


Q67

今まで読んだ中で、一番科学的な小説は?


Q68

今まで読んだ中で、一番幻想的な小説は?


Q69

今まで読んだ中で、一番哲学的な小説は?


Q70

今まで読んだ中で、一番重苦しい小説は?


Q71

今まで読んだ中で、一番迫力がある小説は?


Q72

今まで読んだ中で、一番現実離れした小説は?


Q73

今まで読んだ中で、一番現実的な小説は?


Q74

今まで読んだ中で、一番のんびりとしていた小説は?


Q75

今まで読んだ中で、一番文章のなっていない小説は?


Q76

今まで読んだ中で、一番良くできている (小説が原作の) 漫画は?


Q77

今まで読んだ中で、一番ひどい (小説が原作の) 漫画は?


Q78

今まで読んだ中で、一番漫画版を読んでみたい小説は?


Q79

今まで観た中で、一番素晴らしい (小説が原作の) 映像作品は?


Q80

今まで観た中で、一番ひどい (小説が原作の) 映像作品は?


Q81

今まで読んだ中で、一番映像化作品、あるいはゲーム / 漫画版を観てみたい小説は?


Q82

今まで読んだ中で、一番素晴らしいノベライズは?


Q83

今まで読んだ中で、一番ひどいノベライズは?


Q84

今まで観た中で、一番ノベライズを読んでみたい映像作品、あるいはゲーム / 漫画等は?


Q85

今まで読んだ中で、一番素晴らしいタイトルの小説は?


Q86

今まで読んだ中で、一番ひどいタイトルの小説は?


Q87

今まで読んだ中で、一番後書き / 解説が素晴らしい小説は?


Q88

今まで読んだ中で、一番後書き / 解説が蛇足だった小説は?


Q89

今まで読んだ中で、一番表紙の素晴らしい小説は?


Q90

今まで読んだ中で、一番表紙のひどい小説は?


Q91

今まで読んだ中で、一番作者の名前/ペンネームの響きが素晴らしい小説は?


Q92

今まで読んだ中で、一番作者の名前/ペンネームの響きがひどい小説は?


Q93

今まで読んだ中で、一番挿絵の素晴らしい小説は?


Q94

今まで読んだ中で、一番挿絵のひどい小説は?


Q95

今まで読んだ中で、一番翻訳の素晴らしい小説は?


Q96

今まで読んだ中で、一番翻訳のひどい小説は?


Q97

今まで読んだ中で、一番値の張った小説は?


Q98

今まで読んだ中で、一番ひどい誤記 (誤植) のあった小説は?


Q99

今まで読んだ中で、一番最近に読んだ小説は?


Q100

今まで読んでいない中で、次に読もうと思っている小説は?


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2002.10.14(本の話より)

小説に関する100の回答

「小説に関する100の質問」

この質問は『鉄の靴』の提供です(自家発電式)。
Q1

今まで読んだ中で、一番泣いた小説は?

壬生義士伝』(浅田 次郎) 。まーそのなんだ、泣き方にもいろいろあるとは思いますが、これに関してはもうわんわん泣いた。「主人公が死んじゃったから」とかそういう簡単なレベルじゃない、こう、胸に迫るものがよう。


Q2

今まで読んだ中で、一番屑だと思った小説は?

魔女の刻』(アン・ライス) 。主人公の女性が吸血鬼にエロ誘惑されて恋人 (もう1人の主人公) を裏切るくだりでもかなりいらいらしてましたが、その後、このアマが自分の赤子を殺されてもまだ目が醒めない段階でこの小説を読むのが心底嫌になりました。というか屑だよ、あんた心底の屑だ!


Q3

今まで読んだ中で、一番嫌な気分になった小説は?

切り裂きジャック・100年の孤独』(島田 荘司) 。話としては普通に面白かったんですけど、レイプシーンの描写が陰惨で嫌な気持ちになりました。


Q4

今まで読んだ中で、一番あきれた小説は?

水晶のピラミッド』(島田 荘司) 。本当の話、謎が特に解明もされず謎のまま放っておかれるミステリ小説っていうのは意外に多かったりもしますが、実際に読んだのはこれが初めてだった。あきれたなあ。


Q5

今まで読んだ中で、一番頭がくらくらした小説は?

ワールズ・エンド・ガーデン』(いとうせいこう)。話の内容もたいがいなものではあったんですが、冒頭主人公が薬をキメてバッドトリップに陥る描写読んでたらかなりくらくらと。なんか読んでるときにかけてたCDがハウス系だったのがまずかったのだろうか。


Q6

今まで読んだ中で、一番笑った小説は?

スターライト☆ぱにっく!』(火浦 功)。ちなみに前2作をとばしていきなりこの本から読み始めたんですけど、それもよかったのかも。ライトノベルの「お笑い」の文法はすでにこの時完成していたんだなあ、って今になって思う。


Q7

今まで読んだ中で、一番続きを読む気がしない小説は?

創竜伝』(田中 芳樹) 。たしか4巻のあたりまではとても楽しんで読んでいたはずなんだけど。えーと、というかいちおう10巻くらいまで読んでた気がするんですが、すでに6巻あたりからどんな話になっていたのかよく覚えていません。
※なお、この本にかぎりリンク先はあえてCLAMPが表紙を描いてる文庫版ではなくノベルス版にしています。心にかろうじて残っているいい思い出をなんとかして守るために。


Q8

今まで読んだ中で、一番幸せな気持ちになった小説は?

『刑務所のリタ・ヘイワース』 (スティーヴン・キング) 。〔『ゴールデンボーイ』収録 〕 涙を流しながら笑った (笑いすぎでとかじゃなくて) というのは、たぶん今までの人生でこの小説が最初で最後じゃないのかなあ。


Q9

今まで読んだ中で、一番恐怖を感じた小説は?

デスペレーション』(スティーヴン・キング) 。冒頭の警官にじわじわと追い詰められていくシーン。一過性の怖さといえばそうなんだけど、とにかく慣れない土地をプチ一人旅中とかに読んだりするもんじゃないね、この場面は。(実体験からいうと)


Q10

今まで読んだ中で、一番奇怪さを感じた小説は?

眩暈』(島田 荘司) 。おおむね御手洗清シリーズは怪奇性が強くなるほどミステリとして破綻するようになっていますが、これはだいたいにおいて幸運な例外だったと思う。とにかく冒頭の「本当にこれが解決するのか?」というわけのわからなさが素敵だ。たとえ一部ものすごい適当に片づけられた部分があるとはしても。


Q11

今まで読んだ中で、一番影響を受けた小説は?

学術小説 外骨という人がいた!』(赤瀬川 原平) 。文体とか物の見方とか、正直バイブル的存在ですよ。小説と呼ぶにはかなりギリギリというか無理がありますが、小説と作者本人が言い切っているので。


Q12

今まで読んだ中で、一番初読時と再読時のギャップが激しかった小説は?

ファイアフォックス』(クレイグ・トーマス) 。最初に読んだ時はサスペンス小説の楽しみかたというのをまるでわかってなかったので、なんて役立たずの主人公だ! 早く戦闘機に乗れ! それか死ね! 等とひでえことを思っていらいらしてました。


Q13

今まで読んだ中で、一番憧れた小説は?

ナルニア国ものがたり」シリーズ (C・S・ルイス) 。なんだかすごい普通な答えになってる気がするけど、そりゃ子供的にはナルニア憧れますよ。


Q14

今まで読んだ中で、一番疲れた小説は?

パナマの死闘』(セシル・スコット・フォレスター) 。心底面白いんだけど、文字通りの死闘をまる1巻にわたって繰り広げられた日には、読み終わったとき「やっと終わった」と思わざるをえないというものだ。


Q15

今まで読んだ中で、一番結末に納得のいかない小説は?

ストロング・メディスン』(アーサー・ヘイリー) 。ていうかそれは最初に読んだアーサー・ヘイリーの小説だからだけど、つまりアーサー・ヘイリーの小説ぜんぶ! 小説としてあんなに面白いのに、なぜラストで常に話をあいまいにしたがるのかがどうしても分からないんですが。


Q16

今まで読んだ中で、一番結末が意外だった小説は?

評決のとき』(ジョン・グリシャム) 。どんでん返しというのとはまた違うんだけど、うわーそうかーと驚かされるっていう、いや、まあ、結末にかかわることなんで詳しく書けないけど。


Q17

今まで読んだ中で、一番面白さの理解できなかった小説は?

ヴァーチャル・ガール』(エイミー・トムソン) 。いやあちこちで大変おもしろい神ノベルだといわれてるくらいだし多分つまらない小説じゃないはずなんですが、おそらく自分にはこの小説を読む素質がないのだと思います。マジでおもしろさがわかんないんだよなあ。


Q18

今まで読んだ中で、一番続きが気になる小説は?

ワイルド・カード」シリーズ (ジョージ・R・R・マーティン他) 。最高に楽しみなシリーズだったんだけど、なんつうか打ち切りみたいになっちゃったらしくて、日本では。かといって原書も在庫切れだし、あーあ。


Q19

今まで読んだ中で、一番予想を裏切る面白さだった小説は?

恐怖の誕生パーティー』(ウィリアム・カッツ) 。どう考えても面白くなさそうなタイトルだけど、これが謎と恐怖とサスペンスに満ちた良作とくる。たしかにタイトル通りの話なんだけど。


Q20

今まで読んだ中で、一番期待を裏切る内容だった小説は?

九百人のお祖母さん』(R・A・ラファティ) 。いや悪いのは間違いなく「大爆笑必至!」みたいな事を書いていた書評なんですが。笑いとはいってもこの本はそういう種類の笑いじゃねえだろと思います。後で読み返したら、スゲエ面白い短編集でしたよ。


Q21

今まで読んだ中で、一番心に残る言葉が出てきた小説は?

小説 F-ZERO […そしてスピードの神へ]』(尾崎 克之) 。ゲームのノベライズに何かを期待するのは間違ってるし、この人の他の小説がとりたてて凄いとも思えないんですが、この小説だけは奇跡的に素晴らしかった。最後のスワンの「走れ。走れ。走れ。」のまわりの一連のセリフは忘れられないですよ。


Q22

今まで読んだ中で、一番読むのをやめられなかった小説は?

眩暈』(島田 荘司) 。あのぶ厚い本を寝る前にちょっと読もうかと思ったのがまずかった。本当に解決されるのかどうか先がどうしても気になって、読み終わるころには朝ですよ。


Q23

今まで読んだ中で、一番青春の思い出と呼ぶのにふさわしい小説は?

銀河英雄伝説』(田中 芳樹) 。……なんかこれ、青春の思い出というと非常に気持ち悪いものがあるんですが。でもたしかにあの時僕は夢中だったし、実際いま読んでも変わらずに面白いのだった。


Q24

今まで読んだ中で、一番出版された事が喜ばしかった続編は?

大ハード。(未来放浪ガルディーン外伝2) 』(火浦 功) 。いや、このシリーズが楽しみだとかそういうこと以上に、この作者が生きていて本を書いたっていうことが。そういう思いとともにこの本を手に取った人は多いと思う。


Q25

今まで読んだ中で、一番出てほしくなかった続編は?

パーフェクト・キル』(A・J・クィネル) 。前作『燃える男』の重要な点を含むので詳しくは書きませんが、冒頭を読んだとき、いくらなんでもこれでは前作がだいなしではないだろうか、と思いました。


Q26

今まで読んだ中で、一番不当に低い評価を受けている小説は?

マンハッタン物語』(フランク・コンロイ) 。詳しく知ってるわけじゃないが、自分の知るかぎりではどうにも売れてないようだから。


Q27

今まで読んだ中で、一番不当に高い評価を受けている小説は?

バトル・ロワイアル』(高見 広春) 。すいませんこれ立ち読みで数ページしか読んでないんですが、そこまで売れるような文章じゃない気がしたので。真面目に読んだらたぶん印象も変わってくると思うんだけど、他に思いつかなかったし。


Q28

今まで読んだ中で、一番ハラハラした小説は?

ミザリー』(スティーヴン・キング) 。あるでしょ、あの定番の「気付かれないうちになんとかしようとして、でも危ない! 気付かれるよ! キャー!」っていう『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』の「オー・ララ万引き」。←せめてヒッチコックとか言えないのか


Q29

今まで読んだ中で、一番繰り返し読んだ小説は?

黒後家蜘蛛の会」シリーズ (アイザック・アシモフ) 。軽めの短編集はどうしてもつい繰り返し読んじゃう気がする。


Q30

今まで読んだ中で、一番「惜しい」小説は?

『トウキョウヘッド (『ファミ通』連載版)』(大塚 ギチ) 。いや本当どうしようもなくひどい小説だったんですが、あの短いスパンでぶつ切りにした構成とかゲーマーを中心に据えた設定とか、もし作者の頭の中の理想通りに書かれていたらとても面白かったんだろうなあって。ひどい事を書いている。


Q31

今まで読んだ中で、一番男性主人公が魅力的な小説は?

『エラリー・クイーンの事件簿』(エラリー・クイーン) 。紳士的で慇懃無礼な衒学趣味の優男というキャラクターがなぜ当時のアメリカ小説界の中に存在しえたのか、いまだに不思議でしかたがない。
※なお、最近の版ではオシャレを気取ったイメージぶちこわしの表紙な上に翻訳もスカスカでつまらなくなってるので、あえてリンクは貼りませんでした。古本屋で古い版を探すことを推奨。


Q32

今まで読んだ中で、一番女性主人公が魅力的な小説は?

ドロレス・クレイボーン』(スティーヴン・キング) 。ドロレスが歳とってから限定。それにしてもこの設問の答、なかなか思い浮かばなくって苦労しました。女主人公ってつくづく扱い悪いよなあ。


Q33

今まで読んだ中で、一番主人公の恋人 (あるいはそれに近い位置づけの存在) が魅力的な小説は?

二日酔いのバラード』他「トレース・シリーズ」(ウォーレン・マーフィー) 。チコ・マンジーニ最高ですよ。Q32でもよっぽど『チコの探偵物語』の主人公であると言えなくもないという無理のある理由でチコを推そうかと思いましたよ。頭が良くてひどく自分勝手でそれでいて嫌みがない、無敵のヒロイン像。特にシリーズ後半。


Q34

今まで読んだ中で、一番脇役が魅力的な小説は?

燃えよ剣』(司馬 遼太郎) 。つうかこの設問は幅が広すぎてしぼりきれねえよ!とわれながら思いましたが、とりあえず司馬版の沖田総司は素晴らしいと思う。あれだけ早い時期に沖田総司のひとつの完成形ができあがっていることは猛烈に凄い。


Q35

今まで読んだ中で、一番嫌な奴が登場した小説は?

魔女の刻』(アン・ライス) 。くりかえすようですが、あのヒロインはいっそ死んじまえばいいと思った。そしてその後で、あらゆる苦痛のうちになお死にきれずにいて後悔と絶望を感じていればいいと思い直した。ハードボイルド。


Q36

今まで読んだ中で、一番素敵な響きの人名の出てきた小説は?

ガンスリンガー』他「暗黒の塔」シリーズ (スティーヴン・キング) 。「ローランド・デスチェイン」っていくらファンタジー世界でもそんな名前、無茶だと思う。素晴らしい。


Q37

今まで読んだ中で、一番ひどい響きの人名の出てきた小説は?

『いなかぶり』(島尾 敏雄) 。これ教科書に載ってたんだっけなあ。ふつうの小学生の男の子の名前に「思無邪 (しむや)」はねえだろう、と思いながら読んだんだけど、その妙なところが個人的にはたいそう好きだったりもします。


Q38

今まで読んだ中で、一番魅力的な物体の出てきた小説は?

グッドラック 戦闘妖精・雪風』(神林 長平) 。「FFR-41 メイヴ〈雪風〉」。美しくて最強の機体で、なによりその性格っつうか、その、わかるでしょ?(無理にもほどがある)


Q39

今まで読んだ中で、一番魅力的な場所の出てきた小説は?

檸檬』(梶井 基次郎) 。この場所に魅力があるのは単に丸善の手柄だということは重々承知しているんですが。そもそも丸善の描写自体がたいして文章中にないし。それにしても最近の丸善ときたら堕落のきわみだと思うんですが、どうか。


Q40

今まで読んだ中で、一番豊かな小説は?

マンハッタン物語』(フランク・コンロイ) 。もう主人公が感動する場面ではまったく同じように読者も感動するっていう、それは他の小説が追いつけないレベルで。しかもその感動場面がけっこうに多いっていう。


Q41

今まで読んだ中で、一番美しい小説は?

イギリス人の患者』(マイケル・オンダーチェ) 。単なる砂漠の描写を読んでるだけで涙が出てきそうになるっていうのは、ただごとではないと思います。地雷解体の描写でも泣きそうになるしね。なんだそれ。


Q42

今まで読んだ中で、一番痛快な小説は?

『ア・ラ・カルト』(ジェフリー・アーチャー) 。〔『十二の意外な結末』収録〕 徹底的なサクセスストーリー。それにしてもキレイに「痛快!」っていう小説って意外に少ないもんだなあ、とこの問の答考えてて思いました。


Q43

今まで読んだ中で、一番ナンセンスな小説は?

宇宙クリケット大戦争』(ダグラス・アダムズ) 。ここまでいい意味でくだらない発想がいったい頭のどこからわいてくるのだろうか。中でも白眉は今作で初登場した新方式の宇宙船。全編が心底くだらない思いつきだけで構成された、心底すばらしい小説。


Q44

今まで読んだ中で、一番読みにくい小説は?

指輪物語』(J・R・R・トールキン) 。読んでる最中、何度も自分が何を読んでいるのか分からなくなった。中学1年のころに読んだせいなのかなー。


Q45

今まで読んだ中で、一番内容が薄い小説は?

アイドル防衛隊ハミングバード』(吉岡 平) 。「今日はもう疲れた! でも本は読みてえ! だから楽に読める中身のない本を!」というコンセプトで買って、まさしく期待通りで満足。いや、皮肉じゃなくて。


Q46

今まで読んだ中で、一番説教臭い小説は?

はてしない物語』(ミヒャエル・エンデ) 。読んでいるうちに怒られているような気持ちになったものです。特に最後の方。そんなに怒らなくたっていいじゃん、とか。読者を。


Q47

今まで読んだ中で、一番恋愛の描写に優れている小説は?

『ある愛の歴史』(ジェフリー・アーチャー) 。〔『十二本の毒矢』収録〕 ものすごく短い中に、イギリス的な愛が濃縮されて詰まってらっしゃいます。


Q48

今まで読んだ中で、一番友情の描写に優れている小説は?

壬生義士伝』(浅田 次郎) 。主人公に対して「この男だけは死んではいけない」と大半のキャラクターが思っているっていうのも、珍しいと思った。


Q49

今まで読んだ中で、一番暴力の描写に優れている小説は?

『ビリー・ザ・キッド全仕事』(マイケル・オンダーチェ) 。〔なんでかAmazonでは見あたらなかったのでeS! Books〕 というかまあ現実の暴力はどう見てもこんなに美しくはないでしょうが、だがそこがいい。


Q50

今まで読んだ中で、一番日常の描写に優れている小説は?

IT』(スティーヴン・キング) 。よくもまあこれほどどうでもいい日常を劇的に短く切り取れるもんだと感心しきりですよ僕とか。


Q51

今まで読んだ中で、一番風景 / 世界観の描写に優れている小説は?

シンシナティ・キッド』(リチャード・ジェサップ) 。凄すぎ。静けさと熱気に満ちた世界、叙情的な美しい風景。


Q52

今まで読んだ中で、一番食品の描写に優れている小説は?

黒後家蜘蛛の会』(アイザック・アシモフ) 。うまそうにヘンリーが紹介して、うまそうにホルステッドが食べる。ほぼ毎回。


Q53

今まで読んだ中で、一番渋い小説は?

高い砦』(デズモンド・バグリイ) 。えーとこれ小説の中の描写によれば主人公は若くていい男らしいんですが、読んでてどうしてもジェームス・ブロンソンに見えてしかたがなかった。


Q54

今まで読んだ中で、一番不条理な小説は?

鏡のなかの鏡 -迷宮-』(ミヒャエル・エンデ) 。小学生の頃に読んだせいもあると思うし、『はてしない物語』のすぐ後にああいう話なのかなと思って読んで不意打ちをくらったせいもあるんだろうけど。素晴らしく変な小説でした。


Q55

今まで読んだ中で、一番清潔な小説は?

タランと角の王』(ロイド・アリグザンダー) 他「プリデイン物語」シリーズ。徹底して娯楽モノでそれでいて極めて爽やかな、そういう意味では世にも珍しい傑作。


Q56

今まで読んだ中で、一番不潔な小説は?

魔女の刻』(アン・ライス) 。理由は前述の通り。不潔だよ、あんた不潔だよ!


Q57

今まで読んだ中で、一番革新的な仕掛けのあった小説は?

歯と爪』(ビル・S・バリンジャー) 。結末部分が袋とじになっていて、それを破かずに出版社に送り返したら返金されるっていう体裁。「おやめになれますか?」とか書いてあるんだったっけか。わくわくするなあ。


Q58

今まで読んだ中で、一番悲しい小説は?

トミーノッカーズ』(スティーヴン・キング) 。だめな男がどうやってもやっぱりだめになってしまう悲しさに満ちあふれていて、ラストではやっぱり泣かざるをえない。


Q59

今まで読んだ中で、一番壮大な小説は?

大聖堂』(ケン・フォレット) 。親子三代とかそういう小説はけっこう多いけど、大聖堂っていうテーマが反則的なほどに壮大。


Q60

今まで読んだ中で、一番奇想に満ちた小説は?

魍魎の匣』(京極 夏彦) 。あのラストの謎解きは、なんかもういい意味でズルい。奇想だけで長編一本分のネタにするのって反則だ。最高。


Q61

今まで読んだ中で、一番エロティックな小説は?

『女神ソルジーナ』(手塚 一郎) 。〔『ウィザードリィ小説アンソロジー 』収録〕 エロティックっつーかなんつうか。話的にはすごい嫌な小説なんですけどね。


Q62

今まで読んだ中で、一番スピード感があった小説は?

蒼き狼』(井上 靖) 。ものすごい勢いでモンゴル帝国がひろがっていく。←こうやって書くとひどい話にしか見えない


Q63

今まで読んだ中で、一番軽快な小説は?

ユニオン・クラブ綺談』(アイザック・アシモフ) 。ここまで軽快だとあと一歩で単なる子供向けの「すいりトリック100問」みたいになっちゃうんだけど、ギリギリでそうなってないっていうのもすごい話だ。


Q64

今まで読んだ中で、一番短かい小説は?

『緑色の悪夢』(フレドリック・ブラウン) だったか何色だったか忘れたけど、とにかくそういうタイトル。〔『悪夢の五日間』収録〕内容はよく憶えてない。短かったことだけを憶えてます。極端に短い短編って、まあ、そんなものだと思う。


Q65

今まで読んだ中で、一番長い小説 (連作・続き物を除く) は?

IT』(スティーヴン・キング) 。これ4分冊になってるけど、もともとは1冊で出版された本だからこの答で間違ってないはず。それにしてもまったく長さを感じさせない小説だったなあ。


Q66

今まで読んだ中で、一番書いてある意味の分からなかった小説は?

海の勇士 ボライソー」シリーズ (アレグザンダー・ケント) 。この本すごい迫力のある描写で読んでてたまんなく面白いんだけど、背景の説明が絶望的にわかりづらいんですよ。なんらかの理由で海戦が起きてるのはわかるんだけど、なんでなのかさっぱりなんだよなあ。


Q67

今まで読んだ中で、一番科学的な小説は?

『金の卵を生むがちょう』(アイザック・アシモフ) 。〔『アシモフのミステリ世界』収録〕 これも反則っていうか、面白いからいいんだけど。ある意味根元的なSFマインドのドかたまり的な作品。


Q68

今まで読んだ中で、一番幻想的な小説は?

オズの魔法使い』シリーズ (ライマン・フランク・ボーム) 。単体だとそれほど幻想的でもないんだけど、シリーズが進んで世界観がまとまってくるにつれて、かなり幻想感が増えると思うんですよ。なんだ幻想感って。


Q69

今まで読んだ中で、一番哲学的な小説は?

戦闘妖精・雪風』(神林 長平) 。いや、まあ、テーマとしてはいちおう哲学になると思うのでむりやり挙げてみました。哲学的な小説なんか読んだことねえからわかんねえよ!


Q70

今まで読んだ中で、一番重苦しい小説は?

Uボート』(ロータル・ギュンター・ブーフハイム) 。本当にもう……絶望的というか……リアルにこんな目には遭いたくないっていうか……。面白いんですけどね。 (関係ないけど、「ブーフハイム」で検索しても上巻だけしか引っかからないっていうAmazonのシステムはどうかしてると思う)


Q71

今まで読んだ中で、一番迫力がある小説は?

シャム双子の謎』(エラリー・クイーン) 。単純に道具立てにやられたという気もしないではないですが、クイーン流の大げさきわまる筆致でこういうことをやられると完敗せざるをえない。


Q72

今まで読んだ中で、一番現実離れした小説は?

『カミロイ人の初等教育』(R・A・ラファティ) 。〔『九百人のお祖母さん』収録〕 むしろラファティという人はいかに現実離れした話を書くかということに必死な人だと思うので、これは褒めているんですよ?


Q73

今まで読んだ中で、一番現実的な小説は?

シンプル・プラン』(スコット・B・スミス) 。なんかマーフィーの法則とかで「すべての計画は、計画外のトラブルによって失敗する」とかありそうですね。


Q74

今まで読んだ中で、一番のんびりとしていた小説は?

馬と少年』(C・S・ルイス) 。それほどのんびりムードの話でもなかったはずなんだけど、なぜかこういう印象が。たぶん馬と少年のかけあいがのんびりしていたんだと思う。


Q75

今まで読んだ中で、一番文章のなっていない小説は?

札幌着23時25分』(西村 京太郎) 。〔←確実に違うけど、とにかく西村京太郎の何か。憶えてない〕 もう「、」の使い方がうざったくてうざったくて。もうだいぶ前にこれ一冊だけ読んで以後二度と西村京太郎は読まないと決めたんだけど、実はそんなひどいものでもなかったのかもなあ、とは少し思います。なにしろ昔のことなので。


Q76

今まで読んだ中で、一番良くできている (小説が原作の) 漫画は?

天切り松 闇がたり』(幸野 武至) 。〔原作「天切り松 闇がたり」シリーズ (浅田 次郎)〕 絵はまったく垢抜けないんだけど、これほど原作の良さを殺さずに漫画として正しい解釈を加えた作品を他に知らない。ところで第一巻だけがどうしても手に入らないんですが。


Q77

今まで読んだ中で、一番ひどい (小説が原作の) 漫画は?

エラリー・クイーンの冒険』(JET) 。〔原作『エラリー・クイーンの冒険』(エラリー・クイーン) 〕 いや……なんつうか、ひどいっていう事じゃなくって……というか実際の話あのエラリー・クイーンの解釈は一般的に言って正しいの?


Q78

今まで読んだ中で、一番漫画版を読んでみたい小説は?

エラリー・クイーンの冒険』(エラリー・クイーン) 。いや、つまり、JET版じゃないやつでっていう、悪いけれど、なあ?


Q79

今まで観た中で、一番素晴らしい (小説が原作の) 映像作品は?

ショーシャンクの空に』(フランク・ダラボン監督) 。〔原作『刑務所のリタ・ヘイワース』(スティーヴン・キング) ・『ゴールデンボーイ』収録〕 映画化と聞いたときに「こうであってほしい」と想像したら本当にその通りの映画だったので、これはすごいと思いました。


Q80

今まで観た中で、一番ひどい (小説が原作の) 映像作品は?

『女は死んでいない』(落合 正幸監督) 。〔『世にも奇妙な物語 ビデオの特別編(2)』収録〕〔原作『0310-345の謎』(渡辺 浩弐)・『マザー・ハッカー』収録〕 確かに原作のままでは怪奇ストーリーにならないのはよく分かるけど、だからって最後の30秒でとってつけたようにオカルト要素を付け足して話の意味がまったく通らないようにするっていうのは、脳などがどうかしてるとしか思えません。


Q81

今まで読んだ中で、一番映像化作品、あるいはゲーム / 漫画版を観てみたい小説は?

レギュレイターズ』(リチャード・バックマン 実はスティーヴン・キング) 。映画で。狭い空間で起きた事件を時間ごとに切り取った構成なんで、映像で観るとちょっと面白そう。イメージとしては映画『パルプ・フィクション』とか『メメント』とか (へんな組み合わせ)。


Q82

今まで読んだ中で、一番素晴らしいノベライズは?

隣り合わせの灰と青春』(ベニー松山) 。〔原作『ウィザードリィ』(ロバート・ウッドヘッド) 〕 原作の矛盾点を正しく解釈しなおした上で、その解釈が本筋に密接に関わっているっていうギミックはすげえなあと思う。


Q83

今まで読んだ中で、一番ひどいノベライズは?

ロボコップ』(エド・ナーハ) 。〔原作『ロボコップ』(ポール・バーホーベン監督) 〕 えーと、「ロボ刑事 (フリガナでコップ)」という表記は、その、ありなの? あと、最後に叙情的なエピローグを挿入して原作のクールな持ち味を殺したのも正直納得できなかったんですが。


Q84

今まで観た中で、一番ノベライズを読んでみたい映像作品、あるいはゲーム / 漫画等は?

CRAZY TAXY』(ヒットメーカー製作) 。想像の余地が多いわりに、世界観は猛烈に完成されたゲームなんで、ノベライズになっても面白そうな気がする。


Q85

今まで読んだ中で、一番素晴らしいタイトルの小説は?

『不屈の蛙』(フィリップ・K・ディック) 。〔『模造記憶』収録〕 簡潔で内容をずばりと表現しているにもかかわらず、読んでみないとどんな話なんだかさっぱり想像がつかない。


Q86

今まで読んだ中で、一番ひどいタイトルの小説は?

燃える男』(A・J・クィネル) 。どうみてもこのタイトルだとガッツマンの話以外考えられないでしょうが! 孤独な復讐者の話にこのタイトルはどうなのよ! ちなみに原題は『Man on Fire』。燃える男……Man on Fire……一瞬だまされそうになりましたが、やっぱりおかしいと思います。


Q87

今まで読んだ中で、一番後書き / 解説が素晴らしい小説は?

黒後家蜘蛛の会』シリーズ (アイザック・アシモフ) 。なかばあとがきを読むために本編を読んでいたような気さえする。


Q88

今まで読んだ中で、一番後書き / 解説が蛇足だった小説は?

アザリン16歳』(吉岡 平) 。だったっけ、とにかく「宇宙一の無責任男」シリーズのどれか。素晴らしいわけでもなかった中身を、わざとらしい解説がさらに台無しにしていた。


Q89

今まで読んだ中で、一番表紙の素晴らしい小説は?

暗闇坂の人喰いの木』(島田 荘司) のハードカバー版。不気味で謎めいていて、その一方で整然とした美しさがある。当時のあのシリーズはどれも良い装丁でしたね。


Q90

今まで読んだ中で、一番表紙のひどい小説は?

エラリー・クイーンの事件簿』(エラリー・クイーン) の最近の版。前にも書いたけど、とにかくあのなんだか都会的オシャレ風なあれをなんとかしてください。


Q91

今まで読んだ中で、一番作者の名前/ペンネームの響きが素晴らしい小説は?

イギリス人の患者』(マイケル・オンダーチェ) 。いい響きの名前だよなあ。


Q92

今まで読んだ中で、一番作者の名前/ペンネームの響きがひどい小説は?

風よ。龍に届いているか』(ベニー 松山) 。どう見てもお笑い系の名前だと思うんですが。小説書くときは別名義にするとか、なにかあったんじゃないだろうか。そういうものでもないのか。あと関係ないけど二葉亭四迷とか江戸川乱歩とかの語呂合わせ系ペンネームも実際どうかとは思います。


Q93

今まで読んだ中で、一番挿絵の素晴らしい小説は?

鏡の国のアリス』(ルイス・キャロル) 。ジョン・テニエル版の。


Q94

今まで読んだ中で、一番挿絵のひどい小説は?

無責任元帥タイラー』(吉岡 平) だったかどうか、とにかく「宇宙一の無責任男」シリーズのどれか。「大混乱になったパーティー会場で、混乱を避けて入ったテーブルの下で男女が顔を付き合わせる」っていう場面に「テーブルの下にいる男とテーブルについた女が会話する」挿絵を描くっていうのもたいがいだし、それをスルーで通した編集者も編集者だと思います。


Q95

今まで読んだ中で、一番翻訳の素晴らしい小説は?

アメリカ銃の謎』(エラリー・クイーン) 井上勇 訳。地の文も会話文も翻訳ならではっつう絶妙にもったいぶった口調で、ああ僕はいま海外小説を読んでいるという気分に浸れたものですが、これも最近の版ではたぶんろくでもない改稿されてるのかなー。あー。


Q96

今まで読んだ中で、一番翻訳のひどい小説は?

高度41,000フィート 燃料ゼロ!』(ウィリアム・ホッファー / マリリン・モナ・ホッファー) 松田銑 訳。小説としてはおもしろく読めるんですけど、なんかひっかかるというか、「エッ?」っていうのはどうだろう。読んだ人にしかわからない書き方ですが。


Q97

今まで読んだ中で、一番値の張った小説は?

銀河ヒッチハイク・ガイド』シリーズ (ダグラス・アダムズ)。絶版だったやつをYahoo!オークションで結局、計4000円くらいで買ったんじゃなかったろうか。単価としては『はてしない物語』のハードカバー版あたりが一番高いのかも。高いだけはあっていい装丁の本でしたな。


Q98

今まで読んだ中で、一番ひどい誤記 (誤植) のあった小説は?

反逆の孤狼』(遠藤 明範) 。主人公の名前を別の巻の主人公の名前と間違えて書くっていうのは、前代未聞だと思う。入り組んだ話なので、ある意味しかたない部分もあるんですが。


Q99

今まで読んだ中で、一番最近に読んだ小説は?

犯罪カレンダー』(エラリー・クイーン) 。またクイーンか。


Q100

今まで読んでいない中で、次に読もうと思っている小説は?

エンデュアランス号漂流』(アルフレッド・ランシング) 。ああ悲惨そうな話だなあ。楽しみだ。


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2002.10.16(機動戦士ガンダム戦記より)

人類は自らの行ないに恐怖した

 ガンダム。その響きには特別な思いを抱かざるをえない。それというのも第一次ガンプラブーム(*1)のまっただなかを駆け抜けてきたからだ。多感な小学生の時期をプラスチックとシンナーの匂いの中で生き抜いてきたからだ。関係ないけどこの世代の人間には「ザクII」はMS-06「R」のことだとある時期誤解していた人が多い気がする。だからなんだ。
 そんなこんなで『ガンダム戦記』だ。一年戦争のなんか兵士とか?(想像) になってジオンを、あるいは連邦の蛙どもを叩きのめして革命フランス軍を勝利に導くような話だとか聞きました。←ろくに聞いてない
 どんなゲームだか具体的によく知らないっていうか、まあ伝え聞くところによればおなじみの主観視点であるとか、女性兵士ときめき要素があるとか、そんなところだ (情報量:全部で2つ) 。まあそれはそれでよし! なにぶんガンダムは好きなので、どんなゲームであろうがそれなりに楽しむことはできると思います。仮にもかつてはFM-7版の『機動戦士ガンダム』(*2)で「こいつはおもしれえや!」と言い放ったほどに自分を見失っていたこの僕ですから、まあなんというか相当にガンダムることになる予定です。

 でまあ普通に電源を入れてゲーム開始。恐ろしいほどゲーム内容とかかわりのないオープニングムービー(*3)にあきれながら説明書を読んだところ、どうやらジオン軍と連邦軍のどっちかを選べるという話です。若干悩む。基本的にはザクに乗るという時点でジオン軍に決定しているようなものですが、ちょいとこのポリゴン版の陸戦型ガンダムの造形には惹かれるものがないかい?という具合。おおむねそのようなレベルの葛藤。最終的には「連邦軍に入るとガンタンクに乗せられるはめになるかもしれない。あと、ボールとか」という理由でジオンを選びました。
 そしてまあよくある例のミッション説明等を経由して、モビルスーツ選択場面までやってきました。そこでザ、ザクIかよ! と驚愕。まあそれはおおげさですが、あとちなみにこの世代の人間は「ザクI」をMS-06と間違えていて、そしてMS-05をかわりに「旧型ザク」と呼んでいた人が多いと思いますが、それはおいといて(*4)。いきなりザクIからとは悲しい出だしだなーとか思ってたら、余裕でザクII (ちゃんとJ型) が選べたので安心しましたが、じゃあいったいザクIはなんのためにあったんだろう。
 そんなことを思いつつ適当に装備を整えて出撃。それにしても装備中に表示される能力表みたいなのの意味がよくわからない。「SKILL」って言われても、ガンダムの世界でモビルスーツが持つスキル (技能) っていえばスペースコロニーのノブを開けるぐらいしか思いつかないんだけどなー、ゲームにそういう場面があるとも思えないしなーとか思いながらとにかく出撃。
 出撃早々無線で入る仲間の会話から、どうやら自分は歴戦の強者を率いる隊長らしいことがわかったものの、一方コントローラーを握るこの自分はあきらかにゲーム的に見てド素人であっていわばめぐりあい宇宙編で「か、かあさーん!」と叫びながら死んだ学徒兵なみの弱さだと思うんですが、この手のギャップってなんとかならないんだろうかゲーム全般。とか思いつつ敵機に向けて足を踏み出す我々底抜け一個小隊。
 そして遭遇、いまいち当たらない中距離兵器、すごい勢いで当たる近距離兵器、あと効いてるのかどうかよくわからないクラッカー、等を経験してる間に気付いたら死んでました。
 敵機の爆発時に近くにいると物凄い量のダメージを食らうと気付いたのはそれからしばらくしてのことだったという。……だってアムロのガンダムはいつも平気でザクの爆発のそばにいたじゃんかよ!

 というあたりでとりあえず一日目終了。えーと、ここまでの日記では省略されてますが、今のところかなり素で楽しんでます。ジークジオン。

*1 第一次ガンプラブーム

生産量が足りなくなって甘い金型のガンダム (1/144と1/100) が大量に売りさばかれてから、Zガンダムの放映が始まるまで。

*2 FM-7版の『機動戦士ガンダム』

このページの最後のほう参照。

*3 恐ろしいほどゲーム内容とかかわりのないオープニングムービー

どんな意図があったんだろうか。

*4 それはおいといて。

より詳しく説明するなら、バンダイのプラモがMS-06を「(量産型) ザク」、MS-05を「旧型ザク」、MS-06Rを「高機動型ザクII」と表記していたことからこの混乱は生まれた。それがどうしたと言われても困る。

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2002.10.19(逆転裁判2より)

さあ逆転といこう!

 うっかりしてる間にいつのまにか『逆転裁判2』が発売になっていた (10/18全国同時発売) 。
 まずい! いかん! えーと、異議あり!(←なんとか逆転裁判日記っぽくしてみた) とにかく大急ぎで購入して、途中というか始まったばかりの『機動戦士ガンダム戦記』日記のほうはとりあえず保留という形で、あるいはまあ同時進行ということもありえそうだけど、とにかく大あわてで『逆転裁判2』日記を始めるのだ。
 なにしろ前作が面白かった。心底面白かった。言いたいことはないでもなかったけど、そういうのをさっぴいてもとにかく面白くてしかたがなかった。そのへんの事情は前に書いた『逆転裁判』日記に詳しいですが、そんなわけで僕の期待度はいわばMAXであって、速攻で電源を入れるのだった。
 ゲームを初めてまっさきに思ったのは、BGM少ないゲームだなあ、ということだ。そんなことか。いやいや実際このゲームのBGMはわりと少ない。というかまっさきにそう思ったのは、タイトル画面でまったく音がしなかったからだ。もちろんその後に出てくるメニュー画面でも。昨今珍しいと思う。まあそんなことはどうでもいい。どっちかといえばこういうところも良いところだとすら思う。
 そんなこんなで最初の事件。なんというか、まあ詳しいことは言わないのはもちろんこの日記のお約束であるのだけど、えーと、その、えれえ突っ走るな最初っから!と思った。「ものすごい急展開」から始まるゲームってのも珍しい。ふつうある程度タメがあってから急展開ってのはおこるものだと思っていたのに、最初からこれか。
 という驚きに満ちた中、第一話だけあってかなり簡単な序盤戦を攻略していく。さすがにビックリする展開は起きないなーとか、BGMは前作の方がサスペンスフルで好きだったかなーとか、いささかダレぎみ思考なのは、前作で慣れているだけにしょうのないところなんでしょうか。とか思いながらなんだかんだで検察側の証人の矛盾点を突き崩し、いよいよ結論にたどりつく。と、その時、相手側の検事から「異議あり!」コールが!
 これだーっ! 落ち着きかけたところでやってくる逆転! 逆転につぐ逆転の息もつかせない展開! これが『逆転裁判』だ!
 そこから一気に展開はヒートアップ。窮地に立たされる弁護側! きわめて少ない手がかりから矛盾点を必死に探る緊張感! ああこのゲーム遊んでて本当良かった。そんな気にもなる。

 そしてけっこういろいろあって無事に決着。
 ところでこのエピローグ見ながら思ったんだけど、このゲーム、いまどき珍しいくらい正当な続編だと思う。最近続編とはいっても世界観を引き継いだだけとか、アイテムの名前が同じだけとか、いや別にそれはちっとも悪いことじゃないんだけど、とにかくここまで前作の「まんま続き」っていうのはものすごく珍しいと思う。前作を遊んだ人間としてはうわ懐かしい! そうそうこういう事言うよこの人! とかいわばドラクエ2でアレフガルドに着いたとき(*1)ばりに感激しきりですよ。『1』やらずに『2』からプレーする人はちょっともったいないとすら思う。そういや前に書いた『1』の日記の最後でも「ぞーくへーんでないかなー」という具合の小学生まるだし願望を書きつつ、その一方で成歩堂たちの再登場はまずありえないという前提で書いてもいた。なにしろ前作できちんと完結してたし。
 こうなると気になるのが、まだ登場していない彼らだ。あの貴族的な服を着た彼は登場するだろうか? あのだめそうな彼は登場するだろうか? あのメチャクチャな設定の彼女は登場するだろうか? うわ書いててスゲエ楽しみになってきた。物凄くまた会いたいわあの三人。今日やったシナリオのエピローグ見るかぎり、次のシナリオにはどうかな、あのセクシーな彼女は出てきそうな気がするけど、他の二人は出ない気もする。いやどうだろ。とかワクワクしどおしな今日な訳で、以下次回。

*1 ドラクエ2でアレフガルドに着いたとき

だれもが感動する瞬間。ドラクエ1の舞台がすんでのところで「アレフランド」にならなくて本当によかったと思う。

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2002.10.20(逆転裁判2より)

やられっぱなし

 第二話スタート。僕と彼女の第二章である。言葉に意味はありませんよ。それにしても、このゲームの場合「第一話」の中にたとえば「第一〜四章」が入っている構成で、それはまあ別に普通なんだけど、こうやって文の中に説明なしで「第二話」とか「この章」とか書くと混乱を招きそうで困る。読んでくれてる人、これから話すのは「第二話」の話ですよ。大きなくくりその2ですよ。
 そんなわけで第二話。いきなりの「ほほう」と思わせる急展開から、いわゆる古式ゆかしい村にやってきた我らが成歩堂龍一。そういえば前回の日記で「前作のキャラクターのあの人が出てきてもいいんじゃないのか」とか書いてたら、ここで思わぬ形で懐かしいあの人が再登場! って、お前かよ!(なかば怒り)
 よりによってこいつか! どうせまたあんた証拠品にまつわる問題を起こすんでしょ!(偏見) とか思ったりしてる間に話は進み、事件が起こったり裁判が始まったり。そうとうはしょりましたが。
 あと、ここで登場する新キャラ (髪の毛が白い方) はステキキャラだなあと思ったりとかしてましたが、そ、それより今回のシナリオものすごい難しくないですか?
 エレエ詰まったり失敗してHP (たぶん違う) が削られたり余裕でゲームオーバーになったりしてるんですが今回! まだ話もぜんぜん途中なのに。
 これは僕が大人になったしるしなのか (確実に違う) 。たしか前回はもっとこう、ここが矛盾してるとかはっきりとわかったりしてたはずなんですが、どうも今回は勝手が違うというか、どこを攻めればいいのかきっかけさえ見えてこない。
 たぶん自分がぼんやり気味なんだということもある一方で、ヒントも少なめな気がするんですよ実際。そうだ、今回明白に厳しめのバランスになってる!気がする。いやまあ人それぞれだとは思うんですが、個人的には。
 裁判中つねに「今日の弁護戦略」が決定しない状態だから、遊んでて行動の方向性が見えないってところもあるのかなー。これは前作の一部でもそうでしたが。
   それでまあ神経とか物凄い削られっぱなしですよ今日は。リアルに疲れ果てましたな。この先大丈夫なんだろうかこの調子で。
 でもこのままやられっぱなしというのも悔しいし、だいいち不安なのでこれからまた続きやってみようかと思ってます。

 あと、あの例の人の登場場面は思わず吹いた。TPOを考えて登場してください。服などの。

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2002.10.26(逆転裁判2より)

しきり直し

 そう、そもそもの発端は前回の日記で書いたとおり。やられっぱなしだったのだ。なにかといえばHPゲージがどんどん減っていったのだ。あと一撃くらえば死ぬという状況だったのだ。ルーラを唱えるMPもなかったのだ。そういう話ではなかった気がする。
 とにかく僕が「くらえ!」とか「異議あり!」とか言った日には高確率でそれは間違いでありHPゲージがボーンってなる状態で、まあたしかにヒイヒイ言いながらどうにかこの章の半分くらいまで進んだものの、実際のところこんなに苦労するようではいよいよ僕はだめだと思い知らされたのだった。ふし穴にもほどがあると思わされたのだった。ヘナチョコ人間、法廷に現るというていたらくだった。
 で、気を取り直して続きをやってみようかと思った、以下次号というあたりまでが前回。その続きがどうなったかっていうと、まっさきにボーンつってHPがジリ貧になったので電源を切りました(*1)
 これではいけない。なんかどうもこんなはずじゃなかったんじゃないか。少なくとも前作を通して遊んだ経験からいえば。僕の脳がなんか凄い勢いで細胞とかが死滅してるんじゃないのかとも思った。あるいはいっそこのゲーム実は『2』になってから全然あれになってるのじゃないかとすら思った。いいがかりもいいところですが。
 で、自分を見つめ直すためにこの章の最初から遊び直してみました。あと実際の話、HPジリ貧状態でセーブしてあるのもなんとかしたかったので。

 思うにシナリオの意図と僕の遊び方がうまいことかみ合ってないという感じだった。そうでもなければあんなにボーンつったりそもそも正解がまったく見えてこないということはあるまい。で、今度は正解がわかってる状態で、シナリオが「どうやってその正解にたどりつかせようとしているか」を注意しながら遊んでみて、このゲームの勘どころをつかもうという次第。な、なんかおれ論理的かつ真面目に考えてねえ?
 そんなこんなで約1時間。なんとなく見えてきました。自分がなんで前回、あそこまでダメ弁護士ぶりを発揮していたのか。
 んーとこれ前作でどうだったかとかよく憶えてないんですが、とにかく今回、妙に「可能性」が広いんですよ。えーと未プレーの人に配慮する意味で具体例は出したくないので説明難しいんですけど「こうともとれる」が多いっていうか。こうともとれる、しかしこうともとれる、じゃあこれか? ボーン、っていう流れでミスをしていた。僕は。
 だがそれは間違いだ、とも気付いたのです。正解を知ってる上であらためて俯瞰して見てみると、正解はやっぱり正解なんですな。「こうともとれる」は真の正解の前ではしょぼい可能性の問題でしかないっつうか、いわばおとり (僕だけにとっての) 。眼前のなんとなくそれっぽい可能性ばっかり見て、真の正解にたどりつけてなかったんですよ僕は。ヒントとかも見逃してたんですよ実際。
 で、前回までやった部分はひととおりクリアしまして、その先に手を出したら今度はもうなんつうの余裕で楽勝でイケましたよ実際 (鼻高々) 。あーと、まあ、前の章とくらべて簡単になった部分はあるんですけど。進むべき方向性がしぼりこまれたから。

 それにしても、前作に登場したあの人物のことが気になる。第2話まで遊んだ人はみんなそう思うんだろうけど、本当に気になる。

*1 ボーンつってHPがジリ貧になったので

これゲームやってない人にはなんのことかわからないんじゃないのか。

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