人生: 過去ログ 2002年08月

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過去ログ 2002年08月

※下に行くほど新しい記事です。

2002.08.02(スーパーマリオサンシャインより)

花火大会の夜

 いまにもロマンスティックな話をはじめかねないタイトルだが、もちろんそんなはずもなく、単に今日はどっか遠くの方で花火大会があったらしくて窓を開けたら花火の音が聞こえてきましたが、僕には関係がない。という話がこれから始まるのだった。

 まあ花火は普通に好きなんでこんなやさぐれた出だしもどうかと思うのですが、ここ一週間というもの血しぶくズタボロと化していたので、花火大会が今日あるとかそういう情報を聞くこともなければ行く気力もないという、まあ、そんな調子だったので、死んじゃえ! 僕が。あー、というか多分あれだ、『かまいたち2』の呪いのせい。99%。
 そんな呪われた日々もどうにかこうにか一段落して、久々のマリオサンシャイン。with 花火の効果音。すっかり夏ねー(浴衣にうちわで縁側) 。
 まあマリオサンシャインったら真夏のカンカン照りなわけで花火チックではないわけですが、あ、そういえばこのゲームに夜のステージってあるのかな。
 あってもおかしくない気はする。夏の夜というのもけっこうな風情があるものだし、夏気分満載のこのゲームでそこを逃す手はない。とも思うけど、夏の日射しに注力したゲーム (だいいち「サンシャイン」だし) なのでそれはないか、とも思う。
 あと夏気分でこのゲームにまだ未登場なネタってなんだろう。海だ山だプールだっていうのは基本中の基本なのでこのゲームでもおさえまくりですが、じゃああと足りてない夏の風物っていえば何が残っていただろう。
 風鈴っていうのはまあ日本独特のあれだから出るはずもないけど、かわりに夏のおだやかな風にそよぐある種のもの、というのがちゃんと登場しているからよしとして。
 冷たい食べ物や飲み物っていうのは比較的不足しているかなー。果物とか登場はするけど、あれ食べた気がしないから。というか事実食べちゃいませんが。食べれたら気持ちよさそうなのに。むしろ食いてえ! そうだ、このゲームには夏の冷たいトロピカルフードが不足している!←ろくでもない訴え
 あとまじめなところで言えば、コンビニとか本屋とかがあってもよさそうな気がする。いや本当にまじめな話。夏にもう外アンド家が暑いーとか言って、コンビニとか本屋とかどっか涼しい所に逃げ込むっていうのはある意味基本だと思う。あの外のジリジリした暑さと屋内の完璧な冷房ぐあいっていう対比は、このゲームに登場しても面白いと思うんだけど、それともこの先のステージには登場したりするのかな、屋内。

 それにしてもこのマリオ日記、始まってから今にいたるまで、信じられないくらいゲームの内容に関する話が少ない気がする。
 今日も結局夏の風物詩あれこれをテーマにするドリフっぷり。そういうのじゃなくて、もっとこうゲーム日記的な、ヤツを倒したとかあのボスが越せないとかあの仕掛けが謎だとかそういう話がもっとあってしかるべきじゃないのか。なんだかまるで語るべきなにものもないかのような、このダラダラ夏日記はなんとかならないのか。
 そうは思うんだけど、このゲームやってるとつい夏の話だけしてたくなっちゃうんだよなあ。まったく、心底夏なゲームですよ。
その後、ここに書いたことすべてが実現されていることを僕は知ることになる (書ききれなかったけど) 。まったく、このゲームは素晴らしく夏だ。

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2002.08.04(スーパーマリオサンシャインより)

思い出が多すぎる

 このマリオ日記に具体的なゲームにまつわる話がなかなか出てこない理由がやっとわかった。1度のプレーでいろんなことが起こりすぎているのだ。
 このゲーム、各イベントはかなり短くまとまっている。計ったわけじゃないけど、特に短いイベントだと10分くらいで終わるんじゃないだろうか。それだけで終わるはずもないから、1回のプレーで何個ものイベントをこなすことになる。で、よりによってそのイベントがそれぞれ個性的にできているので、1回のプレーでやたらと大量の思い出? いわゆる思い出? そういったものが蓄積されてしまうのだ。全部書こうとしたら大変なことになってしまうのだ。

 たとえば今日。
 まず最初に行ったあるステージ。初めて行ったステージ。これは何事かと思った。あんまりにも美しい光景に思わず我を忘れた。キラキラと輝く水。ワーイなんつって思わずダイブ、そしてdeath。あ、これ毒の水なんですか。
 とかいうことをやりながら、なんつうか高い砦 (デズモンド・バグリィ) に向けて一歩一歩進んでいくものの、どうにもこうにも詰まってしまった。どうやって先に進めばいいのかよくわからない。これは自分のスキルが足りないような気もするし、あと思うに新たなアイテム、あの透明に透けて見えるアレがないと実は越せないステージだったりしない? よくわかんねえけど。等思い、このステージは断念。
 で、目先を変えて別のステージに。それはいわば砂と鳥に関係のあるステージ。あー、というか、これ、怖い。だから何度も言っているとおり高いところから落下はなんとかならないだろうか。怖い。気を失いそうになる。
 それでこのステージも断念して (負け犬) 、いわばお花さんしょんぼり風なステージを攻略。それにしてもこのゲームの「方法がわかんないとどうしようもないけど、遊んでるうちになんとなく方法がわかるようになっている」感はすごいものがあるなあ、等と思っているうちにそんな具合で無事にMission Completeですよ。
 それでふと気付けばヨッシー登場ですよ。えらいはしょってますが。
 というかヨッシー。あの、どうにもわからないのはその、何に使うの?っていうことで。使い道わからねえ! ヨッシーに乗ってジュース等を発射することで僕の人生の何が変わるというのか。←たぶん変わらないよ
 まあヨッシーかわいいからいいや (よくない) 。たぶんそのうち意味もわかるようになるでしょう。そういうゲームだし。
 と、その件は先延ばしにしておいてふと気付いたのが、えーと今いる拠点の街という感じの場所の、あの隅っこのあたりにあるなんか妙な地形。いままで気にもしていなかったけど、あれって何か意味があるんだろうか。
 とか思ってさっそくジャンプアンド水ブシューで行ってみたらこれが新しいステージ出現ですよ。こういう見逃しでまだ行ってない場所いっぱいあるんだろうなあ。とか思いつつ遊びはじめたらこれがまた猛烈な高いところから落下しかねないステージ。それでも胃の腑をキューンといわせながらもどうにかクリアー。
 で、やっぱり気になるのが最初のやたら美しくて毒水満載で先に進む方法がわからなかったあのステージ。なにか見落としてるんじゃないかと思ってもう1回やってみたらこれが意外に解法発見。これだ! そうか、これだ! こんな簡単なことになんで気付かなかったんだとばかりに先に進んで無事に奴を倒して、えーと、さらに美しいステージになりました。万歳。

 とまあそんなことをたった1〜2時間程度のプレーで満喫してるわけで、これはなるほど全部書いてはいられない。これでも細かいところは相当にはしょってるわけで、あ、そういえば書き忘れたステージも2つくらいあった。
 この思い出満載ぶりときたらどうだろう。ここまで徹底的にプレイヤーを楽しませるパワーに満ちているというのは、ちょっとただごとではない。
 そんなわけで、このマリオサンシャイン日記はゲームの具体的な内容にめったにふれず、それでいてたまにふれたかと思えばその日のプレーのごく一部を切り取っただけということになることに、たったいま決定しました。そんなの日記とはいえないと思う。

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2002.08.04(その他もろもろの話より)

業界に一石を投じる

 何がシャンプーだ! 何がコンディショナーだ! 何がボディソープだ! 貴様らそこに一列に並べ! それで区別がついたつもりか! と僕は言いたいのです。
 ノズルの色が違うとか、シャンプーは白でコンディショナーは黒だとか、そんなおためごかしはもうたくさんですよ。だいたい「コンディショナーは黒」って意味通んないですよ。どういう意味ですかコンディショナーのイメージカラーは黒なんですか。どういう理由で黒なのか、そこのところをまず誰にもわかるように説明しないと結局そこにあるのは「白いノズル」と「黒いノズル」であって、どっちがシャンプーでどっちがコンディショナーか何の区別にもなってないんですよ。聞いてるのかそこの無能なデザイナー!
 よーしわかった貴様らに方法を教えてやる。ド根性ガエルを思い出せ! ゴリライモの顔を忘れるな! そうだ、あの大きく「ゴ」と書かれたTシャツのごとく、シャンプーのノズルには大きく「シ」と、コンディショナーには「コ」と、ボディソープには「ボ」と書け! ゴシック体で。もちろん本体にも商品名の4倍ほどの大きさで「ボ」と。

 でも、これやったら本当に便利だし売れる気がするんですけど、どうだろうか。
これを言わずにはいられない何ごとかが、今日の彼にはあったらしい。

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2002.08.05(スーパーマリオサンシャインより)

スピード・オア・ダイ

 マリオサンシャインがいくらのんきなゲームであるとはいっても、そこはそれアクションゲームにカテゴライズされるだけあって、場合によっては猛烈なスピードの気持ちよさを感じるときもある。そんな種類の気持ちよさを今日はおおいに味わったのだった。

 最初の方の話はあんまり関係ないので適当にカットすることにして、まあとにかくいろいろあって僕はいわゆる拠点の街といった雰囲気のところで、ある種の人物と追っかけっこを楽しんでいたのだった。
 楽しむというか、正確にはそんなのんきなものでもなく、かなりの正確さでどんどん先に走り回り飛び回る相手をこちとら必死で追いかけ回していたわけだが、それはやっぱり無性に楽しかったのだった。
 いやあやればできるもんなんですねあんな風に屋根の上を走り回るの。
 この街の屋根の上は、今までも必要にかられて何度となく上ったり降りたりしたのだけれど、走り回るというのはやったことがなかった。なにしろ下手に走り回った日には落っこちるから。あー、ちなみにゲームをやってない人に説明すると、いわゆる南国の町並みなので屋根とひと口にいってもこれがかなり起伏に富んでいたり切れ目があったり直角に曲がっていたりして、この屋根の上を走り回るのはなかなかにテクニカルな話なのだった。
 ところが今日の相手ときたら余裕で屋根の上を走り回るのだ。
 僕はもう大慌てで追いかける。するとこれが驚いたことに、意外に走り回れたりするのだった。屋根の上。
 もちろんそこはゲーム上、ある程度引き離されたら相手はこっちを待っててくれたりもするんだけど、そういうのなしにしてもけっこういい感じでカンカン屋根の上走れたりするのだ。コントロールスティックをアナログでくいくい動かしつつ、黄色スティック(*1)で自由自在にカメラを動かしつつ、Rボタンちょい押しで水を発射しつつ、横宙返りでハイジャンプしつつ、なんてことを平気でやってたりするのだ。いやもちろん上手い人はもっと物凄くうまいんだとは思うんだけど、それにしてもゲーム開始直後の僕が絶対しないような動きをしているんですよマリオが。自分はいつのまにこんな技術を使えるようになっていたのだろう。
 本当に遊んでるうちに身についてしまったらしい。いつのまにかジャンプのタイミングを覚え、水の発射しっぱなし走りの感覚を覚え、あと街の地理をも覚えていたらしいのだ。ゲームやってればいくらでもある種類のこととはいえ、これほどダイナミックに差がでるものかと驚いた。

 で、なんだかんだで手に入れたのがある種のアイテムである。
 これヤバイ! もう本当にこのゲーム、ここまで (どこまでかはよくわからないが) 進んだあげくこんなのがまだ隠れてたのかってくらいヤバイ!
 えーとゲーム未プレイの人に配慮しつつ書くなら、つまり、スピードに関係のあるアレ。物凄いスピードで、真剣に気持ちいい。
 というかこれを使うとおそらくこれまで行けなかったある場所に行けたりとかそういう具合のなにかがあるに違いないのだが、そういうこと無視してただスピードを楽しんでいたくなった。というか、やるでしょ? みんな絶対海に飛び込んでアレ全開でジェット気分を味わったりするでしょ? 街の端から端までジェットでGOでしょ? あーもう例によって一生これだけやって遊んでたいわ。スピード感も気持ちいいし、水使ってるっていうのがまたいいんだろうなあ。これで排煙とか出してたら全然気持ちよくないんだろうなあ。あー本当気持ちよさに特化したゲームだなあ。

*1 黄色スティック

正式名称Cスティックのこと。と書くと誰にもどのスティックのことだか分からなくなるから不思議だ。

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2002.08.15(スーパーマリオサンシャインより)

恐怖の報酬

 まあここ1週間というもの風邪で体調激悪でなんていうか『ぼくのDEATHやすみ』が勝手に起動しかねない勢いでしたよ。危ういところでしたよ。デンジャラスですよ。それは神心会のデンジャラス・ライオンと遜色ないくらいのデンジャラスさでしたな (すごいのかどうかわかりにくい) 。ここでそんな僕を救ってくれたのがマリオサンシャインでとかなると話はキレイになるんですが、もちろんそんなはずもなくゲームに手もつけられないほどに突っ伏してました。布団などに。

 で、久々にマリオをサンシャインったわけですが。
 何から書いたものだろう。例によっていろんなことが大量にあって、まあいちばん端的なことを書くとすれば、新しいステージというか場所が2つほど出現した。
 いったいどれほど先があるんだこのゲームは。
 とも思うんだけどその一方で林田さんの攻略(*1)によればわりと先は見えてきたという風情ではないだろうか。いちおう自分の遊んだステージより先の方は、漠然としか見てないのでちゃんとしたことは言えないのだけど、たぶんそうだ。あと、拠点の街の前々からなんとかしたくてしかたなかったあの汚れもきれいになったし。
 あとそうだ、これだけは言っておかなければなるまい、開発者の人とかに。前から言ってるけど、高いところから落ちる系は、えーと、もう、だめだ! もちろん開発者の人にはあんたスゲエソフト作ったよ、いわばミスタースゲエソフトだな! と笑顔で握手の手を握りたいですよ。両手で。葉巻で。それは嘘じゃありませんが、しかしその一方で、でも一度だけでいいから殴らせろと、さだまさしの『親父の一番長い日』が裸足で逃げ出すほどに同じくらい音高く殴らせろと、『走れメロス』が泣いて謝るほどに、まあそんなことはどうでもいい。
 とにかく高いところから落ちるアレ(*2)はだめだ。怖いもの。別に僕は自分が怖いからといって開発者の人を殴ろうとかそういうことを言ってるわけではなく、全国のチビッ子のみんながスーパーマリオの音楽とマリオの「ひょわあわわわわ」という情けない悲鳴(*3)に深刻なトラウマを抱えたりしないかって、まあそんなことはどうでもいいんだけど、とにかく怖いんだよあれは! 僕だけだろうがなんだろうがとりあえず殴る! 乱暴者! 愚連隊! そんな感じで!
 だってあのス音、やってる最中の手のひらにじんわりかく汗の量が尋常じゃないですよ。人間ってこんなに手のひらから汗流れるんだーとか感心しちゃいましたよ僕は。

 とかなんとかそんな恐怖と戦った結果道も広がり海だ山だリゾートだと大忙しの、まあ、僕ではなくマリオ。若干うらやましさも感じつつ、でもまあ暗いところで窒息しかけながら助けてるはずの相手に殺されかけたりしてる(*4)し、マリオも色々大変だ。
 そして僕は新たなステージを夢見て今日もシャインを集めたり、あとその最中にまたス音ステージに行っちゃって「こ、これを突破しろっつうの!? それは遠回しな死の宣告か!?」とか叫んだりするのだった。

*1 林田さんの攻略

愉快。それにしてもどうして僕より後に始めたはずのこの人があっさりとこんな攻略ページを書いていたりするのだ。

*2 高いところから落ちるアレ

林田さんによると「スーパーマリオの音楽のステージ」略称ス音。

*3 情けない悲鳴

情けない。

*4 暗いところで窒息しかけながら助けてるはずの相手に殺されかけたりしてる

深海のステージにて。

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2002.08.15(マンガ・アニメの話より)

そういえば

 ごくごく最近まで『藍より青し』って、藍染めをテーマにした『夏子の酒』みたいな漫画なんだろうなと勝手に信じてましたよ。

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2002.08.25(映画の話より)

MUSIC IS THE VIVE

 映画の『ピンポン』観てきましたよ。
 まあ僕なんてちょいとした原作の松本大洋版『ピンポン』大好き人間なんで、映画として以前にまず原作の再現度みたいのを評価の第一基準にして観ちゃってはいたんですが、それにしても面白! ナイス映画誕生! マジで大満足な僕なわけですが、一緒に観た原作未読の人は首をひねってたので、まあそういうものなのかもしれない。

 ともかく原作を本当に大切にして作っていただいてる映画で、なんかもう監督・脚本のあんたら素敵な馬鹿野郎どもだ!と強くたたえたい。実際の話ペコ役の窪塚洋介なんかは原作のテイストとは微妙に違うんですけど、映画の中のキャラクターとしてきちんと完成してたのでアリと言い切る所存。で、それに合わせたらしく夏木マリ演ずる田村のオババのキャラも原作とはやや異なってますが同じ理由で納得。あと時間の都合もあってか小泉先生 (バタフライ・ジョー) の扱いがやや短くなってますね。で、それに合わせて配役が竹中直人と。あ、大田キャプテンとかも。
 とかなんとか細かいばっかりあげてんじゃねえよという感じですが、そういう程度のことしか言えないくらい見事に原作を再現してるんですよこの映画マジで。アクマなんかリアルアクマですよあれは。ノットバーチャルですよアクマ。
 というかアレだ、原作とかあのーなんか松本大洋っていう作家の人のあつかいがすでにオシャレ系みたいなことになりかけてるじゃないですか。本屋とかいくともうコアな本屋orオシャレ?ねえ、オシャレ本屋?みたいな店しか置いてないことになってて、なんつうかサブなカルチャー? そういうことになりかけてるじゃないですか、松本大洋。でもこの『ピンポン』つうマンガは基本的にはオシャレとかと縁遠いド熱い爽快娯楽作品だと思うんですよ、僕は。そういうあたりをきちんと映画でもくんで、変なアート方向の工夫(*1)を凝らしたりしないでちゃんとした娯楽作品として形にしてるっていうところに、こう熱いガッツを感じましたね。
 というかエラいなって思ったのが音楽の使い方で。この映画、ちゃんと盛り上がる場面では盛り上がる曲がかかるんですよ。
 あーなんて言えばいいのか、要するに「『ロッキー2』の練習シーンで『ロッキーのテーマ』が流れるの法則」なんですけど、それ説明になっていません。もう少し普遍的にいいなおすなら「グッとくる場面でグッとくる曲がかかる法則」なんですけど、なんかもうどうでもよくなってきました。説明するの。
 そういう法則をおざなりにしてる映画って多くねえ?と僕はフランクに聞いてるのです! 多くねえ? 特に邦画に多くねえ? 他と違うことをやってるつもりなのかい? それは確かに他と違うかもしれないけど、それでおもしろい映画のつもりなのかい? と、そうフランクに聞いているのです。監督などに。
 そんな意味でここぞという時にここぞという曲がかかってくれるのは、まあベタっちゃあこれほどベタなこともないんですが、そのベタネタをやってくれて本当にありがとう映画版ピンポン!とまあ満足しまくりの夜でしたよ。

*1 変なアート方向の工夫

唯一BGMの選曲がおおむねテクノ方面っていうあたりがややアート寄りな気もしますが、そぐわないわけではなかったので大丈夫です。

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2002.08.25(マンガ・アニメの話より)

妄想吸い込まれ

 という訳 (前回参照) で調子こいて松本大洋の『GOGOモンスター』を買ってきました。
今まで買ってなかった理由:
 1. 高い (?2500)
 2. それでいて書き下ろしなので、どんな内容なのかよくわからなくて不安
 3. そもそも本屋どこ行っても置いてない
 思うに、出版社のガッツが足りないのが全ての原因のように思えますが、まあいいや。

 そんなこんなでどんな話なのかさっぱり知らずに買ったんだけど、まあばくぜんとしたイメージではほのぼのとした話かなーと思ってたんですよ。子供がテーマでしかもタイトルが「GOGOモンスター」だし。
 それで読んでみたら、もうすっかりディープな気分になっちゃって、これはどうなんだろう。いったい誰がこの日曜のまっ昼間から心の暗闇をかいま見た僕の補償をしてくれるのかって話なんですけど、本当にもう少し出版社に内容を伝える努力があっても良かったんじゃないかって思うんだけど。

 僕に言わせればっていう前提で話しますけど、この話って要するに「妄想吸い込まれ」(*1)の話ですよね。
 あー妄想吸い込まれというのが何事なのかって話から始めないといけないから、少しこの話長くなるんですけど。
 たとえば、超能力吸い込まれ。信号機とかあるじゃないですか。あれをじっと見つめてると超能力によって信号が赤から青に変わる「ということにする」とします。もちろん放っておいても変わるんだけど、じっと見つめてると変わるんだって! 多少早く。マジでマジで。という妄想。
 妄想というか、まあちょいとした思いつきですよ。あくまでも想像ですよ。本人もわかってやってますよ。でも実際の話、妄想じゃなくて現実に超能力で多少早く信号が青になってるかもしれないじゃないですか! なんで力説してんのかよくわかんねえですけど、そういう具合にこの妄想の怖いところは「可能性が否定できない」っつうところなのです。
 本人の気持ち的には、もうその超能力が妄想かどうか証明できないんですよ。科学的な「証明」の定義としてはおかしい話なんですけど、そういう次元の問題じゃないんですよすでに。むしろその意味ではすでに超能力が現実にアリになってて、逆に怖いのはその超能力が現実である以上、信号機があって渡りたいなら、じゃあじっと見つめればいいじゃん! と直で思っちゃうっていう。下手をするとじっと見つめないかぎりこの信号変わらなくて周りに迷惑がかかるんじゃないかって所まで話が進んじゃうっていう。妄想が現実を規定するっていう、ええと言ってる意味わかりますか?
 これがいわゆる妄想吸い込まれですよ。そんな話でしたよGOGOモンスターは僕が思うに。
 で、このマンガのスゲエよくできてるというか意地が悪いというかそういうところがあって、妄想はあくまで妄想扱いで描いてるかと思うとそうでもなく、逆に凝れ妄想じゃなくて本当は現実じゃねえかって匂わせる描き方もところどころしてるんですよ。意図的に。たぶん。
 そういうの読むと、読者的にもこれが妄想の話なのか、それとも妄想とみせかけて現実の話なのかわかんなくなるじゃないですか。その気持ちっていうのはつまり妄想と現実の区別があやふやになった、まさに妄想吸い込まれ状態なんですよ! 読者まで妄想吸い込まれ状態にさせてやがるんですよこのマンガは!
 もちろん間にマンガがクッションになった、いわばバーチャルな妄想吸い込まれなんで現実に実害はないんでおおいに結構なんですけど、じゃあ何も知らずに読んですげえディープな気分になった僕の心の補償はどうなるって話ですよ。
 妄想吸い込まれド前面のハードな話だって最初に誰かが言ってくれてたら、僕もそれなりの心構えして読んで、ちゃんとこのマンガの怖くない面? ユキとマコトの子供らしい友情とか、凄くリアルでセンチメンタルな学校の描写とか、素直に楽しめたと思うんですよ。もうそういうの楽しむ余裕とかないから、大変でしたよ今日の僕のディープ気分ときたら。

 あーしばらくは読めないわ。面白いし名作だと思うんだけど、もうお腹いっぱい。

*1 妄想吸い込まれ

伊集院光命名。もしかすると「ファンタジー吸い込まれ」だったかも。

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2002.08.27(スーパーマリオサンシャインより)

やめどきを見失う

 この日記のこと忘れかけてた。←ひでえ書き出し。
 で、この間なにをしていたかっていうと、まあマリオやってました。
 それでそのマリオですよ。まあ正直にいうと、だめになりかけてました、僕は! 具体的には、どうしても勝てないにもほどがあるステージがありまして、これはだめだ! あんまりだ! どうしようもねえな!(主に僕が) などという具合で、なにしろ僕のプレースタイルといえばゲームは1日30分を余裕で切るようなスピードキングぶりを発揮するにいいだけ発揮してるわけで、越せない場所があるとけっこうな長い期間そこにかかりっきりになったりもするわけです。ゲームやらない日も多いし。
 というか実際の話、ことマリオサンシャインに関してはおおいにのんきプレー推奨の僕なんで、読者諸兄もだったら別のステージをさっさと遊べと思われるかもしれない。いや実にごもっとも。君は完璧さ (カルチャークラブぐらい) 。ところがどうしたことか、僕はこのステージをどうしてもやめることができないのだった。やや具体的に言えばメラメラ燃えてて地下でぶらさがるステージなんだけど。
 このステージ、実際高いところから落ちたりとか余裕でするしなんか知らないけど即死る場合がかなり多いし、もうそんなステージやめちまえよ!とか心の先輩 (2コ上) に言われかねない状態なんだけど、なんかついここはクリアーしたくなるんだよなあ。
 思うにいわゆる「あっ! 惜しい! 今んとこスゲエ惜しい! あそこで踏み込みが一歩深ければ勝負の行方はわからなかった! もし藤間が監督兼任ではなく選手に専念できていれば勝負の行方はわからなかった!(スラムダンク)」的なそんな「もう一回やれば勝てるはず」シチュエーションが多いんですよ。タイミングはつかんだ!とか。
 それでまあもう一回例の土管にヒューッて落ちて例の吊り橋をカンカン渡って、ああこの雲状の敵ジャマだなあと例によって思って、ジャンプしたり失敗してズサーッてなったり落ちたりまあ色々あって結局「あっ! 惜しい! 今の冗談抜きで惜しい! 油断してた! 油断さえなければ今のは通過してた! 後ろによろけていなければホル・ホースの銃弾に頭を撃ち抜かれていた!(ジョジョ)」とかなって、いつしかマリオの残機(*1)がゼロになって、じゃあ今日はこのへんで、とかなるわけですよ。
 それでもういいかげんこのステージばっかりやっててもしかたないんじゃねえの? とか思い出したそんな矢先、なんかあっさりクリアできました! 手に入れたいと思えば逃げられ……あきらめれば急に手に入る……、そんなものかもしれないわね……ゲームも、古銭収集も。←惜しい

*1 マリオの残機

もういいや、この表現で。

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