人生: 過去ログ 2001年06月

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過去ログ 2001年06月

※下に行くほど新しい記事です。

2001.06.02(ゲームの話より)

ボクと魔王と校庭で

 意外にも「僕と魔王と校庭で」ってGoogleで検索しても1件もヒットしなかったんですが。
 まあそんな話はどうでもいいです (心底) 。
 『ボクと魔王』の人気がなんでここまでこう地味かっていうそういう話ですよ。たしかに決してハデなゲームじゃないですけど、だからってこれはないだろうと。心あるゲーム野郎女郎どもが飛びつかんでどうする、と僕は言ってるわけですよ毎日 (酒を暴飲しながら) 。
 このゲームのテキストがなんつうかもうクオリティ激高えんですよ。メッセージにいちいちクスグリ入ってて、それがまたいちいちウマくて僕は飲んだくれる毎日ですよ。ゲームのメッセージテキストのお約束や文法をきちんと客観的に相対化した上で読み物として消化してるっつうか、僕は一体何を口走ってるんでしょうか。
 たとえばコレです。ゲーム冒頭、主人公の母親が料理中にくちずさむ歌。
「♪わったしは、かわいい おかあさん〜
 ♪お料理じょうずな ひとづまよ〜」
 いきなり「ひとづま」とくるのだった。こういう場面で「ひとづま」はないだろう。なんだか知らないけど間違っている。このセンスがもうたまらねえ訳なんですけど、えーとどうでしょうかこの話わかってもらえてますか?
 もっとわかりやすいところで言うと、
「『横断トンネル』とやらの入口を探すのが、いま子分たるお前に課したミッションだ。」
 とか平気で言い出すわけです。ミッションとか。別にふだんからそういう口調じゃない人が唐突に。こういう細かい小ネタが頻発するセンスのいいテキストっぷりがもう最高にラブですが。
 しししかもそういった話とまったく無関係にキャラクターとかが徹底的に激ラブいですよ! ルカ君! ルカ君! ルカ君!(ナチスドイツの集会ばりに連呼) えーとルカ君というのは主人公の少年なわけですが。いやあもうなんつうか近年まれに見る物凄いあれですよ。←100%わかんねえ
 あと王女様と! マ、マルレイン王女様が笑ってくれるなら僕は悪にでもなりますよ? あるいはロザリーさん! あるいはアニー! あるいは執事ジェームス! そういった具合にそうそうたる人の人生を誤った方向に変えかねない逸材が揃っているとかいないとか。
 ちなみにコレの制作元のZENER WORKS (ツェナーワークス) という会社ですが、かつてはゲームボーイやスーファミで『リトルマスター』シリーズ(*1)っていうこれまた地味な人気っぷりのゲームを作っていた会社だとか、Googleづてに聞いたんですけど、そんなことよりもこの会社の名前を憶えてもらう気が最初からなさそうっぷりが気になります。むしろ。

*1 『リトルマスター』シリーズ

正直言えば、まあ、やった事ありません。よくできたナイスゲームだって話は聞きます。マジ。

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2001.06.03(マンガ・アニメの話より)

GET BACK JOJO

 唐突に『ジョジョの奇妙な冒険』の第四部でナランチャのベロがスタンドに乗っ取られるくだり(*1)から読み返してみましたよ。
 理由:たまたま手に取って開いたらそこだった

 それにしてもなんだろうこの時期のジョジョの凶暴なテンションは。時期的にはまさに絶体絶命 (連載が) という頃だったと思うんだけど、それを反映したんだかなんなんだか毎回毎回1話ごとに絶体絶命の目にあってるんですがブチャラティ一同が。あるいはボスが。凄まじいストーリーの高密度っぷりですが話のつじつまは時々あってません。
 しかしそういう細かいことをむやみに無効化するほどの不用意なド迫力がここにはある。いいんだか悪いんだかこうなってくるとよくわからないけど。
 格闘バトル物でもないのに毎回これだけ登場人物が汗かいてるマンガってジョジョぐらいですよ。あとエロマンガと。

*1 ナランチャのベロがスタンドに乗っ取られるくだり

こうやって書くと意味がものすごく分からない。

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2001.06.07(マンガ・アニメの話より)

こうでなくっちゃいけない

 タイトルは忘れたけど、とにかく出演者にエド・ハリス(*1) (端役) とキーファー・サザーランド(*2) (悪役) がいるというある意味超豪華な映画をテレビで放送してたのでこれを見逃すわけにはいくまいっつう心構えで観てみたところ、便所のネズミもゲロを吐くようなドス黒い気分になったぜ。って空条承太郎も言ってましたよ。
 なんか娘を殺された母親の復讐劇だって話で、たしかに前半キーファー・サザーランド (悪役) がいかにきちっと死んで地獄にいくべきくず!であるかが描きに描かれてて、こいつがラストで血しぶくズタボロと化すかと思うと大変ワクワクできたんですけど、その一方で観てて非常に不安でしかたない点があったのです。
 サリー・フィールド演じる主人公の復讐者がもうヘナチョコの国から生まれたヘナチョコ社取締役みたいな骨もなければ頭も回らないしかといって人間的優しさではどうかといえば優しさライセンス不合格決定級という、お前はもうチャールズ・ブロンソンの口に言えないようなたぐいの垢やカスをまとめて飲め! 煎じずに。としか言えないような女で、ついでに言えばルックス的にも魅力ゼロの始末。こんなやつにはたして犯人を苦痛にのたうち回らせ後悔と恐怖のるつぼに放り込む役がつとまるのかと、観ててそればっかりが心配でしたよ。
 で、実際最後の復讐シーンも信じられないくらいグダグダだったんですけど。映画としてはエド・ハリス (端役) の抑えた中にも優しさと知性の光る演技が抜群でしたが、究極的に端役でしかも最後の方で復讐シーンにからんでくるのかと思わせる展開がありながらすべてが終わったあとで特に意味もなく登場するっていうナチュラルな演出で骨の髄まで脱力。あと、一見この映画で重要なポジションを占めているし渋い役柄であるかのような刑事が、実際はやることなすことすべてが裏目に出るっていうむしろコメディ映画向けのキャラクターで、そこだけ面白かったです。

 という話は前フリで、この映画を観た直後に『ストーンオーシャン』の7巻を買って読んであまりの素晴らしさに絶叫。エルメェス最高! エルメェス最高!
 「愛と復讐のキッス」っていう章タイトルの段階でこの手の大仰な表現技法に弱い僕とかはもう失神寸前だったんですけど、エルメェスときたらこれが最高の復讐者っぷりでまさにLOVE。
 「『復讐』なんかをして失った姉が戻るわけではないと知ったフウな事を言う者もいるだろう。許すことが大切なんだという者もいる。だが 自分の肉親をドブに捨てられてそのことを無理矢理忘れて生活するなんて人生はあたしはまっぴらごめんだし…あたしはその覚悟をして来た!!」 カッチョ良い! カッチョイーウィー! (泣きながら)
 これですよ! こういう復讐っぷりを僕は心の底から望み続けていたのですよ。ムカつく野郎をブッ殺してスッキリしたいので復讐する! これだ! この身勝手さこそが復讐の真髄! 復讐なんつうものは身勝手なもので、それをわきまえた上でなおあえてヤルという気合にこそ復讐者のカッコ良さがあるのです! そこんところをわかってない分際で復讐について偉そうに語るマンガがシーンを席巻 (←よくわかってない) する昨今、エルメェス姉さん綺麗ッスー。
 それでもってアレですよ! もうこの先はまだ読んでない人のために詳しくは言わないですけど「これはグロリアのぶん」のアレが! もう最高に素敵ですエルメェスさん! いまや「2001上半期・最も輝いてる女性キャラ部門」のトップにおどりでましたよ。自分の中で。

*1 エド・ハリス

目で語らせたら昨今右に出るものがいない俳優として僕の中で有名。

*2 キーファー・サザーランド

サザーランド (兄) として僕の中で有名。

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2001.06.09(マンガ・アニメの話より)

祝福しろ

 なんだかもうこのページはジョジョ日記かなんかか? という感もありますが今日もジョジョネタです。ストーンオーシャンの7巻が想像以上にグッときたのでしかたがない。
 前回書いたとおりエルメェス姐さんが抜群に良かった7巻ではありますが、ああそうそう最後の方の徐倫の格闘シーンもグンバツに美しくもカッチョ良くてこれまた失神寸前でしたが、しかし7巻のみどころといえばまだあります。

 アナスイです。かかか格好イイ! 正直言って7巻はアナスイ登場の巻と言い切っても過言ではないとばかりのナニですよ。←説得力ゼロ
 自信たっぷりな性格とゴージャス感あふるるルックス、さらに大仰なセリフ回しに加えてローランド・イスタス(*1)ばりのジョイントフェチとくれば注目しない手はあるまい。
 ところで連載の方は読んでないから知らないんですけど、この後アナスイの顔はさらに変わったりするんですか? もう第三部のイギー (犬) に匹敵するほどの変わりようなんですが。

*1 ローランド・イスタス

この人は『グラップラー刃牙』の中でも一、二を争う変態的なキャラクターだと思う。

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2001.06.10(マンガ・アニメの話より)

まさにチャンピオン

 つい最近まで知らなかったんですけど、聞いた話では『学校怪談』になんとあの天下の夢幻魔実也氏(*1)が登場してるそうじゃないですか。
 ヤベエ! 速攻で購入しないと! とか思って本屋行ってみたらこれが抜群に売ってないんですよどこ行っても。そういうもんなんですか?(チャンピオンコミックスが)
 刃牙はどこにでも全巻揃ってるのに、学校怪談ときたらわりと最近完結したばかりなのに一巻たりとも置いてないという始末。むしろ刃牙以外は置いてない始末。キミたちはそんなにチャンピオンコミックスが嫌いか! 今現在最も面白い少年マンガ誌といえば週刊少年チャンピオンと相場が決まっているだろうが!
 実際の話熱い根性関連物の『ココ』『ショー・バン』『虹色ラーメン』の3タテからバーリトゥード (その存在自体が) な格闘物『バキ』ときて、『エイケン』『ななか』『しゅーまっは』『オヤマ! 菊之助』『ファントム零』という狙いすましたのから隠れたのまで萌え及びエロ系の強烈な布陣で隙なしの構えじゃないですか。とてもダメなマンガも大量に連載されている反面、まさに面白さのドかたまりみたいな部分も多い雑誌なので、諸君要注目だ。←いまさら
 それにしてもなんで『BM -ネクタール-』は終わっちゃったかなあ。

*1 夢幻魔実也氏

「氏」がつくあたりが怪奇編の魔実也であるところを示している。

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2001.06.13(マンガ・アニメの話より)

映画研究会なんですか?

 少々古い話になるけど、先週の金曜発売のチャンピオン。
 読んだんですよ。何をって、その、『エイケン』(*1)を。
 というか今までも毎回読んでいたというか、読もうと努力していたというか、いつも最初の2、3ページばかり読んだところでイヤになって (自分が) 読むのヤメちゃってたんで結局どういうストーリーなのかいつもわからずじまいなんですけど、で、自分はいつからそんな器の小さい人間になったのだ最後まで読まずにわかったような気になるとは何事かと反省しきりだったんですけど、あれ最後まで読むのってかなり苦行チックな何かがありませんか?
 そんなこんなで今回のエイケン。読んだんですよ。ついに読み切ったんですよ。まさに史上初の快挙である。もうわけがわかりませんが。

 まー本当のところ今回のエイケンときたらくまちゃんの回といえば読んだ人にはわかるでしょうが、普段のタッチボイン路線(*2)の塊のようなアレではなくて、いやたしかにタッチボインのひとつやふたつはあったような気がしますが、それにしてもこれまでの「タッチボインだけでストーリーが展開していく」というスタンリー・キューブリックでもド肝を抜かれるような奇跡の演出がおおいに影をひそめていました。むしろ多少のタッチボインこそあれ全体的にはちょっとしたいい話になっている始末。そりゃ最後まで読めるっつうのです。
 こんなことではいけない。これじゃただの普通のマンガじゃないですか。←それでいいのでは?
 だって少年チャンピオンといえば載っているマンガのどれもが何らかの形で尋常じゃないという、ある種少年サンデーの真逆をいく雑誌。エイケンにはもっと上を目指していただきたい。そして『オヤマ! 菊之助』(*3)を越えたとき、僕はエイケンを愛せるような気がしますが、ヒデエ勝手なことを言っているとわれながら思いましたよ。

*1 『エイケン』

いま一番ホットな問題作 (←こう書いてもあながち間違いではないね) 。

*2 タッチボイン路線

この言葉を考えた人は凄い天才だと思うが、尊敬はしづらい。

*3 『オヤマ! 菊之助』

「ソフトなお色気」とかいう言葉が裸足で逃げ出すような、あらゆる意味で凄いマンガ。尊敬はしづらい。

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2001.06.15(マンガ・アニメの話より)

妄想の翼をひろげてみる

 このあいだイーエス・ブックスで注文した『学校怪談』(*1)がとりあえず在庫アリという報がきたものの、まだ到着予定日さえわからないままで悶々たる日々を送っているというのは言いすぎにしても、まあそんな具合ですよ。
 『学校怪談』といえば聞いたところでは夢幻魔実也 (怪奇編) (*2)が登場するとかいう噂です。それもどうやら話によるとあの霊能女教師的な存在の人 (名前忘れた) の祖父で幽霊とかそういう役柄だそうですが、あのかなりドタバタぎみな『学校怪談』(*3)の中で浮いたりしないんだろうか。いちどアニメージュ・コミックス版『夢幻紳士』(*4)に登場したことがあったけど、ああいうカメオ出演みたいなことなのかな。
 けど祖父っていったらかなり「お遊び」ですまない話じゃないだろうか。やはり話の本筋にからんでくるのか。たしかに『学校怪談』にもシリアスな話もあったわけだし、えーと毎週読んでた (読めてた) わけじゃないから知らないけど、あの先生登場後もしばらくはドタバタ度も少なかったろうし、そういうことなんだろうか。ん、待てよだいたい祖父ってことはじゃあ祖母にあたる人はだれなんだ?

 とかなんとか考えていたら話がおおいに広がってしまってけっこうな行数になってしまったので、とりあえず別記事に移してみましたよ。夢幻紳士好きじゃないと本当についてこれない話になってるんで、そうじゃない人は読まなくて全然大丈夫です。
 でまあ色々考えたわけですが、これでこの想像が当たってるかどうかの保証なんて全然ないわけで、むしろ『学校怪談』きちんと読んでみたら全然違うことになっててキャー恥ずかしいという話になりそうだが、まあ人はこうやって妄想をひろげることができるという一つの見本をここに提示しておきたい。やれやれ。

*1 『学校怪談』

『学校の怪談』とか『学校であった怖い話』とかそういうのとごっちゃになりやすいですが、これはチャンピオンに以前連載されてたマンガのあれです。高橋葉介 作。

*2 夢幻魔実也 (怪奇編)

『夢幻紳士・怪奇編』の主人公だが、それ以外の高橋葉介マンガのあちこちにも出没するので追っかけるのが大変だ。

*3 ドタバタぎみな『学校怪談』

かなり後期の『学校怪談』という意味でだが。

*4 アニメージュ・コミックス版『夢幻紳士』

かなりドタバタぎみ。

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2001.06.15(マンガ・アニメの話より)

新説 (←そうでもないと思う)・夢幻紳士

 こんなものを考えてどうなるという気もするが、まあひとつ冷静になって考えてみよう。おそらくここから先は『夢幻紳士』シリーズをはじめとする高橋葉介作品をいろいろ読んでないと心底なにがなんだかわからない話になるだろうが、もうこのさいだからひとつ馬鹿になって考えてみよう。

 まずそもそもえーと、例の先生の名字が「夢幻」じゃなかったはずだから、つまりこれは高確率で母方のほうの祖父が魔実也だということになる。そうか魔実也氏の子供は (一人っ子であるとは限らないが) 女性か。名前は「魔子」だろうか。それはもちろんアニメージュ・コミックス版のほうの娘の名前だが、しかし夢幻猫や明鈴がアニメージュ・コミックス版と怪奇編 (と思われる世界) の双方にいる以上、夢幻魔子がいても不思議はあるまい。
 じゃあこの<怪奇編≒アニメージュ・コミックス版>リンク説をそのまま押し進めてみると、魔子の母親の名前は「福音温子」ということになる。もちろん怪奇編に「福音温子」と名付けられたキャラクターは登場していないので、怪奇編「福音温子」はマンガ中に登場しないか、あるいは誰か名前のついていないキャラクターが本当は「福音温子」だということになる。まあ、やっぱりそれは誰かっていうと『夢幻外伝』の「下宿の娘」ということになるんだろうけどさ。髪型も設定もぜんぜん別人だけど、性格といい顔つきといい似てるし、だいいち健気に「魔実也」に惚れ込むという設定はまさしく福音温子といえる。
 アニメージュ・コミックス版での福音温子の設定といえば元カフェーの女給で、そのへんにこだわるなら『夜の劇場』の回に登場した女給こそが「福音温子」である、という線もあるだろうが、どう考えても彼女の子供っていうのは無理がある。やはり下宿の娘だろう。
 話の流れからいってもそうでなくっちゃいけない。「橋の上で修羅場を演じた姉御」でもあるまいし、行きずりの女なんてのはもっての他であろう。洒落た遊び人たるものそんな下手を打つような真似をするものか。ましてあの夢幻魔実也が。やはり相手はあくまで「下宿の娘」であって、プレイボーイで鳴る魔実也氏にも年貢の納め時が、いつだかは知らないけどやってきたと考えるのが妥当だろう。

 と、「いつだか知らないけど」とか書いたけどそういえばその時期ってけっこう重要になってくるんじゃないのか。いま気付いたけど。
 えーとそうか『帝都物語 TOKYO WARS』によれば日本敗戦の1945年までは少なくとも (青年のままで) 生きているんだよな、夢幻魔実也。あの描写をみるかぎり特に係累がいるようには見えないので、この後で結婚?して娘が生まれて、とかなるんだろうが、なるほどたしかにその子供のさらに子供が現代における若い美人教師であるところの九段先生 (←いま名前思い出した) と考えれば、年齢計算がちょうど合う。
 計算は合うが、しかしそれだと魔実也氏の細君が「下宿の娘」という辻褄の方が合わなくなってくるなあ。なにしろ彼女はどうみても一般人で、夢幻外伝は昭和初期のころの物語 (夢幻外伝『烏』の回参照) だから、敗戦のころにはそれなりの年齢になっていることになる。まあ、そういう彼女と結婚するというのもそれはそれでかなりアリという気は非常にしますが。

 ところでここまで「九段先生の祖母=下宿の娘説」で検証してきたのと別に、まだ話に出ていない祖母候補がいるんだけど、それはもうここまで話につきあってくれている人ならお気づきの通り、「黒い天使」である。夢幻外伝の最終話に出てきた「肉体的には死んでいる」女性。
 なぜ魔実也は彼女を成仏もさせず、ただひたすら足しげく (←たぶん) 会いに行っていたのか? なんたって夢幻魔実也といったら「できれば魂より肉体 (からだ) とおつき合いしたいものだ」と思ってはばからないような男である。そんな彼が現世で迷っている死人の霊を彼岸に送るでもなく病院に<保存>しつづけている様子を見れば、そこに何か特別な感情があると思わずにはいられない。まあ、途中彼女をおいて長旅に出たりもしているけど。あとたぶん道中あちこちで浮き名も流している。
 それにしたって『黒い天使』の回のラスト、東京大空襲の焼け跡で魔実也を待つ彼女と迎えにくる魔実也の姿といえば、まるで運命の再会かなにかのような雰囲気すらただよわせている。ちなみにこの焦土は東京大空襲ではなく関東大震災後という見方もあるが、その前に魔実也が「長い旅」に出ているということは、やはりその行き先は『帝都大戦』の満州であって、時期的には東京大空襲後と考えるのが自然だと思われる。「光に包まれて肉体が消滅した」という表現も爆撃を思わせるし。
 あと彼女に関して残る問題というと、肉体がないのに子供を産むもなにもあるまい、という点なんだが、いやでも夢幻魔実也だし、なんとかなるか。

 さてそこでじゃあ「下宿の娘」と「黒い天使」のどちらが魔実也氏の心を射止めたのかという話である。「黒い天使」はその登場がいかにも唐突だったが、そのなれそめはいかにも生涯の伴侶という雰囲気がある。一方「下宿の娘」は魔実也の態度こそつれなかったが、しかし話の筋道としてはいつうまくいってもおかしくない様子でもある。この二人のうちどちらか、と考えて間違いはなさそうだが……。

 さて諸君、なんつってここで唐突に話しかけてみたりしますけど、諸君は「下宿の娘=黒い天使」という説をご存知だろうか。いや、本当のとこいま僕が適当に言ってるだけなんだけど。
 しかしこう考えるとすべての辻褄が合うのである。ここはひとつ仮に、下宿の娘が何らかの事情で死亡して、さらになんらかの事情で魂が肉体にとどまったと考えてみてほしい。そしてその結果、記憶を失なっていると。こうなれば彼女に対する魔実也の執着も納得がいくのである。というかだいたい何より、「下宿の娘」と「黒い天使」は顔がそっくりじゃないか!
 そうなのだ。下宿の娘が髪を下ろすと、本当に黒い天使そっくりになるのである。たしかに「髪型と服を取りかえちゃえば誰が誰だかわかりゃしないのよ」(アニメージュ・コミックス版の福音温子) という声もあるが、それにしても似ていることに間違いはない。特に『夢幻外伝』では「黒い天使」の登場までは何かしらの形で「下宿の娘」とその他の女性の顔に区別がついていたことを考えると、これはもう同一人物と考えていいんじゃないだろうか。

 つまり話をまとめるとこうだ。
 昭和初期に「下宿の娘 (福音温子)」は若いまま死亡して、魂は記憶のないまま肉体にとどまった (もしかすると本人の意思かもしれないし、また魔実也がそうさせたという可能性もある) 。その肉体は防腐処置を施され保存されていた。いっぽう魔実也は二・二六事件のころに「つまらん街になってきた」東京を後にし、「長い旅」に出る。この旅に関しては謎が多いが、終戦直前の満州でその姿が確認されている。
 ふたたび病院の一室で「長い長い間」(1936年〜1945年?) 待ち続けていた温子だが、米軍の空襲でその肉体は消滅する。この頃魔実也も東京に戻っており、温子の前に再び現れて彼女が「何者か/どこへ行くのか」を答えることとなる。
 その後二人のあいだに生まれた娘が夢幻魔子。おそらく魔実也は「いい父親になっちゃ」って「娘でも出来たらすごい子ぼんのう」だったに違いない。その魔子が嫁いだ先が九段家で、その娘が「九段先生」ということになる。
 お、おい良くできてるよコレ!? すべての伏線がひとつに繋がってますよ? それは言いすぎにしてもだ、とにかくこういう視点で読み返してみると一見ストーリーも何もないように見えた『黒い天使』の回が実は悲しく美しい愛の話に見えてくるというから妄想というのは凄い。

 凄いついでにさらに妄想をすすめれば、『夢幻外伝』1巻巻末の短編『ライオン』に登場する謎の少女である。彼女の黒い帽子は夢幻魔実也その人を思い出させずにはいられないが、もしや彼女こそ九段先生なのでは? この人を魔子とする見方もありそうだが、時代 (戦後から復興しているようだったり公衆電話がピンク電話だったり) 的には九段先生の方でちょうど合うような気がする。「ライオンの雄って自分の子供にはけっこう子ぼんのうなのよ。人間とは違うわ」と言っているあたり、父親にあまり愛されていなかったのか、それとも反抗期だったのか?
 さらについでに言えば『夢幻外伝』2巻巻末の短編『白髪の女』に登場する「山岸さん」もまた『学校怪談』に無数に登場する「山岸」の一人であると思われる。山岸の顔を持つ「須田くん」と二人あわせて「山岸」というべきか。
 そして『夢幻外伝』1話・2話に登場する「溝呂木博士」も『学校怪談』の「ミゾロギ」の祖父……ってことだけはないと思うんだけど。溝呂木博士といえば「女性を妊娠させることの出来ない体だった」そうだし、おそらく稀代の殺人鬼溝呂木博士にあやかって勝手にそう名乗っただけなんじゃないだろうか。いやあるいは『学校怪談』世界ではゆるやかに怪奇編とアニメージュ・コミックス版の世界が統合しつつあって (それだとあのドタバタノリの中に怪奇編魔実也が登場することも納得がいく) 、アニメージュ・コミックス世界の「ミゾロギ博士 (登場しないけど)」の孫がミゾロギだという見方すら可能だ。妄想を広げれば。

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2001.06.17(マンガ・アニメの話より)

夢幻紳士関連その後

 とかなんとか (前回) やってる間にどうやら『KUROKO -黒衣-』の第一巻にも夢幻紳士が収録されているという話を聞いて、そっちなら本屋にも売ってるので速攻買ってきましたよ。
 でまあ結論としては、前回個人的に広がった妄想もあながち外れてはいないという具合でした。だいたい100点満点で30点くらい。←低
 いちおう読んでない人向けに詳しい話はしないことにしておきますが、とにかくまだすべての謎に答が出ているわけではない。一刻も早く『学校怪談』を読まなければならないのだ。読んだからって謎の答が出るとはかぎらないが。ちなみに3日後に届くとか言われました。遅え! チャンピオンコミックスおそるべしっていう雰囲気ですが、おそれるような問題なのか、それって。

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2001.06.20(マンガ・アニメの話より)

夢幻紳士関連さらにその後

 届きましたよ! 例のブツが到着しましたよ! それはつまり『学校怪談』の6〜8巻のことなわけですが。
 でまあとりあえず通り一遍の感想とかを書いておくと、魔実也スッゲー格好いい! 物凄い男っぷりですよ。男が惚れる男ですよ。匂い立つ男の色気がなんつうかこう、アレだぜ? という具合に取り乱してます。前回『KUROKO』の巻末のあれは山岸 (祖父) に出番を食われてて正直活躍っぷりには疑問符がつきましたが、今回の大活躍ときたらそれはそれは……とてもとても……(←中国拳法でございます)。なんだか本当に意味わからなくなってきました。書いてて。(*1)
 というかアレですよ! なんかこう『KUROKO』1巻読んだあととしては妄想(*2)も広がる一方でこう頬杖ついて「うるさい娘だ。誰に似たんだか……」なんつってぼやくシーンなんか夢幻さんこの時点で心中「やっぱりアレに似たんだろうなー。アレも死んでる間は可愛いげがあったんだがなー。どこでどう間違えてこうなったんだろうなー」とか思ってるに違いなく物凄えラヴリーですよ? (想像の泉がだだ漏れ中)
 しかし結局あれですか、『ライオン』のあの娘さんは九鬼子じゃなかったっぽいですね。「バカみたい魔法使いみたいな帽子」とか言ってるし。いやじゃあ魔子か。あの少女は魔子だったのか。戦後十年そこらで日本があれだけ復興してるもんなのかどうかよくわからないけど、もうこのさいだからそういうことに決定しました。むろん自分の中だけで。

*1 中国拳法でございます

いちおう説明しておくと、刃牙ネタ。

*2 妄想

詳しくは前々回を参照。

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2001.06.25(マンガ・アニメ絵より)

よく考えるとこの衣ぜんぜん黒くない

最近すっかり高橋葉介作品づいているわけですが、そんなわけで『黒衣』の紫奈乃とか描いてみたんですよ。
ちなみにこのポーズは別にド・ゲ・ザ (敗北のベストオブベスト) ではないです。
それにしても“黒衣”(服のほう)は不用意にラブなデザインをしているので、なんか困る。

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2001.06.28(マンガ・アニメの話より)

エシディシの不気味の巻

「杉浦 印字様には、お届けできる商品の手配状況をご連絡いたしましたが、見込みどおりに手配が進まず、ご注文の商品が当社では確保できないという状況になってしまいました。お待ちいただいているうえにご迷惑をおかけしてしまい、心苦しい限りです。深くお詫び申し上げます。」

 HEEEEYYY あァァァんまりだァァァァ
 AHYYY AHYYY AHY WHOOOOOOOHHHHHHHHH !!
 (アヒイイイイ アヒイイイイ アヒイ ウホオオオオオオオオオオオオオオ)
 おおおおおおれェェェェェのォォォォォ学校怪談ンンンがァァァァァ〜〜〜!! (*1)

 という具合に気分はもう大号泣なんですが、つうかヒデエ! なんで一時は取り寄せバッチリだったものが急に取り寄せ不能になるんですか『学校怪談』9〜12巻。だって変ですよ! 13〜15巻は楽勝で届いてるんですよ! っつうよりか僕の手元に明日届く13〜15巻をいったいどうしたらいいんですか! 12巻読まずに13巻読めるわけねえでしょうが! そりゃ怒るよりぎゃ…逆に不気味なものがあるっつうねん!(*2) とりあえず買わないわけにはいかないから買うことは買うんですけど、とにかく9〜12巻買い切るまで封印しないといけないわけで。自分ルールとしては。
 とりあえずイー・ショッピングはこのような具合だったので今度はamazon.co.jp.に注文してみましたが、こっちでも11〜12巻は取り寄せになるとか言われまして、こ、こいつは本当に届くのかどうか疑問ですよ? ヤベエ! つうかマジでピンチ!(マジピン) 秋田書店さんなにやってるんですか! 学校怪談つったら名作ですよ? 今まで買ってなかった僕が言うのもなんですが。

*1 あァァァんまりだアァアァ

もう知らない人も多いでしょうが、ジョジョの奇妙な冒険第二部。

*2 怒るよりぎゃ…逆に不気味なものがある

とにかくジョジョの9巻さえ読んでもらえれば意味わかります。

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