人生: 機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙(まとめ読み)

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機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙(まとめ読み)

プレイステーション2用

※下に行くほど新しい記事です。


目次から...

2005.06.08(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

マニュアル世代

 けっこう前から買ってたものの、なんとなく放っておいたのがこのゲームだ。積みゲーっつうんですかね、昨今ヤングに流行りの言葉で言えば。
 アクションゲームなんで、まあ全開で遊ばないまでもドラクエの合間にちょっと触ってみるぐらいしてもよさそうなもんなのに今まで完璧に積んでいた。
 僕なんて言えばちょっとしたガンダム世代(*1)であって、まして「めぐりあい宇宙(そら)」編といえば子供心にストーリーの妙とかはわからないまでもジオングとの最終決戦に心燃えたぎるものを感じていたわけですよ本来。そこにテレビCMで井上大輔歌うところの『めぐりあい』(*2)がかかってくるとくればそりゃ速攻で買いますわ実際。
 しかるに積んでいたのがなぜかと言えば、説明書読んで挫折してたのだった。
 なんつうか、まず最初に「これだけは憶えておいてください」的事項から始めて、ゲーム中に出てくる頻度の多い順に徐々に説明するのが正しい説明じゃないですか。そういうの全然考えてないのこの説明書。最初のページからゲーム中出てくる全ての事象について説明する気全開でかかってきてんの。なんなんだよルートチューブモードだとかバトルスフィアモードだとかって! モードモードって、お前はジョジョの第2部に出てくる柱の男か!(かなりうまくない) 簡便に説明するために造語を作ってかえって分かりづらくなった好例ですなって感じで、もうかなり引いていたわけです。
 アムロが最初に読んだガンダムの説明書ですら使用頻度の低いバルカン砲に関してはページ何度もめくらないと出てこなかったし(第1話より)、めったに使わなかったビームジャベリンに至っては色々片づいて落ち着いて説明書を一通りチェックした時にやっと存在に気付いたくらいですよ。意外に新説設計だったんだなあの説明書。
 まあそんな感じでテム・レイ(事故後)にも劣る仕事ぶりにすっかりヤル気をなくして、っていうと聞こえはいいが率直に言って「なんか難しそう」と思って遊ぶ前から挫折してたわけです。
 でまあドラクエも終わったことだし積んであったゲームを処理しようなんて考え出してパッケージを手に取り、説明書も手に取り、投げ出し、とりあえずPS2にROM入れるだけ入れてみました(あきらめムード)。
 CGでレンダリングしまくったいい感じのオープニングムービー見て、ああやっぱりガンダムはいいなあとか、例の「戦闘シーンが盛り上がった時のテーマ」はリアル志向の画面には合わないにもほどがあるなあとか、スレッガーさんの声ってこんなだったっけ?とか、ビームライフルのビームがムサイに当たった時とドムに当たった時であきらかにサイズが違うけどこれはアムロが臨機応変に敵に合わせて出力を調整してたってことだと後付け解釈しろっていう挑戦だな!(たぶん違う)とか(*3)、まあけっこうクるものはあったりもしました。くそう説明書がなあ。

 て、思ってポチポチとスタート画面のメニューを押したり×ボタンで戻ったりを繰り返してるうち(なにしろ説明書ちゃんと読んでないから)、ふと気になる項目があるのに気付いたのです。
「TUTORIAL」
 これってチュートリアルのことか! こういうのがあったのか! つうかこういう肝心のことに限って説明書に書いてねえ!(後で確認したけどマジでこのモードについてひとことも説明がない)
 僕の中の殺人衝動がパワーアップしたものの、なにはともあれチュートリアルを実行。
 先導するコアファイターに乗ったリュウさん(*4)がおなじみの兄貴ボイスで懇切丁寧に説明してくれました。説明書の5倍くらいわかりやすく。
 も、もう2度と説明書なんて読まねえ!

*1 ガンダム世代

よく考えるとものすごく広いくくりだ。えーと、正確には第一次ガンプラ世代。

*2 『めぐりあい』

「めぐりあい宇宙(そら)」編主題歌。名曲。最近なぜかデーモン小暮閣下がカバーしていた。 

*3 後付け解釈

ガンダム好きなら持っていなければいけないスキル。全ての矛盾を後付けによって肯定し、また全ての後付けを広い心をもって肯定しなければならないのだ。なんの因果か。

*4 リュウさん

本名リュウ・ホセイ。老け顔と渋すぎる声をもつ18歳。アムロのことを「新兵がよくかかる病気にかかっちまった」とか言ってたけど、冷静に考えるとリュウさんも新兵みたいなものだったんじゃないのか。

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2005.06.09(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

これまでのあらすじ

 前回「リュウさんのオッス、オラ鬼軍曹! 口でクソたれる前と後に『sir』と言え!」ことチュートリアル1(*1)を何度かやってみて、とりあえずピキーンってニュータイプの閃光が鳴る(本当に鳴る)ようになったのでまずは良しとします。リュウさんも「いいぞ、その調子だ!」とか「なかなかやるじゃないか」とか「本日をもって貴様らはウジ虫を卒業する」とか言ってくれたしな。最後のは明らかに嘘ですが。※映画『フルメタル・ジャケット』前半を参照
 このあともチュートリアル2(中級者用)とチュートリアル3(上級者用)があるようなんですが、まあ待て。ひとつ落ち着いてみよう。

 それというのも前回も書いた「スレッガーさんの声ってこんなだっけ?」問題がまだちょっと引っかかってたのだ。実を言うとアムロが冒頭つぶやく「宇宙(そら)か……」というセリフも僕は「宇宙(うちゅう)か……」つって憶えてて、まあたぶん映像では2度ほどしか見てないかわりに紙メディアでは何度となく読んでるセリフだからこんな記憶になっちゃったんだと思うんだけど、とにかく僕の中のガンダム知識はあてになんねえ。
 そこでおさらいの意味をこめて、このゲームの付録についてきたダイジェストDVDを観てみることにしたのだった。
 なんでもこれまで色々出てたガンダムゲームのアニメ版リメイクムービーを再編集してダイジェスト版の形に繋ぎ合わせたものだとか。思うにたぶんククルス・ドアンの島とかは出てこない。

『機動戦士ガンダム』あらすじ(ネタバレ注意)

 宇宙歴ダブルオーいくつか、ジオン公国は地球連邦軍と戦争をはじめてだいたい70%くらいが死んだ。
 その頃、引きこもりぎみの少年アムロ・レイがその場のノリで乗ってみたガンダムがザクを圧倒したらその日のうちにHIKIKOMORI→軍人の華麗なる転身を遂げていたのだった。本人に無許可で。
 妙な仮面と妙なヘルメットを小粋に着こなす変人(ピンク色好き)に熾烈なアタックを1日に何度も受けて、こんなストーキングはまっぴらだと新兵がよくかかる病気(症状としては、主によく寝る)にかかったアムロは、抗議の意味で公共物(ガンダム)を横領して逃げるのだった。でも次の日くらいには戻った(なにしろダイジェスト版なので)。
 イセリナ・エッシェンバッハ、マチルダさん、ハモンさん等なぜか年増に縁があるアムロではあったがたいてい知り合った直後に死ぬので、文字通りのマダムキラーであった。でもフラミンゴの群れがキレイだったので気にしない。あと、この辺でリュウさんも死んだ。
 そして宇宙(そら)へ。
 おもしろい髪形のインド人女性と奇妙な出会い(本当に奇妙)をしたアムロはわりといい仲になった気がしたが、アムロが12機のドムを墜としたりとハッスルしてる頃、インド人女性ことララァはシャア(妙な仮面)とねんごろであった。
 シャアがセイラを殺しかけてララァに止められたり、アムロがシャアを殺しかけてララァを殺しちゃったりとうっかりミスが頻発する戦場。あと、この辺でスレッガーさんも死んだ気がする。アムロとシャアはこのさいスデゴロタイマンでケリをつけようとするが結局グダグダに。
 シャアがかっこよくバズーカを撃って本懐を遂げていたその頃、アムロはそれほど深手ではないわりに死を覚悟していた。けど子供に道案内されて助かった(屈辱的)。こんなに嬉しいことはない。
 やっぱりガンダムを20分程度にダイジェストにするのって無理あるよねーとか思いながら観てたわけですが、あ、あとこんな↑話じゃなかったはずです。嘘は書いてませんが。
 とにかくけっこう無理のあるつなぎの連続で、富野監督(*2)が観たら苦笑ものじゃないかと思う反面、なんだかんだで最後の方で『めぐりあい』をBGMに最後の脱出シーンがかかると「やっぱ名作だわコレ」と全3部作を観終わった気にすらなってる始末。凄いよなーあのラストシーン。
 それにしてもナレーションの声(永井一郎)って、あんなトーンだったっけ? どうしても違和感がある。もっと低い声で淡々と喋ってた気がしたんだけどなー。新録だからなのか、それとも僕の記憶違いなのか。
 まあとにかく気分は盛り上がった。あとはチュートリアル2と3をやるだけだ!←盛り上がりに欠ける。

*1 「リュウさんのオッス、オラ鬼軍曹!」

適当書いた後で調べてみたらリュウ・ホセイの階級は本当に軍曹だった。

*2 富野監督

初代ガンダムの監督ですごい人だが、人間的にもっと凄いなにかを持っているのでおもしろ人間として有名な気がする。

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2005.06.11(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

早い、早いよ!

 チュートリアル2・3も何度かこなし、なんとかシャアザク相手にもいい勝負ができるようになってきたっていうかこれシャアザク撃破できるんだろうかできないんだろうか。個人的にはアムロはMS戦では常に強くあらねばならないという強迫観念めいたものがあるので、チュートリアルでできる限りの練達をしておきたいのだけれど。
 まあこのあたりで実戦をこなしてみるのもひとつの手か、っつうことでいよいよ「ストーリーモード」に挑戦。よく考えたら3日目にしてはじめてゲーム本編を遊ぶっていうのは、もしかして、万一だけどちょっと遅いかもしれない(それどころではない)。
 で、始めてみた。いきなりの敵襲、そして敵戦艦をピクニック感覚で墜とすアムロ。つうか僕が操作してるわけですが。

(♪チャララーン、ダンダン、シュウッ!)※例のアイキャッチ
 CMに入ったところで今のうちに少しゲーム日記から脱線して、このゲームと僕の微妙な立ち位置について説明しておこう。
 この「ストーリーモード」の主人公というかプレイヤーキャラはご存知アムロ・レイである。当時階級は少尉。で、これがややこしいんだけど、アムロが操縦している(という設定の)ガンダムを実質上プレイヤーが操作するという妙な二重構造になっていて、ゲーム中しばしば「プレイヤーが操作したガンダムをアムロが操縦しているという設定で」アムロが勝手にしゃべったりもする。プレイヤー操作がヘタだとアムロが「このままじゃやられる!?」とか言ったり、逆にばんばん敵を倒せば「遅いっ!」とアムロが言ったりするのだ。
 そんなわけでこの日記中ではしばしば一人称(僕)と三人称(アムロ)がごっちゃになった表現をすると思うが、気にしないで読みすすめてほしい。それでは日記に戻る。
(♪チャララーン、ダンダン、シュウッ!)

 敵戦艦(ドレン率いるパトロール部隊)をめったやたらに墜とすアムロ。チュートリアルをまじめにやっといてよかった。まあスレッガーさん(「ご婦人のお尻にくっつくってのはボクの趣味じゃないもんでね」のセリフでおなじみ)やカイさん(「スレッガーさんかい!? 早い、早いよ!」のセリフでおなじみ)の援護射撃のおかげもあるんですが。あとハヤトとセイラさんも戦場にいたはずだが、このシーンでひとこともセリフが無いのでいたのかいないのかわからなかった。声の大きい奴が得をするというやつか。←それもちょっと違わないか
 そこに現われたのがトクワン少尉駆るMA-05ビグロ。なんだか展開早いなーと思ってたのもつかの間、ビグロもこのさい勢いで撃墜するアムロ。原作みたく気絶とかはしませんでしたよ?
 かと思いきやムービーが始まりララァとテム・レイとシャアに会ったと思えばその次の瞬間にはコンスコン部隊のリックドム12機とチベ級戦艦と遭遇戦をくり広げ、おいおいと思ってる間にソロモン攻略作戦が発動。なんだこの早い展開。
 考えたらアクションゲームとしてはこのくらいのテンポじゃないとたしかにダレるだろう。それはよくわかるし悪く言うつもりもないんだけど、基本的にテレビ版(映画版ですらない)のものさしでガンダムを測ってきたこの僕にとってここまでの物凄いスピード展開は衝撃なのだ。なんか早くもビグ・ザムが登場してるし。
 ああ案の定ビグ・ザムにビーム兵器効かないよ。かといってバルカン砲程度が効くとは到底思えないし(あれ、そもそも宇宙世紀のバルカン砲って実体弾じゃないんだっけ?)。こういう時にはスレッガーさんを待つしかあるまい。出番だよスレッガー中尉、ちょっと捨て駒になってくれないか。大丈夫、あんたがミライさんに渡した指輪ならその後うやむやになるから、まあ、思い残すな!(ひでえ)
 で、「悲しいけどこれ戦争なのよねアタック」(カミカゼアタックのようなもの)をかましたスレッガーさんでしたが、僕はといえばこれまでビグ・ザム相手に効果のない攻撃してた間にけっこうダメージ受けてたんで撃破する前にゲームオーバーになりました(スレッガー中尉むだ死に)。

 普通はここでコンティニューしてドズルの最期を見届けるものなんだろうけど、ちょっとここまでの急展開についていけない自分を落ち着けるためにいったんゲーム終了。
 しかしこれ、ビグ・ザム倒したらあとはもうエルメス戦とア・バオア・クー攻略戦ぐらいしか残ってない気がするんだけど。いいのか、本当に。

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2005.06.12(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

微妙なくいちがい

 前回の続きで、ソロモン攻略戦のビグ・ザムあたりから始める。無事にドズルも「やらせはせん」とか言った(*1)し、さあ次は星一号作戦の準備あたりか。と、思ってたらシャアがテキサスコロニーに行きたーいとか言いだした。ムービーで。もっと威厳たっぷりに。
 あーそういやここらへんでシャアゲル(*2)と一戦交えるんだっけかと思い出した矢先、なぜかマ・クベまでもがおいどんもガンダムと戦うですたいとか言い出したのだった。ムービーで。もちろんもっと威厳たっぷりに。
 あれ?
 いや、そもそも昨日ビグロと戦ったときから思ってたんだけど、これ「めぐりあい宇宙」じゃなくなくない?
 一応ガンダムをご存知ない人(そんな人がこの日記読むのか)のために説明しておくと、テレビ版を再編集した映画『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)』は、約2時間のフィルム内にテレビ版のストーリーを収めるために相当あちこちカットしてるのである。だから「めぐりあい宇宙」の中でマ・クベがガンダムと戦うシーンは存在せず、いまムービーでマ・クベがノリノリでギャンに乗って宇宙に飛び出したりしてるのはおかしいのだ。「細かいこと気にすんな」と言われると返す言葉もない。
 いやでもだってここでマ・クベ倒しちゃうとじゃあ誰がミネバを助けたのかわからなくなって、ミネバが助からないとその後『Zガンダム』でシャアとハマーンが対立するっていう歴史の重大な分岐点でパラドックスが起きちゃうから……いややっぱりいいです(自分で言いながらガンダムが好きな奴って本当にどうしようもないなって気づいたらしい)。
 そんな割り切れない思いのうちにいつのまにやらマ・クベも「あれはいいものだ」とか言ってるし(*3)。しかもシャリア・ブルが出てきてるし(この人もテレビ版のキャラ)。
 うーん、シャリア・ブルは富野監督も映画版編集の際に苦渋の決断で削ったエピソードなんで、そんなあっけらかんと登場されちゃうとなんだかなあ、と例によってくだらない知識をご披露しつつもシャリア・ブル操るブラウ・ブロも撃破。シャリア・ブルを出すんならシムス中尉だって出すべきだろうに、そこはノーフォローというのは納得いかんなあ、とかいらん知識をご開陳しながら。
 そして本日のクライマックスであるララァとの戦い。戦いっつうかなんつうか。まあ何度か攻撃しないと話が進まないので一応戦いではある。いろいろあって結局「刻(とき)が見えるわ」とか言ったんですけどね(*4)
 このシーン、イベントシーンでありながらゲームフィールドで進行するっていうのが面白かったり、ビットのオールレンジ攻撃って自分が受けてみるとマジ怖えなって発見があったり、この頃のシャアって本当いいとこないなあと改めて思ったり、結構面白かったんですが、それ以上に個人的に物凄く面白い場面でもあるのだった。
 えーとこれ説明が長くなりますが、これゲームだからカット割りとか当然アニメとは違うわけで、具体的には「エルメスに乗ったララァがしゃべる」シーンでもララァ本人は画面には出てこないのね。まーエルメスとか敵MSとかに容量さいててカットインどころじゃなかったんでしょうが。で、画面上ではエルメスが宇宙空間にポツンと浮いてて、そこにララァの声がかぶってくるんですよ。
 そこで僕が思ったのは、エルメスが喋ってるみたいだなあ、ということであり、もっと簡単に言うと「あ、これ『SDガンダムフルカラー劇場』に出てくる『ララァ専用モビルアーマーさん』そっくりだ」ということだった。
ララァ専用モビルアーマーさん
あずま勇輝『SDガンダムフルカラー劇場』2巻より
 ……緊張感なくなるなあ。

*1 「やらせはせん」

ドズルの断末魔。そんな説明では意味が分からないという人も、そういうものなのだと割り切ってほしい。

*2 シャアゲル

シャア専用ゲルググの略。ピンク色。

*3 「あれはいいものだ」

マ・クベの断末魔。そんな説明では意味が分からないという人も、そういうものなのだと割り切ってほしいが、たしかに変わった断末魔だと僕も思う。

*4 「刻(とき)が見えるわ」

ララァの断末魔。こんなのばっかりか。

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2005.06.13(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

妙なこだわり

 遂にア・バオア・クー攻略作戦が発動された。俗に言う「星一号作戦」である。(声:永井一郎)
 それにしてもこの時期のアムロの強さときたら尋常ではない。なにしろ前回の最後の方でマグネットコーティングしてるからこれまで以上に強くなってんの。ムサイ級戦艦を3秒程度で1隻片づけてるんだからそれはルウム戦役当時のシャアの4、5倍は凄いと考えていいだろう。ていうか5艦撃沈した程度で「赤い彗星」ならもうこのアムロはブラックホールかなんかレベルである。当たるを幸いなぎ倒しっつうノリでもうばんばん墜としていく。ア・バオア・クー戦なんで敵もスペック上ではガンダムに匹敵する最新鋭機ゲルググを投入しているものの、神レベルに強まったアムロに学徒兵パイロットがかなうわけもなく「か、母さーん!」とか叫びながら撃墜されていく始末。
 とか思ってたら、本当に「か、母さーん!」の声が入ってたんで驚かされたけど(*1)
 こうなりゃ「マリアー!」もセットで聞きたいと思うのが人情。いや、まあ、ガンダム好き限定で人情。ゲルググをひたすら探す(おそらく間違った遊び方)もののなかなか「マリアー!」の人が出てこない。
 そうこうしてる間にカイさんが一番乗りの先を越され、かつ先を越した兵士(イチバ・ンノリィ ※徳光康之説)が即撃墜されて「こういうのは臆病なくらいがちょうどいいのよね」の名ゼリフも聞けたりもした。
 スタート直後に聞けた「逆立ちしたって人間は神様にはなれないからな」も含め、なんか今回やたらと名ゼリフがゲーム中に頻出するのである。こういう所にこだわってくれるのはこちらとしては歓迎だ。とか思ってると、今度は聞きなれないセリフ──というかあきらかに『めぐりあい宇宙』に出てこないセリフだが、なんか妙に主張の強いセリフが爆音のかげで聞こえてきた。
 って、よく聞いたら、あーっ! こいつら「不死身の第4小隊」(*2)じゃんか!
 ああなるほどこういういきさつで『0083』につながるのかっていう展開(このゲームの後付け)で、こういう面白い後付けなら大歓迎だ。
 その後のジオング戦は、まあこういう展開になるのは史実通りなんでわかっちゃいるが盛り上がりに欠けるなあ、と思ってたのもつかの間、今度はアムロとシャアのフェンシングゲームが始まったーっ!(マジで)
 ぎゃははははバカだこれ作った人ぜったいバカだ(良い意味)とこのゲームが大好きになりつつもゲームはエンディングに向かい一直線。ホワイトベース乗組員を誘導するシーンがムービーからカットされてるのは残念だなあと思うものの、例によって『めぐりあい』をBGMにカウントダウンが始まるとグッときたりして我ながら単純だ。
 そしてスタッフロール。な、なんか不死身の第4小隊以外にもやたらめったら豪華キャストがクレジットされてるんですが!? これはあれか、別のモードに登場するとか高スコアを叩くと出てくるとかそういうやつなんだろうか。後者だとすると僕のゲームの腕的にかなりつらいが、ぜひ見て(聞いて)みたくはある一年戦争オールスターキャストだ。どうしたもんだろう、と思いながらスタッフロール見てたら、あ、あの謎のシーン(*3)だ! こんなとこポリゴンで再現してんのか! やっぱりバカだこれ作った人バカだ、しかしいいバカだ!

*1 「か、母さーん!」の声

『めぐりあい宇宙』で学徒兵が叫んだ断末魔の一種。ほかに「マリアー!」などがある。

*2 不死身の第4小隊

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する。

*3 謎のシーン

『めぐりあい宇宙』のスタッフロールに映る謎のシルエット。当時ファンは騒然としたものだと史料には記されている。

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2005.06.14(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

2周目と分岐

 さて前回無事にストーリーモードを終えた以上、他のモードで遊ぶのがスジっていうものだろうがここは意外にもストーリーモードをもう1回遊んだりする。ストーリーモードをクリアしたらなぜかタイトル画面が変わってたのが妙にひっかかったからだ。つまりこれはピンクのしおりということであり(←わかりづらいね)、2周目からは何かが変わっているのではないのか。
 で、遊んでみたら案の定こないだは登場しなかったR型ザク部隊が! というか、あ、あの人は!
 おいおいこのゲームはこういうのもアリなのかいという、なんつうの俗にいうIF展開っていうんですかね。なんだか大変なことになっている。こ、これは何か条件分岐が発生しているということか? まずい。まずいってこともないが、なんとなく分岐ルートを見逃している可能性が高い。なぜなら僕はそういう分岐を見逃すことにかけては天賦の才を持っているからだ。これはシナリオの分岐ルートを確かめねばなるまい!
 というわけでインターネットで攻略サイト様を探した結果(ちなみに僕はRPGとか遊んでて安易に攻略情報にあたるのには抵抗があるが、アクションゲームではむしろ攻略情報バンザイという態度でのぞむ)、やはり特定条件で発生するイベントが存在する模様。
 その内容は各ステージでさまざまだが、たとえば前出のR型ザク部隊なんかは「××を敵に撃墜させないでクリア」で出現するとかしないとか。またあるいは「ステージ1をHP残量××でクリア」でザクレロが出現するやらいう話。
 ザクレロ!?
 ……これは見ねばなるまい。←誤った思考回路
 他の分岐は「××の××」(*1)が出るとか「××の××」が出るとかいう話だが、とにかくそれより先にまずザクレロだけは必見だろう。←誤った思考回路
 あのあきらかに間違ったデザイン、パイロットのデミトリー曹長のツラ、そして倒した当の本人のアムロにまで呆れられるという簡単なやられっぷり、そう、それがザクレロ!
 さっそくステージ1に戻ってザクレロ出現プレーを目指すも、なんかね、これが結構難しいのよ。まあザクレロが出てくる以上は当然の帰結なんで隠さずに言いますが、直前にビグロが出てくんのね(*2)。こいつの攻撃が1回でもまともに当たるとまずHPがドン減りになってザクレロ登場しないんですよ。だってビグロ超強いじゃん原作に鑑みても。アムロが本気で死にかけたのって何気にビグロ戦とハモンさんのカミカゼ攻撃と『時間よ、止まれ』の爆弾くっつけ攻撃ぐらいじゃね? ……そうなるとあの戦争に疲れたジオン兵が最強ということになってしまうのか(脱線)。
 とにかく半ば意地になってリトライにつぐリトライの結果、どうにかこうにかザクレロ出現。うわあ一応ゲーム版らしくかっこよくリファインされてるけどやっぱりしょせんザクレロだよ! 星々の中を駆ける姿に違和感がぬぐえねえよ!
 まあともかく後はとっとと倒してアムロの「こいつ何しに来たの?」てな感じのデミトリー曹長の悲痛な覚悟だいなしなセリフを聞けば満足だ。本当……好きだったよ、坊や……(←いろいろごっちゃになっている)。

 とか言ってたら、ザクレロに瞬殺されました。
 わ、わかっちゃいねえ! ザクレロはあっさりやられてこそ華! これ富野監督スポンサーへの嫌がらせとしてやってねえ?ってくらい「スポンサーに出せって言われたからとりあえず顔のついた敵を登場させましたよ」感ばっちりなやっつけやられっぷりも含めてザクレロだというのに、このゲームのザクレロ普通にモビルアーマーとして強いでやんの。こちとらガンタンクならともかくアムロの乗ったガンダムですよ。ザクと同じくらい余裕で倒せないとこっちとしても困るんですよ(泣きごと)。
 しょうがないのでコンティニューしたら、またビグロ戦から始まったので、「……まあ、いいかここまでで」と自分を納得させてゲームを終えました。いいんだよ、ザクレロ見れたらもうそれでいいの!

 さて、ところで話はさいぜんの攻略サイト情報に戻ると、他にも「××の××」が登場したり果ては「××モード」なんてものまで存在するという(やっぱり説明した事になっていない)。そいつは凄いな! ぜひ見たいぜ! 気になる出現条件は「全ステージAランクでクリア」、か……。
 ……まあ、いいかここまでで。

*1 「××の××」

それは説明した事になっているのか。

*2 当然の帰結なんで隠さずに言いますが

「ザクレロが登場する=ビグロ戦の直後」というのは知ってて当然、というその認識がすでにどこかおかしい。

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2005.06.15(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

閃光の果てに

 ストーリーモードはとりあえず前回でひとくぎりついたので、今度はいよいよ別モードである。順序的にどのモードを遊ぶのが正しいのかわからないが、たぶんストーリーモードのすぐ下のやつを選んでおけば問題ないだろう。それが「サイドストーリーモード」である。

 舞台は1年戦争末期、第16独立艦隊サラブレッド隊の活躍を描く……って言ってもわかりづらいだろうか、ええと要するに『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』ですよ。ガンダム4号機と5号機がアクトザクと戦う話。メディアミックス戦略ばりばりでプラモではMGが、フィギュアではGFFが、マンガでは夏元雅人が、そしてゲームではこのサイドストーリーモードが、という狙いすましたシリーズで、まあカトキハジメの超強力リファイン(*1)にかなりおんぶされてるなーという気はしないでもないですが、とにかくこのゲームならではの特別編。
 今回はフォルド・ロムフェロー中尉とRX-78-5ガンダム5号機 通称「G05」が主役という筋書きだ。
 で、まあさっそく遊んでみた。

 か、勝てねえ!
 何度リトライしてもステージ1から抜けられない。
 機体性能ではアムロのRX-78-2(後にRX-78-3仕様に改装)ガンダムより上とされているG05だっつうのに、もう余裕でザクに墜とされる。そりゃザクも一年戦争末期だけあって統合整備計画後のFZ仕様だけど、それにしたってばんばん墜とされる。被弾した時のダメージ量が半端ではない。これが一年戦争最強のニュータイプであるアムロと単なる調子のいい兄ちゃんであるフォルドの違いなのか。←なんかこう書くとすごく納得できた。
 とにかくステージ1で苦戦してたんじゃお話にならないんでリトライにつぐリトライの結果、どうにかこうにかクリアはできました(そこでセーブして終了)が、はたしてこの先サラブレッド隊は生き延びることができるか。わりと無理なんじゃないかと思う。

*1 カトキハジメの超強力リファイン

もともとが一番アレだった頃の大河原邦夫デザインで、かなりアレなルックスだった4・5号機をカトキハジメがほとんど強引なまでに現代的にかっこよくリデザインしたのが今回の「G04」「G05」。つうか、このメディアミックスが強力すぎていまやこっちのデザインが「正史」扱いになりつつあって、それはそれでどうかと思う。

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2005.06.16(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

地獄の防衛戦

「『任務は遂行する』『部下も守る』
 「両方」やらなくっちゃあならないってのが「幹部」のつらいところだな
  覚悟はいいか? オレはできてる」
 ブチャラティはそう言うけど、『ムサイは全機撃墜する』『(戦艦)サラブレッドも守る』『あと自分も大破しない』って全部やらなくっちゃならないMS乗りはつらいどころの話じゃねえよ!(*1)

 てなわけでサイドストーリーモードも佳境に入ってきたステージ4。この間ナニがナニして、まあマンガ版とか読んでればまるわかりですが、とにかく満身創痍のこの第16独立戦隊はものすごい圧倒的優位でどかどか湧いてくる敵ムサイ級艦隊を撃破しなければならないのだった。撃破しないと死ぬから。
 サラブレッドに完全ロックオンして死角から主砲を撃ちまくってくるムサイだけでもやっかいなのに(宇宙空間での戦闘は、上下の感覚や「目印」になる風景が無くなるため目標を見失いやすい。なにもこんなとこがリアルでなくても)、あちらときたら統合整備計画後の強化型ザクFZやリックドムIIがここぞとばかりに大量投入してきやがるのだ。
 というかジオンはFZ型やII型をなんでア・バオア・クー戦で出しおしみしたあげくこんな戦局もとっくに決したような場面に大隊規模で投入してくるのかと言いたい。そういう大局を見すえていない戦力分散のせいで、いま僕は何度となく撃破されてはリトライするはめになっているのだ。←途中まで説得力のあることを言っていたのに

 だいたいケンプファーに乗ったエースがこの時期こんな宙域で何をしているのかってんですよ。誰だか知らないけど、主人公フォルド中尉が「こいつ、エースか!?」と言っているのでエースに間違いない。ガンダム世界ではなぜだか「エースか!?」と言われた人間は100%エースなのだ。誰にでも間違いくらいあるだろうに。
 とにかく戦端がひらかれた直後にあのケンプファー特有の大火力・大推力でこっちのG05を沈めにかかってくるから恐ろしい。うっかり避けそこなった日にはステージ開始直後にHPゲージは半分を切り、あとはもう普通にやってても自動的に途中で大破コースである。オペレーターのタキザワ軍曹が「G05の損傷拡大。慎重に!」とか言うけどいまさら遅えよ!(やつあたり)
 なんとかアレックスよろしく接近戦でケンプファーを撃破しても、今度は母艦サラブレッドがムサイの主砲攻撃を受けて悲鳴をあげている。まわりにはうろちょろとザク改(FZ)やリックドムIIがいてムサイに集中できないし、「敵の攻撃を受けています。ただちに救援に向かってください!」とか言われてもそれどころじゃねえ!(やつあたり)
 やっとムサイを倒したかと思えば今度は別のムサイ級戦艦が2機ほどやってくるし。「もうサラブレッドは保ちません!」とかそんなこと言われても!
 お、俺はいまはじめてジオンを憎いと思ったぜ!(いまごろ)

 そんな地獄の戦線をもう何回リトライしたのかわからないけどとにかく突破。スコアは「D」だけど別にもうどうでもいいです。もうあんな戦場はごめんです。もはや厭戦気分である。あ、ストーリー展開上は厭戦気分を感じていてちょうどいい場面なのか。まさかこういう演出なんじゃあるまいな。

*1 ブチャラティはそう言うけど

ジョジョの奇妙な冒険第5部。「覚悟」って言われてもこちとら自分がやられたらゲームオーバーだからそううまくはいかねえ。

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2005.06.17(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

最終ステージ

 前回死線を突破した我々サラブレッド隊だけあってもう怖いもんなんか何もねえぜってな具合でステージ5に突入。あ、でもステージ4以上に難しいのは勘弁してください。このさい貢ぎ物等も捧げますから。

 ステージ5はサイドストーリーモードの最終ステージである。最終ステージだけあって敵MS部隊のインフレにも限りがなく、幻のMSであるMS-17ガルバルディα(しかも宇宙戦だからB型仕様)がぞくぞく出てくる。だから何度も言ってるようにあんたらジオンはどうしてア・バオア・クー防衛戦にこの新鋭機を出さずにこんな場面に投入してくるのか。スペック的には最強レベルの機体あつかいのMS-11アクトザクまで出てくるし。とんだとばっちりである。こんなのの相手させられる僕が。あるいはこんな言いがかりをつけられるジオン軍が。
 しかし前回のあの悪夢のような大規模部隊が相手というわけでもなく、ステージ4と比べればまだなんとかなる。あの時戦ったケンプファーの方がよっぽど手ごわかったぜ!(かっこいい表現)
 とかなんとか言ってたら、ラスボス的存在(*1)に地味にHPを削られ、かといってラスボス的存在にやられるわけでもなく、ラスボス的存在撃墜後のきわめて地味なMS戦で一撃くらってゲームオーバーになりました。なにひとつ盛り上がることのないやられかた。名も無い一般兵にあっさり撃墜された小説版のアムロなみですが、あちらはあのニュータイプがこんな簡単に、という戦場の厳しさを表現していたのに対してこちとら単なる気のいいオールドタイプがこんな簡単に、というわりとよくある話。話にはずみがつかんにもほどがあるなあ。
 そして始まるエンディングムービー。ゲームオーバーなのにエンディングとは不思議に思われるかもしれないが、なにしろ最終ステージなので負けても負けたなりのエンディングがあるのである。……で、
 納得できねー!
 そらまあ負けたし。大破しましたし。それにしたってあんまりなエンディング。あの言葉ぜんぜんフォローになってねえよ、その、ムービーに登場した軍の高官さん! 詳しいことは伏せるが。むしろ是非このあんまりじゃねえか感あふるるエンディングを自分の目で確かめてほしい。確かめてどうなるって気もしますが。
 こうなれば無事クリアして正規のエンディングを見たいのは人情。しかしそのためには何度もリトライっつうか、大破→エンディング→スタッフロール→タイトル画面→コンティニューという気の長いステップを踏まなきゃいかんのかと思うと気が重い。さすが最終ステージだけはあるぜ(こういう難度調整なのか)。

 そしたら、なんか次の挑戦で至極あっさりとクリアできちゃいました。スゲエよ俺! ニュータイプの目覚め的なやつだな!
 まあ本当は単なる偶然っていうか、ラスボス的存在の「プレイヤー機に肉薄して攻撃←→背を向けて超高速で距離を置く」の繰り返しというアルゴリズムが偶然にもハマりまして。ヤツがプレイヤー機と反対方向にダッシュする場面、この「反対方向」にたまたまドでかい障害物があったのである。壁にぶつかる形になった敵。それを背中からビームサーベルで斬りつけるG05。斬られた反動でまた壁にぶつかる敵。それを背中からビームサーベルで斬りつけるG05。斬られた反動でまた……。富野監督に申し訳ねえよこんな戦闘描写!
 ガンダムSEEDのバンク戦闘(*2)が裸足で逃げ出す斬ってはぶつけ斬ってはぶつけの連続であっさり撃破。ゲームとはいえこんな盛り上がりに欠けるラストバトルで視聴者(誰?)は許してくれるのだろうか。
 そして迎えた真のエンディング。まあさっきの戦闘はこのさいおいといて、おおむね感動的なかんじでムービーは進む。
 でもなあ、さっきの大破エンディングの後に見ると、なんか複雑な気分だなあこのエンディング。基本的にはちゃんとした立派なエンディングなんですが。是非自分の目で確かめてほしい。確かめてどうなるって気もしますが。

*1 ラスボス的存在

くどいようだがなぜジオン軍はこういう戦局を左右しかねない兵器をア・バオア・クー戦に出さずに。いやまあサイドストーリーの都合なのはわかるんですが。

*2 ガンダムSEEDのバンク戦闘

アニメ用語で、前に使ったカットをそのまま使い回すことを「バンク」という。SEEDでは戦闘シーンになるたび同じカットをすり切れるほど使い回すので、見ていて心配になる。

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2005.06.19(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

シャアの転落人生

 さて今回からは「エースパイロットモード」で遊ぶことにする。
 いやわかってますよ、本当は「サイドストーリーモード」にも分岐(かなりでかい)があって、そっちではアレがナニしないってことは。漫画版(*1)読んでるから。
 でもほら、僕のスキルってアレじゃん? あと、ほら、漫画版読んでだいたいの展開は知ってるし(大変そうなことから逃げ続ける)。

 で、「エースパイロットモード」。どうやら一年戦争のエースパイロットを主役に、彼らの戦いの軌跡を追う的なモードらしい。「らしい」っていうのは、まだ条件を満たしてないのか表示が「??????」になってる部分が多いからなんだけど。
 とりあえず選択可能なキャラの中ではいちばんなじみ深い「シャア・アズナブル」で遊んでみることにした。

 さて、このシャアというキャラクターで遊んでみて、初めてわかったことがある。
 ガンダムってマジウゼえええええ!
 思えばステージ1のルウム戦役で連邦の戦艦を潰していた頃がシャアの絶頂期だった。あの頃は敵といえば「当たらなければどうということはない」を地で行く戦艦の主砲やセイバーフィッシュ(*2)程度。ザクS型の高出力とザクバズーカがあればまさしく無敵でいられたのだ。戦艦の死角に回ってがんがんバズーカを連射していれば速攻で戦艦は墜ち、連邦には畏怖され味方からは表彰され、こんな楽勝のバラ色人生でいいんスか?とか言っちゃえるくらいに余裕ムード全開だったのだ。
 それを、あの白いモビルスーツが。
 ステージ2に入ったとたんガンダムがシャアの前に立ちふさがるのだ。もう凄い勢いで味方とか撃墜してくし、あとシャアも撃墜される(ゲームオーバー)。
 今までのシナリオと違って相手はたった1機だっつうのに、なんべんリトライしてもシャアザクは通常の3倍のスピードでHPを削られて撃破されていく。ええい、連邦のモビルスーツは化け物か! マジで。
 もう無理、たぶんこのステージ一生クリアできないわとか思い始めたころ、なんとかガンダムを撃退しムサイに帰還。ざまあみろこん畜生、お前なんか大気圏の熱で溶けちまえ!とか言ったところであいつはどういうわけか生き延びる(そういうストーリーだから)。
 原作観たときはMSをいくら失おうとも連日攻撃をしかけてくるシャアがさすがにちょっとしつこくないかと思ったものだが、彼の立場から考えるとあれ多分もう引っ込みがつかなくなってるのね。
 なまじ「赤い彗星」なんて言われて英雄モード入ってザビ家打倒もニュータイプ時代到来もすぐそこかと思ってた矢先にガンダム登場、次々撃破される部下。こ、コイツ、空気読めてねェ〜。そりゃシャアも必死なってガンダム(および木馬)墜としにかかるわ。

 そして戦場の先々で(途中はダイジェスト)シャアの前につっかかってくるガンダム。そのたび苦戦するはめになるシャア。ていうか主に任務失敗になるシャア。それどころかせっかく彼女(ララァ)できたのにそのララァとアムロが戦場で2人きりのニュータイプ通話とかしやがる始末。ララァ、奴との戯れ事はやめろ!(訳:「おま、ちょっ、人の彼女となに勝手に!」)
 しかもアムロ、過失とはいえララァ殺しちゃってるし。「僕は、とり返しのつかないことをしてしまった……!」じゃねえよ! 横から急に場をさらっといて何だよその悲劇のヒーローぶりは! 泣きたいのはこっちだっつうの! 本来スポットこっちに当たる場面だよそこは!
 さらにステージは進みいよいよジオングに搭乗。さすがジオングだけあって片手で戦艦を破壊する(文字通り)圧倒的火力。もうこのさいガンダムぐらい倒したりできね? とかシャアならずとも思いますわ。プレイヤーとしても今度こそ楽勝でとか思いますわ。そしたらアムロの野郎、ジオングの死角である接近戦をやり始めるのね。「ここまで近づけば、全方向からの攻撃はできまい!」 あああもう本当にこいつうっぜええええ!
 だいたいジオングに接近戦用の武器がないのって、純粋に設計ミスなんじゃないのか。あの技術士官(「足なんて飾りです」の人)、適当なMS渡しやがって。「大佐ならできますよ」とか特に裏付けもなく言ってる時点で怪しいと思ってたんだ。
 そんなシャアの呪いをよそに善戦むなしくジオングは大破(そういうストーリーなので)。映画ではキシリアに「赤い彗星も地に落ちたものだな」とか歌丸さん並にうまい事を言われている頃である。まあガンダムも破壊できたのである程度はよしとしよう。しかしその頃、脱出したアムロは「シャアにも分かっているはずだ、本当に戦うべき相手が誰かということを……」とか言っていた(ムービーで)。
 それはそうなんだけど、お、お前にだけは言われたくねええええええ!!

 というわけで最後のフェンシング対決(生身の戦いなので能力的には初めてこっちが上になった)で、思いっきりアムロをボコにしてやりました。
 うん、まあこれで気が晴れたんで7年くらいしたら許してやってもよくってよ?(『Zガンダム』に続く)
 でも冷静に考えると、もっと本格的にボコってやってもいいくらいな気もする(『逆襲のシャア』に続く)。

*1 漫画版

夏元雅人『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』。2巻で完結するが、もともとゲームのタイアップ作品だけあって「2巻の話の途中から分岐」という第3巻が存在する。

*2 セイバーフィッシュ

戦闘機。地味。

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2005.06.19(機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙より)

一年戦争を生きのびろ(いやならいい)

 いよいよゲームも大詰めである。
 「である」つっても本当はやりこみ御用達モード「ミッションモード」がまだ1度も起動しないまま残っていて、そこでは弱い機体から徐々に条件を整えて強い機体を手に入れたりオリジナルキャラを育成したりという、時間をかけようと思えばむしろゲームのメインを張りかねないくらいのボリュームをもって待ちかまえているそうなんだけど、僕はあまりこのモードに興味がないのだ(意訳:「やりこみ要素って、めんどくさい」)。
 そんなわけで僕にとってこのゲームは「エースパイロットモード」を制覇すればそこで終わりなのだ。まあなんつうか、その、正直これゲームとしてはかなり大味なゲームなんで、あくまで一年戦争追体験するのが目的のゲームなのだ。僕にとっては。そこにやりこみ要素などは不要。「そうそうあったあったこんな話」と楽しめばそれでいいのだ。あと、一年戦争を実感することができれば。

 「実感」。
 それはガンダムに限らず、キャラゲーでは非常に重要なポイントだ。
 たとえばガンダムでは「戦艦はモビルスーツの前に無力」という重大なお約束がある。いかに大艦巨砲主義の重戦艦であっても、小回りがきいてピンポイントで打撃を与えられるモビルスーツが相手では攻撃に耐えられないし撃墜もできないのだ。これはもうガンダム作品世界の大前提であって、絶対に動かせないポイントなのである。
 これがこのゲームでは存分に実感できる。戦艦なんてのはモビルスーツの前では棺桶も同然であり、楽々と破壊できるバランスになっている。そこに敵としてモビルスーツが出てくると、一気にパワーバランスが拮抗しててごわくなってくる。これも原作通りだ。
 連邦軍は戦争の後半になると圧倒的な物量作戦に出てくる。モビルスーツ(GM)自体はまあ平均的な強さで随伴機のRB-79ボールに至ってはブリキ缶なみの弱さなんだけど、その物量の前に新鋭機でも苦戦させられるっていうところまで原作通り。
 純粋にゲームとして言えば、弱い敵が数に物言わせて押してくるっていうのはウザくてゲームバランス的にもどうなのそれ?っつう感じだけど、ガンダム物としてはこれが正解なのだ。物量作戦の前に何度かゲームオーバーになって悔しがりつつも「連邦はこうなんだよなー」と納得しちゃうのだ。「こんなだからジオンも負けちゃうんだよなー」と合点がいってしまうのだ。むしろこうじゃないといけないのだ。ガンダム好きな奴というのはかくも救いが無いのである。

 さてメニュー画面の上から順に遊んでいる「エースパイロットモード」。1人分クリアするたびにまた別のキャラが選べるようになってを繰り返し、順に一年戦争のエース達の戦歴を体感するという次第。まあ最初から選べるシャアやコウ・ウラキ、ユウ・カジマ以外の名前はいちおうこの日記でも隠しておきますが、ガンダム本編やサイドストーリー系ではおなじみのあの名パイロット達が続々登場して楽しいモードである。
 残念ながら『ガンダム パイロット列伝』(*1)準拠ではないにしろ、ちょっとその辺を匂わせる描写なんかもあったりして個人的には大いに満足。開戦初期の押せ押せムードからいつのまにか徐々に劣勢に追いやられていくジオン軍の悲哀も堪能。あとガンダムはやっぱり反則的に強い。原作通りだからいいんだけど。あとあらためてニナ・パープルトンは人間のクズみたいなヒロインだなあと思った(*2)。それとくどいようだがガンダムは本当に反則的に強い。
 なんて感じで色々楽しみかつ苦しみつつ、残すパイロットはあと2人というところまで来た。1人は最初の方は新鮮だが、途中から前にも見た展開になるキャラ。もう1人はあまり思い入れのないキャラ。というか、2人とも最後は対ガンダム戦になるキャラ。
 対ガンダム戦、か……。
 ……お腹いっぱいまで楽しんだから、まあ、ここまででいいか。

*1 『ガンダム パイロット列伝』

沖一(おき・はじめ)著『ガンダム パイロット列伝 蒼穹の勇者達』。ガンダム外伝マンガの傑作にして、掲載誌の廃刊につきあわされてとうとう「正史」に組み込まれなかった悲劇の作品。

*2 ニナ・パープルトン

地球的規模の大破壊に私情を持ち込んだ末に幸せをつかむのはよくないと思います。

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